2012年12月31日月曜日

今年も、お世話になりました。

年の瀬も押し詰まり、大晦日である。
大晦日が、昨日と何が変わっているか、となると日付けぐらいのことなのだが、何かしら、年が改まると良きことがありそうに思えるから不思議。
ここからは、私の思いつきに近いのだが、『封印』ということがふさわしいように思う。一年を過ごすと、そこには、良いことばかりではなく、思い通りにいかなかったことも数多くあるわけだが、それらを封印し、浄化された風を呼び寄せる。そういった効果か、この年を改める、という行為に込められているように思う。
まあ、何はともあれ、今年もお世話になりました。良き新年をお迎えください。

2012年12月30日日曜日

大石哲之「コンサルタントの読書術 確実に成果につながる読書のススメ」

ノマド論争などではいろいろと物議のあった大石哲之氏なのだが、Kindle本でかなり購入しやすいい価格で提供されていたので、おもわず購入してみた。
 
内容的には、コンサルタントという仕事を媒介にして、いかに短期間で、いかに効果的な提案をするためには、どういう読書法をしたらいいのか、ということに絞って書かれているのが本書。
 
構成は
 
第1章 1冊の本から多くを学ばない
第2章 読むべき本はこうして選ぶ
第3章 「ロジカルシンキング」で本を読む
第4章 読書を確実な成果につなげる
 
となっていて、基本的に「いい仕事」をするための読書はどうしたらいいか、に絞った本といっていい。
 
章ごとの要約は書評でもなんでもない、と本書の中でも厳しく注意されているので、私的に印象の残ったあたりを引用すると
 
本を読むときのポイントは
①本を全部読もうとしない。始めから読まない
②必要な部分はゆっくりでもいいので考えながら読む
③事実、解釈、アクションを読み分ける
④読書のPDCAサイクルを回す
⑤読むことに集中できない要素は思い切って排除する
 
で、「本」というものを聖物化しないためには
 
本に対してもウェブと同じような感覚で接する。本も情報を売るための一つのツールと割り切る
 
本は1500円の紙束コレクションだと考える
 
といったところとか
 
未知の分野を効率的に、しかも短時間に学ぶには
 
同じテーマの複数の本を同時に買う(最低でも5冊、多い場合は10冊)
 
買った本を集中して読む
 
1冊の本を丁寧に読むより、10冊をラフに読んだほうが理解のスピードは速い
 
10冊読んで、同じことが出てきているものは、その分野のスキル取得にあたって、肝となる部分。なので、その肝の部分だけをしっかり身につければいい
 
といったところか。
 
まあ、なににせよ知的生産を「より速く」「より効率的に」「より価値あるものを」提供するか、といったことに特化した方法論が記述されていると考えていい。
 
 
このレビューを書いた現在、かなりの低価で提供されている。特売セールといっていいだろう。Kindle本が読める端末を所有の方は、あまり悩まずに購入したほうがいいと思う。
本書にあるように「Quick & Dirty」といった具合にね。

 

2012年12月29日土曜日

仲山進也「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則」

副題に「ジャイアントキリングの流儀」とあるように、人気マンガの「ジャイキリ」の各場面を使いながら、組織作りについて論じているのが本書。

著者は楽天大学の学長さんで、まあ、楽天のマネジメントなどの本筋をよく知っている人と考えていいだろう。


構成は


はじめに
今いるメンバーで
まわりの期待を超える(ジャイアントキリングを起こせる)チームをつくるには


第1章 新チーム始動 ステージ1 フォーミング
「何でも思い通りにいって何が楽しいよ。
俺が楽しいのは、俺の頭の中よりスゲーことが起こった時だよ」


第2章 巻き起こる風 ステージ2 ストーミング
「どうせ家建てんならじっくりいい家作んなきゃ」


第3章 チームワークの誕生 ステージ3 ノーミン
「組織として差が出るのは、個々がどれだけ役割以上のことができるかだよ」


第4章 生き物みたいなチーム ステージ4 トランスフォーミング
「勝ちたがってんなら、その想いをケンカしてでもすり合わせすりゃいい。
そうすりゃ相手の考えがわかる。
それが次々広がって、チームっていうひとつの生き物になる」


おわりに
ケーススタディ in 「ジャイアントキリング」


ということになっていて、人が集まっただけの集団(グループ)を戦える「チーム」にどう作り上げていくか、というか変化させていくか、というところを「ジャイキリ」のマンガのシーンを随所に使いながら語られる。


乱暴に要点と思われるところだけを抜き出すと

①最初の頃は、きれいにうまくまとめる(フォーミング)しようとしない。とことんぶつかって混乱に陥ること
②混乱の中から、それぞれが目的やら自分の売りをつかむこと
③ぶつかりあう中で、互いに相手のことを肌感覚でつかみ、いわば「あうん」の呼吸を得ること


そうすると、しゃかりきでなく、遊んでいるように見えて、のびのびと、期待以上の成果が出るもんですよ、という具合か。


非常によくわかる主張なのだが、マンガという、イメージで語られるものに依っているせいか、主張自体もイメージとしてはとらえられるのだが、手法などがすぐにはすとんと落ちてこなかったのは、私の読み込みが浅いせいかも。このあたり、ふわふわと読まず、読み返す作業が必要であるようだ。

今のところ、前半の、フォーミング(まとめ上げ)しようとするな、ストーミング(混乱)が大事、というあたりが、期限に迫られた仕事をしていると、目先の益や効果に惹かれて、即効性をつい追及してしまいがちな我が身には、ちと痛い。



今のところは、さっくりと一読した段階なので、ポイント、ポイントを抽出しながら、自分なりにチームづくりについて考えてみようと思わせるあたりが本書の評価すべきところか。

ドキュメントスキャナを使った書類・データ管理

ライフハッカーの20012.29付けの「書類のデータ化をストレスにしないためのドキュメントスキャナ使用術」に、美崎栄一郎さんの使い方が紹介されていた。
ドキュメントスキャナの使いかtあというよりは、ドキュメントスキャナを使ったデータ管理、書類管理の方法といったほうがぴったりくる内容。

美崎さんのやり方は
①書類はもれなくスキャンする。机の上に書類用の箱をつくっておいて、ある程度まとまったらスキャンする。
②ファイル名はつけかえず全部まとめて時系列で管理(ドキュメントスキャナを使っていない人のためにあえて付言すると、スキャナソフトの仕様で、スキャンするときに自動で日付でファイル名が保存できるようになっている)
③コンパクトスキャナは、パソコンを置く台の下にいれておき、スキャン後のデスクの向こう側に貯まった書類はまとめて捨てる
というのが基本の様子で、

個人的には、①については同感。あれはスキャンしてこれは紙のままで、なんてことを考えるとスキャニング前の作業が増えるので、スキャニング自体が面倒になる。ここはなにも考えずにスキャニングを自動化するのがいい。

③については執務スペースはそれぞれだろうから、その場に応じて、ということで良いかと
私のやり方とちょっと違うのが②のところ。私もやってくる紙書類は領収書から仕事の書類まで、ほぼあまねくスキャンすることにしいているのだが、そうすると一日にスキャンする者が大量になって、日付だけでは一覧的に管理できなくなってしまう。つまり領収書などのプライベートなものから、仕事の書類も、あれやこれやがごちゃまぜになるので、ファイルビューで一覧しても中身がきちんと一覧できない(特に仕事の書類はかなりレイアウトが似通っているから)のだ。

ということで、ファイル名については、ごく簡単な名称と日付をつけておくことにしている。日付はアプリで自動的につけられるので、やることは大ジャンルとその書類の内容がおおよそ推測できる名前を「A社_○○提案_20121229」といった風な形で管理するようにしている。この場合、日付データは必須なことは美崎さんの管理方法と同じ。

あと付け加えるなら、スキャンしたデータを保管するフォルダをDropboxなどのクラウドにしておくこと。たとえばDropboxのフォルダ内に「Scansnap→」といったようなフォルダをつくっておき、必ずそこに一時保管すること(一時保管というのは、時間がたてば別のArchive用のフォルダに移すことにしているため)。
クラウドに保存しておけば、複数のPCやスマホやタブレットなどで同じデータを扱えるので、どこでも参照できる。こうすると、紙を超えた閲覧の自由が手にはいるというわけ。

2012年12月24日月曜日

職場のペーパーレス化の失敗と電子新聞の失敗の共通項はあるか

J-CASTニュースのビジネス&メディアウオッチの「紙の呪縛から解放されることが必要だ 電子新聞ザ・デイリー廃刊から学ぶ教訓」で鳴り物入りで始まったルパート・マードックのザ・デイリーが失敗した理由が論評されているのだが、それによると、少なくとも
 
①タブレット端末だけを掲載メディアとする電子版は商売として成立しない
②デジタル刊行物は紙の呪縛から解放されねばならない
③三番目の焦点はビジネスモデル
 
ということがいえるとのことであったのだが、個人的に興味を惹かれたのは②のところ
 
電子出版にしろ電子新聞にしろ、強固に紙メディアが存在するものは、どうしても紙の出版形態に引っ張られ、配信形態にしろ、販売方式にしろそれに引っ張られることが多いのは事実。というのも、1章ごと切り売りしている電子書籍というはあまりお目にかかったことはないし、新聞にしても朝刊、夕刊という形で配信される紙の新聞を模したものが中心で、紙の新聞の形態であるものが随時更新されるという形はないのではなかろうか。
 
で、横道にいくと、ビジネス現場における「書類」というやつにも同じ事がいえて、いくら職場内でグループウェアが使われるようになっても、有り様は、紙の書類の電子版を、そのまま掲示する、あるいは、紙の書類を電子的に展開したものを見せる、という使われ方がほとんどのような気がしている。「紙」と「電子媒体」を比べてみると、書類としての一覧性は「紙」に軍配が上がるし、昨今のセキュリティ強化のおかげで、PCやタブレットの持ち込み制限、特に私的なものの制限がきついままの職場はまだまだ多いのが、「紙」が職場から増えこそすれ、減ることのない原因であるのかもしれない。
 
職場における「紙」の減量は、いかに仕事の進め方から「紙の呪縛」を少なくしていくか、という概念的な問題にかかっているような気がする。オフィスの紙の減量には手紙が「メール」に変わった時以上に、概念的に「紙の呪縛」から脱するかをもう少し掘り下げて考える必要があるのかもしれないですね。

2012年12月22日土曜日

「電子書籍リーダー」は明治時代始めの「牛鍋」的存在か?

ここ数日、うちの奥さんが入院していて、入院中の暇つぶしに、と私のKoboに軽めのミステリー(重くなくて、ホラーっぽくもないやつ。病院でこうしたホラー系はちょっと読めないものね)の自炊本やらをいれて渡していたのだが、病院内で看護士さんあたりからは、「へー、これが電子書籍ですか、薄いですねー」とか「初めて見た」といった反応らしい。
 
ネットの世界をぶらぶらする生活をしていると、つい、その世界や周辺にあることがらが、既に日常的な状態と思ってしまうのだが、今、大流行の(と私は思っている)KindleやKobo(Kobo端末は流行とはいえないでしょうが)といった電子書籍リーダーも、まだまだ一部のものかな、と痛感しした次第。
まあ、正直のところ、私の住まう辺境地では、Kindle PaperWhiteどころか、Koboの姿なんぞも見ないような状況。iPadあたりはさすがに、個人所有者を持ち歩いている人を見かけるようになり、スマホ人口は急増しているのだが、このあたり、」アーリーアダプターがうじゃうじゃいる都会地とは、事情が大変に異なっているんである。このあたり、明治時代当初、横浜や銀座では盛んに食べられ、文明開花の証のように扱われていた「牛鍋」が、地方部ではまだまだ、どころか肉食(にくじき)の文化すら疎まれていたのと、まあ似たり寄ったりか。
 
で、牽強付会かもしれないが、こうしたガジェットの普及の遅さというのが、実は、地方の定住人口がなかなか増えず、都会地へ若者が出てしまって帰らない、といった今の地方部での移住定住問題がなかなかはかばかしくいかない原因の一つではなかろうか。
というのも若者のかなりの部分は、様々な分野でのアーリーアダプターであるし、そのアーリーアダプターたちが、それを自慢できない社会ってのは、若い人や少し尖っていて時代をリードする人には、物足りない社会でもあるように思うからだ。
 
移住定住対策で「自然」を売り物にするのはいいと思うのだが、それとセットでいわゆるネット環境やWifi環境、あるいは都会地の流行情報をいかにダイレクトに流し込むか、かをセットで考えないといけないのかもしれないですね。
 

2012年12月16日日曜日

ダニエル・ピンク「フリーエージェント社会の到来」

最近は下火傾向にあるのかもしれないが、賛成から反対、あるいは無関心まで、幅広い振れ方で議論されている「ノマド論」なのだが、本書においてかなりの部分は語られているといっていい。個人的な見解をあえていえば、様々なノマド本を読むならば、まず最初に本書を読んでからかかったほうが、俯瞰的な立ち位置が確保できると思う。
 
構成は
 
第Ⅰ部 フリーエージェント時代の幕開け
 第1章 組織人間の時代の終わり
 第2章 3300万人のフリーエージェントたち
 第3章 デジタルマルクス主義の登場
 
第Ⅱ部 働き方の新たな常識
 第4章 新しい労働倫理
 第5章 仕事のポートフォリオと分散投資
 第6章 仕事と時間の曖昧な関係
 
第Ⅲ部 組織に縛られない生き方
 第7章 人と人との新しい結びつき
 第8章 互恵的な利他主義
 第9章 オフィスに変わる「第三の場所」
 第10章 仲介業者、エージェント、コーチ
 第11章 「自分サイズ」のライフスタイル
 
第Ⅳ部 フリーエージェントを妨げるもの
 第12章 古い制度と現実のギャップ
 第13章 万年臨時社員と新しい労働環境
 
第Ⅴ部
 第14章 リタイヤからeリタイヤへ
 第15章 テイラーメイド主義の教育
 第16章 生活空間と仕事場の穏やかな融合
 第17章 個人が株式を発行する
 第18章 ジャストタイム政治
 第19章 ビジネス、キャリア、コミュニティーの未来像
 
 
となっていて、本書を読んでから、日本のノマド論を見ると、組織への帰属の問題と仕事の場所の議論にこだわりすぎているような気がしてくる。その点、組織への帰属や縛りが日本に比べて緩やかなアメリカを基礎におく本書の議論は、組織への帰属から解き放たれた時における人と人とのすながりやコミュニケーションをどうととるか、といった点や、単にスタバでMAC airを広げていたらノマド的働き方だといった浅薄な話ではなく、ホームオフィスを含めた仕事の場所のあり方が論じられるあたり、かなり深い議論がされているような気がする。
 
第Ⅰ部から第Ⅲ部までが多くのノマド論、ノマド本で語られる、ビジネススタイルの変化、あるいはそれに起因するライフスタイルの変化(例えば、決まった仕事場をもたなくなる、フリーになるといったことだ)について語られるのだが、さらに、本書のすごいところは、そこからさらに踏み込んで、第Ⅳ部でノマド型のワークスタイルがもたらす新たな貧困の出現であるし、第Ⅴ部で語られる、ノマドあるいはフリーエージェント型の社会がもたらすビジネスにおける資金調達の方法であり、政治のスタイルの変化であろう。
 
 
まあ、読んだから、どう、ということもないのだが、ノマドについて何か思うところある人は、2002年という少し刊行が古い本ではあるが、賛成派も反対派も読んでおいて損はないと思う一冊である。

 

畑村洋太郎氏推奨の「思いつきノート」

畑村洋太郎氏の「失敗学のすすめ」(講談社文庫)で紹介されていた自分専用のアイデアメモと、それを発展させたプランニング手法。

書く前の注意事項としては

紙はなんでもいいが、思いついたときに見えるように、ノートかバインダーで保存しておいたほうがベター。

この紙に内を書くかは自由で、好きなテーマを設定して自由に書く。ただし、右肩に書いた日の日付だけは必ず書いておく

実際のやり方は

①漠然としたテーマが設定できたら、一枚目の紙にはそれに対して頭に浮かんだものを、脈絡なくランダムに書いていく。そこまでできたら、一枚目の紙には、思いつきノートを書こうと思った動機と背景を記す。最後に、その紙の左肩に内容を代表する表題を書いておく

②二枚目は、ランダムに書き記したアイデアの種に脈略をつける作業をする。最初に漠然と設定したテーマからスタートして、一応の結論に至る流れをつくってみる。

③三枚目の思いつきノートでは、具体化を考えた上、個々の問題解決をする。

④最後の四枚目では、仮想演習を使った発展を行う。

といっったことなのだが、少々表現が抽象的で、具体のやり方がいまいちピンときていない。
イメージ図は掲載されているので、これを頼りに試行してみてから、自分にとって有効かどうかレポートした方がよさそうな気がする。

2012年12月9日日曜日

大阪のさつま揚げは、おそろしくうまかった

頂き物のお下がりなので、値段とか全くわからないのだか、大阪のさつま揚げがえらく旨かった。
いでたちは、こんなので、なんと箱入りさつま揚げである。


中身はすでに食い尽くした段階なのだが、少し残っているところはこんなの
これをワサビ醤油で食すのだが、上品なお味でありました。

imageFORMULA DR-P208のキャンペーンに応募してみた

キャンペーンというやつはほとんど当選したことがないのだが、商品につられてimageFORMULA DR-P208のキャンペーンに応募してみた。
 
キャンペーンページはこっち 「Wi-Fiスキャンしてみよう!DR-P208&WU10プレゼントキャンペーンスタート!」
 
imageFORMULA DR-P208というのはキャンペーンでもわかるようにCANONの携帯型のドキュメントスキャナ

ドキュメントスキャナは、初期型に近いScansnapを家庭に保有しているので、事足りていると言えば足りているのだが、いかんせん、職場とか出張中は書類やパンフレットの束に悩まされている。デジタル化が進んだとはいえ、配布される紙書類の量はまだまだ大量であるので、軽量なドキュメントスキャナは重宝しそうな期待が高まる。
 
本商品はまだ予約中なので、使い勝手のほうはASCIIとかのメディアのレポートを見るしかないのだが、それを見る限りはかなり使えそうな気がする。
 
ASCII.jp×デジタル 
 
lifehacker
 
ITMedia
両面ADFとWi-Fiでモバイルスキャナがもっと自由に!――「imageFORMULA DR-P208」&「WU10」徹底攻略
 
 
まあ、当たれば幸い。当たらなければ、購入を考えますかねー、そろそろiPadをminiに買い換えたいところではあるのだが・・・
 

2012年12月8日土曜日

デジタルの所有は「所有しない」ことなのか?

さきほどのエントリーとデータ元は同じらしい(Mary Meeke氏のスライドの最新版)が、ちょっと違う切り口で、Wiredが取り上げている。
 
少しばかり気になったところを紹介すると
 
いっぽう人々の間では、なるべくモノとして所有しないライフスタイルへのシフトが進んでいることもミーカー氏は指摘。同氏によれば、すでに文書ファイルや音楽データなどあらゆる情報を物理的に所有する代わりに、デジタル化してクラウド上で管理する傾向が目立つという。そして自動車から住宅まで、今後は様々なものを共有する経済が繁栄するだろうとの見通しをミーカー氏は示している。
 
ということなのだが、「所有するかわり」というところは、本当かな、という感じ。
 
個人的にKindle本やKobo本、e-book本のほか、所有の蔵書はほとんどをデジタル化しているのだが、「所有」という概念で我が身を振り返ってみると、共有というイメージではなく、リアルではないが「個人有」の気持ちが強い。
 
そのあたり、先日の(確かイギリスで)Amazonのアカウントが停止された事件で、Kindle本が所有ではなく利用権である見解をAmazonが示したことを承知はしているのだが、そうでありながら「所有」している感覚が強い。
こんな感覚を持っているのが少数派とは思いたくないが、今後、様々な意味でデジタル化が進む中、私有の感覚とどう折り合いをつけるか、ってのが結構難儀な話になるかもしれないですね。

モバイルの王国はなぜ失われたのか

風邪を引き込んでしまい、10数日、青息吐息で過ごしていたのだが、ようやく癒えてきたので、ひさびさのエントリー。今年の風邪はしつこいので皆様ご用心を。
 
さて、メディアパブによると
 
 
ということで、今更のことながら、モバイルへのシフトは、もう止まりようもないようなのだが、それにしても、10年ほど前は、こうした「モバイル」の技術なりガジェットなりは、日本のメーカーもかなりの地位を占めていたように思うのだが、その栄華は一体どこにいってしまったのだろうか。
 
ちょっと思いつくだけでも、CLIE、ザウルス、GENIO などなど、いくつかの機種は保有してわくわくしながら使ったものなのだが・・・。
 
このあたりは、識者も多くて、私の論などはヨタ話のようなものなのだが、個人的には日本特有の携帯の特異進化のせいのように思えてならない。この特異進化の中で、いわゆるPDAというものは全くのあだ花に終わってしまい、携帯に資本と技術を集中させたがために、携帯後のスマホに乗り遅れてしまった。さらに、携帯の日本市場はそれなりに堅調だったから、サムソンやHTCのようになりふり構わずスマホ路線に突っ込むこともしなかった(なにせ、携帯のガリバー、Docomoが一頃まではスマホに全く乗り気でなかったからね)、といったところのように思っている。
 
根付けやや細工物など、日本人の細かなものを繊細に作り上げる能力は欧米人の及ぶところではないのだから、本性の赴くままPDA開発を進めていればスマホに乗り遅れることもなかったのだろうが・・。そして今更のようにスマホに手を伸ばしている日本のメーカーがなんとも後追い後追いのような気がしてならないのだが、どうだろうか。
 
こうなりゃ、一か八か、ウェアラブルの世界に食指をのばす冒険者は「いないものだろうか・・・・
 

2012年11月18日日曜日

意外に使える自炊本リーダーとしてのKobo

購入を早まったのかな、とエントリーしたKoboなのだが、後悔ついでに、自炊リーダーとして使ってみてはどうかと、CainLPでKobo用の設定をしてみたのだが、意外に使えそうな気がしてきた。
CBZファイルに変換して、SDカードに突っ込んでみたのだが、Koboで読み取ったところが以下の画像のとおり。

元ファイルは、宮部みゆきさんの「平成お徒歩日記」。

本文のところはこんな感じ

画像とかの少ない白黒本であるせいか、iPadで読むよりも読みやすい気がする。

iOS対応がまだなため、電子書籍の購入はちょっと躊躇っているところが多いのだが、自炊本をがしがし読むには32GまでのSDカードが使えるので結構向いているように思うのである。

願わくば早期のiOS対応がであるのだが・・・・

2012年11月11日日曜日

蟹の季節になりました

昨日は、ガザミのがにめしの話をエントリーしたのだが、今日はご近所から、親ガニをもらったので、早速に奥さんに茹ででもらう。

個人的には、親ガニの一番美味い食べ方は、味噌汁にすることだと信じてうたがわないのだが、なに、茹でた蟹もそれはそれで美味であることは間違いない。身をほじり出すのが、面倒なことは面倒ではあるが、ほじり出した後、おもむろに、わしっ、と箸で掴んで食す醍醐味はなんともいいようもなく、顔が綻ぶのである。


【読書メモ】分析の計画を立てる時のマッキンゼーのガイドライン

「マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック」より
①キー・ドライバーを捜す
 ビジネスで成功するための要素はいくつかあるが、すべてを念入りに検討する時間的余裕はない。問題に一番関係しそうな要素をみつけて、それを重点的に分析する
②大きな絵を眺める
 今一体何を達成しようとしているのか、一歩引いて全体像を考える
③海の水を全部沸かそうとしない
 必要以上の分析をしない。特に一つの問題のあらゆる面を分析しようとしない。ポイントになりそうなものを見極め、その分析をして
次へ進む
④解決策が現れるまで待ってもいい
分析を第一番に重要視するのは。マッキンゼー本でよく見るのだが、本書の特徴は、分析のポイントを絞る方策として「直観」をあげていること。
その直観を導き出すための事前の準備(解決すべき課題についての入念な情報収集などのことか)は入念にするようにとの忠告つきなので、根拠のない直観(いわゆる「ヤマ感」というやつ)は排除されているのだが、分析至上主義に陥って、使う可能性の非常に低い物事の分析に血道をあげてしまいがちになる『「とにかく頑張れ、気合いだ」方式』のアンチテーゼとして好ましい。
あとは「直観」の精度を上げるにはどうしたらいいか、ということだな

ロリポップのMovable Typeで"するぷろ"の設定をする

iPhoneからのロリポップのブログ(Movable Type)への投稿には"するぶろ"を使っているのだが、今回iPhone5に切り替えて、設定が消えてしまったのであらためて設定したので備忘録としてメモを残しておく。
 
設定前に、FFFTPあたりで、ロリポップのmt.cgiやmt-xmlrpc.cgiの位置を調べておく。(私の場合、http://(AAAA.com)/mt-xmlrpc.cgiという位置関係になっていた。)
 
で、設定画面はこれ(入力画面のSettingから入る)
 

具体的な設定内容は
 
・Blog Name は適当に。この画面ではブログのタイトルにしている
 
・Services は "Movable Type" のまま変更せず
 
・EndPoint は始めに調べたURLを参考に
 
  http://(AAAA.com)/mt-xmlrpc.cgi/
 
 最後の / を忘れないように。
 
・AccountとPasswordはブログにエントリーする時のアカウント名とパスワード
 
・Blog ID はブログを入力する画面で確かめる。
 
 エントリー画面のURLを見ると、http://(com)/mt.cgi?__mode=view&_type=entry&blog_id=17
 
 となっていたらID番号は17となる
 
・Portrait Image Width と Landscape Image Width は投稿する写真の大きさ。初期設定は500、500となっているので、ブログにあわせて設定をする。何度か確かめるといいかも
 
・Image Folderは初期値は slproimage/
 変える必要もないかもしれないが、画像があちこちに保存されるのは好みでない場合は、指定しておく
 
設定終わったらsaveで保存
 
うまく設定できているかどうかは、テストエントリーをして確認のこと
 
ちなみに、初期設定だとエントリーの最後にIPhoneから"するぷろ"から投稿したことがわかるような署名が入るが、これを消したかったので、iPhoneの「設定」→「するぷろ」と入って、設定画面の最後にある「Signature」の中を削除
 
以上で設定終了である。

2012年11月10日土曜日

食のフェスタで鯖丼とがにめしを買った

ここ数年ご無沙汰をしていたのだが、今の仕事の遠い関連もあって、久々に、鳥取市のコカコーラ・ウェストパークで開催している「食のフェスタ」に行ってみた。
 
以前、農林水産祭という名称が主名称であったころは生鮮、特にキャベツや白菜、大根などの嵩張るものが主流で、加工品といえば餅か蕎麦、といったところだったのだが、今回行ってみると、加工品中心で、ほんの少し垢抜けて、大向こう受けする感じしないでもない(もっとも、蕎麦がホルモン焼きうどんに変化するといった類のものなのだが)。
 
ということで「鯖丼」と「がにめし」を購入
 
鯖丼はこんなの
味付けは薄味で、「鯖」というわりには上品。鯖もほんのりと塩味という感じ。ご飯は酢飯ではなく、普通の白飯。これにうっすらと醤油がかかっているっぽい。さらに刻んだ香の物にはご当地らしく、らっきょうの薄切りも入ってきて、ちょっとしたアクセント。
買ったときが雨上がりで客足も少なくなっていたのと、この際売り切ってしまおうという魂胆なのか、定価400円→300円と値下げになっていたのを、さらに100円引いて200円にしてくれた。ここが農家主体のイベントの、原価を回収する気があるのかないのかわからない良いところ。
 
 

こちらは、がにめし
「がに」というのは、「ガザミ」の方言か。現物が調理前のポリバケツに入っていた。
こちらも味は薄味でお上品。「がに」は無理に身をほじろうとせず、ガジガジとかみ砕いた方が風情がある。
 
こうした食関係のイベント、あちこちであるが、やはり秋祭り感覚の多いほど好印象。そこは昔ながらの瑞穂の国の日本人の感性が騒ぐといったところか。
 
このイベントは11月10日、11日の2日間。明日は雨模様ということなので、イベントコンディション的には良くないのだが、安価に農産物や特産品を買おうと思ったら、悪天候の方がかえって狙い目かも
 

2012年11月8日木曜日

意外に使える「デジ操」

職場でも家庭でも、ノートPC2台とかデスクトップ+ノートPCといった形で、2台のPCを同時に使うことが多く、いちいちキーボードやマウスを持ち替えたり使い分けたりするのが面倒であった。

ソフト的な解決としてはSynergyとかがあるのだが、職場のPCは当然同じLAN環境にあるわけではないので、ソフト的な解決は無理。ということで何かうまいデジタルグッズがないか探していて見つけたのが、この製品。
Bluetoothでの接続では、この会社の同系列の製品でデジ操Airというのがあるのだが、ちょっとお値段が高価なので、有線のこの製品をチョイスした次第。

使い方は簡単で、キーボードやマウスを使う母艦となるPCにまず一方のUSBをさして、この製品を認識させるとリンクさせるためのソフトが自動で立ち上がる。

その後、子機となるPCにもう一方のUSBを差し込めば自動的にリンクが成立する仕組みで、ほとんど考えることなく2台のPCのリンクが可能。


ファイルのコピー&ペーストも、ファイルをドラッグすればいいので非常に簡単(ほんの少し時間がかかるが)

汎用的に誰でも必要、というこのではないが、2台のPCを一つのキーボード、マウスで操作したということならお買い得な一品。

2012年11月7日水曜日

早々にKoboを購入したのが悔やまれるKindleの大攻勢

太っ腹というか、なりふり構わないライバル潰しというか、Kindleが7980円に値下げされるとのこと。

こうなると正直なところ、Kindleは何時参入かわからないよな、と思って発売早々にKoboを購入したのが悔やまれる

まあ、品揃えについては、そんなに早く冊数が揃うとも思えなかったので、当初段階での少なさは我慢するとしても、その後の増え方が遅々としていることと、Wikipediaの断片する書籍と数える厚顔無恥さとAndroidやiOS版がいつまで経ってもリリースされないところと海外版では対応しているはずのPC版での読書があいかわらず解除されていないこと。

楽天のビジネスは基本的に批判がましくは見ていないのだが、今回のKoboについては今のところ、電子書籍の普及を願ってデバイスを買ったアーリーアダプター達を裏切っていると評価せざるをえないような気がする。Kindleの本格参入を前に、新端末の投入なんてハード的な対応に頼るのではなく、多OS対応を早急に解決するといったことの方が急務だと思うだがどうだろうか。

今のところKindle PaperWhiteではSDカードが使えないっぽいから、自炊本を読むにはKoboの方が一日の長があるとは思っているが、iPadも保有している当方としては、Koboがないとどうにもならないとというわけではないので、このままの情勢でいくと早晩、Kindleを注文してKoboは残念であったデバイスとして「タンスの肥やし化」してしまう可能性大なところである。

さて、楽天さんは今後本気でKoboをもり立てるつもりがあるのかどうか、しばらくは見守るとしましょうか


ちなみに、Kindle版の「Free]を買って、iPadで読み始めた。
購入もワンクリックで済むし(iPadだと買ってから、Kindleアプリを立ち上げてダウンロードという一手間が増えるが、さして負担なものではない)。品揃え次第では市場をあっという間に席捲してしまうかもね、と思った次第であります。

2012年11月5日月曜日

遅ればせながらIPhone5に

初期ロットを避けて、一拍遅れて予約したら、なかなか入荷してこなかったiPhone5なのだが、ほぼ3週間待って、ようやく手に入った。
 
いちいち店舗に行くのが面倒くさいので、iPhone4の時と同じようにオンラインショップで注文したのだが、以前に比べ、自分でアクティベーションするのもかなり簡単になってきたように思う。
 
なにせ、SIMを入れて、オンラインショップのHPでいくつか入力すればいいぐらいの手間なので、オンラインショップを食わず嫌いの人は試してみてもいいかと思う。
 
使用感は、もはや多くの人がレポートしているので多くは書かないが、「速い」の一言。特に私のようにiPhone4の保有者は迷うことなくり切り替えた方がいい。特に、2年間使い込んで、ボタンの反応が悪くなっている人はなおさら、というのが率直な感想である。
 

2012年11月2日金曜日

仕事の標準化の難しさ

「あなたにしかできない仕事はない」(NPO法人フローレンス代表 駒崎弘樹)

「あなたにしかできない仕事をなくすために必要なこと」(脱社畜ブログ)


を読んで共感するところも多く、長時間労働をなくすためには仕事をだいたい可能でレベルを維持するシステムをどうつくるかということの大事さも思ったのだが、長時間労働が減らない根底には「仕事の標準化」と「仕事の手順の解体」の難しさもあるのかな、と思った次第

その難しさは当然、当の本人が標準化して誰でもできるようにするモチベーションが低い、ということもあるのだが、それとあわせて、何を、どう標準化していいのか、つまり、何を既知として、何を未知の事項とすべきかということがうまくいっていないことにもあるのではないかと思う。この問題が曖昧なままになっているから、誰でもできるように技術とか知識を伝えることが出来ないということがあるのではないだろうか。

まあ、これはマニュアルづくり全般にいえることでもあって、電機製品についてくるマニュアルがさっぱりわからない現象と相通ずるものといってもいいのだが、さてどうやって解決しましょうかね。

2012年10月27日土曜日

満を持してのKindle参入を慶賀する

Windows8やiPad miniの発表と同じ頃になったせいか、もっと取り上げられてもいいKindleの日本市場参入である。

来るぞ来るぞと言われて久しかったので、今回リリースされたコンテンツの量は少し寂しいものはあるが、そここはがっつりと攻めてくるAmazonのことだから、楽天と違って、飛躍的にコンテンツを増やしてくるであろうことを希望を込めて期待したい。

そのあたりは、Kindleのハードの注文にも現れている気がして、入荷待ちの期間がどんどん延びていて、皆がおっかなびっくりであったKoboの時とは少し様相が違うようだ。Koboの場合は、なんといっても見切り発車というか意気込みだけでスタートしたような感がして、その意味で十分間合いをとったKindleの戦略はさぞや、とも思うのである。

まあ、一頃に比べれば、パブリとかhontoやBookwalkerなどデバイスは出していないが、電子書籍を提供するプラットフォームは整いつつあると思う。こうした中で電子書籍はいまひとつ飛び出せないのは、デバイス普及によるせいもあるかもしれないと思っていて、そのあたりAmazonが壁を崩してくれるのでは、という期待をしているところである。


なんにせよ、AmazonのKindleデバイス提供は11月中頃からが本格的になるだろう。さて、個人的にはどうしますかねー。koboも所有はしていることはしているんだが、自炊本の閲覧デバイスになってしまっているし・・・、と思案の真っ最中なのである。

2012年10月26日金曜日

Edyカードを買ってみた

IPhoneに機種変更して、すっかりEdyとは縁遠くなってしまっていたのだが、行きつけの書店でもEdyが使えるようになったので、楽天のEdyカードを買ってみた。
 
Edyカードを無料で手に入れようと思えば、すでに所有しているANAの会員カードがてっとり早いのだろうが、出張した際のANAのポイントが会社に召し上げられることになっっているので、これにチャージするのも余り面白くない。
 
ということで、Edyカードを買ったという次第。
 
お財布対応がiPhone5になっても見送られたのだが、先だってエントリーしたケースを使えば、お財布もどきになるので、iPhone使いは、カードが挿入できるケース導入とセットで、EdyやSuicaカードのバインドを検討してみてもいいのでは・・
 
 
ちなみに、私のiPhone5は、まだ「確保できました」のメールが届かない状態。
かなり人気が沸騰状態でありますな
 

2012年10月21日日曜日

稲垣朝則「ミニバン 車中泊バイブル」

酷暑もおさまり、家庭菜園の世話も一服してくると、どういうわけか旅心やアウトドアへの憧れがさわさわしてくる。


 といっても、かなりのインドア派なので、実際出かけかるかというと、その確率はかなり低くて、大概は、アウトドアのウィンドウ・ショッピングをしたり、その手の本を読んだり、ネットを見たりといったところなのだが、最近は「車中泊」のあたりを彷徨っている。

 ということで、稲垣朝則「ミニバン 車中泊バイブル」である。

 構成は

 第1章 車中泊のメリットとデメリット
 第2章 週末に楽しむ2泊3日の車中泊の旅
 第3章 車中泊なら、やりたいことがもっと楽しめる
 第4章 快適車中泊の構築術
第5章 車中泊におすすめのキャンピングギア
 第6章 車中泊のフィールドテクニック
第7章 車中泊で行く北海道の旅マニュアル

 となっていて、なぜ車中泊をやるのか、といったところから始まって、最後は北海道での車中泊、キャンプ生活という流れ。

インドア派の私が、思わず、自車のプチ・改造や学校のキャンプで息子に買ったはずのシュラフの在処を探したり、といった具合なので、車中泊ないしはアウトドア・ライフ入門本としては良いできだと思う。


 高速道路の休日1000円という、かなり乱暴な政策を、国内の流動を増やしたというよりも、フェリー会社をつぶしただけのように思うし、道学者的な経済政策のおかげで、なんとも沈滞感がずっと続いているのだが、そうした世相も反映してのことだろうか、こうした清貧的なアウトドア・ライフは、控えめながらも、かなり根強い人気のように思う。


 ただ、こうしたのが主流になってくると、鼻についてくるのは、いわゆる自然保護至上主義者が人間の生活そのものを否定してくるのと同じで、やはり通常のキャンプなどの王道のアウトドアと違って、「車中泊」は日陰の花であってほしいな、と思うのは、アームチェア・キャンパーのわがままかもしれない。

 リアルのアウトドア初心者も、バーチャルのアウトドア礼賛者も、読んでおいて損はない。
リアルな人には実際の教則本として、バーチャルの人には妄想をかき立てる入門書としてお奨めである。

2012年10月20日土曜日

ぽんぽこ もののけ江戸語り ちょんまげ シリーズ 読後感

「ちょんまげ、ちょうだい」
「ちょんまげ、ばさら」
「ちょんまげ、くろにくる」
の三冊の構成でなる「ちょんまげシリーズ」。主人公は、徳川家康の影身者であった相馬二郎三郎の孫の相馬小次郎とそのお供の狸妖怪のぽんぽこ。
徳川家が日本に覇権を唱えるに当たって陰の立役者であった、相馬一族も、徳川も5代目となった太平の世では、なすこともない浪人暮らし。さりとて口を糊する道は探さざるをえず、ってな調子で始まるのが、第1巻の「ちょんまげ ちょうだい」。で、この巻では2巻目以降の主要登場人物でもある、丸橋弥生や柳生廉也といったサブ主人公のお披露目といったところ。あらすじは、江戸の町で、柳生に関わりを持つ武家のちょんまげを落としてまわる一風変わった事件の犯人を捜すっていうのだが、2巻、3巻に比べると、まあ穏当な筋立て。
で、1巻でおおかたの登場人物を登場させた上で、江戸に戦国時代の亡霊が出るってなことから始まる2巻、3巻は、まあファンの方の批判をおそれず言うと、いやまあ、ここまで豪華キャストで、しかもてんこ盛りの、あれよあれよの展開をやるのかってな感じ。
普通ならネタバレすれすれにレビューをやるんだが、このシリーズは、それをやるとネタバレそのものになるんでやらないことにする。しかし、四国の戦国武将が突然荒武者になった理由とか、北陸の有名武将の性別疑惑とか、まあ、際物的なネタを惜しげもなくだすな、とちょっと感心した次第。
なんとも、まとまりのないレビューなのだが、このシリーズの読後感そのものといっていい。なにはともあれ、後には何にも残らないかもしれないが、このシリーズで1日愉しめる、お気楽エンターテインメントであることは確かである。

2012年10月19日金曜日

「News Week 紙媒体廃止」に思う、「紙」は本当に負けるのか

「米ニューズウィーク、全面デジタル化へ=紙媒体、80年の歴史に幕」ということで  Yahooニュースによると
 
 
 【ニューヨーク時事】米週刊誌「ニューズウィーク」が今年末に紙媒体を廃止し、来年から全面的にデジタル版に移行する。同誌を発行する米社が18日、ウェブサイト上で発表した。広告収入の低迷が理由。1933年創刊の同誌は紙媒体としては、約80年の歴史に幕を下ろすことになる。
 来年以降、デジタル版を「ニューズウィーク・グローバル」の名称で統一。顧客はタブレット型携帯情報端末やパソコンのウェブサイト上のみで購読できるようになる。
 
 
ということで「とうとう紙媒体を廃しするとことができてしまったか」、というと思ったのだが、さて、ほかの他社が追随するかとなると、NewsWeekほどの顧客の落ち込みがないとちょっと難しいのではないだろうか。
 
というのも、もともとこうした紙の新聞媒体を読んでいる層は、ネットの情報収集に熱心でな層、いいかえればネットよりも紙による旧来の方法を好んでいる層(おそらくは、中高年齢者の多くは、ここに含まれるだろう)であり、彼らは、紙による情報提供ないし情報収集自体が、ネットによる情報収集より「信頼性」が高い、信用できる、と思っている。
 
こういった層に対しては、いくら手軽に、安価に配信されるようになっても、「紙」に対する信頼度が落ちてこない限り、電子配信のものには、そうそうは手を出さないように思うがどうだろうか。
 
こうした心理的なハードルが日本における電子書籍の爆発的な普及を妨げる大きな要因ではないか、と最近考えるようになってきているのである
 

iPhone5のカードフォルダー付きカバーを選んでみる

Phone5を遅ればせながら注文。
やはり入荷までは時間がかかりそうなので、それまでの間を利用して、カバーをあれこれ物色することにした。
 
iPhone4のとき、お財布機能がないことにちょっと不満があったので(iPhone4にMNPする前のDocomoでは結構Edyとか使ってたので)、こんなカバーを買って、なんちゃっってお財布ケータイにしていたのだが、個人的な感想を言えば、会社の社員証(入館時のチェックにいるんだよね)か免許証とSuicaかEdyカードを入れておけば財布を持ち歩かなくても大概の場合が事足りるで、かなり便利なケースであった。
 
しかも500円足らずの値段で非常にお買い得でもあったので、今回も、同じようなケースがないか調べてみた。
 
500円ぐらいのカードフォルダー付きのケースは見つからなかったが、かなりバリエーションあるようだ。

まあ、どれを選ぶかは好みと財布次第なのだが、当方ケチくさいところもあるので、安いところから試してみるのが
いつものことなので、1000円~2000円の範囲で選ぶとしましょうか

2012年10月13日土曜日

FushineのBluetoothキーボード、小破

ノートPCとIPadの使い方の分担の悩み中、なんてことをUpしていたら、天の采配か、iPadのキーボードのBackSpaceキーが効かなくなってしまった。おかげで、どういう使い分けをするか、なんてことを悩んでいるうちに、iPadは、ネットやファイルデータのブラウジングや電子書籍のビューワ、といったことに落ち着いて、ノートPCとiPadを両方、鞄にいれて仕事場に向かう体制に落ち着いてしまいそうだ。
 
バッテリーのもちが云々という書き込みは見ていたので、それはあるのだろうな、と思っていたが、まさか、キーボードのキーのほうがおかしくなてしまうとは思わなかった。まあ、買ったときの値段が値段だから、と思うが、中華のパチ物とはいえ、ちょっと残念である・・・。

2012年10月9日火曜日

Movable Typeの誕生日が昨日だったらしい

昨日は、Movable Typeの誕生日だったらしい。
詳しくはこちらのMovable Typeのサイトの「Movable Typeは11周年を迎えました」の記事に詳しく書いてあるので興味ある人はこちらをみてほしい
 
Movable Typeといえば、昔からのレンタルサーバーでのブログ運営者にはおなじみというか定番であった頃が懐かしい。
私の場合は、確かver3あたりからだったと思う。ver3あたりまではブログ専用のアプリだったように思うが、ver4で「ウェブページ」のシステムが入って、なんじゃ、こりゃ、と感じた事がい出される。
 
今はWordpressなぞが主流かもしれないが、まだまだ現役のシステムであるように思うし、現に、このブログもMovable Typeだ。
 
個人的なことを言えば、なににせよ一つものに独占されてしまうのは、なんとも薄気味悪くて、OSの世界でもWindowsだけでなく、IOSはもちろんUbuntuなどのLinux勢などの第三極が元気で得あればあるほど、その業界が元気である証拠のように思うので、ブログのソフトの世界もそうであってほしい。
 
まあ、何はともあれ、Movable Typeさん、長い間お世話になってます。また、引き続き、よろしく願いします。

2012年10月8日月曜日

ノートPCとタブレットと、アナログノートの使い分け

普段の仕事はデスクワークが多く、職場の机には、職場から提供されているPCが鎮座しているのだが、最近はノートPCとタブレット、アナログノートを持ち歩いて、どうかすると、職場でも、この三種で仕事を進めていることが多い。
 
というのも、職場のPCは職場のグループウェアが入っているので仕事をする上では必須なのだが、昨今のセキュリティ保護のため、Gメールやクラウドのストレージサービスは使えない状態であるし、ウェブにアクセスするのもさほど良い環境ではない(まあ、そんなに変わった職場環境ではないと思うが・・・)
 
ただ、仕事をやっていく上で、職場の書類やデータは職場のPCで見たり作業するとしても、そのほかのデータやEvernoteとかが使えないのは、正直辛い。しかも、データを見ながらの作業となるとPC1台では、マルチ・ディスプレイに慣れた身としてどうにも不便。
さらには、ちょっと堅めの(古いタイプの)仕事をしているので、まだまだPCが持ち込みできない場面というのも多いし、PCをパチパチしながら仕事をするとちょっと怪訝な視線も感じる、ということで、会議のメモやらはやはりアナログのノートを登場させないと具合が悪い。
 
ということで、デスクワークのみの日も最近は表題の3種のモノを持ち歩いている状態。
 
今のところの分担は
 
①私物のノートPC
Evernoteの利用はこれ。そのほかのPogoclubやウェブサービスもこのマシンで。なので、仕事の企画とかプランニングをまとめるのもこのマシン。管理職ではあるので、あまり自分で資料を作ったりはしないから、これでなんとか足りている。書類を職場に送る必要があれば、メールで職場のマシンに送る。基本はこいつが仕事場のキー・マシン
持ち歩いているのは。、Asus1225というネットブックに毛の生えたマシンで、ちょっと重たい作業をするとストレスが貯まるのだが、重くないのと価格も安いので神経を使わずに持ち歩いたり、ちょっと荒い使い方をしてもプレッシャーが少ないの利点(もっとも、常にもっとパワーのあるマシンに買い換えたいという物欲に苛まれてはいるのだが)。
 
②タブレット(iPad)
Dropboxの資料の閲覧はこれ。あとはスキャンしたり、ウェブから落とした資料を見るのもこれ。アナログノートのデータもスキャンしてDropboxに入れているので、ノートの閲覧にも使う。大量のデータと本、使った過去のノートを持っている状態
 
③アナログノート
会議録や打ち合わせの記録、走り書きしたメモなどの紙ベースのものを集約したアナログの保管庫的な利用。紙の資料はスキャニングするので、このノートには貼らない。さらに、使い切ったらScansnapでスキャンしてDropboxに保管するので、一時的なアナログの仮置き場といったところ
 
④職場のPC
これはもう、職場のグループウエアの利用と、メールで送られてくる職場内の情報交換や資料の閲覧用。
オープンになっているデータや資料以外は社外に持ち出すわけにはいかないので、仕事のデータはこれで見るしかない。
 
といったところである。
 
今の悩みの種は、やはり2台持ち歩くとき嵩張るのと重さ。ノートPCとタブレットの分担。特にiPadのカバー兼用のBluetoothのキーボードもあるので、なおさら、この二つの分担が時折曖昧のなって困っているのは事実。
無理にどちらかに片寄せる必要もないのかもしれないのだが、やはり軽ければ軽いほどいいのは事実。ただ、焦って決めることでもないから、いつものように動きながら考えることにしましょうか。
 

2012年9月16日日曜日

庭の桔梗

桔梗っていう花の名前は知っていたが、現物を見るとまた感慨ぶかく

桔梗とは
かくも可憐と
露知らず

庭のゴーヤが急に肥大化

グリーンカーテンと食材調達を兼ねて庭に植えているゴーヤが俄かに実がなり始めた上に、肥大化を始めた。今年は、ほとんど雨が降らず、不作だつたのだが、最近の雨て息を吹き返したようだ。やはり、亜熱帯の植物らしく暑いだけでは駄目で水気がタップリあることが大事みたい。

2012年9月15日土曜日

iPhone5の予約が始まったのだが、さて、どうするか

iPhone5の予約は9/14の夕方から開始で、さて・・・、と思ったのだが、iPhone4やIPhone4Sの時ほど騒ぎになっていないような気がするのだが・・・
 
今回はiPhone4の時のような薄型でOS刷新といったことやIPhone4Sの時のようなauの取り扱い開始といったことがないせいかもしれない。個人的にはiPhone4の割賦も終わっているので、そろそろと思っているのだが、iPhoneは初期ロットの時になにかしら不具合が見つかるので、その様子を見てもいいかな、カバーも出そろっているけではないし(今使っているカバーは、メーカー不明なのだが、背面にカードが2枚収納できる対応で、お財布機能のないiPhoneでは結構重宝しているのだ)といったところ
 
ただ、予約開始日に飲み会があったので、同年配のおじさん、おばさん(40代後半から50代)に聞いてみたところ、かなりの割合で今度はフィーチャーフォンから乗り換える、ってな人が多かったので、なんだかんだいいながらiPhoneへ乗り換えるひとは多いだろう。
 
 
私?
しばらくしたら当然予約いたします、ハイ。
 

2012年9月2日日曜日

グリーントマトのサラダ

我が家にかなりの量のトマトを供給してきてくれた6本のトマト苗であったが、さすがに干上がり始めたのと、大根の植え付けにかかるので、掘り上げた。
だが、まだ熟していないグリーントマトものこっていたので、折角だから収穫して食してみた。

作り方は簡単。グリーントマトを輪切りにして、紫蘇をまぶし、ポン酢をかけただけ。グリーントマトというものが、青臭くさみもなく、アッサリとした甘みもあったのが、予想外。ひょっとしたら、浅漬けにも向いているかも。
たくさん食するものではないが、ビールや焼酎の水割りのちょっとしたつまみとしては、結構いけるので、家庭菜園でトマトを栽培している方はおためしあれ。

2012年9月1日土曜日

指揮官として守るべき三つの事項ー樋口将浩「キスカ島奇跡の撤退」より

太平洋戦争当時、アリューシャン列島の日本軍の最前線であるアッツ島が玉砕した後、次の標的となったキスカ島から日本軍約5200名を生還させた「キスカ撤退作戦」の指揮官 木村昌福が指揮官として守るべきとしてあげている三つの事項は
・ただ無理矢理突っ込むのは匹夫の勇。敵を知り、己を知ることによって初めて真の戦ができる
・「危険なことはおれがやる」という部下を思う至情と、指揮官先頭の気迫と責任感が大事
・部下が迷ったときには指揮官として何らかの指示を与え、自分の立場、自分の責任を明確にする
 
生命を賭した戦場とは場面は違いこそすれ、この心構えは、ビジネスやスポーツなど、様々な場面で「指揮」をとる立場に立った時には心すべきことか。(といっても、なかなかできないことではあるんですが・・・)。
 
率先して前へ行けということと同時に、無理矢理突っ込むなといっているのは、とても参考になること。とかく意気込みが先行したり、プランニングを緻密にしすぎたり、どちらかに偏りがちであるのが世の常であろうから、その中間を見極めて動くことが大事、ということだろうか。
 

きしめん亭 きしころ

名古屋に弟がいるので、そちらのあれこれのインスタント食品をよく食させてもらっている。いったいに、名古屋というところは、文化にしろ食生活や食品にしろ独特なものがあると思っていて、そのあたり、東京と関西の文化の混合体に染められている菅のある、西日本の田舎とはちょっと違っている気がしている。そんな独特の食品の、お安いものの代表格か、「きしめん」だろう。
今回食したのは、生麺タイプになっている、冷やしきしめんと称するもの。

封を切って、茹でて、どうにかパッケージによく似た風に仕上げてもらう。

天玉は付いているのだが、ボリューム感を期待する人は市販のものを買って追加してもいい。出汁の味は、薄味で、どことなく甘みがある。関東風のかつお節と醤油風味の好みの人には少し物足りないかも。通販であるかどうかは不明だが、名古屋に旅行か出張の折には、スーパーにでも寄って物色してみてもいいかもしれない。

2012年8月26日日曜日

岡山 富士屋のチャーシューメン

私用で本日は岡山に来ている。岡山のラーメンは、結構好きな味で、特にカツメンが好きなので、浅月という店に行くことが多いのだが、今日は、久しぶりに富士屋のチャーシューメン大盛。

スープの味は、甘みのあるアッサリした感じ。メンはどちらかというと細麺の部類。相変わらずの大入り満員でありました。

2012年8月25日土曜日

仲村清司 「ほんとうは怖い沖縄」(新潮文庫)

沖縄ものというのは、旅行記にしろ移住記にしろ、国内ではあるがその歴史と気候が影響しているのかお手軽な異国情緒に溢れていているので、結構好みで、この筆者の「どたばた移住夫婦の沖縄なんくる日和」などはこのブログでもレビューさせてもらってもいるのだが、年月を経て筆者の近辺にも大きな変化が起きていたとは、なんとも・・・なのだが、一風変わった今回の沖縄本が仕上がったのは、そのお陰かもしれない。

構成は

まえがき 心霊列島・沖縄

第1章 私のデージ怖~い体験

 こうして僕は引っ越した/生き霊/魂を落とした人/女の子/カジョーラー/那覇の迷宮空間・三越裏

第2章 沖縄にいると、なにか見えてくる

 見えないものが見える人/ユタ/ヒヌカン/トイレの神様/線香/キジムナーとケンムン

第3章 ウートゥートゥー異次元空間

 口難口事にご用心/家相/海/御嶽/墓の中

第4章 激戦地・沖縄の怖~い戦跡スポット

 豊見城海軍司令部壕/米兵の幽霊/新都心/南部戦跡・糸数壕

第5章 よく出る心霊スポット

 瀬長島/齋場御嶽/大山貝塚/七つ島/久高島/識名坂

あとがきにかえて

まだまだある噂の心霊スポット

という形となっていて、筆者や筆者の周辺の人たちの経験談や聞き取りなどで、沖縄の不思議・怪奇な話やスポットの紹介なのだが、筆者自身が「霊的なものは全く感じない」といっているだけあって自身の目撃談とかはなく、目撃談的なものも非常に冷静な抑えた形で記されているので、そのあたりは心霊際物的な著述ではないことは請け合ってもいい。ただ、もともと自然信仰的なものが色濃く残っている上に、薩摩の支配から太平洋戦争、アメリカ支配、そして日本への復帰後の激変ともいえる開発などが重なり合ってきているのだから、様々な話があったとしてもおかしくはない地域ではある。


とりわけ、ちょっと背筋が寒くなるのは、筆者の実体験である、移住後の離婚等私生活での問題が発生してきていたあたりの回想談である。何かに憑かれて末吉宮に参詣するところとか、女の子の姿を見る、本書のかなり前半のところ。比べると後半にいきとりあげる範囲が沖縄全域や周辺諸島部に広がるにつれ、少し茫漠としてくる気配があるのは残念か。

まあ、実話の怪奇本ではないから、南国の観光地という側面だけではなく、様々な歴史と感情の上に立脚する「沖縄」「琉球」という土地の開設本として読めばよいのかもしれないですね。

2012年8月18日土曜日

戦略立ては7割8分の仕上がりで停めておくのも一策

根が心配性のせいもあるのだろうが、仕事やプロジェクトに取り組んでいるときには、いくつかの想定パターンを想定して、それに応じた行動計画というかアクションをシミュレートしていくというのが癖になっている。
 
シミュレートといってもそんなに小難しいことをやっているのではなく、こうなったらこうt対応しようよね、とか、こんな事態が予測されつつあるから、これをこんな方向に仕向けるために、こうしとこうよね、とか、なにかしら仕事をしている人であれば常的にやっていることである。
 
で、こうしたシミュレート、戦略立てを行う上での個人的な留意点なのだが、最近は、ひとつひとつは7割8分程度の仕上がりに留め、数を増やすことに努めている。
以前は、ありうべきケースを結構絞って、戦略立ての精度をあげるべきかな、と思っていたのだが、携わるプロジェクトの数や種類が増えくると、精度を上げることに専心していると、取りこぼしや方向に見間違いが増えてきたように思うのである。
 
もともと100%の戦略なんてものは立てようもなく、いくらがんばっても9割5分か9割まで詰めきれば最高値てなことだと思う。いやもっと現実的なところでは8割5分から8割まで詰められれば十分といったケースが多いと感じている。
であるなら、いっそ、及第点にぎりぎり届かないところの少しラフな戦略を、より数多くつくって、千変万化するプロジェクトの現場で最終のところを現場あわせしちゃったほうがいいんじゃないか、と思っている次第。
 
完璧主義の駆動性の悪さに陥るよりは、精度を落としても身軽さを残しておきたいな、と思っているところなんである。

坂口恭平 「TOKYO 0円ハウス 0円生活」(大和書房)

個人的な見解でいえば、この本が出版された3年後「独立国家のつくりかた」という、かなりの奇書を出す筆者であるが、この「TOKYO 0円ハウス 0円生活」のあたりは、そこに至る種子を包含しつつも、なんとなくまだ穏やかな気がする。

構成は

第1章 総工費0円の家
第2章 0円生活の方法
第3章 ブルーの家
第4章 建築しない建築
第5章 路上の家の調査
第6章 理想の家の探求

となっていて第1章から第3章までは、隅田川の川沿いに住む「鈴木さん」という、ホームレス、いや非合法であっても「家」はあるから、ホームレスと言う言葉はふさわしくないのだろうが、まあ、そういった形の生活者との出会いと、彼らとの共同ではないが非常に近接した関係での生活についての記録であり、第4章から第6章までは、筆者がなぜ建築を志し、なぜそれから離れ0円ハウスに至ったかの記録である。

個人的に爽快であるのは、やはり「鈴木さん」の0円でいかにして家を建て、0円でどうやって暮らしているかという第1章から第3章のところで、どうやってというのは、捨てられているものの再利用であったり、生活費はアルミ缶の回収であったりと、まあ想像の及ぶ範囲であるのだが、想像を軽く超えていくのは、そうした暮らしを、彼らは非常に楽しんで、悩むこと少なくやっているのである。いわば過度に所有しないことによる自由さ、例えが正確かどうかわからないが狩猟・採取民族のような自由さが感じられるのである。

当然「狩猟・採取」であるから、不安定さというのは内在していている。アルミ缶の収集は人との競争でもある上に一定していないものであるし、0円で建設したブルーシートハウスも、国土交通省の役人の点検が入ると撤去を余儀なくされる代物だ。
しかし、より多く所有すること、より高い所に行こうと血道をあげている私なんぞの目には、その不安定さの上に理客しているがゆえに彼らのもつ生活の自由さがより際立つのである。

筆者は、この本の最後のほうで

「自分で考え、自分でつくる」
生活、家、仕事、人間関係・・・。鈴木さんの身の回りのあらゆることにこの思考が詰め込まれている。そしてこれが、小学生の時に僕がなりたいと思っていた建築家の姿でもあった。

といった言葉を提示してきている。

誰でも心持次第で「建築家」となれるのかもしれない。

2012年8月13日月曜日

「ライフ・ログ」ブーム(?)に思うこと

「人生は一冊のノートにまとまなさい」や「たった一度の人生を記録しなさい」やいくつかのモレスキン本などを発端として、ちょっとしたブームの気配もある「ライフログ」なのだが、生活の記録を残すというのは、日記をはじめとして特に珍しいことでもなく、誰しも三日坊主になった経験はあると思うのだが(もし三日坊主でなく続けていると言う人があれば、読み飛ばしてもらっていい)、やはり最近のデジタル=スマホのブームが、その敷居をさげているように見えるのは確かだろう。さらに本書で紹介されているように、クラウドにその記録を残しておけるようになると、以前の記録すること自体の時間的、場所的な制約から解放してくれているのは間違いない。
 
だが、ライフログをつける人は、どんどん増えるでしょうとなるかというと必ずしもそうとはいえないだろう。「たった一度の人生を記録しなさい」でも、「何も考えずにただひたすら「記録」を繰り返していると、あるときふと「何のために記録しているのか」という疑問がわき起こります」と言われていて、そうならないためには「記録を見返し」て自分自身の行動を客観的に見つめることが必要だ、と言われているのだが・・・。
 
 
まあ、個人的には、肩肘張らずに、簡単な日記というか行動メモぐらいの気持ちでやりましょうや、と言いたい。ライフハッカーの人たちの提案は私たちの行動や仕事の作法を劇的に改善してくれることが多いのだが、あまり生真面目に服用すると呼吸困難に陥ることがあるかもしれないので、体質とか体調を見ながら、あせらずに続けてみるのがよいような気がするのだが如何か。
 

2012年8月12日日曜日

電子書籍の環境改善に良い出来事2つ

電子書籍の環境改善に良い出来事があったので、ちょっと紹介
 
一つ目は
 
 
ということで、ながらくAndroid鎖国を続けていたシャープがiPhoneユーザーに向けて笑みを見せたところ。背景には、新しいiPhoneの液晶パネルを提供するとかの話があるのかもしれないが、まあ、あらゆる端末で、多くの電子書籍配信サービスがつけるというのが電子書籍の普及と拡大に必須のことであるから、まずは素直に慶賀を
 
二つ目は、ごく個人的な慶事ではあるのだが
 
 
株式会社早川書房は、8月10日よりSF、ミステリの古典から最新の話題作までを厳選した「ハヤカワSF・ミステリebookセレクション」の配信を開始いたします。『これからの「正義」の話をしよう』『ミレニアム』など、最新の書籍の電子化により好評を博してきた早川書房が、いよいよその代名詞ともいうべきSF・ミステリの名作群を次々と電子化するプロジェクトです。
 
とのことで、ハヤカワ書房のSF/ミステリーの電子書籍化が本格化するようで、SF・ミステリー愛好家としては喜ばしい限り。これで、青背やら銀背などや手に入らなくなっているSFが読めるようになって欲しいもの。
もうひとつ欲を言うなら、SF・ミステリー出版の一方の雄と私が勝手に思い込んでいる創元社の創元推理文文庫のシリーズも電子書籍配信は始まるとこれ以上の慶賀はないのだが・・・
 

おちまさと「100の仕事も同時に回るダブルブッキング時間術」(ソフトバンク新書)

時間術の本と言えば、スケジュール管理はアナログがいいかデジタルがいいか、と日程管理とかはどうするか、あるいは手中はどれが、といったいわば手段・手法についてのものが多くて、それはそれで読んでいて楽しいのだが、この本のように、仕事をより多く回すためには、どういうスタイリングで取り組みかといった理念中心の時間術の本は最近珍しく、その例が本書。

個人的に要点と思うのは、「二つ以上のことを同時に回すにはどうするか」を考えた場合、達成時期を見据えたシミュレーションと俯瞰力をどう身につけるか、といったことのように思う。

本書で言えば


P48
時間は直線の流れではなく膨張するもの
時間は操られるものではなく操るもの



P86
「想定外は必ず起こる」ということを想定しておく

バードアイの解像度を上げて物事を俯瞰しつつ、あらゆる経験値を参照して、脳内情報を検索する

とか

P118
ながら仕事はだらしない行為と思われがちだが、場合によっては非常にスマートな仕事の仕方になりうる場合がある
二つの課題が一つのソリューションに収斂されていくようなケース。つまり「一石二鳥」の場合

僕は企画を立てるときに心がけていることの一つがこの「一石二鳥」をねらうということ
いわば企画のダブルブッキング。できれば二鳥といわず一石「多鳥」を狙う

といったところに端的に現れているように思う。そして、それを進めていくと、当然仕事のスタイルにも及ぶわけで、最近流行りの「ノマド・ワーク」についても

P173
ノマドとは職業ではなく働き方の仕組み
僕で言えば、職業はあくまでもプロデューサーなので、プロデュースの職務を遂行し、100のプロジェクトを同時進行するには、デスクワークでは何も始まらず、遊牧民的な動き方でなければ不可能だからそうしている

さまざまなプロジェクトを同時多発的に回していかなかれば食えないので、自然と一箇所に定住などしていられなくなった。
だから、ノマドは、あくまでも結果論

といったスタイル重視のノマド論にピンをきちんと立てているのは流石といくべき。

方法論重視の時間術の本だけだと、時に茫漠としてしまい、目的と方法とがごちゃまぜになって立地点を見失ってしまうことがあるから、時折、こうした理念中心の時間術の本を読んで、場所感覚を取り戻すことが必要なのかもしれない。

2012年8月11日土曜日

おちまさと「人間関係は浅くていい」(扶桑社新書)

人間関係の持ち方、間の取り方というのは、時代に応じて濃い方と薄い方との間を揺れ動いているような感じがしていて、現在はどちらかというと今までの成果主義の反省と東北大震災による影響からか、非常に濃い方が支持される時代にあるような気がする。

そういったところで、「人間関係は浅くていい」というのは勇気ある発言でもあるが、こうした言葉が支持されるようになってきつつあるということは、時代が再び膨張に向かっていることの証なのかもしれない。

個人的には若造の頃からあまり「濃い」付き合いは好まないほうなので、筆者の主張、例えば

間関係には実態がないし、一人ひとりが頭の中で思い描くイメージもばらばら
人間関係とは私たちが心の中で作り出した「ゴースト」のようなものであり、実態がない以上、必要以上に怖がることなどない



ビジネスにおいて、ひとつの相手に「深く」依存しすぎていると、その相手が倒れたとき、自分も共倒れになりかねない。いざという時になってあわてふためかないよう、複数の相手と「浅く」つきあっておくべき

とか

そもそも、人生や仕事は、それぞれの人がそれぞれのリズムで干渉されずに進んでいくべきなのです。だからこそ僕は「人間関係は浅くていい」と言うのであり、これが深くなってしまうと、偶然、会社で同僚になった人や、隣近所のなった人たちに振り回されることになってしまう

といったところに、うむうむと頷いてしまうのだが、こうした性向のほかに、時代が不景気になり縮んでいく時代は、人間関係の「濃さ」が求められ、景気がよくなり人々の移動が増えていく時には、人の関係性の薄さに向かってしまう、という気がしている。

まあ、そうした時代性向の話とは別にして、こうした「軽る身」を主張する本はこちらの精神状態を軽くしてくれる効果もあって良い。
人間関係のうるささが面倒くさくなっている人は、本書を読んで、少し軽くなってもいいかもしれない。

鉱石の中の水分

つい最近、金属精錬をする工場の方に話を聞いたのだが、その工場で輸入する鉱石(たしかニッケルだったかな)の3割が水分なのだそうだ。輸入物だから、船で運ぶ際の運賃なども目方で勘定されるだろうから、水の豊富な日本に、ざわざお金を払って水を運んでいるようなものですよ、とのこと。
では、この水分が少なければ少ないほどよいかというとそうでもなくて、25%を切ると、粉塵が相当発生するので、その場合は水分を補わないといけないそうだ。
 
ムダとおもえる水分だが、じつはそうではない、というわけで、こうしたことが、私たちがビジネスをしていく上であちこちであるのかもしれないですね。ムダと思って削減したら、そのせいで余計なコストが発生したり、とか・・・。
 
一見ムダと思われるものの隠された効用を見抜くというのが、プロジェクト・マネジメントには求められるのかもしれません。

2012年8月10日金曜日

自炊本リーダーとしてのKoboでChainLPを使う

三木谷社長の大言壮語の割には、コンテンツが増えていかないKoboなので、最近では、子供の自炊コミックリーダーと化しつつある。
 
白黒とはいえ、E-インクのディスプレイはかなり目に優しくてよいのだが、画面が小さいのがやはり難点で、自炊コミックをPDFで読むと、下の部分にページ数の表示が出て、小さな画面がより小さくなって、フキダシの小さなものはかなり読みにくくなる。
 
そこで、利用しているのが ChainLPというアプリ。
 
こちらの「No.722」のサイトで配布されている無料アプリである。以前、iPhoneで自炊本を読むときにお世話になっていたのだが、iPadを購入してからすっかりご無沙汰していたアプリ。今回、Koboへの自炊本の変換に久々に使わせてもらった。
 
使い方は簡単で、インストールしたら(ZIPやらを使うときのDLLはこのサイトの説明をよく読んでインストールしてね)、まずKoboのサイズの600×750のサイズの解像度を新たにつくり、以後これを使用する。
 
次に、ファイル→「圧縮ファイルを読み込む」でPDFファイルを読み込み、「変換」をクリック。
 
保存先とファイル名を入力するダイアログが開くので、任意の保存先と英数字でファイル名を入力して保存(KoboではSDカードから読み込ませる場合、日本語名のファイル名は受け付けないので必ず英数字で)
 
保存できたら、ファイルの拡張子をZIP→CBZに変更すればOK
 
マイクロSD化カードで転送して、Koboに差し込めば読めるようになるはず。
差し込んだ後、読み込むのに少々時間がかかる(たぶんレファレンスファイルを書き換えているんじゃなかろうか)ので、しばらくじっと待つこと。
 
PDFファイルの大きさにもよるのだろうが、うちの場合、2GのマイクロSDに、通常サイズのコミックで80数冊分が収まっている。大量のコミック本を一気に読了したい向きや、手軽な自炊ブックリーダーとして、8000円弱の値段を考えれば、Koboはお買い得といえるのではなかろうか。
 

2012年8月5日日曜日

リーダーの育成方法 ー レアメタルハンター・中村繁夫のあなたの仕事を成功に導く「山師の兵法 A to Z」より

レアメタルハンター・中村繁夫のあなたの仕事を成功に導く「山師の兵法 A to Z」を読んでいたら、リーダーの育成方法が載っていて、その内容を引用する(P190)と
 
リーダーの育成の五段階のステップ
①信頼感を育てるためにコストと時間を惜しまない
・全社員の家族を同行した海外研修旅行
②お互いの価値観の共有、ビジョンを理解するための定例会議を毎週行い、繰り返し全社員のベクトルを合わせる努力をする
③部下のやる気を引き出し、モティベーションを高める
④不振の原因が能力不足と判定された時には、学びやすい環境をつくり、自らの意思で、各種教育機関での指導を受けられるようにする
⑤人間的魅力の発揚のために、専門性、多様性、個性、そしてスピード性を磨く
 
とある。
 
レアメタルの採掘会社を運営する、かなりのレベルで欧米流にドライで成果主義的であろう筆者の会社でのことのようだが、内容的には結構オーソドックスな感じ。
 
会社の人材育成の分野で一頃、能力主義的な風潮が風靡していたのだが、最近は、「人」というものを意識した育成方法が復権しつつあると思っているところに、こうした話があると、なんとなく人材育成の分野でも潮目が変わったような気がする。
ただ、高度成長時代にかなりウェットな職場環境にはもう戻れないだろうから、成果主義というドライなものを踏まえつつ、今風の人間心理を踏まえた職場づくり、人材育成の方法を考えないといけないでしょうね。
 

2012年7月31日火曜日

羽田空港にて

行儀よく並んでいる飛行機は、
妙に健気だ。
出発を待っているというより
昼寝をしている
幼児たちのような気配すらある。
つかの間の休息か

2012年7月29日日曜日

「日次レビュー・日次クローズ」の方法論

大橋悦夫さんが シゴタノ!で「日次レビュー」をきちんと回せば「週次レビュー」は「クリエイティブ・ワーク」に変わるで、日次レビューと週次レビューについて結構詳しいエントリーをされているので、タスク管理に興味のある人はチェックしておいたほうがよろしいかと。
 
勝手に総括すると、「日次レビュー」のポイントは何時、何を、どういう順番で処理していくかを、一日の初めに、何をし残して、何が新たなタスクとして生じたかを、一日の終わり、それぞれチェックし、振り返る作業を、どう効率的に自動化しておくか、ということが肝のよう。
 
例として氏のToodledoが掲載されているのだが、かなり細かいタスク示されているので。タスクはできるだけ細かくしたほうが良いとのことなのであろう。
 
さらに重要なのは、Toodledoなどのアプリを使って、デイリールーチンとして登録し、さて今日は何をやらないといけないんだっけ、という作業自体を自動化するということなのだろう。ついでに、その間は面会を遮断して、ひたすら、その作業を仕上げてしまうということも必須。
 
無精者の我が身を振り返っても、毎日、新たな気分で、さて何をやるんだっけ、とタスク確認をして、メールのチェックをしているうちに、あちこちから持ち込まれる相談や会議に振り回されてしまうというのが通例なので、これは非常に有効な方法かと思う。
 
氏のブログから引用させてもらうと
 
日次レビューは
・昨日の記録を読み返す
・昨日やり残したタスクをチェック
・今日の予定とタスクを整理
・今日の全タスクをメインのタスクリストに転記
 
日次クローズは
・その日に入手した資料を整理
・今日使い終えた資料をアーカイブする
・今日発生した予定をカレンダーに転記
・今日やり終えたタスクをチェック
・明日以降のタスクを整理
 
が1セット、とのことなので、これを参考に自分なりのタスクリストをつくるところが第一歩かな。

ゴーヤと太陽

酷暑の日々が続いて、汗かきの身としては、滝のような汗を流している毎日なのだが、軒先のゴーヤは、南国の産物らしく元気である。

ということで一句。

太陽に
抗い揺れる
ゴーヤの実

2012年7月22日日曜日

メイヤーの転職に思う「マイナスのキャスティング・ボード」と「プラスのキャスティング・ボード」

Googleの20番目の入社社員であるマリッサ・メイヤーがYahooのCEOに就任するという件が報じられて数日が経つ。
 
 
 
 
 
 
 
ネット上ではかなり沈静化してきているようなので、ここらで少しコメント。
 
総体としては、若干、不安の声は聞こえるのだが(米ヤフーのメイヤー新CEO、社員向けにメッセージ:「立ち止まらないこと」)、やはりアメリカ人、特にこうしたサクセス・ストーリーの中にいる人たちのアグレッシブさや、こうした世界的な会社のキャスティング・ボード、それもここで間違うと坂道を転がり落ちてしまうというキャスティング・ボードを握ろうとするのは、やはり凄いな、と思う。
 
で、こうしたキャスティング・ボードには、間違うと本体を駄目にしてしまうマイナスのキャスティング・ボードとそれがうまくいくと好循環を生み出すプラスのキャスティング・ボードの二種類あると思っていて、個人的には、マイナスのキャスティング・ボードをどうしていくかの方がかなり神経も使うし、また難しいもののように思う。
 
ともすれば、プラスのキャスティング・ボードのほうが目立つし、うまくいったときの注目度もあるので、そちらの方を重要視しがちなのだが、安定的な繁栄のためには、マイナスのキャスティング・ボードをいかにこなしていくか、の方が効果的のように考えている。というのもプラスの方はそれが失敗しても現状維持はありうるが、マイナスのそれを握りそこなうと、現状維持というのはありえなく、おそらくはいまより各段に状況を悪化させることしかないだろうからだ。
そうした意味で、今までのストックはあるとはいえ、果敢に困難なところへ踏み出す、メイヤーの勇気には敬意を表したい。
 
で、こうしたマイナスのキャスティング・ボードをうまくこなすには、どういう心構えと言うか、心持で臨むべきか・・・、ていうのは、もう少し考えてみたい。プラスのそれの場合は、いけいけどんどんであったり、プラス思考でいきまっしょい、や、速く・速く・遅れてしまう!!てな感じでいいような気がするのだが、マイナスのそれの場合は、そうしたやり方では、奈落に落ち込んでしまうような気がして、何か一工夫が必要なきがしているのだが・・・

windows7でファイル拡張子の表示・変更をする方法

ほとんどの人が既知とは思うが、備忘録的に記録。
というのも、Koboに自炊したコミックを送り込むのに、拡張子の変更が必要になったため。(詳細はまた別途)
 
タスクバーの「スタート」→「ドキュメント」とクリック
ファイルのドキュメントライブラリが表示されたところで「ALT」キーを押す
 
「ツール」→「フォルダーオプション」とクリック
 

「表示」のタブをクリックするとフォルダー表示の詳細設定がでるので、下から3番目の「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外して「適用」→「OK」をクリック
 

2012年7月21日土曜日

Koboが届いた

ポイントがあったのと、付属品をあわせて注文すれば1000円引きになるとのことで、Sofmapに予約していたKoboが7月19日に到着。
 
あいにく、その日は忙しなかったので、開封だけ。
 


Appleの包装によく似た仕上がりが第一印象。クールな印象を与えるのは、最近こんな感じが定番化している。
同梱物が少なく、説明書も薄いのも、最近の流行ではある。


で、本日、PCにインストールソフトをDLしてインストール。
 
途中、Facebookとの連携のところで、どういうわけかインストールが中断してあせるが、USBをつなぎなおすと、なんとかクリア
 
書籍はまだ購入していないので、ひとまず「青空文庫」を表示させているところ。
 

2012年7月16日月曜日

吉川良三「サムスンの決定はなぜ世界一速いのか」(角川oneテーマ21)

今、アジアで最も元気が良いと言っていい「サムスン」のビジネスのハウツーを語ってくれる新書。

筆者は、日本鋼管でCADの構築に携わっている過程で、サムスンの会長からサムスン・グループの改革に参画するよう誘われ、都合10年余に渡って参画した人。こうした話になると、なぜ自分が見出されたかとか、サムスンの会長の日地となりなりを語る部分が大半を占めてくるのがこうした本の通例なのだが、技術屋としての性格が強いのか、サムスンの経営改革についての記述が大半を占めているのは、本書の良きところ。

構成は、

序章 「意思決定の速さ」がなければ生き残れない時代
第一章 決定のスピードと情報管理でビジネスを制する!
第二章 サムスンはこうして世界を制した
第三章 危機におけるリーダーと組織の役割
第四章 グローバル時代の「ものづくり」
第五章 これから日本はどこへ向かうべきか

となっていて、「パルリ」「パルリ」が口癖の韓国人の性急なところがサムスンの成功譚の大きな部分を占めているのかもしれないが、あのAppleに伍して世界で戦ってるサムスンの凄さは、我々日本人は心から敬すべきだろう。

と言うのも、本書で紹介されうサムスンの経営改革の成功譚は、けして度外れて以外なものではなく、むしろ今の基本を押さえた、しかも、ごく実直に押さえたものであるあたりに、サムスンの凄さを感じてしまうのである。

例えば

「品質というのはお客さんがそれぞれ判断すること」(P72)



「相手の文化を知らなければ売れる商品は作れない」(P88)

といったことをサムスンが社是としているとなれば、日本企業の凋落は時代の変化というよりも変化を高をくくって把握しようとしていなかった傲慢さのあるのではないか、とすら思ってしまうのである。

まあ、企業社会の競争環境に身をおいていない当方としては、あまり極端なことはいえないところなのだが、IMF危機は、やはり、貧乏は人を育てる、というか家貧しゅうして孝子出ず、といった状態を韓国に作りだしたというべきだろう。

さて、リーマンショックを経て、わが国の企業社会の逞しい復活を望みたいところなのだが・・

<2019.03.12追記>

パク・クネ政権のときの汚職騒動も含め、韓国の財閥にはかなりミソがついた感じであるとともに、中国系企業の追い上げでサムスン自体もなかなか経営環境は厳しいようで、ビジネスの世界の栄華盛衰を感じさせる。

その意味で、特定の企業にピタッと張り付くようなビジネス書の論評は難しいな、と感じる次第。もっと「普遍的」なものを抜き出すようなレビューを今後心がけます。

2012年7月14日土曜日

組織内で「内向的」であることの積極的意味を見出したい

堀正岳さんのLifehacking.jpの 「内向的でも成功するために必要なもの: Jonathan Fields・Susan Cain対談 #WDS」のエントリーをきっかけに酒井一太さんのブログ Find the meaning of my life の 「企業内で内向的な人が力を発揮するための小さな工夫について考え中」でも論述されているのだが、企業社会をはじめとした、いわゆるビジネス社会で「内向的」であることの積極的な意味を。
 
というのも、今「マグロ船仕事術」を読んでいて、その中の「船長が前向きだと船は沈没する」といフレーズを思い出してしまった。要点は「前向き」というのは危機を感じる能力を鈍らせるところがあって、いつでも前向きな人が船長をやっているとつい無茶をしがちで船が危ない、というものなのだが、これは、いつも外交的でエネルギッシュな人にも通じるものなのではないだろうか。
外交的なことというのは、人より先に出ること、あるいは人より目立つことが最優先されるから、つい、危険を感じながらも進んでみる、ということになりがちで、成功をする可能性を高くなるかわりに失敗する可能性も高くなるのは道理。
ただ、前へ前へと進むことが大きく評価されるのは、前へ行かないことによって回避された危険は見えないことが多いということが大きいのではないかと思う。
 
前にでることによって得られる利益と出ないことによって回避された損失との冷静な比較ができないものだろうか。
 
 
ところで、とにかく目だって自己主張の強い人がほとんどと思っていたアメリカの社会で、Susan Caiさんのような主張が注目されるっていうのは、アメリカの社会の健全さと柔軟性をあらわすものなのかな。
 

ディスク容量の拡大はクラウド時代の本格到来か?

クラウド上の保存とあわせて複数台のデスクトップの保存領域とのシンクロが魅力で50Gプランを利用していたDropboxだが、このたび料金同じで100Gに容量が拡充された。
 
50Gを使い切っているわけではないのだが、「こいつは豪儀だねー」と拍手を送りたい。
 
 
 
と思っていたら、このブログのホスティングをしているロリポップのディスク容量も拡充するとのこと。
 

ディスク容量アップのお知らせ【最大60GB】

 
無料あるいは手軽な料金で、大容量のクラウドのディスク・スペースが使える環境がますます拡大してくる兆しと思いたい。
 
 
ここで望まれるのは、なんといっても、無料ないし安価で提供される公衆無線LAN環境ではなかろうか

2012年7月8日日曜日

デスクトップPCのグレードアップ

今までLGA775 Core Duo 3.0Ghzをなんとか我慢しながら使ってきたのだが、とうとうIvy Bridgeのi5-3570k にグレードアップした。今のところ結構早くなった気はしているのだが、エンコード作業などは、まだやっていないので詳細は不明。
ただ、新しいものにしたぞ、へ、へ、という満足感はあるので良しとしよう。

今回、グレードアップした内容はこんな感じ
 
CPU

Intel 3570K 3.4Ghz

M/B

ASRock Z77 Pro3

メモリは8G

そのほかのHDDとか、グラボは流用したので、かなりお安く仕上がったと思います。
 
できれば、起動ディスクはHDDでなくSDDにしたかったんだが、、Koboといった新しいデバイスも発売が間近だから、ちょっと節制。
 

2012年7月7日土曜日

Wifiスポットが増えるのは非常に喜ばしい

ローソン、セブンーイレブンと、Wi-fiが使えるコンビニも増えてきて、スマホ利用者としては街中のネット環境が改善していくのは喜ばしい話。
 
 
 
そして
 
 
といった話で、ふーむ、と思っていたら(スタバの話題で個人的にいまいち盛り上がらないのは、スタバのない田舎町に居住していて、たまに仕事で都会に出かける折しか利用できないからなのであしからず)
 
 
という超ド級ニュース。
さすが、世界的観光地の京都らしい大盤振る舞いでありますなー、と京都市の関係者にエールを贈りたい。
 
ただ、願わくば、こうした基盤整備が京都といった大都市だけでなく、中小の地方都市にこそ基盤インフラとして普及していかないものだろうか。たしか、シリコンバレーはかなりのエリアで入っていたようなことを聞いた気がするのだが、IT関連企業の立地や、ベンチャーの誘発にもならないだろうか。IT関連産業の層を厚くするには、ネットなりとの親和性を増やして、ネットは歯ブラシのように使う人材をつくっていくことがいいんではないか、と思うのだが如何か。

2012年7月3日火曜日

「電子書籍」が熱くなってきている

動くとなったら動き始めるのが世の中とはいうものの、ここにきて一挙に動きが急速に高まってきている感のある電子書籍界隈。
 
目につくあたりをピックアップしてみると
 
 
 
 
 
といった感じ。
 
AmazonのKindleの報がその後ないのは気がかりなのだが、楽天のkoboの販売は値段という規模といい、電子書籍、出版の世界にかなりの影響をあたえるのは間違いないだろう。特に端末の値段を下げて、コンテンツで稼ごうという感じがみえるので期待したいところ。
 
koboの予約はまだしていないが、物欲をそそられているこの頃なのである

2012年7月1日日曜日

再生可能エネルギーに早くも暗雲なのか

今日から固定買取制度が始まるというのに、朝日新聞デジタルで
 
「風力枠、もう満杯寸前 自然エネ買い取り、1日から」
 1日に始まる「自然エネルギーの固定価格買い取り制度」で、電力会社が買い取る予定の風力発電が買い取り枠の7割に達し、しばらくして埋まってしまうことがわかった。風力発電のための送電網が整わず、枠が増えないからだ。新制度は自然エネを増やすため、電力会社に買い取りを義務づけるが、風力は早くも頭打ちになりつつある。
 
という記事を見つけた。
 
風力発電に買い取り枠が設けられていたというのは、不勉強で知らなかったが、制度が始まってすぐさまこう、とは、なんとも暗澹たる想い。
 
風力発電自体は確かに電力供給の安定性やすでに稼働しているところが多いといったところで、特有の課題があるんだろうが、原子力発電所の稼働問題があれこれする中で、再生可能エネルギーの導入は電力会社に後は任せたというのではなく、政府としてきちんとしたフォローを望みたい。ただでさえ、再生可能エネルギーはブームが去ると「兵どもが・・・」といったことになりがちな分野だから、エネルギー転換を本気でやる気なら、きちんとした政策的なリードが必要と思うのだが、如何。

2012年6月29日金曜日

電子書籍の未来を期待する

いささか旧聞に属してしまったのだがAmazon、楽天と相次いで電子書籍端末の発売を発表して、「自炊派」としてはうれしい限り。
 
 
 
 
 
 
Kindleの投入は若干、狼少年的なところがないとはいえないのだが、Web上にあそこまで大々的に出したからには、まあ間違いないだろうと思う。(発売時期を知らせてくれるメールサービスに思わず登録してしまったのは私だけではないだろう、と思いたい)
 
一頃に比べ増えてきてはいる電子書籍なのだが、新刊本の発行は遅れがちなのと、日経グループのように、どういうわけか紙のものより若干値段が高いものもあるという日本の電子書籍の世界がKindleとKoboの投入で、活性化するのを望みたい。
 
ただ、一番避けてほしいのが、端末の投入が先行してコンテンツの投入が遅れたり、少ないまま推移するという今までの日本の電子書籍界隈が陥った失敗。
 
まあ、万を辞して参入してくるAmazonや、これを迎え撃つ楽天がそんな愚は犯さないと思うが、念のため、ここで祈っておく。
iPhone、iPad持ちの当方としては、Kindle端末とかは家族用に購入するぐらいかもしれないのだが、書籍は確実に買うと思うので、ぜひとも早期の参入を望むのである。

2012年6月25日月曜日

電子書籍拡大に良い兆しー「まっぷる」「るるぶ」電子

朝日新聞Degitalによると、「まっぷる」や「るるぶ」が電子書籍化されるとのこと
 
昭文社は1年半前に観光ガイド本「ことりっぷ」、今春には「まっぷるマガジン」の電子化を始めた。同社の紙の出版事業の売上高は、6年で3分の2に減少。一方、電子版ガイドやカーナビ向け地図といった電子事業は伸び、出版事業の半分に迫る。黒田茂夫社長は「電子版の知名度はまだ低いが、本で蓄積した情報と『見せる』ノウハウを生かしやすい」と話す。
 
 JTBパブリッシングも昨年から「るるぶ」の電子版を始めた。現在は沖縄、韓国など6地域。
 
とのこと。
 
妙な心理的障壁や、著作権的障壁の高い文芸書よりも、こうしたムック系の方が電子化にはなじむし、利用する側にとっても有難い。
というのも、観光地や出張先で、こうしたガイド本を開くのはちょっと恥ずかしいし、なによりも嵩張るのが難点。それが、スマホやタブレットで見えるようになれば、かなり便利になること請け合い。
 
当方、実はこうしたガイド本、旅行や出張の時は、自炊してタブレットにいれて持ち歩いていたのだが、はじめから電子書籍として販売してくれれば、手間も省けて願ったりかなったりである。何冊かはビューンでも閲覧できることはできるのだが、ビューンの場合、Wifi状態でないと閲覧できないのが難。
 
「まっぷる」や「るるぶ」に限らず、「地球の歩き方」など旅本の多くが、デジタルで提供されると嬉しいんですがね・・・。

2012年6月24日日曜日

なんか禁制品扱いになってきたタバコをやめられないスモーカーたちを悼む

J-CASTニュースによると東京で有料の喫煙所ができるようす
 
 
  有料喫煙所は、その名も「いっぷく」。文字どおり、たばこを「ちょっと一服したい」人にとっては便利なスペースだ。
   ゼネラルファンデックスは7月に、「いっぷく」御茶ノ水店、淡路町店、神田今川橋店を同時にオープンする。オフィス街では、喫煙のため喫茶店に立ち寄るビジネスパーソンが少なくないことに着目、1回50円なら割安感を打ち出せると判断した。
   電子マネーの「PASMO」を入口のゲートにかざして入店。使用料も「PASMO」で支払う仕組みで、1回50円。またチケット制もあり、100円で1日分、500円で1週間分、1800円で1か月分のチケットを買うと、どこの店でもその期間は使い放題になる。
 
とのこと。
 
7年前に禁煙し、知人にもいまだスモーカーがいる当方としては、おそらく流行るだろうね、と思う。普段は地方住まいなので、東京に行くのは出張の折しかないのだが、スモーカー達と一緒に出張すると、タバコが吸える場所をあちこち探し回る姿をよく目にしているから、気兼ねなく、しかも、喫茶店のコーヒー代より安い料金で吸えるとなれば(おまけに最近はノースモーキングの喫茶店もあるから、喫茶店であればどこでも喫煙できるというわけではないしね)、スモーカーにとっては砂漠の中のオアシスみたいなものだろう。
 
ただ、空港や駅でよく見かける喫煙スペースと同じようなものであるなら、顰蹙を買いそうな表現に申し訳ないが、阿片窟が街角に出現したような印象を与えるから、ちょっとお洒落な感じのスペースにしてほしいもの。
そんなこんなしていると、携帯の灰皿ならぬ携帯の喫煙所が開発されたりなんかするかもしれないですね。
 

2012年6月23日土曜日

立花岳志「ノマドワーカーという生き方」(東洋経済新報社)

最近流行のノマド本なのだが、普通のノマド本と思って読むと少し期待外れだろう。
ノマド本といえば、おすすめのWifiカフェやコワーキングスポットがどう、とか、電源を確保するためにどう、とか、いつものカバンの中身は、とかそんな話題に終始するのだが、ちょっと本書は違う。

構成は

はじめに
Chapter1 これがフリーブロガーの一日だ
Chapter2 ソーシャルとブログによる個人メディアの威力!
Chapter3 社長の座を辞してなった僕の職業は「ブロガー」
Chapter4 フリーブロガーの「デジタル・セルフマネジメント」ノマド&クラウド徹底活用術
Chapter5 今日からできる「個人情報発信」のススメ


となっていて、この目次を見てわかるように、ノマドのワークスタイルのレクチャーというよりも、「ブロガー」としての生き方を吐露したのが本書といっていい。

で、本書で著者が語っている、「ブログ」への思いはかなり強いものがあって、「人生を劇的に変える」ためにブログをはじめ、結果、会社をを辞め、専業のブロガーとしてやっていく覚悟と日々の生活のブロガー・ノウハウが縷々記されている、ということだけで、ブログをちょっと本気を出してやってみようかな、という諸氏は、本書を読んでおいて損はない。
というか、へなちょこブロガーの当方としては、「ブログを書く」という選択をし、優先順位を決めたら一日24時間の中で何を止めてブログの執筆にまわすかですよ、とつきつけらるあたり、たははと笑って膝を折って反省しないといけないのである。

本書は、すべてのへなちょこブロガーは、反省しつつ読まなければいけない書物かもしれないですな。と、まあ、本書で紹介されているブログを書くコツ的なものは別途レビューするとして、ひとまず本書のレビューはこのあたりで。

コンビニだけある住宅街を、宅配便のみが疾走する街を思い浮かべてしまった

bizmashの「佐川急便、宅配便の集荷を24時間電話で受け付け」という記事をみて、街からコンビニ以外の個人小売店が一掃され、宅配便でほとんどのものが届けられる街を思い浮かべてしまった。
 
記事の内容は
 
SGホールディングスグループの佐川急便は、宅配便の集荷依頼を24時間電話受付する新サービスを発表した。こうした試みは業界初という。まずは2012年6月21日より、東京都中央区と千代田区の2区で取り扱いを開始する。
従来、中央区と千代田区では、宅配便の集荷依頼を19時まで電話受付してきた。しかし以前より企業や個人事業主から19時以降、深夜帯の集荷要望があり、今回はこれに対応する。
朝8時から夜19時までは電話窓口で自動集荷受付し、夜19時から翌朝8時は夜間受付専用の電話番号でオペレーターが対応する。夜間は連絡を受け取ってから1時間以内に集荷する。
利用者から深夜3時までに集荷依頼があれば、航空機を利用する「飛脚航空便」で、全国の主要都市に当日中に荷物を届ける。
 
というもので、佐川急便がとりあえず首都圏の深夜帯への市場拡大を狙った取り組みといえばそれまでのことなのだが、これが全国に拡大し、各社に拡大していけば、おそらくは荷物だけでなく、生鮮などの家庭集荷と配送も24時間化していくだろうから、生活必需品のほとんどが宅配便で対応されるようになり、小売りは宅配を頼むほどではない、ちょっとした買い物はコンビニといった街が出現するというのも妄想ではないのではなかろうか。
 
現に管理人の住む街の近くには、スーパーが撤退してしまい、老人世帯はコンビニや官庁内にあるコンビニで生鮮品などを買っているといったところが出現している。このへんは、人口の多い首都圏や関西圏より、地方都市ののほうが早いかもしれないな、とリアルの書店は新刊などのチェックの利用が主で書籍はAmazonで買うことが多くなってしまった当方としては、おもわず妄想してしまったのである。

2012年6月17日日曜日

最近のノマド論争ってのに思うこと

ノマドになって収入がどうなったかとか、ノマドの宣教師である女性がネットワークビジネスにどうとか、最近、ノマドのワーキングスタイルとはちょっと違ったところで騒がしい「ノマド」なのだが、最近思っているのは、ノマド・ワーキングっていうのは、ひどく文系的で、極度に企画提案系かIT系のような気がするので、世にあるビジネスや生業すべてに共通しないし、全ての天辺ではないよね、というところ。
 
というのは、当然、飲食系のものはもちろんのこと、農畜産業やら、ひいていは実験とかが必要になる理系の世界では、カフェで電源を探してキーボードたたいて、なんとやらって形で仕事をするのは、およそ不可能に近い。理系で可能性があるのは、プログラミングの世界ぐらいだろう。さらに介護・医療はカフェを渡り歩いても仕事は片付かないのは明々白々で、まあ、有体にいうと、そういったレベルで捉えておいたほうがいいじゃないかな、ということ。
 
といって誤解しないでほしいのは、個人的にはノマド的なワークスタイルはいいね、と思っているし、デスクワークで陥りがちな不要物(それは凝り固まったビジネススタイルもあれば、机の中のごちゃごちゃになった文具や私物もあるだろう)を排除するには、身軽でそぎ落としたノマドのワークスタイルが効果的だよねと思っている。
でありながら、さりはさりとて、である。
まあ、今のところは、通常のビジネス・スタイルを基本におきながら、ノマド的なワーキング手法をゆるやかに取り入れていくいいていうのが、一般のビジネスマンにはいいところなのかもしれないですね。
 
最近、仕事が立て込んでいて、缶詰的になって仕事しているので、ノマド型のワークスタイルに辛くなっているかもしれない、ご容赦を。
 

2012年6月14日木曜日

まつもとあつし 「スマート読書入門」(技術評論社)

hontoやBookWalker、パブリ、日経BPなどなど電子書籍の数は一頃よりは増えてきているのだが、いまだ巨人Amazon Kindleの参入はなく、なんとなく生煮えの状態が続く電子書籍、あるいは電子媒体による読書について、気鋭のITライターであるまつもときよし氏の手による、電子書籍入門本。

入門本と言っても、「自炊「のあたりはきちんとふれてあるし、さらには、電子媒体による読書(この本で「スマート読書」といっているので、以下同じ表現にするが)の場合の読書メモの作り方、さらには 現代IT版輪読会、読書会ともいえるソーシャルリーディングまで、かなり欲張った内容になっている。

構成は

第1章 読書だってデジタルでいこう
第2章 「閉じた」読書で終わっていてはもったいない
第3章 快適なデジタル読書のために環境を整えよう
第4章 フロー情報をさばいてストック情報につなげよう
第5章 読書メモをマスターして「読んで終わり」から卒業しよう
第6章 新しい読書のカタチ「ソーシャルリーディング」に乗り出そう
終 章 進化する本との出会いを楽しもう

となっていて、まずは読書端末の紹介から読書におけるデジタルサービスの利用方法、、Scansnapを使った自炊の仕方といったところを第1章~第3章あたりでさっくりとふれて、第3章からはいわばデジタル版読書術といった風合い。

すでに「自炊」の世界に踏み込んでいる人にとっては、ちょっと食い足りないかもしればいが、「はてなブックマーク」の使い方やブクログ、Twitterいよる読書情報の共有なども広範にふれてあるので、おさらいのつもりで読んでもいいだろう。

しかし、爆発的に普及するといわれて久しいが、本当にゆっくりとしか進まない日本の電子書籍の世界。アメリカなぞでは、すでに紙の本より電子書籍のほうが購入数も上回ったというのにねーと思うのは私だけか(なんて書くと、識者からアメリカの本というものは高級なものかペーパーバックしかなくて、そもそも出版事情が云々の講釈されるんだよな、毎度毎度)。言霊の世界では、電子の文字に霊性が降臨しないのだろうか・・・

2012年6月3日日曜日

岡本綺堂 「三浦老人昔話」(青空文庫版)

江戸期、とりわけ安政から幕府崩壊までの「江戸」の話は、徳川幕府が実現した三百年の太平が瓦解する時だけあって、なにやらセピア色に染まりながら、我々が先祖から受け継い民族の記憶とでもいうべきあたりをひどく刺激して、デジタルの生活やビジネスに疲れてきた時に無性に読みたくなるもの。

しかし、三田村鳶魚あたりの著述は精緻であるものの、私のように手軽に、瓦解寸前の「江戸」の風情を味わいたい向きには少し重過ぎる。その点、岡本綺堂の、「半七捕物帳」や、「綺堂むかし語り」そして本書などは気張らずに「江戸」の昔を楽しむことができていい。ただ、光文社文庫あたりでは結構出版されているようだが、私の住む地方都市ではなかなか現物にあたることが少なく、Amazonあたりに頼るしかないのが残念なところ。

その点、青空文庫は、関係者の方々の力で、絶版状態のまま放置されている名著、良著に光をあて、我々一般人に解放してくれる取り組みで感謝してし尽くせない。
このあたり、出版界は、こうした著作権が切れたものだけでも、有料でいいから電子書籍として出すといった取り組みを加速させてもいいと思うのだが、まあ、ここでは詳しく論述するのはやめよう。

さて青空文庫版の「三浦老人昔話」に収録されているのは

桐畑の太夫
鎧櫃の血
人参
置いてけ堀
落城の譜
権十郎の芝居
春色梅ごよみ
旗本の師匠
刺青の話
雷見舞
下屋敷
矢がすり

の12編。

話は、半七老人のもとへ昔語りを聞きにきた「わたし」が大久保に住む三浦老人を紹介され、彼から幕末の昔話を聞いて紹介する、という、半七捕物帳と同じような設定。ほとんどが、お武家、時に旗本の御大身がかかわる話もあって、町方の捕物話と違い、しきたりや世間体を重視した武士の悲哀といったものが感じられる話も多く、そこがまた江戸好きの心を刺激するのである。

例えば、「桐畑の太夫」は芸事(清元の浄瑠璃)に入れ込んでしまった旗本の主人が、のめりこんだあげくの魔事といったものや、「鎧櫃の血」は、食道楽の小身の旗本が、御用で大阪にゆく際、経費節約のため醤油樽を鎧櫃に詰めて運ぼうとするのだが道中、雲助とトラブルを起こし・・・、ってな話であるし「下屋敷」は芝居に入れ込んだ旗本の奥方が、贔屓の役者を下屋敷に呼び、まあしっぽりとむにゃむにゃといったことを企むのだが、家中の者にばれ、あわれ役者は・・・という武家屋敷の怪談に結びつきそうな話で、読み進むと、自分も頽廃した徳川幕府末期の江戸に暮らしているような感覚になってくる、とは言い過ぎか。

まあ、こうした江戸の風情あるいは江戸風味といったもの、実際にこうした物語やとはずがたりを、だらだらと読むことでしか味わえないと思っている。読めば、かなりの人が病み付きになるのは間違いないと思う。青空文庫は無料で提供されていることでもあるし、試してみても損はなし。


追記>

どうやら中央公論社文庫で、この「三浦老人物語」が出版されるらしい。収録は青空文庫版と同じかどうかはわからないが、電子デバイスを持っていない人や、PCやiPadなんかではどうにも本をよんだ気がしねぇ、と言う人は、そちらで江戸風味を味わってみてはどうだろう。

BOOK☆WALKERで1100円の本が100円になるキャンペーンを期間限定で実施中

電子書籍関係はアフィリエイトしてようがしてまいが応援することを心がけているので、勝手に応援。
BOOK☆WALKERで、通常なら1,100円の「100円のコーラを1000円で売る方法」(中経出版)を期間限定で100円で売っている。
 
詳しくはBOOK☆WALKERの「定価1100円の『100円のコーラを1000円で売る方法』を100円で売ってみた」のページを見てほしいのだが、期間内にエントリーするとBOOK☆WALKER限定で使えるWebmoneyが1000円分キャッシュバックされる仕組み。
 
BOOK☆WALKERはiPhone/iPadかAndroid端末専用でPCでの閲覧はできないので、デバイスがない人はちょっと・・・、というところで、デバイスの購入に結びつくかどうかはわからないが、近のスマホやタブレットブームを考えると、結構な数の人が、どちらかのデバイスを持っているだろうから、まあ電子書籍普及派の私としては、まあよしとするか。
 
角川書店は、このほかにも期間限定で新書の一部を無料公開したり、とかかなりアグレッシブな販売をすることがあるのだが、こうしたことが他の出版社でも広く行われるようになると、電子書籍も、もっと普及していくのかもしれないですね。
 
それにしても、Amazonは上陸するのか、しないのか、いい加減はっきりしろい!!
 

柳 広司 「百万のマルコ」(創元推理文庫)

場所はジェノバの牢獄。戦争捕虜として捕まり、暇を持て余していた囚人たちに、「ここから連れ出してやる」となんとも不可能な約束をする、「ヴェネチアの爺さん」こと「マルコ」。牢から出るには、莫大な身代金が必要になるのだが、それをどうやって工面するのか、さて・・・と言う感じで始まる歴史ミステリーっぽいのが本書。「マルコ」とは皆さんご存知のマルコ・ポーロのことなので歴史に材をとった、といえなくもないのだが、マルコ・ポーロが「ほらふきマルコ」と言われたように、一種の歴史風、ミステリー風のの掌編として気軽に読めばいい短編集。

収録は

百万のマルコ」
「賭博に負けなし」
「色は匂えど」
「能弁な猿」
「山の老人」
「半分の半分」
「掟」
「真を告げるものは」
「輝く月の王女」
「雲の南」
「ナヤンの乱」
「一番遠くの景色」
「騙りは牢を破る」

 の13編

で、語られるのは、大ハーンの宮殿や、ハーンの使者として赴いた近隣の国々で出くわす難題の数々を如何にして解決したか、といった話なのだが、「さて、この謎が解けますか」風の大げさなものではなく、小話の連続のような風合いで、軽やかに読めるのが本書の特徴。

東方見聞録でおなじみの「ジパング」は、第1話の「百万のマルコ」で出てくるので、東方見聞録やら、中国の元やら、このあたりの歴史に縁遠い人は、このあたりから勢いをつけて、たまにウィキィペディアあたりで調べながら読むと一層楽しめるかも。

さて、マルコが最初に言う「ここ(牢)から連れ出してやる」というのは、第1話で、マルコの話で、牢にいることの退屈から忘れさせ、さらには牢にいることさせ話をきいている間は忘れただろう、ってなことで、一応の答えとなっているのだが、どうしてどうして、本当の意味は、最後の話まで読むと違った答えになる。この謎解きは本書を読んで、ご自身でどうぞ。

2012年6月2日土曜日

「当初仮説」による問題解決手法(「マッキンゼー式世界最強の仕事術」より)

「マッキンゼー式世界最強の仕事術」においてマッキンゼーの問題解決の特徴の一つとして提示されているのが「当初仮説」(P32)
 
本書によれば、「当初仮説」とは「行動する前に問題の解決策を考えること」で「スケッチ描きとはいえ、問題から解決へと導いてくれるルート図」で「この仮説が正確なら、問題解決とは、事実の分析によって地図の細部を埋めていく作業になるというもの。
 
そして当初仮説の立て方は
①問題を、その構成要素、キー・ドライバーに分解する
②それぞれの構成要素、キー・ドライバーについて、実施可能な提案を考える
③次のステップで大項目に挙げた提案の一つ一つを、もっと細かな問題点に分ける
ということ
 
そして、この「仮説」を考えるにあたっては、事実、しかも膨大な事実(山のような新聞記事、雑誌。内部のリサーチ文書など)の分析や「すべてを網羅」した上での「仮説」ということになるらしい。
 
こうしたやり方は一見すると、かなり頭でっかちの手法のように思え、現場から離れた「現場主義」の対極にあるように見える。
ただ、ここで我が身に振り返って考えたいのが、よく言われる「現場主義」による手法が本当に現場の条件や課題を網羅しており、色眼鏡なしに立てられた解決手法になっているかどうか、というところだろう。えてして、「現場」という美名のもとに、現地の一部分を、自分のフィルターで捉えた解決手法になってしまうことはよくあるし、ひどいときには、現場に行きながら、現場の状況ではなく、自分の思いに都合のよいものだけをすくいあげた「現場の分析」が横行することさえある。
 
理屈倒れと、独りよがりの現場主義の間の、現場の事実を捉えた解決手法の提示のためには、より多くの現場の事実の収集と精密な分析っていうのが必須なのかもしれない。
 
仮説の模索は、かなり地味で辛気臭いものだから、ともすると感覚的な仮説提示を行って、それを現地で実践だ、と持ち出していきがちなのだが、ここは自戒すべきことなのかもしれない。
 

スマレコペンを買ってみた

ペンで囲ったところを切り取って読みとれる、というスマレコペンを買ってみた。
 
お値段は文房具店の値引き後で467円。
 
外観はこんな様子。
 


ペン先が2つに割れている。

利用するためには専用の無料アプリをダウンロードするとのこと。

読み取りたい新聞記事をこのペンで=線がきちんとでるように囲って撮影。うまく読み取れると、
台形補正やら
 

トリミング補正やら

なにやらやって、こんな感じで読み取り完了。書き込みもアプリ内でできるようだ。端っこに少し落書きしてみた。
 

Evernote連携もOK
 

といった感じなのだが、ペンで囲い込むように線を引くのと撮影が結構難物。
 
=線がうまく均等に書けないのと切れ目ができると読み取りがうまくいかないので、結構丁寧に補正作業が必要。総じて大きな記事は失敗する確率が高いみたい。
ちょっとした記事をささっとスキャンするってな時にマッチする文具という印象。
 
JotNot Proとかのスキャナアプリを入れている人は、是が非でも必要となるかは微妙なところ。ただまあ、500円足らずの製品だから、あまり難しいことは考えず購入して、適時に使い分けをすればいいかもしれないですね。

2012年6月1日金曜日

Fu-shine iPad2キーボードカバー使用感

購入してから、1週間ほどになるので、使用感をレポート。
 
使っているのは、会社か近場の出張中がほとんどで、長距離の出張になるとノートPCを持っていくし、家の中では、デスクトップPCかノートPCを使うので、このカバーをはずして完全にタブレット状態で使っている、という状況。
 
ざっくりとした感じをいえば、キーボード状態にするのにちょっと面倒なところもあるが、そう負担ではない。
Bluetoothの接続も、一度イニシャライズしてしまえば、キーボードのスイッチをいれると待たずにつながる。もともと、そんなにヘビーな使い方をするわけではなく、Evernoteやメールの入力ぐらいという程度であるのだが、ソフトウェア・キーボードでぽちぽち入力している環境に比べると、かなりスムーズな作業環境である。
 
ひとつ難点をいえば、かなり深めにキータッチしないといけないところ。柔らかいタッチのキーボードなので、個人的な印象では、かなり押し下げるような入力が必要なところが、まあ不満と言えば不満というところ。
 
ただまあ、全体的には使用感も悪くなく、2000円程度という値段のことを考えれば、お買い得品といっていいのではなかろうか。
 

2012年5月27日日曜日

Macbook Air風になるiPad2のBluetoothキーボードを買った

Macbook Airが流布してきたせいか、iPadをキーボードを使ってPC風に使うっていうのはあまり流行らなくなっているのかもしれないが、私の場合、ノートは仕事用の書類対応もあるため、Windows。ただ出張とかのない場合は、iPadとNotePC二つを持ち歩くのはなんとも嵩張ってしょうがない。
 
ということで、少し衝動外的に買ったのがこれ。以前は1万円内外だったものが2千円弱になっているのはお買い得。
iPad2用のようだがNew iPadにも使えるとのこと。

Amazonで買ったのでおなじみの包装箱で届く。

早速、開封。製品の箱はこんな感じ。まああっさりとしたもの。

中には、すこしごついがこMacのディスプレイ無しみたいなものが入っている。
このほかにUSBの充電ケーブルと説明書。Amazonの評価では英文のものしかないという書き込みがあったが、私が買ったものは日本文のものも入っていた。
 
これはiPadを装着した様子。厚みは1.5cmぐらいになる。
 

キーボード仕様にするとこんな感じ。

Bluetoothの接続は難しくない。iPadがスムーズに認識してくれるので、説明書どおりやれば悩むこともないだろう。反応も悪くないようだが、長時間使ってないので、まだ評価するのは性急すぎるだろう。数日間使ってからまたレポートします。

2012年5月26日土曜日

本田直之「ノマドライフ」

最近ノマドのオピニオンリーダーともいえる安藤美冬さんの登場が増えたなと思ったら、賛否両論、個人的には結構喧々囂々となっているように思える「ノマド」論争なのだが、ノマドっていうのは喫茶店やファーストフード店を電源を探してうろうろと彷徨うことではなくで「暮らし方」「ライフスタイル」なのだよ、と主張しているのが本書。
ノマドは最近流行の言葉といってよく、いつぞやNHKのニュースで取り上げたことがあって、少し驚いたのだが、PCを抱えてオフィス以外のところで仕事をするっていうのが際立っていて、そこの根底にある、一定の組織に永続的に所属しない自由さと不安定さの側面が隠れがちであるように思える。

そのあたり、本書は、ノマドの持つ精神性に着目して語られているようで、ノマドというライフスタイルが、組織に所属するサラリーマンやフリーランスという勤務の在り様ではなく、組織というものとの所属関係や立ち位置、自分が生きていくうえでの精神的な拠り所をどこ置くか、ということ抜きでは語れないということをわれわれに示してくれている。

個人的に肝だと思っているのは、ノマドというライフスタイルで重要なのは「捨てる事」「減らすこと」であり、どこまで身軽になれるかっていうことではないだろうか
こう書くと、すんでいる住居や部屋を持たず、トラベルバックを引いて、ホテルや友人宅を泊まり歩くことか、ってな感じでショートカットしてしまう人がいるので要注意。けして、そんなことではなく、毎日の生活やビジネスの中で実績はきちんとしながら、いかに古びてしまったものを捨て、新しいものを取り入れていくか、しかも、溜め込むではなくいかに身軽に、軽やかに動ける形に自らを仕上げていけるか、ということなのだろうか。

本書の構成は

Chapter1 なぜ、ノマドライフなのか
Chapter2 ノマドライフの実践 ワークとテクノロジー
Chapter3 ノマドライフの実践 お金と生活
Chapter4 ノマドライフの実践 思考のトレーニング


となっていて、極く私的に記録しておきたいのは「仕事のトレーニング」のところ。

そこではノマドライフを実現するために

①週1回「会社に行かない日」をつくる
②机の引き出しを空にする
③デスクトップPCはいらない
④ガラケーをやめる

が肝要であるとのこと。
こちらも賛否両論あるとは思うが、個人的には①と②のあたりは「定住」「定着」というある意味居心地のよい環境から離れるために特に心がけてもいいかと思う。


筆者の言によればノマドライフは「誰にでもできるか、すぐにはできない」ものなのだが、「ノマドライフを続けていると、ライフスタイルがコンテンツになる」だそうだから、ノマドという言葉に興味を抱く人は倣ってみてはいかがか。

とはいっても、会社に縛られ、自由度が失われないようにするため、『提案したいのが、あえて昇進を受けない「ポジティブ・ディモーション」』(P26)といったように、サラリーマンではなかなか思い切れない、毒もあちこちに含まれていて、ノマドライフってのもなかなかに手ごわい。

通常の人は、こうしたライフスタイルに憧れたりしながら、定住・定職生活を続けているのが現状だろうし、流行だからと皆がこうした暮らし一辺倒に染まるってのも、ちょっと画一的で怖い気がするのだが、「定住」「定着」の生活、ときおり(人によっては度々)閉塞感を感じるのは事実。そこに風をいれるために、こうしたライフスタイル無理せず取り込むのがいいのかも。

2012年5月25日金曜日

「机の引き出しを空にする」ことのノマド効果

本田直之氏の「ノマドライフ」ではノマドライフに移行するための仕事のトレーニングとして
 
①週1回「会社に行かない日」をつくる
②机の引き出しを空にする
③デスクトップPCはいらない
④"ガラケー"をやめる
 
という4つが提案されているのだが、私見としてどれが一番効果ありそうかと考えると②の「机の引き出しを空にする」であるような気がする。
もっとも、私はデスクワーク中心の、しかも幾人かの部下持ちで、お堅い仕事、というノマドワークとはかなり縁遠い仕事の種類であるので、私がこうだ、と言ったところで別に箔がつくわけではないのだが、ここ10年ばかり、会社は変わらないまでも一つの職場に1~2年程度の滞在期間で、しかもこの間の3月までは1年半ほど仮住まい的な状態で仕事をしてきた感触からすると、仕事場の机の中に、使い込んだ文房具から飲み物のカップ、はては夜食用のカップ麺まで、机の引き出しが私物に限らず、いっぱいになっていけばいくほど、身軽さから遠くなっていくような気がしている。
 
特に、机があると言っても借り物で、場合によってはいつ撤収になるかわからないといった境遇ですごしたここ1年半は、机の中には最低限の物しか置かないという会社生活を送っていて、その度合いに比してその場所へのこだわりも薄くなってきていたし、ひいては勤務している課所に対しても冷静に対するようになってきていて、そんな経験からすると、ノマドのような「場所に愛着を持たない」「(精神的な意味で)常に流動する、定住しない」というライフスタイルにとっては、一箇所にこだわりや愛着を持たせてしまう環境をできるだけ排除するということが一番大事なような気がする。
 
ノマドと言うとモバイルPCやらカフェとかが語られることが多いのだが、完全なフリーランスではない普通のビジネスマンが、ノマドの身軽さを手に入れるには、まず、自分の周りにおいてある愛着のある、安心できる環境から出てみることがまず大事なのではなかろうか。その意味で、「職場の机の引き出し」の状態っていうのは、結構重要なキーワードであるような気がするのである。

2012年5月13日日曜日

家庭菜園をレポートする

ごく私的なことなので、興味をもつ人もほとんどなかろうと思うが、まあ備忘録として記録しておく。
 
どうも、PCやウェブを中心とした作業が多くて、どうも仮想の中であれこれと仕事している気持ちが嵩じてくる。このため、ここ2
~3年間ほどは、猫の額ほどの家庭菜園にトマトやらキュウリといった、水をきちんとやって、ときたま肥料をやればいいという作物を植えて、手作業を思い出すこととしている。
 
最近植えた、キュウリがこれなのだが、このほかにトマトやオクラを思いつくままに植えている
 

仕事の大半がPCやウェブを使った仕事であることには変わりなくて、自己満足のきらいがないわkではないのだが、デジタルでないアナログそのものの土に触れ、物体を動かしたり、泥に汚れる作業をしていると、精神が一方に振れ過ぎていた感覚が補正されてくる気持ちがするのは、年齢をとったせいだろうか。
 
手仕事、手作業の大事さ、こいつはいくらデジタルの世界が進化しても、人間が生物としての存在である限り、忘れてはならない気がするのだがどうだろうか。
 

2012年5月12日土曜日

ポール・スミザーさんのナチュラル・ガーデンの講演会に行ってきた

ガーデンデザイナー、まあいわゆるところのナチュラル・ガーデンの庭師さんであるポール・スミザーさんの講演会が鳥取市で開かれたので、ちょっと仕事柄、見聞を広める必要もあって、行ってみた。

もともとインドア志向が強いほうなので、ガーデニングとか園芸とかは疎いほうで、さらにナチュラリストのアングロサクソンというのは、どうも気難しそうな気がして敬遠気味だったのだが、どうしてどうして、非常に気さくで軽快な喋りで、会場をかなり笑わさせる大変楽しい講演であった。

話の内容は、彼が王立の園芸学校に入るあたりから、日本に来てどんな庭園をつくっているか、といったところから始まって、ナチュラル・ガーデンの先導者らしくイングリッシュ・ガーデンや、ピンクと白に整然と整理されたツツジ園への皮肉や、そこらにある雑草を輸入してしまった同業者の話など、キワドイところもあるのだが笑って聞いているうちにあっという間に時間が経った印象。

中でも印象に残ったのは

「生き物を増やすには、石や倒木を配置して、庭を複雑にしなければならない。その隙間に、たくさんの生物が棲みつく」

とか

「新しく庭造りをするとき、1.8mぐらいの大きな木と、間に30cmぐらいの小さな木を植えるのだが、大きな木は毛細根を復活させるのに時間がかかって成長が遅いが、小さな木は生長が早い。しかも小さな木のほうが庭師の思い通りに整形することができていい」

といったところ。

なんとなく、仕事のアイデアだしとか事業の育て方にも共通しているような気がして含蓄がある言葉ではないだろうか。
庭造りに興味がないビジネスマンも機会があれば聴いてみるとよい講演である。

2012年5月11日金曜日

GoogleDriveが使えないぞ

昨日のWindowsのアップデートをいれて、起動すると
 
「ドライブにディスクがありません。ディスクをドライブに入れてください。・・・」
 
といったメッセージがでて、GoogleDrivegaがデスクトップで使えない状態になってしまった。(Webではどうかは確認していないが)
 
しかも、エラーメッセージが消えないという始末。
 
今のところ、データは何もいれていないので、さしたる被害はないのだが、当面はDropBoxでいったほうが安全かな、と思った次第。
こうした、クラウドサービスは、なにより安定感が大事だよね。
 
→ と書き込んでいたら、突然、アクセスがつながって使えるようになった。挙動不審であるな・・・

2012年4月22日日曜日

秋梨惟蕎「もろこし紅游録」(創元推理文庫)

銀牌侠」の活躍を描いた、中華風味豊かなミステリー「もろこし銀侠伝」の第2作。

収録は
「子不語」
「殷帝之宝剣」
「鉄鞭一閃」
「風刃水撃」
の4作

いつものようにレビューをすると

「子不語」の舞台は春秋戦国。まあ、この銀牌侠の話の始めの始めのほうといっていい。事件は斉の国の首都でおきる複数の殺人事件。それも下着姿の男が、顔を切り刻まれて殺されている。得物と思われる短矛は離れて場所に転がっていて、という複数の事件の犯人探し。この話で「銀牌」の話で、あちこちでキーのように語られる「勢(システム)」の話の発端がここででてくる。

「殷帝之宝剣」は明の三代目、永楽帝の時代が舞台。山中の道観で起きた、武術の達人の謀殺事件の話。殷帝之宝剣というのは、殷時代の皇帝が持っていたこれがあれば大軍も撃退できるという剣なのだが、この剣を謀殺された破剣道人を持っていたとかいないとか・・。事件の真相は「人間不信」の現れといったところなのだが、この話でもでてくる「明」の時代の創建当時の皇帝というのは、なんとも陰鬱。明という国家にはそんなに変な印象をもっていなかったんだが、ちょっとマイナス方向に変わった感じ。

「鉄鞭一閃」の舞台は清の乾隆年間。蘇州の饅頭屋の主人が、首のない状態で殺されているのが発見される。この主人、饅頭をつくるのは巧いが人に恨まれるような人物ではない。さて・・・。ということで行きずりの鉄鞭の達人、呼延雲こと幻陽先生が、殺された主人の息子、小八を助けて、犯人探しと敵討ちをする話。

「風刃水撃」は、さらに時代が下がって太平天国の乱の後、中国が列強に蚕食されながらも革命を起こした中華民国の初期の江仙という都市。ここで起きた妙な風水師たちが起こす妙な占いと、それに起因した殺人事件。しかし、そこに隠されているのは、列強の支配から脱するための革命の動きと世俗の商いの動きがもたらしたものは、ってなところ。といいながら、この中編で話を明るく軽やかにしているのと、話のキーは「甜々」という女の子。彼女の活躍と意外な正体が最後の絶妙な味付けか。


まあ、なにはともあれ銀牌侠の活躍は後生へとつなげられることになる、民国から日本政府支配、そして共産党政府へとつながる中で銀牌侠の活躍はどうなるのか、まあ、そこも気になるのだが、過去の歴史の中での銀牌侠の活躍もまた読みたいものであるのだが、さて、3作、4作目はいかに。

秋梨惟蕎「もろこし銀侠伝」(創元推理文庫)

中国の遙か昔から伝わる黄帝ゆかりの「銀牌」を所持する英雄たちが、か弱き庶民を助け、悪を挫き、といった最近で珍しくなった解りやすくて、気分がすっきりとする活劇的時代ミステリーといったところか。

収録は
「殺三狼」
「北斗南斗」
「雷公撃」
「悪銭滅身」

で、それぞれ南宋、元、明、北宋を舞台にする、「銀牌侠」の大活劇なのだが、、それぞれに登場する銀牌侠は、老人から老婦人まで様々。

簡単に筋立てを紹介すると

「殺三狼」は毒で殺された武術に長けた地元の顔役の犯人扱いされた蒲公英という娘の父親の無実を晴らす話

「北斗南斗」は科挙の会誌を受けるために首都へ向かう途中で女性の殺人事件に巻き込まれた若旦那の苦難をお付きのじいやが救おうとする話。

「雷公撃」は元軍人が密室で殺された事件をキーにしながら明らかになる明帝国の創設者 朱元璋の人間不信の仕業の話

「悪銭滅身」は河北省大名府の顔役が暗殺されたことに始まる連続殺人事件の話。途中、秦の始皇帝の暗殺に使われたという剣も登場したりして、中国風味豊かな中編。


全体として、坂田靖子や横山光輝の中国ものと共通するような中華風味が味わえて、そのあたりが好きな方なら無条件に入り込めるミステリーといっていい。さらに、最近の売れ筋のミステリーに多い「暗さ」がないので、かなり安心して遊べるミステリーである。

2012年4月19日木曜日

Google Driveをいれてみた

アメリカの現地時間の4/25からサービスが開始されたGoogle Drive。3日前の段階では、「Notify(通知する)」ボタンが表示されていたので、とりあえずクリックしておいた
。翌日の4/28に使えるようになったとのお知らせメールが届いたので、早速、アクセスとデスクトップPCとノートPCにインストール。
 
クラウドのストレージは、DropBoxの有料版(50G)とYahooBoxのプレミアムユーザー版(50G)とSugarSync(10Gちょっと。日本語化される前からのユーザーだったんだが、どういうわけか無料版でもここまで容量があるって表示される。)の状態なのだが、GmailやPicasaやGoogleDocsといったところを使っていたので、それらとの連携が強化されるのは嬉しいところ。Googlemのサービスは開始されてから劇的な進化をするものと、そうでもないのが極端だから、このGoogleDriveがそのどちらになるかは、今後のお楽しみだろう。
こんなにクラウドのストレージサービスが充実されてくると、言い古された言葉ではあるのだが「どこでもオフィス」状態が出現しているのだが、アクセス制限の厳しい職場のネットワーク環境との折り合いがますます、難しくなるんだよねー。
 
<追伸>GoogleDrive for WindowsのインストールされるドライブはCドライブ決め打ちっぽいですな


2012年4月16日月曜日

iPad2 Wifi 64Gを買った。

なにをいまさらという線ではあるのだが、初代iPad 16GからiPad2 64Gに買い替えた。
もちろん新品は売っていないから、中古をSofmapで買ったのである。
 
正直のところ、数日間、新iPadにしようと思い定めていたのだが、今春、携わる仕事の分野ががらっと変わってしまい、できるだけ大容量のものを使いたくなったのである。
もちろん、今まで通り、コンサルティングを含めたマネジメント系の仕事であることには違いないので、専門知識を急遽どうこうといった類ではないのだが、新しい分野のマネジメントをより早く立ち上げをしていくためには、より多くの資料の読み込みが必要になるし、もともと知識的な蓄えのない分野なので、できるだけ多くのデータや文献を入手して、持ち歩きたい(参照するといったこともあるが、精神的な安定が強いかもしれない)といった欲求に勝てなかった、というところである。
 
じゃあ、新iPadの64Gでいいんじゃないっていう意見もあるのだろうが、6万弱の出費はちょっと・・・ということで、4万を切った出費ですむ、iPad2中古に手を出してしまったというところである。
ただ、64Gにして思うのは、16Gだと、どうもセコセコと残り容量を気にしてしまっていたのが解消されて、ばんばんファイルをため込んだりしても、今のところ、まだまだ余裕たっぷりで、なにより精神的なゆとりが違うところ。
 
仕事環境が変わって大容量ファイルをiPadで持ちきたいむきには、新iPadもいいが、画面のきれいさは我慢して、iPad2の大容量にしてみるっていう選択肢はありなのかもしれない。
 

2012年4月14日土曜日

今年の桜

天候不順で、なかなか咲かなかった桜が、やっと満開になった。
4月で仕事の場所も変わったので、なにかしら新味をかんじてもいいのだが、そうも思えないのは、仕事の中身が分野こそ異なれ、マネジメントが主体になっているからかもしれない。というのも最近、仕事のタイプとして、分野のプロフェッショナルとしての役割が求められるタイプと、マネジメントとそれによる業績のアップが求められるタイプのふた色に別れる気がしているからだ。
じゃあ、それぞれの詳細は、というところは、また別のエントリーに譲るとして、何はともあれ、今年の桜、桜。

2012年4月1日日曜日

4月1日に大学の9月入学のことを考えた

1年半ほど関っていた大学関係の仕事がようやく陽の目を見てきて、昨日でひとまずのお役御免。3月の半ばから、最後の詰めと飲み会や奥さんのインフルエンザなどであたふた、あくせくしていて、ブログの更新も滞っていたのだが、少し落ち着いたこともあって、この際、大学の9月入学についてぼちぼちと考えてみた。
 
もともとこの大学の9月入学の話、かなり以前から議論はされてきたのだが、しばらく前の東京大学の態度表明をきっかけに盛んに議論され始めたのだが、なにやら、最近の風情を見ると、9月入学にしないと、日本の高等教育は滅んでしまう、いやそうではないといった感じで、まあこの分野の中では喧しい議論が出ている。
 
で、どんな議論が出ているかは、たぶん、Googleさんのお世話になれば山ほど出てくると思うので、専門的な議論はそちらに任せて、なんとも無責任な意見なのだが、留学生がどうこう、といった議論で「桜の季節」という、日本人の心に馴染んできている習慣をここらでぶっつりきることもないんじゃないの、と思うのである。

海外からの留学生の受け入れ云々といったところで、いわゆる研究体制のしっかりした大学(難関なんとか、有名なんとか、といいたところだよね)を除けば、その学生の多くは日本人であるし、研究開発ということより、いかにちゃんとした社会人にして、実社会に送り出すかといったことに腐心している大学の先生たちがほとんどだろうから、その点で入学時期が4月だろうが9月だろうが、まあ、どちらでも、といったところが本音のところではないだろうか。むしろ、高校教育や義務教育と切り離されたところで9月入学になっても、4月から9月までの期間をどう過ごさせるかが、教育だけではなく、人生の送り方も含めて議論されないままに、大学人。経済人の議論だけで大勢を決してしまうのは、果たしてどうだろうか。

桜美林大の諸星 裕さんに言わせると、一律に9月入学にしなくても、セメスター制を工夫すれば、4月入学、9月入学の併存も可能らしいし、いいとこ、悪いとこ、ごちゃっとさせながら緩やかに良い方向を探っていくってのが、まあ、日本らしいってことではないだろうか。
 
で、最後に9月入学で思い出すのが、レイ・ブラッドベリの「たんぽぽのお酒」で主人公が親友と別れる場面で、夏の夕暮れが、なんともアメリカらしい別れが印象に残ったもの。やはり、日本らしい「別れ」と「出会い」といえば桜の舞い散る中ってのが一番雰囲気がでるのではなかろうか、と思うのである。
 

2012年3月17日土曜日

e-Taxにチャレンジしたのだが・・・

給与所得者で、しかも給与を出してくれるところも一つなので、確定申告とは縁の薄い生活を送ってきたのだが、昨年は保険金の還付があったため確定申告が必要になった。
で、折角だからと、e-Taxに挑戦することにした。

と、ここまでは威勢よく書けるのだが、さてやってみると、まあ面倒くさい。
操作自体は、国税庁のHPに従っていけばいいのだが、まず

・ブラウザはIE限定
・入力用のソフトをインストールしないといけない
・途中、確認のためにPDF表示が必要になるのだが、Adobe Reader じゃないと動作しない

といったことで、Microsoftグループの申し子でないといけないような作り込み。

それでも。「うー」と唸りながら操作を続けていたが、個人認証のパスワード入力のところで、数回タイプミスしてあえなく、沈没。

結局のところ、書面で提出する方式で対応することに・・・
二度とe-Taxはしないだろうなーと思い知らされたのでありました。(カードリーダーを借り物で済ませたので、その辺の出費が抑えられたのが救いかな)

2012年3月15日木曜日

Asus 1215Bの修理ができた

一回OSをとばしてしまって、自分でリカバリをしたり、Ubuntu化やら悪戦苦闘していた、Asus1215Bだが、本日、修理があがって、Asus Japanのサポートセンターから届いた。
起動してみたが、無事、リカバリされているみたい。
修理報告書をみると、HDDが故障していたため、交換したとのこと
 
3/3にサポートセンターに連絡し、3/6引き取り、で本日受け取りなので、発送してから10日足らずで修理があがったことになる。
 
Asusのサポートは、ネットでみるとあまりよく言われていないんだが、今回の私の場合、ちゃんと丁寧に対応してくれたので、Asusを見直したところである。

2012年3月14日水曜日

1本線ノート術を試してみた。

「1本線ノート術」とは、吉澤ゆかさんが提唱するノートの取り方で、著書の「アイデアがあふれ出す 行動が加速する 1本線ノート術(アスキーメディアワークス)」から、その方法を簡単に引用すると

①ノートの真ん中に1本線(センターライン)を引く

②センターラインの左側に学んだこと(インプット)をメモする

③右側には、気づいたこと、ひらめいたこと、アクション・プランを書く

④書き込んだアクション・プランをいつやるか決める

といったもの。

ノートは、どんなものでもいいようだが、オススメとなっているのは、速記者や欧米の秘書の方が使う「ステノ・ノート」というもので、聞くところによると、この本のおかげで結構注文がされたらしい。

で、このノートの取り方、発想の仕方は、講義やセミナーの受講以外にも、仕事のいろんな分野(目標達成のプランニング、講演やスピーチのレジュメづくり。プレゼン準備 など)に応用の活用が可能ということらしい。

で、試してみた感じでは、セミナーや研修のメモをとって、それに基づいたアクションプランを考えたり、会議などで発言や議論をメモして、次の行動計画や分担を整理したり、といったことには威力を発揮するが、何か漠然としたテーマを設定して発想を広げていくのは、マインドマップのような形で考えた方がしっくりして、発想も広がる感じがする。

どうも、罫線や方眼のノートを半分に仕切ってやると、考えが「箇条書き」的になるせいではないだろうか。

つまり、発想が論理的になってしまって、自由に発想を広げていく仕事ではやりにくいと思うのだろう。

一方、セミナーや会議では、インプットが時系列的に入ってくるので、マインドマップ的な処理をするより、論路的な構造のもとで処理した方が仕事がやりやすいと感じた所以なんではなかろうか、と思っている。

このあたり、もうちょっと、いろんな場面で試してみて、またレポートしたい。

2012年3月4日日曜日

Kindle参入報道に伴うあれこれ

共通のプラットフォームをつくるために団体を立ち上げる、といった報道から数日たったところで、角川書店がAmazonと合意したとの報道

デイリースポーツ・オンライン 「電子書籍新会社を4月設立 180の出版社が賛同」
GIZMODE 「Kindle派に増援が! 角川グループとAmazonが手を組んだ!」

いつもプラットフォームづくりのところで、意思が統一できず、電子書籍の大規模な普及が進まなかったことを考えると、もともと電子書籍に熱心だと思う角川書店が、Kindle上陸後の市場で有利なたち位置を占めるために、選考してアマゾンの主張を呑んだという図式か


本当かどうかわからないが、PHPとかサンマークといったところはすでに合意しているという報道もあり、これで、講談社とか文春、小学館といったところが合意すれば一気にKindleが、日本のデジタル本の世界も席巻してしまう公算が高いということか

4月参入とあれば、機器の販売といったことも含めて、もう、そろそろリリースがあってもいい頃だと思うのだが・・。

2012年3月3日土曜日

asusのサポートへ連絡

いろいろ右往左往したasusのEeePC1215Bだが、結局、本日、サポートに連絡してリカバリを頼んだ。今のところ、リカバリディスクでリカバリできないわけは、不明なままだが、長いものに巻かれてメーカー修理に頼ることに。思ったより、というか噂と違ってサポートの対応はきちんとしてました。あとは、かっちりと修理してくれるかどうかでありますな。

2012年2月28日火曜日

なぜ、古い「旅行記」を読んで、レビューするのか

いわゆる「旅行記」が好きである。しかも、新しいモノ、古いモノ問わずである。
もちろん、ここでいう「旅行記」は、マルコ・ポーロといった歴史書としてすでに評価されているものではなくて、ここ10年から20年ぐらいの旅行記をさすのだが、時間が経過すると、旅の情報誌としては使い物にならなくなるのだが、読み物としては別の価値が出てくると思っていて、新しい旅行記はもちろん流浪への思いをかきたててくれて楽しいのだが、古い旅行記も一種のノンフィクションを読むような味があってまた良いのである。

というのも、素人が書いた旅行記、滞在記も、歴史書とはいえないまでも、10年・20年の時間の経過の中で、歴史のテキストとして転換する時があると思っている。数日、数週間の滞在やツアー旅行であっても、確実にその時の街の様子、現地の人の暮らし、日本人の旅の様子を確実に切り取っているわけで、しかも、災害とか、事故とか政変とか今までのものがすべてひっくりかえるような出来事が起きる前であれば、確実に失われた歴史の一コマを記録したものといっていい。

例えば、司馬遼太郎氏の「街道をゆく」は昭和46年からはじまった日本、すでに我々の感覚では失われた「良き日本」から現在に至るまで、あるいは日本人の目を通した諸外国を記録した上質のノンフィクションであるとともに現代史の一史書であるといっていい。

ただ、残念なのは、こうした旅行記というものが、著名な作家や学者、政治家のものは別として、失われがちであるということだ。とりわけ、縮みがちな世相の時は、「旅」というもののもつ贅沢さが嫌われるのか、素人のものはおろか旅行作家といわれる人たちの著書も絶版になったりして、手に入らなくなりがちなところ。(旧ソビエト時代の特派員の生活を記録した「大蔵雄之助『ソヴィエト見聞録』」は、失われた社会主義国の生活の記録であるが、すでに絶版になっているせいか、amazonでも出品者から買うしかない。まあ、中古でも買えるだけいいとしなければならないのかもしれないが)

こうしたものをアーカイブ的に残していくようなことができれば、未来において、その時の暮らしや人々の表情を、政変や国家の衰退があっても、ある程度遺していくことができるのではないか。いわゆる「旅モノ」のブックレビューを書きながら、ふと、こんな不遜なことを思うのである。

2012年2月27日月曜日

舘神龍彦「手帳カスタマイズ術」(ダイヤモンド社)

 iPhoneなどのデジタル系にスケジュールなどを移行してから長いのと、最近、アナログ(私の場合、特にノートと)とデジタルとをデジタル寄りに統合するには、どうしたらいいかに悩んでいて、その面では、手帳をメインに使うためのカスタマイズは、ちょっと趣旨が違うのだが、カスタマイズの精神は、手帳だろうが、ノートだろうが、デジモノだろうが変わりはあるまい、との思いで読んでみた。

構成は

PROLOGUE どんな手帳も自分に合わせてカスタマイズできる
CHAPTER1 「貼る」「挟む」でマイ手帳にチャレンジする
CHAPTER2 「自分リフィル」で自分だけの習慣化フォーマットをつくる
CHAPTER3 パーツを増設してマイ手帳の可能性を無限大にする
CHAPTER4 毎日の生活に活かすマイ手帳カスタマイズ術
CHAPTER5 仕事に活かすマイ手帳カスタマイズ術
CHAPTER6 マイ手帳を使いこなすためのデジアナ併用術


となっていて、全体を通しての流れは、当然のことだが、アナログの手帳を、加工とカスタマイズを通じて、いかにフレキシブルで自由な形で使えるようにするかという点。

カスタマイズのアイデアを本にしたようなものだから、中身を詳細に引用することは、即座にネタバレにつながるから、最低限にとめておきたいが、スケジュールとかはデジタルにしているノート使いにも参考になったのは

・ほぼ日手帳やモレスキン、トラベラーズノートに貼りつけて使うリフィルの入手先(P87)



・ふせんとマスキングテープを使ったリスト管理やタックシールを使ったリストづくり


あたりか


ただ、綴じノートは、貼った分確実に、厚みがますので、携帯性を重視する向きには注意が必要だろう。


まあ、こうした手帳やノートの使い方やカスタマイズの本は、読みながら自分のシステムへの応用形を考えたり、試してはうまくいかなくて自分の方法に変えたりといったところが楽しい。


手帳であれ、ノートであれ、本書にヒントをもらいながら、あれこれ工夫してみるのも楽しいかも

堀 正岳「理系のためのクラウド知的生産術」

研究活動をしながら精力的にLifeHackについての著述を発表している堀 正岳氏の「理系」に向けたクラウドを使ったLifeHack本。

構成は

第1章 クラウドサービスを使った仕事環境
第2章 メールに振り回されない環境をつくる
第3章 手間をかけない論文管理法
第4章 アイデアをなくさない情報整理法
第5章 クラウド上で論文を書く
第6章 時間も空間も超えるコラボレーション術
第7章 細かい時間を時間を稼ぐテクニック集


使い方などが紹介されているアプリで目新しいのは「メンデレイ」という論文管理ソフトがあるが、後は、Gメール、
Dropbox、Evernote、そしてGoogleドキュメントといったところなので、目新しいアプリはないので、こうしたアプリのアーリーアダプ
ターにはちょっと物足りないかも。
 
ただ、むしろ本書は、「理系」ではあるが、こうしたクラウド系のアプリや仕事の仕方にちょっと疎遠な理系研究者やビジ
ネスマンが基礎知識を知るためのノウハウ本として位置づけるべきだろう。そうした意味で、ハイスペックなPCや最先端のガジェットなど特異なものは必要な
く、ふつうのノートPCやスマホがあればこの本で紹介されていることは、ほとんどこなせてしまうのが良いところ。


まあ、入門書として気楽に読んでみてはどうだろう。

ハロルド・ジェニーン「プロフェッショナルマネジャー・ノート」

本編を読まずして、サマリーの方から読んでわかった気になるというのは邪道かもしれないが、正直なところ、本書を読んで、本編の方もちょっと読んでみようかと思わせた。

もともとユニクロの柳井 正氏が絶賛されたことによって有名になった本らしいのだが、ビジネスの実践の中で生きてきた筆者のハロルド・ジェニーン(証券取引所のボーイからアメリカを代表するコングロマリットの代表者と「なった人らしい。残念ながら、ジェニーン氏の会社のITTのことは全く知らなかった)がその実体験に裏打ちされた経営論を語ったもの。

例えば

経営するーマネジメントするということは、いったん事業計画と予算を定めたら、それがなんであれ、それを達成すると誓ったことを成し遂げなくてはならず、それができて初めて真のマネジャーとなれる(P29)



結局のところ評価の基準はたったひとつ、業績だ。業績のもとにはどんな名スピーチも、昼食会も、会議も、好況への貢献も、有名人や要人との親密な関係も、すべて遠くに忘れ去られ、残るのはただ会社とその業績の記録だけだ。(P41)

といったあたり、さっくりとした言い方で総括すると、理屈っぽいことを言わず、経営ってのは実績を挙げてナンボじゃないの、そのためには一所懸命。いろんなこと考えて実行 しないとだめでしょといった感じ。
ただ、その言い方がなんとも、はっきりとした感じなので、むしろ力が湧いてくるような気がする。

本書は、原著の「プロフェッショナル・マネジャー」のエッセンスを集約したような本だから、一つ一つのセンテンスが、短いながらもちょっと思い言葉の連続なので、むしろ、原著を読んでいく上での道標的に使っていったっほうがいいのかもそれない。

最後に、この本を手に取った読者すべてに向けた筆者のエールと思える最後のセンテンスを引用してレビューを終わる。

言葉は言葉。説明は説明。約束は約束・・。
何も、取り立てて言うべきことではない。
しかし、
実績は、実在であり、実在こそが実績なのだ。
ーこれこそがビジネスにおける不易の大原則なのだ。

実績のみが、君の自信、能力、そして勇気の最良の尺度だ。
実績のみが成長する自由を君に与えてくれる。
他のことはどうでもいい。
マネジャーとは"実績をもたらす人間"なのだ
他人や自分にどんな言い訳をしようが、この事実は変わらない。
君が立派な実績を挙げたら、すべて忘れ去られたときでも、世界はそれを覚えている。
何よりも、君自身もその実績を覚えている。
Good Luck! ー「素晴らしい実績を成就してくれたまえ!」

2012年2月26日日曜日

Windows Vistaのサポート延長か・・・

今週、ちょっと仕事が忙しくて。あれやこれやのニュースをスルーそしてしまっていたのだが、なんとWindows Vistaと7の個人向け製品(Home Premiumとか)に延長サポートが提供されることになったとのこと。
 
 
このため、windows VistaはのHome Premiumとかの延長サポートがpro 並に
 
2012.4.10→2017.4.17
 
となったほか、indows 7のHomeも2020.1.14まで延長サポートが提供されることになった。
 
まあ、こうしたサービス延長はマイクロソフトの場合、XPの場合も突然発表されたから、今に始まったことではないのだが、Vistaのサポート打ち切りがあと1月ちょっとになろうかという時に突然延長、とは思ってもいなかったこと。
 
というのも、、サポートが切れるから、と娘のPCのOSを7にアップグレードしたばかり(このために新たにDSP版を新規購入してしまったんだが・・・)。こんなことら、もうちょっと待っても良かったかも、と後の祭りのことを思ってみたりもする。 
 
まあ、アップグレードいずれやっただろうから、そんなに悔やんでいるわけでもないのだが、こんな急な方針切り替えとは、まさかVistaユーザーが7に切り替えると思っていたら、新しいMacのOS発表でMacBookに乗り換えられることを危惧したわけではないでしょうな。ひょっとしたらクラウド志向を強めるAppleやGoogleを追撃するためのWindows囲いこみの新たな手法であったりして・・・。

2012年2月18日土曜日

iPad専用ペン EN309iがちょっと気になる

手書きメモのデジタル化で以前から、とんがった製品を販売しているMVPenテクノロジーズが、手書きをデジタルに取り込むiPad専用のガジェットの発売を始めたらしい
 
こういうのを見るとつい欲しくなってしまうのがよくないのだが、iPad専用というのが泣かせるところ。
手書き認識アプリは7noteをはじめ数々あるので、このガジェットがそれ以上の使い勝手となるかどうか、人柱的レビューを誰かやってくれないかな
 
MVPenテクノロジーのEN309iのページはこちら

2012年2月17日金曜日

Kindleの4月導入報道雑感

毎回、上陸、上陸といわれて実現しない、オオカミ少年的になっているKindle。
で、こんなコラムがあって
 
「キンドル」4月に国内発売の報道 ドコモ回線さらに圧迫の懸念

Docomoの回線網の心配とコンテンツが揃うかどうかいったところが、Kindle導入の時の課題のように書かれていたのだが、ちょっと反論。

Kindleの使っている回線もAT&Tなので、そんなに良い回線業者ではないというか、iPhoneの接続環境の文句はこのAT&Tに由来していたと思うので、ドコモが最近トラブルが多いが、まあこれよりはましだろう。

コンテンツの問題も、実は私もモノが揃っていないと言ってきていたのだが、実は最近のAndroidの躍進で急激にに増えてきているように思う。たしかにノベル系はまだまだかな、と思うのだが、新書とかの類は急速に電子書籍でのリリースが増えてきているように思う。、ためしに「パブリ」とか「honto」のサイトを覗いて欲しいのだが、、かなりのものがリストアップされているのがわかるはずだ。これが、そのままKindleに提供されれば、かなりのコンテンツになるはずだし、コミックでは、e-bookjapannや貸本Rentaのコンテンツ量もあなどれない。

こうしたものが、そのままKindleに全部流れ込んんでくれば、けして少ない、とはいえないのではないだろうか。

で、それなのになぜKindleを、というかと聞かれれば、やはりプラットフォームの統一性をどうにかしてほしい、ということと、サイトの使い勝手がいまいちなところをなんとかしてほしい、といったところなのである。
(価格の面の不満はちょっとあるが、パブリの新書の電子書籍版は、紙の書籍より安価で提供されている)


まあ、なんにせよ今度こそは本当に参入ですよね、と思っているところなんである。