2006年12月13日水曜日

重松 清 「ニッポンの単身赴任」(講談社文庫)

日本の庶民の一シーンを切り取ることのできる作家ときたら。この人しかいないだろうってな感じに個人的には思っている重松 清氏が「単身赴任」を切り取っていくルポ。
 
この人の場合、どうかするとこちらの目を潤ませっぱなしの小説や表現に出くわすことが多くて、エラソウにしている「お父さん」としては、ちょっと注意が必要なのだが、このルポは、ちょっと醒めたところから「単身赴任」という事実をきちんと、そのまわりの情感も含めてとらえてある見事な一品である。
 
 
時代背景は、2000年頃から2003年頃にかけてのルポなので、バブル時の前に向かいっぱなしのイケイケドンドンの時期でもなく、「失われた10年」のまっただ中のように、出口の見えない暗さばかりでもない、なにかしら光明が見えそうで見えない、見えないようで見えている、中途半端でこそばゆい時期と「単身赴任」と言う家族の形態としては、ひどく中途半端な状態とが妙にマッチングしている。
 
 
私自身、幸いというか偶然というか「単身赴任」は、同僚や上司、部下たちがそういった暮らし・状況にあるという第三者的な立場からしか接したことがないので、実際のところはわからないのだが、「自由さ」とそれと同じくらいの「寂しさ」が、登場する一人一人の暮らしのそこかしこにじみでてくる。
 
 
登場する「単身赴任」の逸話は15話。
 
 
単身赴任の代名詞でもある「札チョン」(「札チョン共和国定例国家の巻」)から、ビジネスが大きく動いている中国・上海(「中国上海的獅子奮迅日本商社戦士の巻」)での単身赴任から南極(「やんちゃな鳶職人、南極へ行く」)まで単身赴任の場所もさまざまであれば、職種も役職もさまざま。
 
性別も男だけでなく、東京都の小さな島の村の女性教育長の単身赴任のエピソード(「男女三人「島」物語の巻」)まで登場する。
 
 
で、それぞれの悩みや暮らしぶりも様々なのだが、そこに共通するのは、
 
「単身赴任は、一つの家庭から二つの暮らしを生む。
 赴任先で一人暮らしをする父親と、父親(母親)のいない食卓を生む家族」
 
であり、日本のビジネスシーンと並行して存在する、日本の家族の暮らしの一シーンでもある。
 
 

できれば、働く父親や母親をもつ娘や息子たちに「うちのオトウチャン(オカアチャン)、サエナイけど、ガンバってんのかいな・・・?」と思ったときに、読んでほしいルポである。

2006年12月9日土曜日

HDDクラッシュ その後

昨日、クラッシュしたHDDの復旧を試みるのだが、どうにもダメ。
ということで、このHDDをあきらめ、余っていた40GのMaxstorを引っ張り出して、XPを再インスコすることとにした。今までは、80GのHITACHIにOSとパーティションを区切って、データを保存していたのだが、物理的クラッシュには、パーティションが別でもなんの効果もないことを実感したので、データは、別のHDDに保存することにして、このMaxstorはOSといくつかの一時保存専用にする。
XPのインスコは1年半ぶりぐらいだったので、あちこち、戸惑ったが、まあ、なんとなく復帰。
で、オフィスやらアクロバットやらFTP、よく使っていたソフトをインストールしていったのだが、あれ、こんなに少なかったっけ。
ランチャーとか使って、あれこれインスコしたプログラムを整理して、それでもわけわかんない状態になることがあったのだが、よく使うソフトってほとんどなかったのねー、というのが実感。
プライベートなデータとか、ぶっとんでしまったものは数々あれど、諦めてしまえば、妙にさっぱりした気分になっている自分が怖い(どんなデータがあったかなんて詳細に覚えているのは少ないしね)。おまけにXPの駆動も妙に速くなって・・・・
過去を捨てるって、結構気持ちの良いことだったのですね。

2006年12月8日金曜日

HDDクラッシュ

ある日突然、PCのHDDが動かなくなるってのは、話には聞いていたが、わが身にふりかかってこようとは思ってもみなかったのだが、うちのメインPCにもクラッシュの神さまがやってきてしまった。
事件は、金曜日の朝。PCを駆動しようとしても、Windowsの初期画面までいくと突然、BIOSの」スタート画面に戻ってしまう。これはちょっと大事かな、と思ったのだが、そうはいっても仕事もあるので、その時はそのまま出勤。
帰宅して。あれこれ調べると、・・・・クラッシュしてました。
最近、OSの駆動が妙に遅いな、とかウィンウィン音が強いな、とか思っていたのだが、こんなに突然、お亡くなりになるとは・・・・・
おかげで、デジカメデータとか個人データがかなりぶっとんでしまい、ちょっと呆然状態なのである。

2006年12月1日金曜日

ハタハタの煮付けと野菜だけ炒め

ハタハタの煮付けは、昨日の残りモノ。煮物は、日をおくとどんどん味が濃くなるのが通例なのだが、どういうわけか、このハタハタにはなかなか味が染まない。
「野菜だけ炒め」は野菜だけを炒めたもので、皮肉っぽく命名。ただし、鳥ガラスープはたっぷりきかしてあるので、見ためほどタンパクではない。
本日は、夜まで家族の送り迎えがあったので、ひさびさの休肝日。