2011年5月31日火曜日

石川悟司 「ノートは表だけ使いなさい」(フォレスト出版)

本書で紹介されているのは、どちらかというとアナログ系のノート術である。最近のEvernoteを初めとしたクラウドのアプリを使っているガジェット好きには、ちょっと不満が残るかもしれないが、一方で紙のメモやノートを中心としたノート術なので、デジタル系はちょっと抵抗感が・・という向きには、素直に取り組めるTipsが多い。

あえて乱暴に、筆者のノート術の基本を要約すると

会議や打ち合わせの際は

①とにかくなんでも書いて、情報をメモやノートに保存しておく(情報を原型のまま残し、鮮度と精度を冷凍保存する)。

その際、レスポンスを高めるため、メモの裏は言うに及ばずノートの裏も使わない。

②記録したものは整理して、(誰かの)ToDoに落とし込む。

アイデアや企画をまとめるときは、

①手のひらサイズのメモの、自分の感性にひっかかったものはなんでも書く
②書き留めたキーワードのうち、さらに気になったもの、今後の展開につながりそうなものをA5のノートに移し、それを掘り下げる
③最後にA4のノートで情報をまとめたり、つなぎあわせて企画にしていく

という流れをつくる。

これらからタスクを整理し、「ToDoリスト」や「今日やることリスト」に落とし込んでいって処理していく。

そして、究極の目標である、"出来るだけ多くのスキマ時間をつく"って、スキマ時間に自分のやりたい仕事をして、楽しむと同時にクォリティも向上させる

といった感じかな。

実際にやるとなると難しいのだが、こういったビジネス書を読んでいる間は、なんかできそうになるのが不思議。
美崎栄一郎氏や奥野宣之氏ほどのインパクトはないけれど、手堅いノート術の本としてどうぞ。

最後に目次を紹介してこのレビューは終わりとしよう。



プロローグ できるビジネスパーソンの情報活用術とは?
ー仕事を「見える化」することで公立が10倍アップするー

1 「仕事のノート」と「学生のノート:は違う
2 なぜ、ノートに「見える化」が重要なのか
3 「自分との約束」と「人との約束」を守ろう
4 今すぐ、パソコンのメモ機能を使わないようにしよう
第1章 これであなたもできるビジネスパーソン
ー誰も教えてくれなかったメモ・ノート術の基本をマスターしようー

1 なぜメモやノートが最低限のビジネススキルなのか
2 ビジネススタイルを変える方法
3 なぜ、電話のメモが超重要なのか
4 人間関係が良くなるノートの使い方
5 なぜ、あなたは「会議」が苦手なのか?

第2章 ライバルに差をつけるための3つの方法
ー発想・アイデアを生むノート術ー

1 すべてのビジネス・パーソンに必要なこと
2 イシカワ流 思考を現実化する方法

第3章 なぜ、ノートで仕事もプライベートもうまくいくのか
ーできるビジネスパーソンの時間を生む技術ー

1 なぜ「スキマ時間」の仕事が重要なのか?
2 最小の時間で最大の成果を出す方法
3 「スキマ時間」の見つけ方

2011年5月30日月曜日

成毛 眞 「実践!多読術」(角川ONE テーマ21)

「本は10冊同時に読め!」の続編ともいえる実践的読書術の本。とはいっても、速読や多読の技術論を語る本ではなくて、なぜ多読しなければいけないか、多読を志す心構えはどうか、といったことを熱く折伏してくる本。

例えば

私にとって古書店の存在価値は減ってきた。それは単純な理由からで、新刊本が出るからだ。古書を読んでいる暇がない。(p30)

マーケッターには軍事戦略本が欠かせない(p61)が、経営者は仮説を検証するためのプロセス(自然科学)を体得しておくべき(p71)

といったあたり、ありきたりの書評とはかなり雰囲気が違うのがわかる。
おそらくは、日本マイクロソフトの元社長で、それ以外の会社経営の経験も豊富な筆者の、一種のアクの強さが垣間見えるようで面白い。

さらに、筆者は多読するために書評を書くことを勧めていて(文章もそれなりに上達するし、本の読み方も深くなるからだそう)、その「書評を書くための心構え」は





①書評を書くからといってアンダーラインをひかない。書評とは別に読書記録も書かない。なぜなら読む本の良が減るから
②書評も速報性が命
③ブログの場合、フォーマットを固定する
④ブログで取り上げる本は、バラエティに富ませる

の4つらしい。私の場合、いずれも守れていないような気がする。努力目標として、肝に銘じておくべきか・・・。

それはそれとして

変革は辺境から生まれる。非常識から、次の常識が生まれるのだ。だからこそ経営者は常識を捨て去らなければならない(p88)

といった記述に、心励まされる思いがするのは、ちょっと最近弱気になって、心が定まっていないせいかな。

では、最後に目次を紹介して、この本のレビューはひとまず了としたい。最終章の筆者のお薦め本のリストを手に入れるだけでも、この本を買う価値はあるかも。

第1章 超併読のある生活
 私は、一体どれだけの本を併読しているのか
 まず本をリビングでざっと読み、仕分け作業を行う
 "格好のいい"蔵書棚を作るのが私のライフワーク
 併読のためには、本はさまざまな場所に置く
 私がアマゾンを重宝する理由は配達能力だけ
 理想の書店はどのような書店かと言うと
 電子書籍に関して私が言いたいこと
 これからは成功するかもしれない書店のビジネスモデル

第2章 賢者の読書、愚者の読書
 古典は他人に任せて、新刊を読もう
 ハウツー書や投資本は捨てて経済学に学べ
 自然科学に興じることが何より大切な理由
 ノンフィクションは、イギリスとフランスが抜きん出ている
 今は翻訳がうまくて速い。いい時代だ
 軍事本を使って、合理性と戦略論を学ぶ
 "賢者の読書で準備して、人生のサイコロを振ろう
 "賢者の読者"の四つの効果効能とは

第3章 経営者は自然科学に学べ
 仮説検証は経営の仕事、だから自然科学を学べ
 マーケッターは、把握できないものに手を出すな
 営業部長が歴史読み物に学ぶべき点とは
 日本の軍事記録は人身掌握術を学ぶべき教科書
 理系出身者が重要視される時代は変化の時代だ
 ノンフィクション・ミステリーで、常識を歌学心を養う
 突然ですが、英語力で身につける論理的思考
 悪役の人物伝に学ぶべき点が多い
 バリ島のプールサイドで読む白クマ物語は楽しい
 転勤するのであれば、それこそ時空をずらす読書術を
 コース料理には、前菜や箸休めも必要になる
 "賢者の読書"が夢見る力を与えてくれる好例

第4章 書評の技術
 書評とキュレーター
 書評を書く場合にいくつかの注意点と気構え
 書評をコンスタントに書くための知恵とは
 書評は工芸品、自己満足でマニアックな世界だ

第5章 賢者の蔵書棚をつくろうー厳選ブックガイド

2011年5月29日日曜日

松平定知 「歴史を「本当に」動かした戦国武将」(小学館101新書)

NHKの元アナウンサーで、「その時、歴史は動いた」などの歴史もので有名な松平さんの戦国物。実は、松平さんが、黒田如水のファンだったとは、この本で初めて知った。

で、この本、戦国のナンバー1ではなく彼らを支え、いや彼らの今の名声を作り出したといっていいナンバー2たちを集めた歴史評論である。

構成は

序章 歴史の陰には必ず「ナンバー2」がいた

第1章 黒田官兵衛に学ぶ「読心力」

第2章 直江兼続に学ぶ「直言力」

第3章 石田三成に学ぶ「構想実行力」

第4章 本田忠勝に学ぶ「市場開拓力」

第5章 片倉小十郎に学ぶ「プレゼンテーション力」

第6章 藤堂高虎に学ぶ「転職力」

第7章 細川幽斎に学ぶ「一芸力」

となっていて、登場人物は多彩であるが、まあ、有り体にいえば、大河ドラマの主人公ではなくて、重要な脇役たちの塊である。
しかし、この脇役たちが、主人公たちが私とはどこか別世界の人物であるに対し、彼らが、自分に共感でき、自分の人生を切り開いていく道標として意識されるのは私だけだろうか。
(なんとなく、ツヴァイクの描く「星の時間」の主人公たちを思い浮かべるよね)



まあ、それはそれとして、ナンバー2には2種あるように、この本を読みながら思った。
一つは、自らの才を頼みながらも天下は遠くにあり、せめて、主君を通して天下の采配をふるおうとする黒田官兵衛や藤堂高虎のタイプと主君と自らの人生を重ね合わせ、主君の興廃と自らの人生を重ね合わせていく石田三成や片倉小十郎のタイプ。
いずれを自分のロール・モデルとしていくかは、それぞれのお好みなのだが、ナンバーワンの強さとアクの強さを持たない多くのビジネスマンは、こうしたナンバー2の生き方を研究してみても損はないようの思う。

細かなエピソードやTipsは、また個々にエントリーすることとして、とりあえず、藤堂高虎のこんな不遜な家訓を紹介して、ひとまず今回のレビューは終わりとしよう。

「数年、昼夜一生懸命働いても、その功績にきづかない主人ならば、譜代といっても暇をとるべきだ。うつらうつらして時間ばかりたって、意味がない。しかし、情け深くしっかりと判断できる主人ならば、肩にすそを結んでも留まるべきだ。」

どうやら、正規兵にしろ傭兵にしろ、己を評価してくれるかどうかに忠誠の度合いはかかっているようでありますな。

岡山土産は「棒天」

常々気にはなっていたのだが、今まで買うチャンスのなかった棒天を土産に買った。なに、土産といったって食すのは私が夜の晩酌のつまみにするので、誰の土産かわからないお土産品ではあるなと、思いながら奥さんと合流。

ところが本日は、奥さんと別れて駅前を散策していたせいか、奥さんも「棒天」を買っていたことが判明。

おまけに、二人とも一番人気、二番人気のものを買っていたので、もろかぶり状態。

結局のところ、私の買った分は、娘への置き土産になったのでありました。

ただまあ、岡山の棒天、歯ごたえもよく、少し濃いめの味が焼酎にも合って、満足でありました。


(買ったのは、岡山さんすて内の阿藻珍味というお店。本店は広島みたいね。岡山土産とはいえないか・・・)
 

岡山 「めりけんや」(さんすて岡山店)で昼食

娘が岡山にいるせいで、1~2ヶ月に1回ぐらいは娘の顔を見に岡山に行っている。

はじめのころは、あちこちと食べ物屋を選ぶのも楽しみだったのだが、最近は昼食に訪れる店も定番化してきているのだが、この「めりけんや」もそのひとつ。

讃岐うどんの店で、駅前ビルの中にあるので、まあ安心っちゃ安心して食すことができる店で、ネットで調べると本店は高松とのこと。大阪、東京などにもあちこち店を出している、いわゆる地方発のチェーン店なのだが、味もまずまず安心して食せる店。

で、本日は、少々腹も空いているので、きつねうどんのセットを注文。うどん以外に、エビ天の海苔巻きと唐揚げ、サラダがついて800円を切る値段なので、かなりお得感が漂ったのである。


2011年5月28日土曜日

日本がプラットフォーム争いをしているうちに電子書籍は新たなステージ突入か・・・

瀧口範子さんの「シリコンバレー通信」の最近のエントリー「アマゾンがあっという間に「電子書籍出版社」になった」によると
 
 アマゾンはすでに、Amazon Publishingと銘打って、傘下に5つの出版ブランドを抱えている。新しい作家を発掘する「AmazonEncore(アマゾン アンコール)」、ロマンス本ばかりを集めた「Montlake Romance(モントレイク ロマンス)」、スリラーやミステリー専門の「Thomas&Mercer(トーマス&マーサー)」、海外作品を紹介する「AmazonCrossing(アマゾン クロッシング)」、そしてビジネス書の著者として知られるセス・ゴーディンとのジョイントベンチャーである「The Domino Project(ドミノ・プロジェクト)」である。
 
 (中略)
 
 電子書籍が中心である一方、どうしても紙で読みたいとなれば、ペーパーバックも注文できる。最近は小ロットの印刷に対応する業者も多く出てきており、そうした業者が「カンバン方式」のように、注文があるごとに機械を動かして対応しているのだろう。オンデマンド印刷と呼ばれるものだ。そのあたりもこれまでの出版社のやり方と違って臨機応変、フレキシブル。電子書籍の強みを大いに利用している感じだ。
 
ということらしく、日本が電子書籍のプラットフォーム争いに血眼になっているうちに、どうやら、アマゾンが出版の世界にも踏み込んできた様子。
これが、今のところはプロの作家が中心の様子だが、電子書籍出版の手軽さから普通の読者に毛が生えたレベルの作者にまで拡大してくるのは間違いないだろう。そして今は英語圏のサービスだが、日本語化を含めたローカライズがされてくれば、日本の出版業界も、いつかの電子書籍の時と同じ黒船騒動が起きるのは間違いないだろうな。
そしておそらくは、GoogleやAppleがそれぞれのウェブストアを使ったサービスを入れてくるだろうし、いいかげん日本の出版界も、独自規格なんてのに拘ってないで、彼らのプラットフォームをどうやって使っていくかを考えた方がいいのではないだろうか。
 
電子書籍が普及するといったって、全ての人が電子書籍を読むためのデバイスやスマートフォンを購入するとも思えないし、やはり紙の手軽さってのは捨てがたいものがあるから、かえって広い意味での書籍の購入需要を広げると思うんですがねー
 

2011年5月27日金曜日

火中の栗を拾うメリット

Bloom Cafeの小山龍介さんのコラム「夢をかなえる人生の「やることリスト」の「あえて、火中の栗を拾おう」によると、火中の栗を拾うメリットは
 
①面倒なことを引き受けると、人生が豊かになる
②火中の栗を拾うとスキルがあがる
③警官からしか度胸はつかない
④ドラマが生まれ、かけがえのない人脈が得られる
 
というところ
 
様々な懸案や困難なことを、いつも担当させられている人ってのは、どこの職場にもいるもので、おまけに、そういう人は、能力があるから、とか、人柄がいいから、あくどい人だからといったことには関係なく、そういった難問をおもわず持ってしまう人で、いつも決まった人になりがち。
 
難問を解決できればいいが、できなければ当然叱責されたり、場合によっては出世の回り道をしてしまうことになってしまうのだが、個人的な感想をいえば、やるかやらないかの選択を問われた場合は、「やる」ほうをとりあえず選んでおく人でありたいし、選ぶ気力がなくなったあたりが、たぶん引退を考えるべき時なのだろう。
 
最近、読んだ 元NHKアナウンサーの松平定知さんの「歴史を「本当に」動かした戦国武将にも、そのあたりはあって、
 
組織にあっては、思いがけない仕事や出来事が降ってくることがあります。ためらっているうちに、せっかくの好機が通り過ぎてしまうこともあります。意に染まず最終的には失敗するかもしれません。しかし、目の前に乗るべき輿があったときは、ためらわずに乗ってみるということも人生には必要なのではないかと思います。(P65)
 
といったあたりがそう。
 
なにはともあれ、「まずは飛んでみろ」ということか
 

2011年5月26日木曜日

人を励ます時の、ちょっとイイ言葉

小山龍介さんのBloom Cafeのコラム「夢をかなえる人生の「やることリスト」」の初回から引用
 
 
単純に「頑張って」という言葉は、気分が落ち込んでいる人を励ます言葉としては、時に重すぎて、あまり良くないということはうつ病の人に接する時によく言われることだが、未来で誰かが待ってるっていうのは、ちょっと心惹かれる言葉。
 
それは、家族かもしれないし、恋人かもしれない。
そんな人はいないなー、っていう人であっても、生き延びてさえいれば、少なくとも、未来の自分は待っていてくれるんですよね。

2011年5月22日日曜日

今、「時代小説」を読む魅力

最近、時代小説が、プチ・マイブームのようになっていて、高田 郁さんとか、藤原緋沙子さんや、佐伯泰英さんのシリーズ物をポチポチと読んでいる。
とりわけ好んで読んでいるのは、江戸の市井を描くという類のもので、お家騒動とか、天下を揺るがす陰謀とかに全く関係のない、庶民の日々の暮らしや、ちょっとした謎解きものを好んで読んでいるところである。

で、こうした時代小説の魅力というか、なぜこんな忙しい時にそんなものを読んでいるのか、と問われると、それは、「日常生活」がきちんと「日常生活」のままであるという安心感、安定感とすばらしさを求めてのことではないかと思える。これは、世相に影響されているところもあって、リーマンショックに始まり、最近の東日本大地震など、自らの立地点を揺るがす痛ましい出来事が相次ぐと、朝のシジミ売りの声に始まり、夜なき蕎麦の売り声で終わっていく一日のありがたさを思わず求めてしまうのだろう。(もちろん世相ばかりではなくて、最近、ちょっと仕事の方面でのうねりというか、追い立てられるような忙しさが落ち着いてしまい、物足りなさと喪失感があることも影響しているのだが)
で、休日の午後ともなれば(午前中は、ちょっとこうした時代小説の気分ではないので)、何冊か抱えて読みふけり、なんということはない、町娘や旗本の次男坊などのあれこれを読んでは、よかったなー、と夕暮れの中でぼんやりと夕焼けを見ているような満足感を味わっているこの頃である。

こうした満足感は、同じ時代小説といっても、戦国の戦記ものや幕末ものではちょっと得られないもので、しかも、同じ江戸時代でも、寛永とか、享保といったなんとなく慌ただしい動きを感じさせる時代であるとこうはいかない。やはりこれは、元禄や文化文政の、どことなくぽやんとした明るさを連想する時代を舞台にしたものが最良である。

なにかしら、茫漠とした不満足感を抱えているようであれば、ちょっと立ち止まって時代小説の世界に浸ってみることもいいものである。

2011年5月21日土曜日

「デザイン・デー」をつくる

佐藤加士和さんの奥さんでSAMURAIの佐藤悦子さんのエッセイがWisdomに連載されているのだが、その「SAMURAI佐藤悦子流"夢を形にするマネジメント術"」のTips(第2回 "アウェーの視点から生まれた仕事術")

SANURAIでは

・週に1回、難しければ、半日をクリエィティブだけに集中できる時間=デザインデーとして確保する
・スケジュールを完全にブロック、そこには、ミーティングや打ち合わせは一切いれない。

とのこと

なぜなら

クリエイターが新しいものをゼロから生み出そうとする時、想像を絶する程のエネルギーと集中力が求められるから、何者に邪魔されない時間を確保しよう

という趣旨らしい。

彼女自体もデザイナーではなく、事業のコーディネーターといった立場なのだが、「デザインデー」を設けており、じっくりと腰を据えて考える仕事は、ここでやるようにしているとのこと。

確かに、こちらの事情に関係なく入ってくるアポイントや仕事の依頼や、何かを集中してやろうというときに限って、こういった邪魔者がやってくるので、何者にも邪魔されない時間っていうのは確かに貴重。

このあたり、小山龍介さんの「TIME  HACKS」では、金曜日の午後と月曜日の午前のスケジュールを空けておいて、仕事のプランニングなどに充てるというHACKSが紹介されていたと思うのだが、上からも下からもあれこれ言われ(特に上司からのものは断ろうたって断れないよね)、板ばさみになる中間管理職は、自分の裁量でそういった時間を、とりわけ週間のまとめが集中する金曜日の午後と、何かと公式な打ち合わせ(言い換えればかなり定例的な)が突っ込まれる月曜日の午前に自分の時間をつくるのも結構難しいものではある。

ただ、大事なのは、隙を狙って、半日でなくても、1時間でも2時間でも、自分のための時間を確保するというトライなのだろう。そうした時間を確保しようと虎視眈々と狙っていれば、不思議と確保できるというか、なんとかなるっていうのが、私の経験でもいえることで、要は時間をつくろう、つくろう、という気持ちが一番ということなのかも。ちょっと勇気と隙を狙って、やってみる価値はありそうな気がするTipsである。

2011年5月17日火曜日

カバーノートを買う

昨年あたりからノートを使い始めて、サイズもA5やらB6やらB5やらち右往左往し、型式も
綴りノートから、ルーズリーフまで彷徨ったのだが、最近B5ノートに落ち着いてきた。

となると、仕事の現場にも持ち歩くのだが、ちょっといい歳をしたおっさんが素のままのノートだと恥ずかしいので、カバーノートを買うことにした。

amazonで見るといろいろあるのだが、皮などの高価なのはノートを使い始めて半年ぐらいの初心者にはもったいないということで、コクヨのカバーノートを購入



2冊収納タイプなのだが、このノートにはメモだけでなく、いろんな資料なども貼り込んでいるので、かなりFATになるため、1冊だけ収納。

かわりに、裏表紙には、百均で買ったファイルを挟むシートを貼り付けて、ポストイットなどを携帯。裏表紙の裏には、名刺差しもあるので、万が一用に2~3枚程度差し込んで利用(余りたくさん入れるとノートがでこぼこして書きづらい)。

また、表紙には、筆記用具やA4二つ折りの紙が収納できるポケットもあるので、かなり使い勝手がいい。

素のノートではなく、ノート使いとして、ちょっと違ったところを見せたい方はお手軽に導入できる、ノート小物だ。

メモにキーワードは書かない

ノートは表(おもて)だけ使いなさい~超人気メモ・ノートを開発したノートのプロが教える情報活用術~を読んでいて「メモにキーワードは書くな!」というところが気になったので、備忘録的に記録するのと感想をちょっと。

要点は、

メモにキーワードだけ書いてあっても、何の話だったか思い出せないようであればメモした意味がない。
最初からキーワードを書き留めようと思っていると、情報の鮮度と精度は確実に低下するので、耳にしたことはすべて書き留めるという意識をもつだけで仕事の質は変わってくる。
情報をインプットするときは、その作業に集中しれ、ひたすらメモをとる。
その後、じっくりと時間をかけて取捨選択に取り組む

ということらしい。

確かに、メモをしたはいいが、後から見返して、自分の字の汚さに唖然とすると同時に(私の場合、メモした字が読めないことあるものね)、書いてあることの意味がわからないっていことは誰でも経験すること(字が判読できないってのは、「誰でも」ではないか・・・)

その意味で、現場の相手の発言などを逐一、できるだけ正確に記録するってことは、メモの後活用のことを考えると有意義だと思う。ただ、残念なのは、その「正確に記録する」っていうのが、手書きのスピードでもなかなかおいつかないということ。

さらには、インプットだけの状態ってのはそんなに仕事の現場にはなくて、多くの場合は、こちらが何かを説明し、相手の質問に答えながら、メモするというのが通例だろう。こうしたときに、インプット、つまりはメモだけに集中する暇はほとんどないってところが難点。

(時として、メモだけに専念していると、「メモ取りだけしているなら、この場(会議やプレゼンの場面)にいる必要なんかないだろ!と怒られることだってある。)
かといって、速記などは、それを普通に読める状態に復元するのに時間と手間がかかるから、あまり推奨できる方法ではない。

今のところ、自分的にオススメなのは、単なるキーワードではなく、発言をできるだけ長目にメモするように心がけるとともに、イラストなどを交えながら書いておく方法。

メモの記録だけになよらず、現場の雰囲気やシチュエーションといったものを思い出しやすいように、メモを残しておく。そして、その会議や、折衝が終わった後、できるだけ早い時期に、メモや記憶を頼りに、そのときの状況や発言の復元を図るということが今のところ、一番確かなのではないだろうか。

ToDoは一元化する必要はない

ToDoをまじめにつけ始めて悩むのが、ToDoをどこにまとめておくかということではないだろうか。

システム手帳のToDoを使ったり、ウェブ上のサービスを使ったりするのだが、ついToDoの確認がおろそかになって、やるべきことを見逃したりといったことが起こりがちだ。
で、目から鱗だったのは、小山龍介氏の「TIME HACKS」の"ToDoは一元化する必要はない"というTips

ToDoにダブルブッキングはないので、スケジュールと同じように考えなくてもいい。ToDoは複数持って場面、場面にあわせて使い分ければいい、といった内容。

例えば、パソコンでやらないといけないものは
パソコンの中に記録しておくし、アポイントをとるというToDoはスケジュール帳にいれておく、といったことである。

たしかに、スケジュールと違って、一度やり終えたことを二度やるということはないし、二度やった方がいいものはやればいいのだから、ダブルブッキングしてもなんということはない。

さらに、よくあるのが、やらないといけないことがその現場では明らかでなくて、つい忘れてしまうこと(仕事場のように時間的に長くいるところは別だが、玄関とか脱衣所といった、短時間しかいない場所でやらないといけないことは忘れがちになるもの)。
ToDoを着実にこなしていくには、一番関連のある場所それぞれに紐付けして記録しておく、というのが鉄則かもしれないですね。

2011年5月16日月曜日

ポストイットをいつも手元にあるようにする小技

ポストイットやメモ帳にあれこれ記入してToDoやアイデアを記録に残そうとするのだが、直面するのが、メモしようとした時に限って、手元にメモ帳もポストイットもないという事態。おまけに、見つかったときに限って、何をメモすればよかったのか忘れてしまっているという事態だ。

で、再び小山龍介氏の「TIME HACKS」からアイデアを拝借

まず一つ目は、財布の中に薄いプラスティックカバーのあるポストイットをいれておくというもの

二つ目は、ポストイットを貼り付けるであろう所にあらかじめ、何も書いていないポストイットを貼っておくというアイデア。

貼っておくところは、例えば、ToDoを貼るドキュメントフォルダであり、ノートといったところ。変わり種でいえば、パソコンのパームレストといったところもあるようだ(この場合、糊付け部分を手前にして貼っておくのがミソらしい)。

「ノートに貼っておく」というのは、小山氏だけでなく、美崎栄一郎氏もそうらしく、「結果を出す人はノートに何を書いているのか」で

母艦ノートは、常に付箋とセットです。
したがって、ノートの中で不全は必ず使うわけですから、最初からノートの裏表紙には付箋をペタペタと数枚ずつ貼っておきます。(P70)


といった記述がある。

さらには、「貼る技術」のあらかわ菜美さんの場合は、「予備のポストイットは手帳の表表紙などにいつも10枚ほど貼っておくと便利です。」(P117)といったことや、「私は、外出するときにもバッグの中にポスト・イットを持ち歩いています」(P120)といった工夫のほかに

私は新しい本を読むときには、表表紙の折り返しのところに、ポスト・イットを10枚くらい貼っておきます。
こうしておけば、読んでいる途中で「ここだ」と「思ったときにすぐに貼れますし、出先で読書するときにも便利です。


といった感じで、この人の場合は、ノートやメモ帳のかわりにポスト・イットを使う、というスタイル。

もうひとつ、ポストイットはあるけれど、ペンはどうするの、という疑問があるむきには
奥野宣之氏の「情報は1冊のノートにまとめなさい。」によれば

どこでも書けるように、確実にペンを持ちく方法は、ノートにペンをつけることではありません。ペンをいたるところに用意しておくことです。胸ポケット、カバン、キーホルダー、食卓、トイレなどに。(P66)

といったことのようなのであしからず。

2011年5月15日日曜日

ポストイットでToDoを管理する技あれこれ

まずは小山龍介氏の「TIME HACKAS」のドキュメントフォルダに、ポストイットのToDoを貼るやり方。

ドキュメントフォルダは、机の前にスペースをつくっておいて、いつでもToDoを見たり、修正・追加ができるようにしておくのが要点。

「常に見えるところにToDo」という意味では、あらかわ菜美さんの「貼る技術」「出しっぱなし整理術」に出ている、デスクに座っていてもすぐ見える位置の壁に大きなコルク板を設えて、メモをプッシュピンで留めたり、ポストイットを貼ったり、短い時間でやらないといけないToDoは「鏡」に貼っておく、というのも同じ趣旨か。

携帯性という面では、鏡や机の前のコルク板は気軽に持って歩くというわけにはいかないから、これは在宅ワーカーや家庭にいる時間の長い主婦向けかもしれない。
大半は会社にいて、外回りもそこそこあるというビジネスマンには、ドキュメントフォルダのやり方の方が、しっくりくるだろう。

ただ、いずれも、アナログを重視したやり方なので、スマートフォンユーザーは、デジタルとの棲み分けが気になるところだろうから、そこは各自の環境にあわせて変形が必要かもしれない。

2011年5月12日木曜日

"auのスマートフォンで「かんたんメニュー」を提供"ってなんか違和感が・・・

auのAndroid^(TM)搭載スマートフォン向け「かんたんメニュー」の提供開始について
~スマートフォンのメニューデザインやボタン操作を分かりやすくチェンジ~


ということらしいのだが、スマートフォンっていうのは、こうしたらこう使えるのかな、こういうアプリいれてこうしようとかいろいろ考えながら使うのが楽しいような気がするのだが・・・

 どんどんスマートフォンが、普通の携帯と同じになってきているような気がする。
 親切丁寧、誰でもわかりやすくってのは、顧客サービスや報道の基本ではあるのだが、ことスマートフォンの場合は、なんか違うのでは、とウィンドウズモバイルあたりから使っているユーザーは思ってしまうのであるが・・・。

2011年5月11日水曜日

母艦的なノートの使い方

今週のThe 21はノート術の特集ということで、買ってみた。
掲載されている人たちのノートの使い方を見て、二人の人に共通点があったのが、母艦的なノートの使い方。

エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役の土井英司氏の場合は
メモや、気になった新聞記事、セミナーのレジュメなどあとで必要になりそうなものは、とりあえずバイブルサイズのノートに貼り込んでおくというもの

そして、その効用は、

貼るシステムだと、新しいメモを追加していくたびにノートを開き、その際、自然と他のページにも目を向ける。ラクで続けられるということをはじめ、あらゆる情報を集約し、一覧できる

ということにあるとのこと。

もう一人はレインズインターナショナル経営戦略本部長の戸津 涼氏
この方の場合は、たぶんB7サイズのロディアのメモ帳に、誰かに言われたことや、処理しなければいけないことをすべて書き留める。そして急いで処理しないといけないものを切り取ってA4サイズのノートに貼って、A4ノートに解決するための方法や手順を、書きながら考えていくというやり方。

ついでに面白いと思ったのが、この方、マンスリーカレンダーだけの手帳というかノートも使っているのだが、スケジュールを書いているのではなくて、キャンペーンとかに使えそうな日付のある情報(○○がテレビで紹介される日とか30日はミソの日)を書き込んでおいて、キャンペーンのミーティングのネタに使う、という話。

二人ともPCでもできそうなことではあるのだが、やはり、ノートや手書きのハードルの低さとレスポンスの良さが、こうした使い方を支えているのだろう。

池上永一の「テンペスト」読了

池上永一の「テンペスト」を読了した。連休に入ってから読み始めたので、連休中は、これを読みふけっていた状態だ。
詳しい紹介は別に譲って、ざっくりとレビュー。
おおまかに言うと、沖縄の宮廷を舞台にした、立身出世ものというか、成り上がりの物語に名を借りた琉球の王宮が滅びていく歴史ものというか、なんとも複雑な色合いを持つ歴史(時代)小説。
時代は、ちょうど幕末あたり。
さわりのあたりからレビューすると、
琉球の首里の士族の娘に生まれた真鶴は、科試(琉球版科挙)に合格することが一族最大の目標と考えている父親から「人」として扱ってもらえない。「人」どころではなく、「存在しないもの」として扱われている。
ところが、彼女の義理の兄が受験勉強の辛さに耐えかねて失踪。真鶴は兄を救うためと、自ら望みを叶えるため、男に扮し科試の臨む、ってな感じで始まり、孫寧温と名を変えた真鶴は、科試に合格し、琉球王朝の新進官僚としてデビューを果たすが、彼女を待つ嵐の運命は、
ってな感じで展開していく長編小説だ。
その後の展開は波乱万丈、山あり谷あり、はたまた天空あり。いやそれどころか、恋あり、花散る無残あり、あらら、子供まで産んでしまうのか、と作者が次々と繰り出してくる手にうかうかと乗せられながら、最後のページまで引っ張りまわされました。
琉球王府という、ほとんど知識が無く、またそれなりの異国情緒に満ちた舞台ということもあるのだろうが、なんともハラハラ、ドキドキしながら読んでしまった。いや、満足、満足。
さらにいえば、清国と薩摩という二つの宗主国をもつ琉球の姿は、二つの性を演じる真鶴・孫寧温の姿とダブってくる。琉球が、二つの国の間で独立を求めて悪戦苦闘す姿は、二つの性に引き裂かれそうになりながら、自らの思いに忠実に生きようとする主人公の姿でもあって、うーん、なんとも複雑で、琉球らしい絢爛豪華といった読後感である。
ついでに、この話、仲間由紀恵主演で舞台となったり、NHKのBS時代劇となったりで、私の場合、主人公のイメージが、彼女に固定されてしまっている。真鶴や孫寧温の小説内でのしゃべりを、仲間由紀恵の細い声で頭の中で再現したり、といった密かな楽しみもないではない。
TVは7月から放映らしいから、それまでに読んでおくと2倍楽しめるような気がする物語である。

2011年5月10日火曜日

BloomStyle Vol.0の「三段階 ToDo管理術」を応用する

BloomStyle Vol.0の@BlackBird_911さんのToDo管理で、参考になるものがあったので備忘録的に引用。ついでに個人的には、それを変形させて利用しているので、それもあわせて紹介したい。

管理する単位を「月」「週」「日」の3つにわける。

月>週>日となるように、「「ワンポケットの補足」を応用する。

全ての拠り所を「月」とし週単位でピックアップすべきことを「週」に、今日やるべきことを「日」に書き出すやり方。

使うアイテムは

①「月」を管理するもの→A5の用紙
月単位のToDoをワープロで書き出す。
「やるべきこと」よりは「やりたいこと」を書く。
A5に一枚にまとめて出力し、やり終えたToDoは線を引いて消す。新たなToDoは手書きで追加。紙が汚くなったり、月替わりの時に新調する。

②「週」を管理するもの→手帳ないしノート+付箋
その週のうちにやりたい、あるいは締め切りが近いToDoを付箋に記入する
それを常に携帯するノートか手帳に並べる
一覧性を確保するため、見開き2ページを利用する
ToDoの重要度は、付箋の色を分ける。
並び替えは常にして、やり終えたら付箋をはがしてゴミ箱へ

③「日」を管理するもの→B6のメモ用紙
1日のうちやることを一枚のメモ用紙(B6)に書き出す
「ToDoリスト」をブレークダウンしたものに加え、習慣にしたいものや、習慣化できないことも列挙する

基本的に、クラウド的なものを使わず、紙ベースで運用されているのが特徴。ワープロは使う形なのだが、無理をすれば、これもアナログ運用が可能かも。
私の場合は、デジタル系、クラウド系が好みということもあって、これを次のように変形して運用中

①はRTMとEvernoteを利用。RTMはGTD的に、やらないといけないこと、やりたいことを全てリストアップ(するように心がける)。注意書き的に補足情報があれば。RTMのノートに記入。GTD的と要っても書き出すのはProjectとSomedayに相当するもの。リストアップは、仕事、プライベート問わず、とにかく自分にかかわることは全て。
さらにこの補完系としてEvernoteのToDo(チェックボックス)を利用。RTMに入力した項目をさらにブレイクダウンしたもの、いわばNext ActionやWait forの類をこれに落とす。

②はToodledoと。
1~2週間以内にやりたいこと、やるべきことはToodledoに入力。1週間だけではカバーしきれないタスクが結構あるので、2週間程度のスパンのものを記入している。

③は(偽)ロディアのメモ
ここは、BloomStyleのやり方を基本に忠実に実行。(偽)というのは予算の都合で、ダイソーの105円B7メモ帳を使うことが多いため。

月、週、日の区分に固執する必要はないとは思うが、三段階に分けるやり方は、ToDo管理として、かなり有効なような気がしている。皆さんも、オススメのやり方があれば教えてください。

2011年5月7日土曜日

藤原緋沙子 「藍染袴お匙帖 恋指南」(双葉文庫)

6冊目を迎えた、女医の千鶴先生シリーズ。登場人物のキャラも固まってきて、作者の筆も円熟を増し、彼らが自由闊達な動きを始めるあたりである。

収録は

「長屋の梅」
「草餅」
「恋指南」

の3作

さて、ネタバレに近いレビュー。

「長屋の梅」は千鶴先生が牢医をしている、女牢の牢名主 お勝 から、娘の様子を見て、金を渡して欲しいと頼まれるところから始まる。囚人から物を頼まれるのは御法度。しかも金は、いわゆる「ツル」というやつで、入牢のとき、囚人が牢名主に差し出す年貢のようなもの。しかし、切羽つまっている様子のお勝に頼まれ、引き受けることにした。探し当てるとお勝の娘、おしか は、お勝を恨んでいる様子。だが、亭主が殺しの疑いをかけられて失踪。娘と二人で逼迫した生活をしている。おしかの亭主七之助の行方と彼にかけられた嫌疑を晴らすため、千鶴先生の活躍やいかに・・、という感じ。あいかわらず千鶴先生の想い人、求馬さんがいい活躍している。

「草餅」は、千鶴先生の診療所へ、子どもを堕ろしてくれ、とおなかという女が訪ねてくるところから始まる。五郎政がその女の後をつけると、女は女人禁制のお寺に入っていく。さらに、女の後を尾ける別の男の住居で、猛獣の屏風に脅されて・・と展開していくお話。
千鶴先生の弟子で大店の娘の「お道」と姉の「お花」、おなかが入ったいったお寺の坊主「覚信」がこの話の大事なキャラ。

全二作はいずれも「親と子」の話。意に反して子供を捨てざるを得なかった親、意に反して子を授かった親に芽生える子への愛情。そして、恨んでいるように見えて、親を慕いう子。時代劇のおきまりではあるが、泣かせる設定。

「恋指南」は、参勤交代の時に、国許から江戸へ来るお武家についてくる田舎中間が脅しに合っている場面から。参勤交代で江戸にやってくる武家は「浅葱裏」と呼ばれて、粋や通を尊ぶ江戸っ子から、相当バカにされていたらしいから、中間も同様らしい。
出だしは本筋の謎解きの複線で、この話は、千鶴先生の想い人、求馬さんの友人の金十郎という貧乏旗本が、場末の遊女 はぎのに惚れて、身請けするのどうこうといった大騒動をやらかすのと、「はぎの」の敵討ちが本筋。中間を脅す男に絡まれる「はぎの」の哀れさと金十郎のちょっとふにゃっとした男意気がミソ。

さて、三作とも、天下を揺るがす陰謀やら、お家騒動やら、おおがかりな時代劇には定番のものは何一つでてこない。市井の人々のお話ばかりなのだが、じんと沁みる話ばかりであるのは間違いない。

2011年5月5日木曜日

ノートの裏面は使うべきかどうか

ノートやメモを仕事でフルに使い始めると、まず気になるのが、ノートやメモの消費量と閲覧性。これと密接に関連するのが、ノートの裏面に書くべきかどうか

石川悟司氏の「ノートは表(おもて)だけ使いなさい~超人気メモ・ノートを開発したノートのプロが教える情報活用術~ 」では、裏面は使わないことを推奨

ビジネスパーソンのノートは一冊のノートで簡潔するのではなく、一枚の紙で完結する。要するに、ノートの表側だけ、一枚だけに書き込むようにする。

いつでも「切って、貼って、捨てる」ことのできるように裏面には何も書かないようにする。(同書(P24)

氏の場合は、アイデアはA5で、まとめはA4でという風に多ノート派のようなので、企画書のようなアイデアの統合とまとめにはA4の広いスペースを使うから、いずれのノートも裏面を使わない、ということかもしれない。ただ、A4ノートは広くていいのだが携帯性が良くないのが難。できればノートは、1冊のまとめて、しかもカバンの中は広くしておきたいな、出歩くことも多いし、というノマド派にはちょっと難しいかも。デスクワークが多く、基本、職場に母艦ノートを老いておける人向けかもしれない。

一方、「「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)」で有名な美崎栄一郎氏は3冊のノート「メモノート」「母艦ノート」「スケジュールノート」を使っているのだが、

メモノートは、ちぎれるタイプで、基本的に、このメモノートに書いたアイデアやネタは母艦ノートに切り離して貼り付けいていくの基本にしていくので、裏面は記入しない。(P32)

一方、母艦ノートは、左側にそのメモを貼り、「一コンテンツで1ページか2ページで収める」(同書P55)

という使い方を紹介しているので、裏面は利用してもさしつかえないようだ。
美崎氏の場合は、ノートの大きさはこの本の執筆段階ではA5なので、ノマド派も対応が可能だろう。

ただ、いずれの場合も、メモは手書きが原則で、なおかつ1タスク1枚で、1ページの中に様々な情報が混在することは戒められている。

この「1タスク1枚」は、奥野宣之氏の「一冊のノートにまとめなさい」シリーズとはちょっと違っている気がする。

この「1タスク1枚」は、ノートの保管をどういう形でするか、と微妙に関連してくるのかもしれない。石川氏も美崎氏も、使用後のノートはデジタル的な保管が想定されているようだが、奥野氏の場合、特に「情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス) 」の時点では、ノートはアナログで現物のまま保管し、索引システムをつくる、といった方式で、しかもB6ノートですべてを済ます、というセンセーショナルな形であったことに関連しているように思える。

で、とりあえずのオススメは

 ・メモノートは切り離して、母艦ノートに貼るとゆうことを前提に、裏面は使わない
 ・母艦ノートは、どちらでも。
    ただ、B5やA5のノートを母艦として使うなら、スペースが限定されるから、込み入った
   記述 をしようと思うと裏面不使用はちょっと難あり


ということか。

杉山幸丸 「崖っぷち弱小大学物語」(中公新書)

サルの研究をしていた筆者が、有名大学でもなく、国公立でもない、中部圏の小さな私立大学の人文学部長に就任して、そこでの経験をもとに、今、地方の、(筆者の言葉で言えば)弱小の私立大学を通して、少子化時代における大学の苦労と目指すもの、そして現在の大学生気質、教員気質を垣間見せてくれるのが本書。

構成は

第1章 変貌した大学
第2章 学生は大学に何を期待しているか
第3章 教員にとって大事なのか教育か研究か
第4章 経営者と事務局にとっての大学
第5章 学長の資格
終章  教育とは愚直に進めるもの

となっていて、目次を見る限りは、現在の大学教育全体を憂い、大学のあるべき姿を提言、っというような印象をうけるかもそれないが、そこは大学教授の習い性。内容的には、地方弱小私立大学のあれこれと、いくつかの大学改革の話と思って読めばいいだろう。
といっても、けして悪口を言っているわけではない。最近、本書にでてくるような「地方」「弱小」「私立」の大学の大学改革に携わらせてもらっていて思うのだが、大学改革といえば、立命館であったり慶応大の藤沢キャンパス、国公立でいえば東京工業大、北九州市立大といった数々の素晴らしい例があるのだが、いずれも素晴らしすぎる気がしていて、改革の熱意も、とてもそこまで達していない、フツーの小さな大学の話がもっとあっていい、と思っていたので、このあたり、諸星 裕氏のいくつかの著作と相通ずるものがあって、こうした著述がもっとあっていい。

ただ、「地方」で「小規模」でといった条件であるがゆえに、その「改革」は、それに内在する課題をはらんでいることは間違いない。

それが、本書のいう「Eより下のFランク大学」の出現であり、大学進学率の上昇、いわば大学全入時代とも言われる中での大学で何かをするわけでもない、「親が行けと言ってからきている」「友達がみんな行くから来た」といった学生の増大であり、学生獲得に頭を悩ませたがゆえの大量の留学生の受け入れ、であり、それにもかかわらず一向に変わろうともしないが日常化している大学の姿である。

さらに、"あえて"付け加えるとすれば、弱小大学であるにもかかわらず「教育」より「研究」が大事と思っていたり、学生や世間より「教授会」の決定の方が優先と思っている、昔ながらのタイプの教員たちであり、十年一日の勤め方を良しとする大学事務職員も、やはり残念ながら数多くいる、といったこともある。("あえて"としたのは、筆者はやはり「大学教員」の人なので、このあたりへの論調は弱めになっているので、あえて書いておく)

そして、この「大学改革」の問題は、「大学」というおよそ変革とは縁の薄そうなエリアにおける変革の話であるがゆえに、それは、我々が生活する「地域」の変革の話と、勤務する多くの「会社」の変革の話とけして無縁ではないと最近思い始めている。いわゆる「大学改革」ということで語られる話が、数多くの企業の変革と業務改革の話と共通する話題が多いのだ。「頭の固い上層部」「危機感の薄い職場」などなどは、ビジネス書によくでてくる面々である。

ひょっとすると、プライドが高く、非常に固い、「大学」の組織ていうのは、教育や研究という様々なヴェールを取ってみれば、業務改革の格好の対象物かもしれませんな。

2011年5月4日水曜日

ポストイットの使い方 小技

あらかわ菜美さんの「貼る技術―頭のいい「ポスト・イット」の使い方」で、ちょっと便利そうなポストイットの小技を見つけたので備忘録的にメモ 

ひとつは、スキマ時間の有効利用。
 すき間時間ができてから、何をしようかと考えているのでは間に合わない。

「すき間時間にやることを思いつくたびにどんどんポストイットに書き出して、カレンダーなどの見やすいところに貼っておくと便利(P57) 

会社勤めの人は職場の卓上カレンダーにはっておくっていうのも一つの手かもしれないが、ここは、持ち歩く手帳の表紙の裏にペタペタと貼っておくってな方がベターかも。

ノートを日常的に使っている人なら、ノートの表表紙の裏は白紙だから、そっちのほうが良いと思う。

 「雨が降ったらやること」を考えて、ポストイットに書き出しておくこともおすすめ。雨の日には、洗濯やふとん干し、植木の水やりなど、やらなく てもいいことがいっぱいある。そんな日にこそ、いつもできないことをやればいいのですが、結局ダラダラしていて、「何もしないで1日終わってしまったとな りがち(P122) 

というのもこの一環ではあるな。 もう一つは買い物メモ

買い物メモに「買うモノ」を書く代わりに、「家にあるモノ」を書いて行く。「あるモノメモ」を見ながらスーパーを回ってみると、不思議なぐらい、買うべきものがすぐわかるし、ムダがない(P72)

ということなのだが、あるものを書いておくってのは以外な盲点ではある。たいがいは、必要なものだけを書いておくので、つい安売りのものに目を引かれてダブってモノを買ってしまうのはおくあること。

スーパーの日常の買い物以外に応用できるといいのだが・・・

本のダブり買い防止に応用出来ないかは思案中。蔵書すべてのリスト持ち歩くわけにもいかないからね(だいいち入力がとんでもない手間だ)。

2011年5月3日火曜日

iPhone で Movable type 5のブログに投稿する

Movable Type .jpのMovable Type 4 を iPod touch または iPhone で利用するのページにやり方が載っている。

備忘録的に記録しておくと

①iMTプラグインをダウンロード
 ダウンロード先はここ
②ダウンロードしたファイルを解凍
③解凍したiMTプラグインのフォルダ内の
 mt-static/plugins/内の「iMTフォルダ」を /mt-static/plugins/ ディレクトリに
 plugin内の「iMTフォルダ」を /plugins/ ディレクトリに
 それぞれアップロード
④iPhoneのサファリから普段PCからMT5の投稿でアクセスしているURLにアクセス
  (例:http://×××/○○/mt.cgi)
⑤そうするとログイン画面がでるので、そこからログインして投稿

このプラグインは、iPhoneに限らず、iPod touchやiPadでも使えるの、念のため。

池上永一 「テンペスト」(角川書店)

沖縄(琉球)の王宮を舞台にした歴史(時代)小説。
主人公は真鶴という女性なのだが、この女性が、科試(琉球の科挙みたいなもの)の合格を目指し、宮廷入りし、といった、一種のサクセス・ストーリーっぽい物語。

琉球の第二尚氏王朝時代。この時代の琉球、女性が後宮以外に宮廷で活躍する舞台はない。首里の貧乏士族で、科試狂いの父親のもとに生まれた真鶴は、受験がいやになって失踪した義理の兄の身代わりになって、父の、いや一族の望みを叶えるため、男性の「孫寧温」となって宮廷いりを目指す、といったところから始まる物語。

上巻の構成は

第1章 花髪別れ
第2章 紅色の王宮へ
第3章 見栄と意地の万華鏡
第4章 琉球の騎士道
第5章 空と大地の謡
第6章 王宮の去り際
第7章 紫禁城の宦官
第8章 鳳凰木の恋人たち
第9章 袖引きの別れ

で、真鶴が宮廷に宦官としてあがり、順調に出世の道を歩む。その過程で王族神である聞耳大君と争闘や、清朝の使節団の一員で琉球王府を我が物にしようとした徐宦官との死闘が語られるのが上巻。

この物語の魅力は、なんといっても「沖縄」という「大和」ではない地、価値観も風情も違い、明治以前は、江戸幕府の治める日本本土より文明国であった、「琉球」の持つ魅力と、美しい娘、いや宦官の真鶴こと孫寧温が、女であることを隠しながら、ライバルを圧倒し、政敵を倒して成り上がっていく爽快さにある。
総じて、成り上がり物は、主人公がよほど嫌みな奴でない限り、読んでいて楽しいものなのだが、この話は、孫寧温(真鶴)の姿が、痛々しくて、それでも使命感に燃えて懸命に頑張る姿に妙に感情移入してしまって、ガンバレ寧温ってな感じになってしまうのがミソ。

ついでに、ちょっとなじみの薄い、幕末の東アジアの国際関係、特に、日本側から見たのではなく、日本の外から、薩摩藩であり、江戸幕府の姿をかいま見ることができるのも、おまけではあるが、お得。

で、下巻に移ってもらえばわかるのだが、この上巻は、いわば宮廷の表舞台である王宮に執務所にあたる。

王宮全体の姿は、裏舞台である後宮 御内原と合体しないと完全な王宮にならないというところが上巻まで。

続く下巻の構成は

第10章 流刑地に咲いた花
第11章 名門一族の栄光
第12章 運命の別れ道
第13章 大統領の密使
第14章 太陽と月の架け橋
第15章 巡りゆく季節
第16章 波の上の聖母
第17章 黄昏の明星
第18章 王国を抱いて跳べ

上巻で、八重山に流刑になっていた孫寧温こと真鶴が、王宮に復帰、しかも側室として、といった展開で進行していく下巻。

もともと真鶴っていうのは美少女という設定だったから、宦官として官僚勤務をするより、側室っていうか女官っていうのが、ふさわしいっていうか、もっとも穏当な物語の紡ぎ方だったんだろうが、さすがこの作品の筆者、はじめは男として宮廷にあげ、その後、女として後宮で活躍させ、それにあきたらず、今度は・・・ってな感じで展開させていくから、油断も隙もない小説である。

しかも、上巻では、どちらかというと宮廷内というか、すくなくとも琉球政府の中の対立が中心であったのが、下巻では、幕末とあって、欧米列強が登場する舞台的にも、かなり大仕掛けになってきている。

で・・、と筋立てを書いてしまうとネタバレが過ぎて、血湧き肉躍るこの小説を読む楽しみが失せてしまうから、筋の紹介は、この話ではここまで。

代わりに、雑感を少し書くと、この琉球王朝ってのがなかったら、日本の開国というか、幕末の情勢は、ひょっとすると、もっと悲惨なものになていたかもしれないな、と思ったりする。この小説の展開が歴史事実かどうかは知らないが、少なくとも、ペリーをはじめとする欧米列強が清王朝を手にかけた後、日本へ向かうその途上で、琉球国はワンクッションであったには間違いないであろうし、琉球国を経た欧米列強の情報が全くなければ、日本を
ひっくり返した幕末の動乱の中、日本が列強のいいようにされたであろうことは間違いなく、アジアの姿も今とは違う様相を示していたであろう。それは、列強の暴風雨をもろに受けざるを得なかったインド、アフリカの姿が象徴しているといってよい。

そして、間接的とはいえ、植民地にならないですんだ「日本」いや「大和」が琉球に何をしたかというと、それは、この小説の中にも出ているように、新たなアジアの「列強」としての振る舞いでしかなかった、というところに、この国の一種の凶暴性を感じるのである。そして、その凶暴性が、この琉球の併合にとまらず、太平洋戦争での惨状につながり、最近のアメリカの基地問題をベースにした政府の迷走・暴走をつながっていくことを考えると、少し暗澹たる気持ちになってくる。

だが、この暗い世相の中、ブックレビューまで暗くすることは本旨ではない。王朝は滅びながらも一種の明るさを見せている終章の一説を引用してこのレビューは終わろう。

ー国が滅びたのに、どうして私の心は豊かなのかしら?

孫寧温が消えると同時に真鶴の嵐は終わった。もう二度と真鶴が寧温に翻弄されることはない。四十年前、王宮に鳴り物入りで現れ、疾風のように駆け抜けていった宦官はこれから、毎日、人の記憶の中から消えていくだろう。

だがこの夜風の何と心地好いことだろう。王国の栄光はすべて過去のものとなったが、人が生きている限り、大地ではどんな国でも興せる。今は静かに未来を祈るだけである。

テンペスト(嵐)はいつか去る。そして、その後に来るのは、再興への志である。




Movable Type 5にTwitterのつぶやきを掲載する

MT5にTwitterのつぶやきを掲載する方法を探していたが、あちこちのサイトの情報により、Twitterの通常のサービスでできることが判明。
 
以下、備忘録的に記録
 
①まず、Twitterにログインして、「設定」の画面へ
 右上の自分のアカウントを表示している所の▼をクリックすると
 
   設定
   ヘルプ
   旧Twitterへ
   ログアウト
 
 というプルダウンがでるので、「設定」をクリック
 
②設定の画面の「プロフィール」へ移動
 すると「Web」のところに
 
(あなたのWEBサイトにもTwitterを表示させよう)
 
 という表示があるはずなので、これをクリック
 
③「Twitter社について」というページに移るので、このなかの「ウィジェット」をクリック
 
④「ウィジェットを選んでください」というページに遷移
 このページの左端にある「自分のサイト」をクリック
 
⑤そうすると
 
 プロフィールウィジェット
 検索ウィジェット
 お気に入りウィジェット
 リストウィジェット
 
 の4つの選択肢が示されるので「プロフィールウィジェット」を選択
 
⑥「プロフィールウィジェットをカスタマイズする」のページにいくので、ここで掲載する時のデザインを決める。
 
ウィジェットの色とかは「デザイン」で、大きさは「サイズ」で、その他の設定は「カスタマイズ」で変更ができる。
 
決めたら「完了&コード取得」をクリック。コードが表示されるので、これをコピー
 
Twitterでの作業はここまで
 
⑦MTの管理画面に行って、「デザイン」→「ウィジェット」→「ウィジェットテンプレートの作成」と新しいウィジェットの作成画面へ移動
 
(「Twitter」ってな具合で)適当な名前をつけ、さきほどコピーしたコードを下の方のテキストボックスにコピー
 
⑧ウィジェットを保存して、サイドバーに追加
 
⑨再構築して完了
 
以上であります。順を追ってやれば、意外に簡単
 

2011年5月1日日曜日

ノートに一元化する技術

奥野宣之さんの「○○は1冊のノートにまとめない」のキモともいえる、ノートに一元化する技術のポイントを備忘録的に記録
ネタもとは
読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング
<ノートに一元化する5つのポイント>
・何でもここ(ノート)に書く
・時系列を守る
・日付を六桁で書く
・速記方でラクして書く
・とりあえず貼る
といったことなのだが、個人的にはEvernoteなどのデジタルなものとノートというアナログなものを両方使っているので、運用の段階では若干混乱ぎみ。
ウェブクリップとアイデアメモ、書きかけ原稿、デジタル由来の情報なんかはデジタルで処理して、それ以外は全てノートへ、という感じでやっているのだが、一番難しいのは、「何でも」記録、というところ。つい、脳内記憶に頼って、後できれいさっぱり忘れてしまって、ということがよくあるんだよな。