2006年2月9日木曜日

斉藤 孝 「三色ボールペン情報活用術」 (角川oneテーマ21)

いまさら、という感じがして恥ずかしいのだが、やっと読みました。

斉藤 孝さんって、やたら賢そうで、妙に納得させられそうで、苦手だったんですよね。
でも、思い切って読むと・・・、妙に納得させられて感化されてしまいました。

三色チェックは、資料を「自分」の中に取り込む作業だ

ということで、三色ボールペンといっても、実は三色ではない。黒を除外するから、四色ボールぺンの「赤」「青」「緑」を使って、書物に限らず、テキストを読み砕き、優先順位をつけ、資料を解体して、自分の血肉とする手法、というよりは「哲学」を語った本である。

「赤」は、それを落としてしまうと本質を欠くという部分

「青」は、そこまで強くない。とりあえず重要というところ

「緑」は、自分のセンス、自分のアンテナに引っかかってくるところ。とにかく自分はよいなと思うところ

といった基準で、本から資料から、ありとあらゆるテキストに、その基準で線を引き、丸でぐるぐる囲いをし、果てはメモや手帳もその色分けで記そうと提案しているのが、この本である。


いくつか、気をひいたところを引用すると

キーワードを見つけながら読むという方法は、その本の著者、あるいはその資料の作成者の表現したいことを的確につかむこと・・・いうなれば「情報ハンター」になることだと思う。

とか

三色でメモすることは・・・自分自身がその瞬間に何を考えたのかが言語化されやすくなるということだ。・・・アイディアな豊富な人、クリエイティブな仕事をする人というのは、相手の言ったことではなくて、そこからインスパイアされた自分の考え、思いつきなどをメモしているケースが多い

とか

(手帳の)書き込み方式は

最重要の用事は赤で書きこんでいく。・・・青で書くのは、まあ忘れてはいけない用事。・・・緑は趣味的にやる仕事。・・・私は、これは社会的な用事か、個人的な用事か、という判断をして、個人的に、遊び感覚を活かしながらやることは、みんな緑で書くことにしている。だから仕事であっても緑で書いているところがたくさんある。


三色に(手帳のスケジュールが)色分けされていると、パッと人目見ただけで、今週は赤が多い週だ、あるいは今週は緑が多い週になりそうだというイメージができてくる
私がなぜこんなに手帳の色分けを重視しているかというかというと、それを見て、事前にその週のコンディションを終わらせておくからだ。

とか

緑というのは、行き当たりばったりでマークしているようだが、じつは人間の単純な気まぐれなどではない。
自分なりの緑のつけ方にはある種のクセのようなものがある。そこをつとめて意識化していくと、自分が緑としてある一定の角度というものを持っていることがわかってくる。

緑は、自分の脳の暗黙知と深くかかわり合った、個人のあり方にとってきわめて本質的な部分だといえる。

これを継続的にやっていると、やがてそれは、その人独自の視点ということになってくる


などなど。なんか、三色ボールペンを片手に線や丸をつけながら読んでいると、なんか自分が"切れ者"になっていく感じがしませんか。


私事で恐縮ながら、・・・四色ボールペン・・買いました。線引きながら、本読んでます。
(ミステリーが多いけど)

使えますよ、これ。
なんか、頭良くなったような感じがするのは確か。
一読およびお試しあれ。

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