2011年12月31日土曜日

浅田次郎 「蒼穹の昴」(上、下)(講談社) 読後感

大部であったせいか、時代が近いくせになじみが薄いせいか、かなり時間がかかったが、やっとのことで読了。

物語は、清朝末。西太后が実権を握っている光緒帝の時代。一言二言で大筋を言ってしまうと、田舎の直隷省の秀才、梁文秀が進士の状元となり、平行して、彼の幼馴染で貧家の春児が宦官となり西太后に仕えというメインキャストと舞台仕立てで展開する。

当然、時代は清朝が音を立てて瓦解していきつつある時代で、この物語は、いわゆる康有為らの変法自強運動が挫折するまでのを背景に描いている。
けして未来が開けている時代ではないのだが、なにかしら妙に明るい感じをうけるのは、王朝が崩れ落ちるときの美しさというか、長い歴史を持った政権が最後にぱっと燃え上がる時にあたるせいなのだろうか。

主人公である、梁文秀も春児も架空の人物ではあるのだが、その時代に生きた片や富裕な郷紳でしかも進士(おまけに状元(成績トップの及第者)といえば宰相も夢ではなかったはず)と、片や極貧のゆえに宦官となり後宮で実権を伸ばしていく者と、両極端の人物を配しながら、双方ともに感情移入してしまうのは、さすが筆者の腕というべきか。
とりわけ印象深いのは、栄禄、李蓮英といったあたりは、定番どおりあくどい人物として扱われているのに、西太后がけして悪者に描かれていないこと。むしろ乾隆大帝の遺鉢を継ぐ、傾いていく王朝を一人で支える健気な女性といった感じで描かれているところは、他にない特徴。

三部作のうちの発端の物語なので、まだまだ先はある。しかも、これから列強,
特に日本の圧迫は強くなっていく流れの中で、彼らがどう生きていくか、次作を読まないといけないようですね。

2011年12月30日金曜日

ストラップフォンが予約受付開始だが、これはちょっと高価いな・・

長年、話題になっていながら、なかなか発売にならなかったストラップフォン。
そろそろアドエスにも飽きてきたところなので、SOCIUSに惹かれながら、じっといい子で待っていたところなのだが・・・
(詳しくは、willconのプレスリリース 「「WX03A<ストラップフォン>」の販売開始について」)

Eメールなしで、一括35,520円、W-VALUE適用後で、月々500円はちょっと高価い気がする。音声専用機で、小さなことを優先すれば、迷わなくてもいいかもしれないが、でにiPhone持ちとしては、春のスマホを待たずしてSOCIUSを選択すべきなのかもしれないな・・、と思いはじめているのである。

iPhoneにいろんな情報が集約を始めると、電話をしながらデータを参照したいことが増えてきて、2台持ちの便利さもなんとも快適なのだが、さすがにガタが来始めたアドエスの後継をどちらにするか、年末年始に悩むとしましょうか。



畑村洋太郎「回復力ー失敗からの復活」(講談社現代新書) 読後感

失敗学の創始者である畑村氏が、「失敗」からどう立ち直るか、ということについて書いたのが本書。大学教員時代に、教え子の自死に遭遇したり、氏自身が鬱の状態になったこともあり、「失敗」について、優しいのが好ましい。


少しばかり、中身について言うと、氏が、本書の中で、「失敗で潰れない」として紹介しているのが


「逃げる」「他人のせいにする」「おいしいいものを食べる」「お酒を飲む」「眠る」「気晴らしをする」「愚痴をいう」


という7つ。


一見すると、かなりネガティブであったり、道徳の教科書だったら噴飯物といったところもあるのだが、そこは理屈や修身の世界でどうこう、というより、「失敗」からどう立ち直り、ポジションの回復を図っていくかという視点からの本なので、目くじらをたてるべきでないし、また有効な手法でもある。


「失敗」をしている状態というのは「エネルギーが漏れてしまっている状態」であるから、その漏れをどう塞ぎ、失われたエネルギーをどう充填していくか、というのが「回復力」の根幹というのが、本書の主張であると思え、そういう視点で「失敗からの回復」をとらえるのは、結構斬新で、テクニカルな視点で「失敗」をとらえることができ、クールでいい。



「失敗」は何か事を起こそうとすれば付き物であるし、普通にしていても、向こうからやってくることもある。大抵のことにはメゲずに生きたいと思っている人に勧めたい一冊。

2011年12月29日木曜日

原尻淳一 「PLANNNING HACKS!」 (東洋経済新報社)

「PLANNNING HACKS 2.0」が刊行されたところなのだが、そちらは注文したもののまだ届かないので、第1作をレビュー。若書きのせいか、かなりシャープに尖っている雰囲気がばちばち伝わるHACK本なのだが、HACK本はこれぐらいの電撃感があるほうが刺激があっていい。

最近様々な場面で見る「HACK」という言葉を流行らせた元の一つといっていいのが本書

目次は

Chapter1 企画システム・ハック 変数の代入式
Chapter2 アイデア発想ハック 量と質
Chapter3 プランニング・ハック 失敗と本質
Chapter4 プロジェクト・ハック コミュニケーションとモチベーション
Chapter5 プレゼン・ハック 離見と保険
Chapter6 実践編 コンセプト・ハック 文脈と応用

となっていて、まずプランニングで必要なことを総覧しようとしているのは間違いない。

だが、本書の良さは、よくあるプランニングの紹介本によくあるようなきれいなテクニックや横文字の技術論をとやかく論評するのではなく、ちょっと泥臭くプランニングについて論ずるところだろう。

少々の要約はあるが、例えば

P78
発想のヒントは現場にある
真実とは何か。それは自分の眼でみて確信したこと
発展途上国の現地で暮らしてみると貧しさを実感できない。そもそも何をもって貧しいとするのか。
自分でやってみる。そこでの納得感と違和感を大事にする


P80
量質転化=継続は力なり
現場を何百回も踏めば、何か本質的なものが見えてくる
・飲料のマーケティングでコンビニを100店舗回って、飲料の棚をひたすら観察する
・週に最低5回は書店を回って、いろいろな本の目次を見る

P150
鶴見良行「東南アジアを知る」
一つだけ、キーパーソンつまりリーダーの資格をあげると、その人物は他の参加者たちよりも五倍も十倍も対象にトチ狂って、自分が面白くなっていなければなりません。キーパーソンは、自分は面白くなくて、どうして会員をひっぱっていけるでしょうか

といったあたり、「企画」というものにかける「気迫」を感じて、このあたりなんとも好ましい。
この歳になって、いわゆるシンクタンクやイベント屋とつきあった経験もそれなりに増えてくると、個人としての熱意とか気迫といったものが、通常の企画より力をもつってなことを感じることは多
く、やはり人間、ヤル気だよな、てなことを思ってしまうのである。

テクニック論はさておき、企画、プランニングというものにちょっとかけてみようかな、という人は必見の一冊といっていい。

アサヒ飲料の無線LAN環境拡大の取り組みを辺境の地からエールを送る

日本経済新聞のWebに「自販機に無料「WiFi」搭載 アサヒ飲料、1万台設置へー5年以内、集客や広告活用も」という記事を発見。
 
こうしたWifiの環境拡大は、ノマド環境が増えてきたといっても、まだまだ都会地、特に東京中心の話のような感じがしている辺境の地のモバイラーにとっても朗報。
計画されている台数からいって、すぐさま地方部へ展開されるわけではないだろうが、いずれは田舎へもこれが及んでくるかな、というほのかな期待を寄せたい。
 
地方在住、とりわけ辺境地在住のモバイラーは、スターバックスやルノワールとかいった都会地では当たり前のようにある無線LAN環境も、マクドナルドとか駅とかいったごく限られた場所が関の山。どうしても、PocketWifiとかに頼らざるをえないのだが、XiやWiMAXといったサービスはエリアが非常に心もとないといった、まあ、かなり極悪の環境なんである。そんなわけで、モバイラーとはいっても、多くは自宅の中のモバイラーってな、かなり情けない状況であることも多い。
 
一方、クラウドの普及で、心ある人たちは、ネットのクラウドの中に思考や記憶の一部が移りつつあるのは、辺境の地でも同じだから、少しでも、こうしたWifiの拡大の動きはなんとも嬉しい。
 
あとは、ホームセンターの「コメリ」よろしく、地方部中心にこうしたWifi自販機の展開をやってくれる飲料会社が登場してほしいものだが・・・

2011年12月26日月曜日

『池上 彰 「<わかりやすさ>の勉強法」(講談社現代新書)』読後感

自分ではわかりやすく説明しているつもりでも、聞いている方からみると、あの人の話は、よくわからないからなー、というのはよくあること、その改善を、週刊子どもニュースの解説で定評のある、池上彰氏のノウハウを学ぼうか、と思って読んだら、ちょっと思惑が違った。

プレゼンの技術、スキルを解説というよりも、分かりやすい話をするのに心がけることや、それに至る情報の取り方と整理の仕方といったものについての、エッセイ風の読み物といった方がいい。どことなく、デジタルに冷たくて、アナログに偏っている風のあるのは、このお年頃の方にはよくあることなのだが、個人的にはちょっと不満。

ただ、例えばノートの使い方とか、分かりやすい説明を行うためには「絵を描ける説明にする」とか、「まずは『聞き上手』になること」といったところは、道しるべにすべき。

これを読めば、プレゼンの達人に、ってなわけにはいかないが、デキのいいプレゼンターになるための助走をつける軽い読み物という感じで読めばよいと思います。

2011年12月25日日曜日

ズワイガニの味噌汁

ブログで自分ちの家庭料理をエントリーするのもなんなんだが、正直のところ、ズワイガニの食べ方で、これに勝るものはあまりないと思う。

この時期、ご存じのように、北陸・山陰地方では松葉ガニ、ズワイガニがシーズンだが、これは、親ガニといって雌のカニを味噌汁仕立てにしたもので、山陰地方の家庭料理といっていいと思う。

もちろんカニは、立派なものを使うともったいないので、小ぶりの脚がもげているものが一番いい。これは、カニを味噌汁にしている・・・という罪悪感が薄まるのと、脚がもげているのは、普通のものより値段も安価なので、財布にも優しい。
具材は、カニのぶつ切りの他は大根ぐらいで、この大根にカニの鯵が染みこんでいるのがまた旨い。

脚の身は個人個人で食べ方がまちまちで1本づつほじって食べる人もいれば、(私のように)まとめてほじって身を出して、汁の中に投入し、わしわしと食う人もいる。まあ、所詮、味噌汁なので、好きなように食べればよい。
料理屋でも出してくれるところはあるのだが、丼にいれて、ちょっと雑に食うのが一番旨いと思うのは私の偏見だろうか・・


 

2011年12月24日土曜日

原尻淳一・小山龍介「IDEA HACKS! 2.0」(東洋経済新報社) 読後感

2006年に、本書の前作である「IDEA HACKS」が刊行されてから、5年を経て、新たに出されたのが、本書「IDEA HACKS! 2.0」。

ただ、本書は、この5年間の間に筆者たちの変化、そして日本自体の不幸な出来事、さらにはIT界の巨星の死去といったことを経て、「新たなステージ」での"IDE HACK"本と考えたほうがいい。

それは、筆者たちが、「はじめに」で訴えていることでもあり、本書を読めば前著との違いが歴然とした形でわかるだろう。

この変化は、私にとって好ましい面とこそうでない面と両面を示していて、内心複雑な心境である。

好ましいのは、筆者たちも言っているように、HACKの<技術>に偏りがちで、どことなく<中央>にいない人間のことは知ったこっちゃない、といった金属質の臭いが薄くなっていること。齢を重ねると<テクニック><技術>ではどうしようもなくて、<心意気><意気地>といったことで解決できることの多さがわかってきて、その意味で、<テクニック至上主義><技術至上主義>からの脱却は好ましい。

一方で、技術的、テクニック的な側面が手薄になっていないか、といった懸念がある。たしかに、HACKの技術があらゆる場面で紹介され始め、新奇なものは層が薄くなっているのはわかるのだが、やはりそれを乗り越えて、尖ったものを提案することが、"HACKS"の真骨頂と思えるのだが・・・



まあ、なにはともあれ、熟練の書き手によるものらしく、よくまとまったHACK本であることは間違いない。特に前著の「IDEA HACKS!」から数年たち、ITのサービスもかなり進化してきている。そうしたもののフォローの意味でも、一読しておいて損はない。

「3本線ノート」をビジネスでつかいこなせるか

ノートのうまい使い方をちょっと調べていて、橋本和彦氏の「3本線ノート術」を読んだ。

使い方を概説すると


といった形で、ノートの見開きを使い、

To Doであれば

Dにプロジェクト名

Eに日付

Aに手順を時系列に書く

Bにそれぞれに対応させて、やったことの結果

Cにそれぞれに対応させた課題、うまくいった点

会議録や打ち合わせ・取材メモでは

Dに会議名・プロジェクト名

Eに日付

Aに記録や会議の発言

Bに自分の意見

Cにさらにそれを踏まえた次のアクションプラン

を書くといった使い方

筆者は、この本の構成案をまとめるのにも、3本線ノートの手法をつかったみたい。本書に実際のノートの写真が載っている。

ライフログやアイデア帳も兼ねてノートを使っていると、時系列の記録の中に、こうしたものが埋もれていってしまうのと、事業の全体説明をする会議や定例の連絡会なんかではテーマや質問があちこち彷徨ったりするから、全てのシーンで使えるということにはならないのだろうが、個人的には、何かの企画を練るときのアイデアのまとめとか、調査報告書や企画書を仕上げるときの構成を考えたりするときに有効な使い方のような印象。

ただ、そのときは、ライフログや日々のアイデアや読書録などを時系列に記録していくノートとは別にしておいたほうがよさそう。仕事用のノートを専用でつくるか、ライフログなどがEvernoteやiPhoneアプリなど別の形で記録する、といった形で使ったほうがよいような気がする。

鶴見良行 「東南アジアを知る」 読後感

小山龍介さんのHACK本で、そのアウトプットの仕方がよく紹介されているので、興味を惹かれて呼んだのだが、いわゆる文化人類学の研究ノートというよりは、アウトプットの仕方や、表現、思考をするにあたっての立ち位置の取り方、とかのHACK本の走りという形で読んだ。

1944年に亡くなった研究者だから、いわゆるWindows以前のPC環境で、情報の扱い方などは、当然、技術的な面では時代を感じるのだが、手法やスタンスは学ぶべき点が多い。

例えば、文字史料へ頼り切る学会の手法を批判し、彼が主要なテーマとしていた「東南アジア認識」の手法を語っている

①現物、現場にたずさわること
②歩くこと
③田舎の重要性、辺境の重要性

といったところは、われわれがビジネスに携わる上でのスタンスに読み替えてもよく、とりわけ③の「辺境」「田舎」の再認識ということでは、中心(今の流行と読み替えてもいいだろう)から離れることによって、今までの既定の枠の中から離れる手法が示唆されていると思うのは、私の錯覚か・・・

まとまったレビューは別のところでやるとして、小山龍介氏の思考の原型をたぐっていったような気がする一冊であった。

2011年12月23日金曜日

「ウェアラブル・コンピュータ」に思う

瀧口範子さんのNewsweekのブログ@シリコンバレーJournal」によると、アップルとグーグルが「ウェアラブル・コンピュータ」の開発に取り掛かっているらしい。
記事によると、コンピュータの概観は、グーグルのほうはよくわからないもののアップルのほうは

「腕にガラス製のバンドをつけ、その中にiPodナノのような小型のコンピュータ機器が内蔵されているものを構想中。それが、スマートフォンと刻々とブルートゥースなどを経由してデータをやり取りし合う。」

とあるので、今のiPod ナノを時計のようにするリストバンドをつけたような感じか。

でも、その大きさだと、ちょっと操作し辛いよな、と思っていたら、c-net japan で「身につけるだけでライフログーー「Jawbone UP」に見るガジェットの可能性」を見つけて、おお、こんな手があるじゃないか、と思い当たった。

Jawbone UPはリストバンド型のガジェットで、腕に巻いて日中どれだけ雨後しているか、歩数は、とか寝ている時間や眠りの深さといったことを記録してくれるものらしいのだが、「ウェアラブル・コンピュータ」となれば、これ以外に、日中のつぶやきや、GPSを使ったその日の行動とか、ほぼありとあらゆるライフログ、いや思考のログさえもとってくれそうな気がする。

で、おそらくは、そうしたデータはクラウドとの連携が必須となるだろうから、個人個人の行動や思考の軌跡が、自動で記録されていくことともあんり、ライフログ愛好者にとっては理想的かもしれないが、そうしたデータがなんやらわからないうちに、どこかの企業や果ては国家に筒抜けになってしまうような気がして、そうなると、まさにオーウェルの「ビッグ・ブラザー」の登場だよな・・。


おそらくは、アップルとグーグルのこと、おまけに両社が競争し始めたときの開発の早さは並大抵ではないから、近い時期に現物が登場してくるような気がする。

さて、そうした時、幸福か否か・・。うーむ、なんともいえませんな。

2011年12月20日火曜日

ソフトバンクのiPad用無線TVチューナーはちょっと欲しいかも

日本経済新聞のWebによるとソフトバンクがiPadで無線でTV視聴ができるチューナーを発売するらしい。

記事によると
 ソフトバンクBBは米アップルの多機能携帯端末(タブレット)「iPad(アイパッド)」で地上デジタル、BS、CS放送をワイヤレスで視聴できる中継機器を22日に発売する。パソコンを介さずに自宅や会社内のどこででも高画質、高音質のテレビ放送が簡単に楽しめるのが特徴。同種の製品は国内で初めて。

 名称は「デジタルTVチューナー」。無線LAN(構内情報通信網)経由でテレビ映像を転送し、利用者は専用の無料アプリ「デジタルTV」を通じて視聴する。価格は1万5800円。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)」でも見られる。

とのことで、こうなるとiPadがPC代わりどころではなくて、全てのデジタルへの万能のターミナルになる。

もともとiPadを含めたタブレット自体が、多くの可能性を秘めているだけに、こうした外部的に機能を拡大してくれる動きは歓迎すべき。
タブレットさえ片手にあれば、ほとんどのことがこなせるようになればいいですね。

2011年12月18日日曜日

小山龍介 「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)

刊行から時間が経ってしまったが、最近、クラウド関係のおさらいをしていて読み直したので、レビュー。

最近流行りのクラウド本だが、HACKの手誰である筆者の手によるものらしく、そこらのクラウドのテクニック本ではないところが流石といったところ。

クラウドに関するビジネス所が最近やたらと流行のような気がして、自分の仕事にクラウド・サービスをかなり使っていると思う管理人としては、最新のサービスの様子がわかって有難いのはありがたいのだが、大概のものが、アカウントの取りかたなどがやけに詳しく載っていて、こういうのはネットで知れべたほうが簡単にわかるんじゃね、と思うものが多いのが不満なところ。

HAKAS本の手練れの筆者は、そうしたところはよくご存知のようで、ページを稼ぐ割に内容の少ない、そんなところはすっ飛ばして、即、中身に入ってくれる

それは目次でも明らかになっていて

chapter1 データハックークラウドライブラリーとインデックス読書術
chapter2 情報収集ハックーエージェント活用と情報の自己組織化
chapter3 ノマドワークハックー遊牧とヨソモノ感覚
chapter4 クラウドタイムハックークラウド時間とライフログ
chapter5 クラウドチームハックープロセス管理とチーム連携
chapter6 アウトプットハックーアウトプット集中力と「天才」への道
chapterX クラウド手帳ハックー点から線

という構成をみれば、例えばEvernoteのアカウントのつくり方とかでページを稼いでいないよね、ということがわかるはず。

本書で語られているのは、今までのHACK!と共通した。クラウドを使って仕事をどう効率的にストレスなく勧めるか、ということである。
当然、筆者の仕事がフリーエージェントであることから、そのワークスタイルに色濃く影響されたHACKではあるのだが、通常のデスクワーカーにとっても参考というか、かなり真似してみてもいいものが多いし、ノマド的な仕事は、デスクに座っていることが勤務時間の大半を占めてしまうホワイトカラーにとっては、憧れでもあるだろう。

前者については例えば

・Google Calender を自分の業務データーベースにするテクニック



・skypeによるミーティングやツィッターによる情報共有、普段の職場から離れた場所で行うチーム会議の効用
・参加者の意識の焦点をあわせる議事録ドリブン会議

といったことや、後者に関しては

・3種類(作業オフィス、発想オフィス、アウトプットオフィス)のノマドオフィスの確保の仕方
・メモのGmeil保存や外出先でのFAX、印刷

といった、普段はオフィスワーカーでも出張や取引先周りなどで活用できる具体的なノウハウが紹介されている。

まあ、こうしたHACK本の出来不出来は、読了した後、なにかしら自分の仕事の能力が増したり、自分でも何か真似してみようと思う量で量ればよいと考えているのだが、その意味で、本書は出来の良いHACK本であることは間違いない。

迷っているなら"買い"の一冊である

iPhoneのGmailが手書きに対応した

C-netの記事「iOS向け「Gmail]アプリに新機能ー署名や手書き画像が可能に」でGmailに手書き機能がついたとのことで早速試してみた。
 
「メール」のほうではどこかどうなっているのかわからなかったが、どうもGoogle提供の「Gmail」アプリのほうが対応したとのこと。
 
下の画像の上のほう
 

で、さっそくやってみた。メール作成の画面を立ち上げぐにやぐにゃした曲線をタップすると手書きメモが入力できる画面に遷移する。
 

でこんなのをスタイラスで書いて「完了」をタップして添付する。


最近紹介した、音声認識のメールと同じくちょっと気分を変えたいときや、文字で表すのが面倒な時に重宝するかも


夢を叶えるには、「夢」について思いをより具体的に巡らすこと

 
己啓発系ブログ「Pick the Brain」によると、夢が叶ったときの一日の過ごし方をビジュアルに思い描くことで、自分のゴールをより明確に知ることができるそうです。
 
とのこと。
 
確かに、夢はあるのだが、それに向かって何をしていいかわからないといった場合やなかなか夢の実現に向かって動けない、といったときは、「夢」の内容が抽象的で具体性がないせいであることが多い。
 
以前、少し凝っていた「マーフィー博士」ものでも、涸れは潜在意識、という言葉を使っていたのだが、夢が叶っている姿をありありと想像することが出来るようになれば、それは必ず叶うんだ、というようなことが確かあったような気がするのだが、それは、「思いの強さ」ということであるのだろう。
 
その「思いの強さ」を高めていくために、夢が叶った時の自分の具体的な生活、姿をよりリアルに思い浮かべることは、それに従った行動パターンを自らに課すことであり、夢が叶った状態とほぼ同じ心理状況を自分の中に作り出し、あたかもそれが既定の事実であるかのように自分を鼓舞し、努力させ、結果的に「夢」が実現するということなのだろう。
 
「空想ばっかりしていてもしょうがない」と中途半端に現実的にならずに、「夢」はきちんと空想すべきものなのかもしれない。
 

2011年12月17日土曜日

どんな本をスキャンするか

本をスキャンして電子書籍化する自炊も市民権を得てきたといっていいと思うのだが、さてここで、どんな本をスキャンすべきなのか悩んでいる人も多いのではないだろうか。
小山龍介さんの「クラウドHACKS」では

①アドバイスをもらえる「師匠の本」・・・ 自分が私淑している「メンター」が書いた本
②引用できる「権威のある本」
③困ったときに参照できる「マニュアル本」

を推奨。

皆神龍太郎さんの「iPadでつくる究極の電子書斎」では、、とにかく蔵書jのすべてを電子化してHDDに格納。1万冊あまりの書籍を常時持ち運んでいる(P27)という徹底ぶり。

まあ、たいていのビジネス本や書籍やビジネス書類の電子化について書かれた本では、蔵書として保存しておきたい本や、リアルで読んで印象に残ったところをスキャンすることを勧めているものが多い。

だが、極度に個人的な意見を言わせてもらうと、とにかくできるだけ多くスキャンして、電子書籍化しておくべき、と思っている。

なんといっても、デジタル化すれば嵩が減るので、16GのiPadでもかなりの分量の書籍を持ち運べるし、クラウドの入れておけば、どこでも参照できる。

しかも、iPadなどのi文庫ではしおりやメモもつけられし、PCでもPDFのコメントなどをつけられるソフトも無料で手に入るし、ということで、経費的な面も心配ない。(もっともOCRしておけば、検索性もということはよく言われるけれど、全文検索の状態にするのは時間がかなりかかるので、ちょっとお奨めしない)。

そしてそのときのクラウド構築で個人的なお奨めはPogoplug。スキャン量が増えてくると、そのデータ量も結構になる(私の場合150Gぐらいになっている)ので、できるだけ格安な容量確保が必須。その意味で、接続の機器さえ買っておけば、外付けのHDDの増設でクラウドの容量が増やせるPogoplugは、速度の面はちょっと難があるが「貧者のクラウド」といっていい。
蔵書の管理に悩んでいて、どこでも自分の蔵書を参照したい人は導入をおすすめ。(蔵書が一覧できないところかな。本棚を眺めて、これを読もうかなといったブラウジングができないのが難だが・・・)

蔵書管理に悩んでいる方々。一歩を踏み出すときですぞ。

2011年12月16日金曜日

日々のToDoアプリをRemember The Milkに変更

先日のエントリーで当日のToDoの管理をEvernoteに任せて、Egretlistで管理しようってなことを言っていたのだが、始めてたちまちデッドロックに遭遇してしまったので見直し。
 
このところ、会議が多くてデスクに座っていることが少なく、PCを使う時間が減り、仕事時間内にPCでEvernoteを使う時間も減ったのだが、一方で、Evernoteも結構使ってきて、保存するデータも増えていて、iPhoneの純正アプリ自体の起動、特にヘッダーのダウンロードに時間がかかってストレスがたまってきて、どうもEvernotewo日々のタスク管理に使うことは中断することにした。
 
で、今現在は、タスクのデータベースはToodledo、日々の管理はRTMということに。
 
もともと、RTMは読んでいる途中の本の簡単な読書メモ(どこまで読んだのかのページ管理(複数の自炊本を複数の端末で読んでいるとどこかに一元的に記録しておく必要があるため)と進行中に仕事の進捗管理と進行メモの管理(RTMはノートが1タスクにメモが複数つけられるので、協議メモや覚え書く、相手方とのちょっとした調整状況などを残しておくのの便利なのだよね)に使っていたのでToodledoとも趣旨はを違えて併用していたので、自分の場合は新たなToDoアプリを追加するより見る機会が多い、と思った次第。
 
ということで、現在はRTMに「Today」のリストをつくって、そこにその日のタスクをリストアップする、という手法をTRY中である。
ちなみに、RTMはプレミアムの登録期間が過ぎてしまっているので、iPhineアプリはMilponを使用。iPadとのユニバーサルアプリになっているのでiPadでも使えるのだが、専用でないため、画面サイズはiPhoneのまま。2倍にしても解像度が悪いので、iPadで使うのはお勧めしない。
今のところの使い方は、ToDoの一覧をiPadかPCのToodledoで見ながら、日々のタスクをiPhoneのRTM(みるぽん)で入力といったやり方である。ToDoアプリは一つのアプリにすべてをぶち込むと、長期的なToDoと日々のタスクなどの短期的なToDoが混ざりこんでしまうことが多いので、個人的には複数のToDoアプリを使うほうが良いような気がする。
 
ちなみにRTMの純正アプリでは、1日1回しかクラウドとのシンクロが出来ないので、一般の無料ユーザーは「みるぽん」の方がお奨めである。
 

2011年12月15日木曜日

読書メモ 現場の生の情報を受け取る ー 「小山龍介「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)」より

小山龍介「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)
P101

IDEOのトム・ケリーの言葉

上司にとって安心な部下は、常にデスクに座り、書類と向き合って仕事をしているような人かもしれないが、ほんとうにそれでいいのだろうか。IDEOでは、外へ出て専門家の意見を聞き、そして現場に行って文化人類学のように観察を行う。ここからイノベーションが生まれる

現場主義とはよく言うが、実は仕事が立て込んでくればくるほど、現地で出ることは難しくなる。そこを、なんとか出る。定例化した仕事をこなしながら、暇を作り出して現地へ出かける。直に話を聞くことは大事、ということなのだろうが、この言葉でおっと思うのは「文化人類学者のように」という件(くだり)。

未開地や異文化の地へ出かけ、くらして、そこの住民と交わりながら、けしてそこの風土に溺れることなく、その地の文化・暮らしのなかにある普遍的な原理を探文化人類学者のように、現場に飲まれることなく、現場の雰囲気に盲従することなく、クールに、根底にあるものをつかめ、ということのように思う。

現場に溺れることなく、現場の事象の根底にあるものをみつけよ、ということか・・

2011年12月12日月曜日

「頂」が遙かな仕事に取り組むときの言葉

昨年来から関わっている仕事が、どうにか一区切りがつきそうな感じで、今は、物事が片付くときの雑事の煩雑さと、一定の安堵感の中にいるのだが、この仕事に関わって、最近思っているのが、「山を崩すように、岩を砕くように仕事をする」というようなこと。
 
この仕事というのが、業務改革というか、立て直しというか、そんな類のもので、立て直される当人からすれば有り難くなく、立て直しを命じた本社からすればうまくやって当たり前的な仕事で、あまり割が合うものでもないのだが、とにかく縺れているひもを解いていくような仕事であるのだが、くさらずに取り組めたのは、ずっと先の頂をみるのではなく、「山を崩して小さくする。岩をく崩して小さくする。そして崩した土塊や石屑を片付けていく」といった感じで仕事を進めることができたからかな、と思っている。
 
特に、頂をみているとその遙かさに目がくらむのだが、山塊の間、岩の隙間の、プリンのようなやらかな場所のようなところを見つけ、刃物を入れていくような仕事は、隙間を発見したときの喜びと切り分ける時の爽快さはいいようがない。
 
以前読んだ、司馬遼太郎の「馬上少年過ぐ」という短編集に収録されていた「貂の皮」という短編で、気に入った一節があって、それは脇坂甚内という武将を主人の豊臣秀吉が評して
 
「甚内は、野良仕事をする作男(あらしこ)のようだ」・・・武士の戦場稼ぎというのjはきわめて投機性の高いものだが、甚内は作男が照る日も曇る日も野良へ出てくわを動かすように平凡で、実直で、むらがない。
 
というところなのだが、この一節にあるような仕事ぶり、戦ばたらきが、なんとなく職人的で気に入っていて、今回の仕事でもできるだけ、このような感じで、と意識して動いた感じがある。
 
まあ、業務改革や立て直しといった仕事は、仕事が完成した途端、その功は、仕事を命じた者か、監督していた者にいきがちなもので、これから自分の仕事がどう評価されるのかはわからないのだが、ひとまず、先行きの見えない仕事をやるときの、道標的な言葉として刻んでおきたい。
 
山を崩すように、岩を砕くように仕事をする。
そして、作男が野良仕事をするように、土塊を崩し、石屑を砕く
そうすると、いつのまにか自分の後ろに広大な農地が広がっていることがわかるだろう
 

2011年12月11日日曜日

Web OSのオープン化に思う

engadget日本版にHPのWebOSのオープン化の記事が出ていた。
 
それによると
 
米国付け9日、新 CEO のメグ・ホイットマン氏は「あらゆる選択肢を検討した」結果、 webOS をオープンソース化することを明らかにしました。Palm に源流を持つ webOS は、ややこしい歴史を経て、外部の開発者と共に未来を目指していくことになります。
 
(中略)
 
オープンソース化ののち hp は手を引くというわけではなく、同社は引き続きコミュニティをサポートし、「分断を防ぐよう、良質で透明で包括的な管理を行う」方針。関連するアプリもあわせてオープンソース化されることが発表されています。ただし、ハードウェア面については、オープンソース下での開発が「次世代の端末やアプリ、サービスの基礎となる」と説明されているだけで、実際に同社や他の企業が webOS が動作するスマートフォンやタブレットを今後発表するかどうかは不透明です。
 
ということで、モバイルのガジェットをPalmから始めた当方としては、なんにせよPalmの遺産が消えなかったことは嬉しい。
 
記事にもあるようにオープンソースになったからといって、それが移植できるモバイル・ガジェットの製造・販売は今のiOS、Android全盛の世の中ではちょっと難しいだろうが、不幸なOSといっていいWebOSが闇に葬られず、PC版への移植の道など、すこしながらでも可能性が探れるようになったことは良いこと。
 
オープンソースになるといっても、Linuxがなかなか飛翔できないでいる状況を見ると、相当な数の開発者が揃っても、なかなかOSの隆盛には前途多難だとは思うが、WebOSの前途を祝福したい。
うーむ、今一度、DebianやUbuntuをいじってみようかしら・・・
 

「お天道様が見てる」ということを思い起こすべきときか

オリンパスの不祥事に関連して書かれた、BLOOM CAFEの小山龍介さんの編集長ブログ「観客が誰なのかを考えれば、自ずとやるべきことは見えてくる」を読んでいて、ふと個人的にも思うことがあったのでエントリーをしておく。
いまだ係争中の事件で、本当のところはこれから明らかになってくるだろうから、誰がよくて誰が悪いか、というつもりはないのだが、今回スタンスの違いがはっきりしたのは、いわゆる経営の専門家として数々の企業を渡り歩くことを常としている外国人の元社長と社へ人生を託してきた日本人の役員の処し方の違いだろう。

私も一応現役の勤め人で、部下も数人いる立場であるから、いわゆる「会社」を守りたいという気持ちはよくわかるのだが、やはり小山さんの主張するように「観客が誰か」を間違えた処し方であった気がする。特に日本的な組織に身を置いていると、組織内の評価が全てであるような気に往々にしてなりがちで、いわゆる「世間」というものへ意識を伸ばしていくことがついつい疎かになるのは、私もよく体験するところだ。このあたり、今回の不祥事は、利に聡いといわれている外国人のほうが大利を得るために、小悪に手を染めなかったという構図のようで、なんとも複雑な思いである。

しかし、日本人の性向というのは、自己主張よりも「世間」「外聞」というものを評価の第1におくことが特徴のように言われていたはずなのだが、バブル崩壊後の長引く不況がそのあたりの意識を「身内内の評価」を最優先する傾向へ駆り立てているのかもしれず、いわゆる「道」という言葉で連想される、行儀良さ、倫理観というものを萎えさせてしまっているのかもしれない。

侍に「武士道」あり、商人に「商道」あり、といった古の言葉を思い起こすべき時なのかもしれないし、時代劇ドラマではよく言われていた「誰も見ていないかと思ったら、お天道さまは、しっかりご覧だったんだよね」ということ思い起こすべきなのだろう。


古人曰く「天網恢恢、疎にして漏らさず」。心に刻むべきである。

2011年12月10日土曜日

ToDoアプリに何を使うか

「クラウド 「超」活用術」に触発されて、ToodledoをToDoアプリの総元締め的に使い始めたのだか、ToDoかなりの分量になるので、さすがにこのアプリだけで、日々の仕事の処理はちょっと難しいので、一日ごとのタスクを処理するToDoアプリを探してみることに。この本ではTaskPortが薦められているのだが、処理時間を入力するのがお決まりとなっていて、しかもタスクを実行すると時間が経過するまで固定されてしまうので、私のように自分のタスクこないながら、部下のタスク管理もやっているといった仕事の場合、ちょっと困りもので、ちょっと使いづらい。
ということで、簡素なアプリはないものかと探して見つけたのが、Wunderlist。起動画面は下記のとおりシンプルで日々のタスクを入力し、その進捗を管理するという点で及第点だと思う。

ただ、一つ不満なのは、Toodledoから一々入力しないといけない点はまあよいとして、入力がiPhoneといったモバイルアプリからに限られてしまうこと。

実際、複数の部下にタスクを割り当てながら、自分の仕事をこなしていて、その仕事の処理の中心はPCであるから、やはりタスク管理の端末がスマホなどのモバイル系に限られてしまうのはちょっと不便。しかも、アイデアやメモを保存するデータベース的なものはEvernoteなので、こちらとの連携もほしい・・・。

ということで、今のところ日々のToDo管理は、皆さんよくご存知のEgretlistでやっているところ。
つまりはEvernoteにTodayといったノートをつくり、Toodledoから毎日、Evernoteのこのノートにタスクを入力して仕事を進めるといった形の運用。

タスクの入力はPCを使っている場合は、デスクトップかWebのEvernoteで入力したり、iPhoneの場合はnimbulistでタスクを入力するという感じである。

Evwernoteでタスク管理をしようとしたときには、未完了タスクの表示が常に大量に出て精神衛生上よくないので使用をやめていたEgretlistだが、タスクの範囲を限定することで機嫌よく使える状態になるかもしれない。

2011年12月9日金曜日

スケジュール管理には何を使うか

東洋経済のWeb記事「69.4%ー予定管理ツールとして手帳などを利用するアナログ派の割合」によると

 日本能率協会マネジメントセンターの調査によると、2012年のスケジュール管理について、アナログ派がデジタル派を上回っていることがわかった。この調査は今年8月、全国の20~50代の男女を対象としてインターネットで実施、856名から回答を得ている。
 予定管理で主に使用するツールについては、手帳やシステム手帳、カレンダー、ノートなどを利用するアナログ派が69.4%(前年比7.3ポイント増)となった。一方、主にパソコンや携帯電話、スマートフォン、タブレットPCなどを利用するデジタル派は29.9%(同6.5ポイント減)にとどまった。

とのことで、このデジタルでスケジュール管理をする人の割合が多いかどうかは判断の分かれるところだろうが、個人的な感想から言うと結構デジタル派頑張っているじゃない、という感じ。
ネットまわりをうろついていると、スマホやクラウドサービスは当たり前のような気になってくるのだが、都会地ならいざ知らず、私のように辺境の地に住まっていると、ほとんどがフィーチャーフォンの利用者であるし、EvernoteやDropBoxのサービスも知る人ぞ知るといったところが実感であろう。
で、この数字最近余り伸びていない、むしろ減っているのは、何故かな、と考えたのだが、これは入力の面倒さとレスポンスの低さなのかなと思う。

この調査でも手帳を利用する理由としては

 手帳を利用する理由は、「予定を一覧しやすい」が74.3%とトップで、以下、「自由に書くことができ使い方に制限がない」、「文字を入力するより手書きのほうが楽」、「外出先などでも手軽に利用できる」、「資料などほかのものを挟んでおける」と続く(複数回答)。

となっているようで、手書きとキーボード入力の敷居の高さの違いが出ているといってよいと思う。

個人的な事情をいえば、CLIEの時代からスケジュールはデジタル系に移行しているのだが、電話や口頭で入ってくるアポイントには、やはりデジタルは弱くて、何かにメモして後で入力という形にならざるをえず、アナログには一歩遅れているといわざるをえない。ただ。デジタルだと対応不可かというとそうでもないような気がしていて、たしかCLIEのT-50あたりのオーガナイザーは手書きにも対応していたような気がしていて、そんなスケジュール関係の手書き連動アプリのiOS版が臨まれるところ。誰かつくってくれないだろうか。iPhoneなどのスマホ使いでなくても、今はiPod touch や iPadでスケジュール管理も可能だから、結構売れると思うんだが・・・

2011年12月8日木曜日

Simplenote と ResophNotes

北真也さんの「クラウド 「超」活用術」で情報を入手して、早速、SimplenoteResophNotesをインストールしたのだが、これが結構便利だ。
 
要は「テキストファイル」を共有できるアプリというかサービスなのだが、家庭、職場、も張ると複数台のPCとiPhoneを使っているので、ブログやら仕事関係のアイデアや企画をまとめる再、あちこちで作業することが多いので、それが1ポケットになるのはメリットが大きい。
EverNoteで共有するという方法もあるのだが、ちょっと分量のあるテキストデータを、複数ファイルにわたって、継続的に修正をしなければならない時は、あれこれとデータが放り込まれたEvernoteだと、ちょっと面倒なので、SimplenoteとResophNotesのようにテクストデータ専用で取り扱えるアプリのほうがお手軽である。

そして、このSimpleNoteとシンクロできるWindows用のソフトがResophNotesが、なにしろ軽いのと、モバイル版もあってUSBメモリに格納できるところ。
職場のPCなど共有のPCの場合は、本体にテキストファイルを置いておくわけにはいかないので、USBメモリで完結できるのもメリット大である。
多くのデバイスで共通して使えて、しかもどこでも同じファイルが扱える環境をお探しなら、この二つのソフトを試してみてはどうだろうか

2011年12月6日火曜日

高畠正幸 「究極の文房具ハック」

発刊から年数が経過してしまった本書だが、Hackネタも古びないものは古びないもので、再読して、あーこれもやってなかったなー、と改めて再認識するのも、こうしたHack本の楽しみではある。


もともと本書は、筆者が「誠 Biz」で連載していたものに、Hackネタを追加してこしらえたもので、今でもその特集は読めるから、慎重な人は本書を読む前にそちらを読んでから購入してもいいのだが、買って損はないと個人的には思うんである。

目次がけっこう詳細につくられているので、そのまま紹介するとネタバレを起こしてしまいそうなので大項目だけ紹介すると


統の巻 できる限り規格を統一する
省の巻 仕事を自動化していちいち考えることを省く
即の巻 「いつか」ではなく「今すぐ」できるように環境を整える
仮の巻 「とりあえず」を肯定する
整の巻 身のまわりはちょっと大胆な方法で一気に整える
Dの巻 デジタルツールをアナログ視点で使いこなす


という感じで、文房具の使いこなし方だけでなく、身のまわり、仕事まわりを便利にするHackネタがふんだんに取り上げられている。

いったいに、こうしたHack本が魅力的かどうかは、そこに紹介されているネタが自分でもできそうかどうか、という点に大きなウェイトがあると思っていて、その点で、「文房具」を主体にしたこの本のHackは、敷居がそんなに高くなく、思い立てばそんな高額な費用をかけずにチャレンジできそうな点で得点が高い。(もっとも、筆者のように徹底してできるか、といった敷居の高さはあるのだが)


なんにせよ、こうした本は実際にやれるかどうかは別にして、読んでいてあれこれ想像を巡らしている間も楽しいもの。
LifeHackに興味ある人は是非どうぞ

2011年12月5日月曜日

iPhoneアプリのアイコン画像を手に入れる

ブログとか、プレゼン用にiPhone/iPadのアプリのアイコン画像を入手する方法をあちこちさまよっていたら発見したので、備忘録として記録
 
まずituneを立ち上げ、iPhoneを接続し、ライブラリのAppを選択するとこの画面になるはず。
 
ここで、使いたいアプリのアイコンを右クリック

 
すると、上記のようなポップアップが出るので、「プロパティ」をクリック
この後ポップアップされる画面で「アートワーク」をクリックするとこんな感じになるはず。


この画像をデスクトップにドラッグするとPNG画像が保存されるので、あとは煮る焼くなり、加工するなりどうぞ。

iPhoneアプリ "音声認識メール クラウド"を買ってみた

iPhone4SならSiliが使えるかもしれないのだが、未だiPhone4の身としてはなー、と思っていたら、Twitter上で音声認識してメールにできるアプリ"音声認識メール クラウド"の記事があったのでおもわず購入
 
まあ85円だから、有料アプリでは安値ではある。
 
使い方は難しくなく、アプリを起動すると
 

こんな画面になるので、この赤いマイクのところをタップしてiPhoneに向かってしゃべる


するとこんな感じで読み取りが始まり、しばらくすると

とまあ、こんな感じで変換してくれる。
で、赤いマイクの左横のリンクのところをタップすると
 


ソフトを立ち上げる画面が立ち上がるので、Mailを選択すると


という感じでメールができるという具合。音声読み取りも結構速いので、お手軽Siliということで使ってみてもいいかも。私としては、iPhoneでのメールは家族へのちょっとした連絡が主なので、このソフトで十分事足りるようbな気がしているのである。

2011年12月4日日曜日

北 真也 「クラウド「超」活用術」(C&R研究所)

普段のSEの顔とLifeHackの手練れの二つの顔を持つ北真也さんの最新作。内容は、題名でわかるように「クラウド」をどう使うのか、なのだが、クラウドサービスの入門書を期待して、この本は読んではいけない。普通のクラウド本のような、EvernoteやDropBoxのアカウントのつくり方とか、ある程度の期間スマホやタブレットを使ってきた人ががっかりする、クラウド本を買って、アカウント作成などでやたらページを消費する、といったことはないので安心してほしい

本書で語られるのは、クラウドとアナログを連携させどう効率よく仕事をこなし、生活を充実していくか、といったノウハウである。詳細なノウハウの紹介は、営業妨害になるので本書を読んでほしいのだが、目次ぐらいを紹介すると

CHAPTER1 クラウドで実践するビジネスパーソンの情報武装
CHAPTER2 情報を「いつでも、どこでも」クラウドに収集するテクニック
CHAPTER3 クラウドの「セルフマネジメントシステム」を使いこなす
CHAPTER4 クラウドの「情報マネジメントシステム」を使いこなす
CHAPTER5 クラウド&iPhoneでアウトプットを活性化する
CHAPTER6 クラウド&iPhoneによるライフログとその活用

となっていて、クラウドを使って、情報をどう使い、アナログとクラウドの情報をどう連携をとり、いかにして質量ともにレベルの高いアウトプットをするかについて、はてなやGoogleのサービスとiPhoneをどう使っていくかのノウハウがかなり具体的に書かれていて、LifeHackにかなりの即効性がある。。影響を受けやすい私など、本書を読みながら、SimplenoteやTaskPortを早速ダウンロードしてみたり、しばらく放っておいたToodledoの手入れを始めてしまったぐらいの効果である。

Googleカレンダーの行動計画表化やToodledoの使い込み、DropBoxを使った編集作業や原稿書きの共有化は、これから試してみないと自分に合うかどうかわからないが、ひさびさに使えそうなノウハウ、ツールが書かれたクラウド本、Evernote本に出合った感がする。

Android使いの人には、紹介されているアプリなどでiPhone使いに比べンデがあるかもしれないが、LifeHcak本として、どちらの利用者にもお奨めと思う(私はiPhone使いなので、その辺は割り引いて考えてね)

2011年12月3日土曜日

やる気スイッチノート術

コクヨが高校生などのアンケートをもとに「やる気スイッチノート術」を発表したとのこと

製品のPRも兼ねてのことなのだが、勉強だけでなくノートをライフログも兼ねて生活全般に使っている人に有益なものもあるかもしれないので、ちょっと紹介。

ノート術は3箇条あって

①ノートは紙質にこだわる

 ・必要な情報だけを見やすく書き残すために「裏写りしにくい」「書き心地がいい」「消しゴムでこすっても傷みにくい」かどうかをチェック


②ペンは「赤」「青」「シャープ」が一体になっているもの

 多色使いは情報の重要度をわかりにくくしてしまうので2色にしぼり、覚え無いといけないポイントは「赤」、補足事項は「青」を使う。

「黒」のボールペンはどうするかは、ちょっとこの「ノート術」では不明。ビジネスに使う場面では、早く書くためにはシャープよりも黒のボールペンの方がいいかも。「緑」を使わないのは、齋藤孝さんの教えには反するのだが、今の私の色使いと同じ。

③プリントはテープ糊で「5点塗り」。プリントやレシート、メモの貼り付けがきれいかどうかはノートを見返すかどうかの重要なポイントだろう。私もスティック糊をやめて、テープ糊に乗り換えが必要かも

行間にはもっと汲み取れるものがあるかもしれないが、とりあえずここまで。

2011年12月1日木曜日

Docomoが2012秋からiPhone、iPad発売・・って噂の真実は?

auのiPhone発売をスクープした日経なので、本当かもしれないし、ずーっと昔、iPhoneが日本で始めて販売されるときに、Docomoから、とたし
か報道したのも日経じゃなかったかな、と思うので、本当??というところがなきにしもあらずなのだが、もともとDocomoの現社長はiPhone、
iPadの販売にとてつもなく熱心であったし、アップルはandoroid憎しでシェア拡大に本気になっているかもしれないので、ありうるかもね、と思っ
たりする。


願わくば、Softbank並みに安価な通信料金で提供されることと、BlackBerryのようなおざなりの販売戦略をとらないように期待するところ。回
線品質も今の状況でiPhoneが提供されるなら、iPhoneを使いたいのと、Docomoのスマホ戦略の遅れに業をにやしてMNPした私としても再度
MNPしてしまうかもしれないですね。


と思っていたら、どうやらDocomoから否定されてしまいましたね-。DocomoはいつもiPhoneネタでは煮え湯を飲まされているから、不確定なものを極力外に出したくない(iPadでアップルに振られた時の嘆きようは尋常じゃなかったものな)ってなところかな。

2011年11月28日月曜日

ノートの記録容量をどうするか

ノートを仕事や会議録だけでなく、ライフログの記録用として日常的に使うようになって、軽い悩みの種なのが、どのぐらいの厚さのノートを使うかということと、あとからのページ挿入をやるかどうか、ということであった。

基本的に、使ったノートはスキャンして1月単位にまとめてデジタルに保存している。会議のメモや簡単な仕事の備忘録に使っているときは、30Pぐらいのものを使っていたのだが、ライフログ的に使い出すと、1日の使用枚数もかなりになり、困ったことに、ノートの残り枚数が少なくなると、できるだけ、保たそうという貧乏意識が働くのと、あとから追記できる量も限られてしまうので、ついつい見返しはしても追記が億劫になるといったことになっていたわけ。

たしか奥田宣之さんの「人生は1冊のノートにまとめなさい」では、ノートはなるべく厚いものを使うようなアドバイスがあったのと、モレスキン利用者の例(「モレスキン 人生をいれる61の使い方」)をみると、いろんなものを貼り付けたりして、楽しげな使い方をしている人もいるしねー、ということで、60Pのノートを使い、なおかつ、追記で書ききれなかったりするときは、レポート用紙に書いて、該当の日付のところにステープラーでとめておくってな使い方を試してみることにした。モレスキンのルールドポケットで192ページ、ルールドラージで24ページぐらいなので、60Pのノートでは120ページとちと少ないかもしれないが、ひとまずこれぐらいで試してみようという次第。

できれば、普通のB5ノートで、モレスキンの使い方でよく見受ける「ライフログの全てが記録されてい」て、しかもリアルな現物の貼り付けも自由というアナログの良さと、Evernoteに代表されるデジタルの記録媒体の、どこでも見れて検索できる、というデジタルの良さの一体化を図ってみたいのだが、はてさて、うまくいくかどうか。

2011年11月27日日曜日

「個衆」の時代の到来かー「出生動向調査」で考えた

日本経済新聞のWebによると
 
 交際している女性がいない未婚男性が初めて6割を超えたことが25日、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」で分かった。交際相手のいない未婚女性も半数に迫り、過去最高を更新。このうち半数弱は交際自体を望んでいなかった。結婚の意思がある人は9割弱で横ばいだが、「一生結婚するつもりはない」と考える独身志向の未婚者は増えた。
 
 ということらしく、詳細は「「彼女なし」6割突破 うち半数弱、交際望まず  出生動向調査 2011/11/25 19:58」で確認してほしいのだが、まあ最近の不景気と将来の見えなさ加減では結婚しようなんて意欲も萎えるかもな、と思うのだが、気になるのは「「一生結婚するつもりはない」という男性は2.3ポイント増の9.4%、女性も1.2ポイント増の6.8%で、「態度不明の割合が減り、独身志向を表す未婚者が増えた」というあたり。
 
ちょっと乱暴な表現なところもあるのだが、男女ともそこそこ食える、あるいは国際的に見てもかなり上の水準で暮らしていける収入が得られる層の多い(ほとんどの人が飢えないということだけでも世界的にはかなりのもんだ)状況では、生存本能も萎え気味になるのはしょうがないところだろうし、自活の道があれば、意に染まない結婚は願い下げってなとこもあるんだろうが、他と交わることが嫌であるがゆえの非婚願望であるなら、国というよりは、ジャポニカ種の存続の問題としてちょっと心配。
 
個人的な感じとしては、日本の若者の多くが、「個」としての存在はきちんと考えを持ち自覚もあるのだが、集団としては固まった意思のない、まとまりのない「衆」の状態がますます強まっているような気がして、なんとなく、日本人、言い換えればジャポニカ種の生命力の弱まりが出現しているような気がするのである。
 
まあ、「結婚」だけが、日本人の生命力の強さを示すものではないだろうが、雑然さというか猥雑さを日本社会が失いつつある今日、せめて惚れたはれたぐらい元気でいろよ、若者たち、と辺境に住まうオッサンは思うのである。

『こざき亜衣 「あさひなぐ」(小学館)』 がオモロイ

最近評判がよいスポ根マンガ、ということでついつい3巻まで買って一気に読んでしまったのだが、主人公の女子高生 東島 旭 におもわず頑張れってな感じで声をかけたくなる、ひさびさにあざとくないスポ根ドラマである。
発端は、今まで全く経験のない主人公が、高校に入ったのを機会に、今までとは一味もふた味も違うようになりたい、といって部活動のオリエンテーリングに出る。そこでひょんなことから、入ることになったのが、マイナーもマイナー、マイナーが裃着てやってきたような「薙刀部」。一緒に入ることになった、剣道部崩れの八十村将子とお嬢さんで長身の紺野さくらと部活生活に入るが・・。
ってな感じで、まあ滑り出しは、よくあるスポ根マンガと変わらない。このマンガのいいのは、なんと3巻になっても、主人公の旭は、とっても弱っちいのである。ライバル校の薙刀エリートに上から目線で喋ったり、悪態をついて引っぱたかれたり、といったアクシデントはあるのだが、いまだ体力もなく、不器用で、およそスポ根の主人公らしくない。
スポ根の主人公といえば、実はそのスポーツに隠れた才能があることが見る人が見ればわかっていたり、悲運の怪我で引退した名選手の血筋だったり、とかおいおいそんな設定ありえないだろーが、てなことが多くて引いてしまうのだが、この「あさひなぐ」は都合三冊にいたるまで、主人公がヘタレのままってのがいいのである。
まあ、なんとなくこれから、自分の欠点を逆に生かしてパワーアップ、起死回生の新商品をつかんだ弱小企業の逆転ドラマ、ってな展開が予測されることは予測されるのだが、へそ曲がりなおっさんとしては、ヘタレのままなんだが、どういうわけかまぐれのように試合に勝ってしまって、自己嫌悪しながら、またまた勝ち残る(でもまだ最後の前ぐらいで敗退ーー)ってな感じを貫いていただきたいのである。
ヘタレのスポ根マンガの今後に期待!!

2011年11月26日土曜日

池上 彰氏の取材ノート(「<わかりやすさ>の勉強法」(講談社現代新書)P162より)

「<わかりやすさ>の勉強法」(講談社現代新書)P162より

・ノートはB5の大学ノートを使う

・メモをとるのは、見開きの左側のページ。

 そこに、キーワードや固有名詞を、間隔をあけてメモする。

  (1ページ5~6個ぐらい)

・取材が終わった後、なるべく早い時期に(できれば当日に)右側のページに、どういう話だったか再現する。

・右側のページの下から数行のところに横線を書いて区切り、取材の時の相手の表情や気象の様子など状況描写をする


「マルちゃん 正麺 味噌味」を食した

最近、CMでよく見るマルちゃんの正麺を食べてみた。
3種類(醤油味、味噌味、とんこつ)あるらしいのだが、あいにく醤油味は売り切れだったので、味噌味をチョイス。
 

CMでは、具材はほとんどないのだが、それではちと寂しいので、モヤシ、炒めた豚肉の細切れ、キャベツ、メンマをトッピング。
麺は幅広の太麺で、味噌のスープとよく絡む。
好みはちょっと分かれるかもしれないが、個人的には生麺っぽいところが好きなタイプ。
 

クレーム処理はレスポンスが大事

風邪が治りきらずぐずぐずしていたことや、治りかけたと思ったら仕事がピークになったり、とやらでなかなかブログの更新ができなかったのだが、ようやく仕事も山場を越したので久々にエントリーをしよう。
 
 
で、実は最近、ScanSnapのWindows7 64bit対応や、アンケートサイトのポイント還元や、DVD変換ソフトのオンライン販売で、トラブルが相次いで、続けざまにクレームというか、お尋ねメールをあちこちに出したのだが、この際に思ったのが、初期のレスポンスの大事さ。
 
紹介先は3つほどあって、そのうち2つは翌日に受付メールがあり、のこり1つは返答メールが翌々日になったのだが、オンラインという顔の見えない環境でのことのせいか、返答や受付しましたよ、といったメールが即座に届くかどうかでなんとなく印象と信頼感が違ってしまう。
 
実は、ソフトのオンライン販売のサイトは1週間が経とうとしているのに、いまだに解決していない状態で、これはこれで対応の雑さにちょっと頭に来始めているのだが、頭の天辺まで血が上りきってしまっている状態でもないのは、最初と途中のレスポンスの速さのせいだと思っている。
 
時間がかかりそうな案件は、ついつい対応が後になったり、レスポンスが遅くなったりしがちなのだが、何はともあれ反応しておくっていうのが大事なのかもしれませんね。
 

2011年11月24日木曜日

どうやって勉強するか(鶴見良行のプロセス) ー 「東南アジアを知る―私の方法 (岩波新書)」より

東南アジアを知る―私の方法 (岩波新書)P135より抜粋(管理人による若干のアレンジあり)

①歩きながら考える

②取材した、かなり精密な(フィールド)ノート(写真を含む)をつける。ただしテープレコーダーはつかわない。
・ノートは普通に市販されている方眼紙の大学ノート。右ページを使い、左ページには名刺を貼ったり、挿絵や地図を描いたりする。メモも左ページに貼る。
・フィールドノートは、原則としてその日の夜に書く
・写真は"撮る"よりも"整理"に時間と手間をかける。日付印をつけ、地名や簡単なメモを書き込んでおく。

③読書カードをつくる
・署名カードと内容を書き抜いたカードを必ず別につくる。書物からの抜書きは、自分が関心をもっているテーマ別に。カードの左上部に地名や事項をインデックスとして書き込む
・項目分類はあらかじめ立てておくのではなく、自分の関心がふくらんだり、カードが増えるにつれて細分化する
・書き写していくうちに浮かんでくる連想も、同時にカードに書き付ける

ものを書いているときは、書物、地図を別として、フィールドノート、抜書きカード、写真帖を雑多に積み上げて作業を進める。


ノートのかわりにEvernoteを使ったり、机の周りに積み上げる代わりに、複数のディスプレイやPCを使ったり、とデジタルデバイスで代用したり、機能を付加したりと、PCの技術の進化した現代では、この手法をパワーアップすることも可能だ。
それぞれの仕事に応じて、Tipsを付け加えていくのも楽しみというものだ。

2011年11月23日水曜日

マガジンレビュー 日経ビジネス Associe 2011.11.01-11.15合併号「手帳術 2012」

書店に来年の手帳が平積みにされ始め、雑誌で「手帳」や「手帳術」の特集が始まると、「ああ、今年も、もう終わりなんだな」という気持ちにかられる。年度単位の仕事をしている職業なのだが、やはり年が改まって、カレンダーやら手帳やらが変わると、なにかしら良いことがありそうな気がして、気持ちが浮き立ってくる。

個人的には、PDAをCLIEの時分から使い始めていて、今ではiPhoneユーザーなので、一時代前に、システム手帳に凝っていた頃から、とんと手帳からはご無沙汰なのだが、こうした「手帳」特集が出ると思わず買ってしまうのは、やはり、仕事をうまくこなしたり、沈滞しそうになる日々のおくり方に刺激を与えてくれのでは、という淡い期待があるせいだろう。

さて、Associe 2011.11.01-11.15合併号「手帳術 2012」、72ページにたる手帳特集号である。

CONTENTSは「活用の達人たちに学ぶ」「今年の1冊を選ぶ」「もっと便利に」「デジタルを駆使」「改めて考える」となっていて、こういった特集ではおきまりの、手帳術に凝った人の使い方紹介から、手帳のカスタマイズと便利グッズの紹介、そしてほぼ日手帳でおなじみの糸井重里氏のインタビューなど、結構盛りだくさんの内容である。
で、この特集、ちょっと良いね、と思ったのが、特定の手帳に拘った作り方がされていないこと。ともすれば、いまどきの流行り物、例えば「ほぼ日」「モレスキン」(一頃はシステム手帳であり、ふらんくりん・プランナーであったよな)とに偏った構成になりがちなのだが、さすが、日経、達人たちの技も、ルーズリーフの自作から普通のマンスリーやウィークリーの手帳など、製品に拘らない、使い方そのものを紹介する形なのが好もしい。

詳細は、本誌を買ってほしいのだが、デジタル派として思うのは、アナログの手帳の良さというのは、絵とか写真とか、記載できるアイテムの豊富さと、色使いを自由にできることだろう。即時性とあらゆるデバイスとの同期が可能な点で、スケジュールやメモの管理はデジタルに一日の長があると思ってるのだが、手書きを含めた記述の自由度の面では、アナログに席を譲らねばなるまい。

デジーアナ連携の話題が少ないような気もするが、来年の手帳の品定めの参考にするもよし、今までの手帳の使い方のブラッシュアップに使うもよし、果ては、デジタル派がアナログのよさを取り入れる参考にするもよし、ビジネス雑誌の年末の風物詩として、買っておいて損はないと思う。

2011年11月13日日曜日

アマゾンのビジネススタイルに学ぶ「ひとつの同じ枠の中だけで採算を採ろうとはしない」

瀧口範子さんのブログ「シリコンバレー通信」の2011.11.9のエントリー「電子書籍を貸し出すアマゾンの出欠サービスっぷり」でアマゾンのビジネススタイルについて
 
 それにしても、アマゾンの出血サービスはいつものことだが、最近はますます磨きがかかっている。どうも見ていると、アマゾンという会社のやり方は、何でもひとつの同じ枠の中で採算を採ろうとはしないことだ。別のサービスも含めたもっと大きな図の中で採算を考えているとか、あるいは将来の発展型を想定して、そこから採算をはじき出しているとか、そんな風に見受けられる。
 
という記述を見つけた。
 
出血サービスをやりながら中期的なところではしっかり大きな利益を出しているアマゾンのやり方を表しているのだが、私たちの個人的なビジネススタイルを考えるにあたっても参考にしたいところ。
ともすれば、一つの限られた職場、仕事の中で利益を出す・成功を得るところに血道をあげてしまいがちであるし、一つの道だけに専心することを美徳としがちなのだが、採算をとる・成功するレンジ(範囲)を広く構えておく努力をする、ということは、常に考えておくべきことなのだろう。
仕事上の失敗で落ち込んでいるときや、なんとなく閉塞感に苛まれているときは、「今はアマゾンのように出血サービスをしているところさ」と嘯きながら、ビジネスの側面、プライベートの側面、すべてを総合したところで「採算を採る」というのはどういうことか、じっくり考えてみてもいいかもしれないですね。

クラウド・ストレージと通信環境の整備はタブレットの追い風

今回、韓国、極東と出張して、その時のおともはiPhoneとモバイルPCだったのだが、宿泊したホテルがいずれも無料のWifiが使えたせいもあるのだが、4~5日の出張では、国内外を問わずPCは不要ではないかな、と思い始めた。
 
まあ、大量の入力が必要な資料をつくるわけではなく、相手方との打ち合わせメモや会見のまとめ程度の資料でよかったので、なおさらそう思うのかもしれないが、クラウド・ストレージに保管したデータが使えれば、データの閲覧はタブレットのほうが快適であるし、起動までの時間待ちにちょっといらいらということもない。当然、座ってなにか資料を仕上げるとかの場合は、当然PCが必要なのだが、出先や出張中にそこまで求められることは少ない。むしろ、身軽にデータの閲覧が出来るというほうが必要なことが多いのではなかろうか。
 
今回の出張中、DropBoxやSugersyncに格納した業務用のデータは当然利用できたし、夕刻からホテルでくつろいでいる時、地元のTVは何といっているかわからないので自宅のPogoplugからコミックの自炊データを落として数冊読んだり、とか、かなり便利に使えて満足、満足であった。残念ながら、ストリーミングまではしなかったのだが、かりにクラウドに保存した動画やTVの録画なぞも観れるような環境が整備できれば、どこにいても、自分のパーソナルデータに囲まれながら、自宅にいるのとほぼ同じ快適な環境で仕事や生活ができるということで、その際、必須なのは快適な通信環境と性能のいいビューワであって、必ずしもPCは必須ではない。
 
もちろん、生活や仕事の全ての場面でPCなしに済ますということは、ちょっと無理なのだが、家庭に1台のデスクトップかノートがあれば、それを使ってデータをすべてクラウドにおくところまではやって、あとはタブレット中心で過ごすというのもこれからはありかもしれないですね。

クラウド・ストレージの巨大化と仕事の在り様

韓国、ロシアの出張後、少し気が抜けてしまったのか、大風邪をひきこんでしまって、薬を飲んで職場に行きへろへろになって帰って寝る、という状態であった。ひさびさの休日で体調のほうも随分回復してきたので、久々のエントリーである。
 
さて、ちょっとした数字を紹介。
 
DropBox 2G
Sugersync 12.95G
yahoo ボックス 50G
ネイバー Nドライブ 30G
Box.net (期間限定で)50G
Pogoplug 160G+500G
iCloud 5G
 
実はこれが、今現在、私が保有ないし、使えるクラウドのストレージ・サービスである。
当然、全部使い切っているわけではないし、ほとんどデータを保管していないところもあるのだが、ほぼ750G超の容量が使える状態になっている。
 
で、これがどれだけの経費がかかっているかというと、ほぼ無料(PogoplugのHDDや機器代やYahooボックスのプレミアやiCloudのiPhoneの維持経費というのはあるが、少なくともストレージだけの維持に費やしている経費は微々たるものだ)であり、これは、おそらくほとんどの人が私と同じく簡単に手に入れることができる環境だと思う。クラウド上にデータを保存して活用できること自体が先進であった、ついこの間から考えると、夢のような話なのだが、ふと、こうしたクラウド・ストレージが普及することによって、暮らしや仕事の仕方、スタイル自体を確実に変えていくのではないか、とふと思った。
 
というのが、私も通常のサラリーマンなので、毎日、一定の職場に行き、職場のPCを開き、職場のネットワークで仕事をし、という通常の事務屋のお仕事をしているのだが、普段、PocketWifiなどを使ってもいいし、個人のPCやタブレット。スマホを持ち込んでもいい、ちょっとセキュリティの緩い職場にいるので、いわば、個人的なクラウドのデータに取り囲まれて仕事をしている状況で、こうした状況に身を置いてみると、一つの建物・部屋に仕事の場所が限定されるというのが、かなり窮屈に感じられてくる。もし、会社のネットワークへのアクセスさえ確保できれば、仕事の場所が限定されることはなくなるだろうし、むしろ、顧客に近いところか、自分のアイデアや企画を練りやすいところに仕事場は移っていく(それは、けして大震災後、妙に注目され始めた在宅勤務、ということではない。)であろうし、その今の現われが「ノマド」という仕事のスタイルなのだろう、と思う。
 
ノマドというスタイルは、集合して執務をする、という日本の事務スタイルに、そうマッチしているとも思えないし、これからも大部屋主義の仕事場は、そう変わるもではないとは思うのだが、今までのように個人の様々なデータから切り離された状態で仕事をしなければならなかった状態から、個人の様々なデータにいつでもアクセスできる状態で、大部屋で仕事をする、という形への変化は、物理的には同じ場所にはいるが、精神的には離れた状態で仕事をするということにつながっていくと考えられ、それは、最終的には、大部屋主義の解体に及んでいくのではないか、と思えるのである。
 
それでは、どういう変化が、というあたりの考察は、また改めて

2011年11月1日火曜日

ウラジオストクのホテルでもWifiが使えたぞ

ウラジオストクのホテルは、ホテル・プリモーリエ。まあ中堅どころのホテルといったところ。事前の情報では、有料のWifiがあるということだったが、ホテルに着くと、こんな宿泊カードを渡され
 

これに記載されているパスワードを入力すると、無料でWifiが使える。
 
基本的に宿泊の階しか使えないようだ。フロント階で検索できるWifiにこのパスワードで入ろうとしたが、蹴られてしまった。
 
感度は、こんな具合で、アンテナ2本が通常状態。窓際に行けば、時折5本立つことはあるが、まあふつうは2本と考えておいたほうがいい。
でも、無料のWifiが使えるってのは、モバイラーにとっては、旅先の暮らしやすさが断然違うんですよね。
 

2011年10月30日日曜日

仁川空港のWifiはかなり快適

ウラジオスオク便へ乗る待ち時間中に、仁川空港でwifiでアクセス
 
空港のフリースポットの他に、NAVERのフリーのWifiが認証なしに使えることがわかった。
速度もかなり出て、快適に使える状況。画像をみてもらうとわかるように、アンテナが5本たっている状況。
 
このエントリーは持参のPCから書いているのだが、ひょっとすると、韓国の旅行の際はPCは必要なくて、IPhoneとIPadでいけるかもしれない、と思った次第。

2011年10月29日土曜日

本日から韓国・ロシア出張ー韓国のホテルに到着

4泊5日の日程で、韓国、ウラジオストクに行くことに。
今回のお供は、iPhoneとPCで、iPadは留守番。

で、トランジットのホテル仁川エアポートに到着したところ、なんと無線LANがオールフリー。
さすがネット大国

部屋のテーブルの右上の方にSSIDとパスワードパネルが張ってある。
iPhoneからなら、ほぼ自動でWifiを検索して繋がった。速度も結構でてるみたい。
PCで自宅のPogoplugから星野之宣の自炊コミックをダウンロードして暇つぶしに読む。
こうしWifiの環境が整備されていると、自分のいる場所なんてのは関係なくなるな、ホントに

2011年10月20日木曜日

とうとうやって来るか?電子書籍の黒船

アマゾンが、とうとう日本市場に本格参入するのでは、という話が、日本経済新聞やasahi.comで報道されている。

つい先だって、新しい端末群を発表したものの、個人輸入のような手続きを踏まず、日本で簡単に手に入りそうなのは広告無し版のKindle4ぐらいで、ちょっとがっかりしていたのだが、今回の話は、かなり嬉しいニュース。

実際の参入は早くて年末までらしいが、Kindle fireの米国発売とほぼ同じ時期に、本格参入。日本のアマゾンでKindle発売ってな感じになると嬉しい限り。
(もっとも、電子書籍参入ってのが本決まりになるだけで、アメリカのアマゾンから直接買ってしまうかもしれないが・・・)

実は、外出の際に書籍を持参する煩わしさが逃れたいなという思いが、病膏肓に入ってきてしまって、新刊をリアルの書籍で買っても、ScanSnapで自炊してiPadで読むという状態が増えている。しかも自炊本は、PogoplugのHDDに格納してしているので、ネットにつながる環境さえあれば、まあどこでもダウンロードして読めることは読めるのだが、これが自炊をせずに、電子本で手に入るようになれば、自炊の手間も省けて便利なことこのうえない。書籍の値段は、リアル本より安ければそれにこしたことはないが、同程度の値段であれば「リアル本→自炊」の時と値段は変わらない(手間が省ける分だけお得といえなくもない)。

確かに、以前と比べて電子書籍を出しているところも増えたのだが、提供しているコンテンツが結構ばらばらで、iPadはダメで、Sony Readerだけ、とかAndroidだけとかいう形で、フォーマットもバラバラな状態で、利用者のことを考えての電子書籍環境とは、とてもいえない状況なことは間違いない。これがフォーマットの問題を飛び越えて、あらゆる端末で読めるようになれば、書籍購入量は格段に増えていくのは間違いないし、自宅の書籍類の保管環境も劇的に改善されることになるのだが・・・

(もっとも、今、電子書籍の提供でかなり頑張っているe book japanさんには引き続き頑張っていただくことを切望。同社のコンテンツもかなり保有しているので、そこは是非)
何はともあれ、日本の出版界に大風が吹き荒れそうではありますな。

2011年10月18日火曜日

ドコモが、「誰とでも定額」に踏み切ったかと思いきや

日本経済新聞のWeb記事を早とちりして、ドコモがウィルコムばりの誰定を始めたか?と思ったが、どうやらドコモユーザー同士の間のサービスのようですね。

24時間OKらしいし、ドコモユーザーの裾野は広いから、ある種の囲い込みにはなるかもしれないな。ただ、私のようなドコモMNPでiPone+通話はウィルコムのようなiPhoneユーザーがこれで転向するかどうかはちょっと疑問符。
誰定は、潰れそうだったウィルコムが放った最後の矢だっただけに、ガリバー ドコモに安易にマネして欲しくないような気がする。やるなら、もっとドカンとやることを期待。

2011年10月17日月曜日

アガサ・クリスティーが電子書籍に、とは良い知らせ

J-CASTやasahi.comによると早川書房がアガサ・クリスティーの著作の電子書籍化を始めるらしく、ひさびさに良いニュース。
 
 
 
ミステリーでは、e-book japanやhontoなどで、シャーロック・ホームズシリーズをはじめ、日本の作家の作品も電子書籍かされているし、京極夏彦氏の活発な活動もあるのだが、いまいち、ミステリーの出版数が薄いなー、と思っていたのが実感。
 
今回は、早川書房がアガサ・クリスティの日本の翻訳権を独占しているのもあるのかもしれないが、ハヤカワ・ミステリといえば、創元社と並ぶ日本の海外ミステリの大出版元。
 
ぜひぜひ、クリスティ以外の電子書籍化をお願いしたいところ。併せて、SFの古典の電子書籍化もいかがなものでしょうか。
 

牧野武文 「情報は貯めるだけ貯めなさい」(マイコミ新書)


最近流行している「クラウド」を使った仕事術の本なのだが、バリバリにデジタル化を勧めてくる本ではないので、その意味で、iPhoneやandroidのスマートフォンに切り替えたんだが、さてクラウドを使って仕事を、ってのに挑戦したいのだが、さて・・・といった初心者向けの本。

構成は

第1章 情報管理は「捨てる」から「貯める」時代へ
第2章 クラウド仕事術を理解する
第3章 クラウド仕事術に必要なもの
第4章 クラウド仕事術の基本
第5章 クラウドで各種「書類」を管理する
第6章 クラウドで「情報」を管理する
第7章 クラウドで「行動」を管理する
第8章 クラウド仕事術を成功に導く9つのステップ

となっていて、基本は、紙書類は基本的に全てデジタル化してクラウドにあげてしまうのだが、仕事で使う時は「紙」でやりましょう。紙書類のデジタル化はスマートフォンのスキャナアプリでやって、その保管先としてはEvenoteが良いですよ、といったところキーワードとして本書で、使われる「貯めるデジタル、使うアナログ」は確かに言いえて妙な話で、とかくこうした書類のデジタル化の話は、どちらかに偏ったことになりがちなので、筆者のいう

P42なんでもかんでも書類をデジタル化して、iPhoneやアイパッド、パソコンで表示する必要はない。紙書類はそのまま持参して、紙のまま使えばいい紙書類というのは、軽くてどこでも持ち運べ、折りたためばどこまでも小さくできるという大変優秀なモバイルアイテム

P49「貯めるデジタル、使うアナログ」「貯めるデジタル」というのは、「整理整頓しないクラウド整理術」のこと。「使うアナログ」とは仕事をするときは紙書類を使う方法が仕事をスムーズに進められるということ

P53アナログ書類、デジタル書類の使い分けのポイントは、アナログとデジタルを使うシーンをきちんと分ける

といったことは、デジタル一辺倒になりがちな私としても自戒の言葉とせねばなるまい。

途中、Evernoteの登録や使い方のあたりは、少し退屈なところであるが、初めてクラウド型の仕事を考えている人向けと考えれば、まあしょうがないといえばしょうがないか。

ただ、実践にあたり、本書では、仕事の紙書類のスキャンに、スマートフォンのスキャナアプリを使うことをまずは推奨しているが、事務系の総務部門や企画部門のように大量に紙に取り囲まれている部署で仕事をしている人は、ちょっとスマホだけでは能力不足気味になるし、今流行の「自炊」も始めようかという人は、早晩、ドキュメントスキャナが欲しくなると思うので、そのつもりで。

クラウド型の仕事術の入門書としては、わかりやすく、さらに取り掛かりやすいあたりをコンパクトにまとめてある。最後の章の「自分向けのクラウド仕事術を追求する」を筆者からのエールと受け取って、自分の仕事にあわせていろいろチャレンジしてみようではないか。

2011年10月15日土曜日

光ポータブルをホテルのWifiルーターにする

Wimaxをはじめとした高速のPocketルーターがでてきて、影の薄くなってしまった、NTT東西あるいはBuffaloで提供している「光ポータブル」なのだが、ホテルのLANをWifiにしてしまう裏技を持っているところが、通常のPocketルーターと一味違うところ。
 
私の場合、イーモバの昼割プランのSIMを使っているのだが、夜8時以降は料金が別になってしまうのと、どうしても3Gなので、ホテルのLANの方が速度に勝る場合が多い。
 
ということで、今回久々に一泊の出張があったので、ホテルのLANのWifi化に挑戦してみた。
方法は簡単。ホテルの有線LANのモジュールと光ポータブルをクレードルに載せて、ケーブルをつなげて
 

電源をいれてしばらく待つ。


Wifiのところのランプがついているので、つながらないと思いきや(前にあるのは、光ポータブルから抜いたイーモバのSIM。3GでつながっているのかホテルのLANでつながっているのかわからないので、あえてSIMを抜いてやってみた)
 

つながりました。速度もときどき不安定になるときもあるが、3Gの時より早い気がする。(スピードチェックをしようと思ったら、IPadはFlashが使えないので断念。)
海外でできるかどうかはまだ試していないから分からないが、少なくとも国内では、光ポータブルがあればホテルのLANのWifi化もOKのようだ。これで、iPad-Wifi版とPCを併用するなどの複数利用もできそう。ホテルのLANをWifi化するルータも販売されてはいるのだが、高価なのと出張時は荷物をできるだけ減らしたいから、光ポータブル1台で済むのはありがたい。

NTTの光フレッツや光プレミアムのユーザーなら月々315円程度でリースできる(2年縛りだがね)ので、検討してみてもいいかも。
フレッツユーザー以外の方は、Buffaloからルーターとして売り出されているから、そちらを選択する手もあり。SIMフリーでないのが残念だが、「室内では無線LANルーターとしても使える」となっているので、おそらくはSIMフリー版と同じように使えるのでは(私はNTTからのレンタルなので、確認できていない。ただ、「清水理史のイニシャルB」の記事によるとSIMフリー版とかわらないようだが、ここらあたりは自己責任でお願いします)
 

2011年10月13日木曜日

iOS5にしたんだが

喜びいさんでIOS5にしたんだが、ICoudのバックアップは動かないし、PogoplugのiPad版はハングアップするし・・・
iOS4の時の不具合の連発ほどではないのだが・・・
 
安定化までは、もうちょっとかかるかもしれないな。
アップデートはちょっと早すぎたかも、と少し後悔しているところ。
 
<追記> 2011.10.16
Pogoplugはどうにか動くようになった
 
縦画面では、この状態で動かなくなっていたのだが


横画面のスタイルにすると、どういうわけかきちんとフォルダを読み込んでくれた
 
 

2011年10月12日水曜日

いよいよiOS5がリリースされますなー

日本時間で明日 10月13日 午前2時ごろがiOS5のリリースのようですね。
 
月月割が残っているIPhone4持ちとしては、ひとまずiPhone4Sはスルーしようかと思っているので、OSの久々の大規模バージョンアップとなる今回のリリースは非常に楽しみである。
 
機能面の追加はあちこちのサイトで紹介されているので詳しくはそちらを見てほしいのだが、個人的に一番期待しているのは、PC FreeのWifiでのセットアップやアップデートの機能とiCloud。
 
ようやく、iPhone/iPadもPCのケーブルから解放されるかと思うと、なにやら自分の鎖が解き放たれたような気がしてくるのが不思議だ。
 
最近は、メールはG-Mailオンリーだし、対外のファイルは自前のDebianサーバーかクラウドのファイル・サービス(DropBoxやSugerSyncだよね)、あるいはPogoplugに落とし込んでいるので、とりわけそう感じるのかもしれない。
(特にPogoplugは外付けのHDDをUSB接続すれば、大容量のクラウドのファイルサービスが出現するの、かなりのお勧め。いまのところ、Debianサーバーと同じ500G超の外付けHDDを接続しているが、これだけあると私程度の一般人であれば、個人もちのDVDデータ以外のデータはほとんどが格納できる。速度が少し遅いと感じるときはあるが、よく報告されているように、接続が切れてしまうことは私の場合、ほとんどなく安定している)
 
さて、明日のリリースを楽しみに待ちましょうか。
 

2011年10月6日木曜日

スティーブ・ジョブズ 追悼

新型iPhoneの発表から時を経ずして、突然の訃報というのもなんか劇的なのだが、ついに来るべきものがきた、ということだろう。

少なくとも21世紀の前半を象徴する企業人というよりは、電子機器を媒体とした一人の思想家が亡くなった、というべきだろう。

辺境に住まう私は、iPhoneやiPadぐらいを使っている、マカーとはいえない存在で、むしろWindowsのお世話になっていることが多い輩なのだが、それでもジョブズの思想の明快さ、彼の生み出した数々のガジェットが我々の生活様式だけでなく、思考スタイルにまで多くの影響を及ぼしていたと感じている。

彼を失って、Appleがどう変わっていくのか、あるいは数々のモバイル・コンピューティングがどう変化していくのか、東アジアの辺境の住人にはおよそ想像もできないことなのだが、すくなくとも革新的なアイデアの創出源の一つが失われたことは間違いない。
彼の冥福を祈って、合掌。

2011年10月2日日曜日

Kindle Fire より気になる Kindle

けしてKindle Fireに興味がないわけではなくて、日本発売ないしはアマゾン・アメリカから日本への輸送もしますよ、となれば、思わず買ってしまいそうなのだが、一応(新しく買った本も自炊して、iPadかiPhone、PCで読む)電子書籍急進派としては、iPad対抗の書籍リーダーとして気になっているのが、値下げされた「Kindle」。
 
FireやTouchは日本への配送はされないが、Kindle、KindleKeyboardは日本への配送もできるということと、なんとKindleの値段も109ドル(広告付きの廉価版は米国限定らしい)
 
<USAのAmazonのページはこちら>
 
なにせ、iPadは700g近くあるから、PDFビューワとして常時持ち歩いたり、長時間手に持って読むには、ちょっと重い。その意味で、200gを切るKindleは自炊の書籍を読む端末や仕事関係のちょっとしたPDFビューワとしてなんとも気になる存在なのである。
 
Kindle3と同じ仕様であれば、ビューワとしては使いづらいところが多々あるようなのだが、もう少し、レビューがでてきて様子がわかったきたら、なにせ最近の円高で1万円足らずなので、手を出してしまいそうなのである。いや、待てよ。androidタブレットの値崩れが起きるようなら、そっちを選ぶってのもありだな・・・。
 
ガジェット好きには、なんとも嬉しい季節が到来しそうな予感がする。
 
 
※すでに注文した人もいるみたいですな。
 
キンドル(Kindkle)&洋書ペーパーバックで楽しみながら多読
 
ここのサイトはkindle2から愛用している人のサイトで大抵、事足りる。Kindleに興味ある人は、ぜひどうぞ

Amazon Fireは何を引き起こすか

Amazonの、いろんな意味でショッキングなタブレットやkindleの従来製品の刷新のニュースから数日たって、ネットのコメント記事も落ち着いてきた感じがするので、ここらで個人的なコメントを残しておく。
コメントでは、やはりappleのiPadへの脅威となるかどうか、といった話が多いと思いきや意外とそのあたりは少ない。
MACLALALA2では「Kindle FireはiPadキラーに非ず、むしろ・・・」としてJim Darlrypleの論評を紹介しているし、ITメディアの+D PC USERの「Amazon、切り札は199ドルの7インチタブレット「Kindle Fire」」も明言はしていないが、「Kindle FireはiPadキラーか」とちょっと懐疑的だ。
確かにスペック的には、カードリーダー、カメラもなく、内臓のメモリでユーザーが使えるのは6G程度でWifiモデルのみ、さらにはGPS機能もない、という、まあ有体にいえば貧弱なスペックなので、高機能を求めるユーザーがiPadから乗り換えるかどうか、というと疑問符がつく(私も、iPad+1としては買うかもしれないが、iPadから乗り換えとなるちょっと?)。しかも、どうやらアプリの入手は一般のアンドロイド・マーケットではなくAmazonの提供するAppストアから、ということらしく(ここらあたりは間違っているかもしれない)、そうなるとAndroidらしくない不自由さも・・。
そういったことを考えると、iPadキラーというよりは、むしろ既存のAndroid端末、とりわけ機能や使い心地より値段の面でiPad同等のレベルにある端末群キラーというべきかも(国産の端末の多くがこのレンジに入っているのでは、という連想はさておき)。今後
Amazonが、このFireを核としながら提供してくるであろう音楽や動画、さらには電子書籍(日本での提供予定が全く見えないのは、かなり悲しいことなのだが)のサービスを考えると、その多くが日本で享受できないとしても、日本での販売が始まれば、多くのPC、タブレットユーザーが旧来のAndroid端末から乗り換えるであろうことが予測されるところ。
ITメディアでは「Kindle Fore登場で値下げ圧力にさらされる競合メーカー」として、競合メーカー(ここで「競合」とされているのがSAMSUNGとSONY(SONY READERのメーカーとしてのSONY)で、他の国内や台湾メーカーのことは蚊帳の外なのは残念なのだが)端末の値づけのことを論評しているが、以前のWindows PCが普及し始めた時、国産仕様のNECのPC98シリーズに固執するあまり、NECが嘗めた辛酸の轍を、国産メーカーがタブレットが踏まないことを祈るばかりであるし、そろそろ、出版、書店業界には電子書籍などのサービスに、黒船への警戒と囲い込み路線ばかりでなく、今までの商慣行からちょっと視点をはずしたビジネスモデルの構築を望みたいものなのだが・・

2011年10月1日土曜日

対岸の「ちょっと憂鬱な予言ー紙の出版の未来はこうなる」

kindleの新製品のリリースのため、というわけではないだろうが、TechCrunchの「ちょっと憂鬱な予言ー紙の出版の未来はこうなる」では、紙の出版の未来としてこんなマップが描かれている。
 
2013 - eブックの売上が古本を含む他の書籍の売上を超える。eマガジンが離陸する。
2014 - 出版社がeブックリーダーの試用に補助金を投じる。新聞社、雑誌社は独自ハードウェアによる読者囲い込みを図るも失敗する。
2015 - 街角の小さな書店が消える。中規模書店はスペースを生かしてコーヒーとWi-Fi接続を売る。 稀覯書専門店のみニッチで生き延びる。
2016 - Conde Nast社の雑誌を代表とするライフスタイル雑誌がタブレット版のみになる。
2018 - Barnes & Nobleの最後の書店がインターネット・カフェに転業する。
2019 - B&NとAmazonの出版事業部が他のすべての出版を圧倒する。
2019 - 出版社の大淘汰時代始まる。小規模出版社の少数は生き延びる。ペンギンやランダムハウスのような巨大出版社は傘下のマイナ-ブランドをeブック専門のベンチャーとして分離する。出版社独自のタブレットが消える。
2020 - 中学生から大学生までほぼ全員がeリーダーを持つようになる。紙の教科書はは徐々に消え去る。
2023 - eペーパーが実用化し、eリーダーは紙数枚分の薄さになる。
2025 - 多くの途上国でもeブックへの転換が完了する。紙の本は良くて骨董品、悪ければ邪魔なゴミとなる。稀覯書収集の趣味は存続する。少数の出版社が頑固な愛好者のために紙の本の出版を続けるものの、全般的には出版は完全にデジタル化する。
 
これがiPadもNookも、ましてやKindle Fireの発表もない、本当の夢物語の話ならよいのだが、おそらくはこのマップに近い形で、eブックの普及は推移するのだろう、なくとも日本を除いた各国では。日本を除いた国の書店や出版社の皆さん、ご愁傷様。
 
しかし、古き文化の残る日本においては、けして、こううまくいかないのだろう、と実は電子書籍推進派である私は、暗澹たる気持ちで予測したりしてしまうのである。
 
電子書籍を読むデバイスがあまり進化していない時(iPad以前といってもいいだろう)に電子書籍の普及云々といっても詮無いことであることは承知しているのだが、様々なデバイスがそろい始めた今の、この時に、電子書籍の「囲い込み」どころか、新しく発売されるSony Readerbに提供されるコンテンツがかなりお寒い状況であることを考えると、この国の出版業界は、書籍の電子化というものは、まるで悪魔か仏敵の仕業のごとく扱っているように思えてならない。
 
たしかに、一人の作家を教祖様のようにして編集者、出版社が一団となっている状況や、曖昧なままになっている電子書籍にした場合の著作権や、コンテンツの保護の問題はあることはあるのだが、それはそれとして、日本では電子書籍は流行らない、ということを金科玉条のようにして新しいサービスの提供は非常になおざりにされているように思えてならない(もっとも、現在の制度を維持したまま電子書籍が導入されて、紙をデジタルにしただけってなサービスが提供されるよりはましかもしれないが)
まあ、英語と違って、囲いこまれた言語である「日本語」の環境は、ちょっとやそっとじゃ侵食されないと、たかをくくっているのかもそれないが、今に地崩れ的な状況変化が起こされるのではなかろうか。これが黒船たちによって、なかば強制的におこされないことを祈らんばかりである。
 
どうやら、電子書籍推進派は、自炊をまだまだやらないといけないようですね・・・
 

2011年9月29日木曜日

護国寺に道草

仕事の途中だったが、護国寺に道草。公方様由来のお寺は立派だね。
 

五代将軍綱吉の生母 桂昌院ゆかりのお寺らしい。あやふやな記憶だが、星野之宣の「宗像教授シリーズ」に護国寺の地下に「ミニ江戸」みたいなものがあって、そこは体格の小さな綱吉が・・・、ってな話があったような気がする。

2011年9月27日火曜日

マクドナルドの定年制復活に思う「ナレッジマネジメント」

J-CAST NEWS の「日本マクドナルドが定年制を復活 「成果主義」思惑はずれ若手育たず」によると
 
   日本マクドナルドは2012年1月から、60歳定年制を復活する。同社は年功序列の人事・賃金制度の廃止など、成果主義の人事体系を目指しており、その一環として06年に定年制を廃止していた。
   いったん定年制を廃止したものの、復活するケースは非常にめずらしいという。
 
  定年制の復活について、同社は「若手社員を伸ばしていく企業文化を根づかせていくため、年功序列を廃止するなど、実力主義への意識を高めようとしたなかで、定年制を廃止すべきと考えたが、時期尚早だった」と説明する。
   定年制の廃止は、ベテラン社員の経験やノウハウ、スキルが活かされるメリットがある。しかし同社によると、経験豊かなベテラン社員が自身の成果をあげることを優先してしまい、若手社員の育成が疎かになってしまったという。ベテラン社員のもつノウハウなどの若手社員への伝承がうまく進まなかったと反省している。
 
とのこと.
 
マニュアル至上主義の感のある同社で、こうした理由での定年制復活は妙に興味深い出来事。
 
ただ、社員の方からすると、マニュアルが最重視されて、若手育成が成果主義の下での評価がさほどではないのであれば、好き好んで力をいれないよな、というのはまあ、人の常というものだろう。
 
これが定年制の復活ということで、社員の一定期間の在職は確保されることになるのだろうが、若手育成に対する評価をきちんと上位にもってこないと、そのへんのモチベーションは働かないのではなかろうか。
 
確かに、昔は、物を教えてくれる先輩とか、部下に気をつかってサポートしてくれる上司とかが、ノンオフィシャルな意味でも尊敬され、いわば「おせっかい」が歓迎された時代ではあったが、現代の職場環境は、成果主義、個人主義の浸透によって、とても、「おせっかい」を歓迎する雰囲気ではないし、むしろそんな暇があったら自分の成績を上げろよ、と言われんばかりの風情すらある。
 
もし、こうした若手育成、ベテランのノウハウや技術の移転ということをまじめに考えるなら、そうした育成をしている間や手間の部分で、どうしても個人の成績の面ではロスになるのは間違いないのだから、そこを補う明確な評価というか報償のシステムを考えるべきなのだろう。いかに社員とはいえ、人の持っているノウハウは安く使おうというのか考えないほうがいいですよねー、と辺境にある身としては思ってしまうのである。

2011年9月26日月曜日

そろそろ終盤に近づいたゴーヤ

うちのグリーンカーテンに成っていたゴーヤもそろそろ終盤に近づいてきた。
今年は肥料と水が不足していたのか、成りはあまりよろしからず。
 
ただ、家内消費としては、ちょうど良い具合だった、ということで、夏の記録
 

2011年9月25日日曜日

星野之宣 「宗像教授異考録 3」(小学館 ビッグコミックススペシャル)

宗像教授異考録シリーズもいよいよ三作目

収録は

第1話 人穴
第2話 鬼の来た道
第3話 神在月

簡単にレビューすると

まず第1話の「人穴」は長野県の洞窟で発見された蛇体の神像の調査に赴いた宗像が、忌部神奈に出会うところから始まる。当然、いろんなトラブルというかアクシデントをもたらす彼女の登場なので、通常の遺跡調査に終わらないのは想像のとおり。今回は、実在のIT界の革命児を模した網野富倍という人物をトリックスターとして物語が展開。三人が地底の穴に落ちたところから、甲賀三郎伝説、あるいは徳川家康の伊賀越えの話に展開が及んでいく。蛇神像が出てきたり小道具はおどろおどろしいが、本質のところは歴史の謎解きアクション(インディジョーンズみたいなもの?)かな


二つ目の「鬼の来た道」は宗像が学生時代の旧友で、今は歴史ノンフィクション作家になっている若緒と福井県で再会するところから事件が始まる。といっても本来の目的は、日本書紀に登場する「ツヌガアラシト」あるいは鬼、「物部」氏の調査。そのため「鬼狂い神事」を探りにいくあたりで、山深い山村に入り込み、といったところから、いつもの怪しいゾーンに突入。製鉄を生業としていた物部の子孫が、山中で鉄資源を探りながら渡り歩く姿や、製鉄のため激しい音と炎の中で裸で作業する姿が「鬼」の機嫌となっていったのでは、という話のあたりにふむふむと頷かせながら、突然、古代の秘事にもっていく手腕はさすが。

三作目の「神在月」は、日本古代史ではおなじみの舞台「出雲」である。島根の歴史文化館で開催される古代史のシンポジウムに招かれた宗像と忌部神奈が出会う、古の「出雲退社」。それは単なる神道の神社なのか、それとも、巨木遺跡をもつ「縄文」の何らかの意思をあらわした物だったのか?といった感じですかね。この話の狂言廻しを務める「古代史の権威」たちがなんとも神々しくて独特の味わいを醸し出している。

第1作、第2作とヨーロッパやインドの話も混じったグローバルなところがあったのだが、今回は、どちらかというと国内シリーズ。どちらが良いかは好み次第だろう
ただ、ヤマタイカ以降、「縄文」を扱うときの筆者の筆の冴えは、他の作者の追随を許さないように思う。以前と変わらない星野ワールドを堪能してみてはどうだろうか。

星野之宣 「宗像教授異考録 2」(小学館 ビッグコミックススペシャル)

異端の民俗学者 宗像伝奇(むなかたただくす)が歴史の隠された謎を暴く「宗像教授シリーズ」season2の第2集

収録は

第1話 花咲爺の犬
第2話 割られた鏡
第3話 織女と牽牛

まず1話目の「花咲爺の犬」はおなじみ「花咲爺」の民話に秘められた縄文人と弥生人の「犬」観の違いが興味深く読める話。花咲爺の民話が広く語られるようになった根底に、犬の埋葬に見る縄文→弥生→→鎌倉を経て、戦国時代の愛玩犬の流行、そして徳川綱吉の生類憐れみの令までの、「犬」に対する感情の変化があるとするのは、ちょっと面白い発想。本編の物語は、このあたりとはあまり関係なくて、幼い頃に拾われてきた子犬とともに育った子供が成長につれ、「犬離れ」する。再び会ったときは、その犬の最期の時なのだが、犬は彼女のために・・・、といった「三丁目の夕日」でもありそうなお話

二つ目の「割られた鏡」はうってかわって、正調の「邪馬台国論争」の話。邪馬台国論争では、よく卑弥呼の鏡の所在が語られるのだが、その鏡の所在に、マスコミで持てはやされている考古学教授がからむのだが、実は、その鏡は・・・、といったことが発端。邪馬台国は畿内にあったのか、それとも九州かといったところの宗像の見解は本書を読んでほしいのだが、卑弥呼の鏡が見つからない訳の推理は秀逸。ヒントは、鏡は、姿を映した本人を象徴する、といったところか。もっと言えば、それを完全な形で残すということは・・というあたり。


最後の話は、珍しくヨーロッパからの留学生が登場。おまけに宗像の私設助手となっている姪の瀧ちゃんとのなんとも淡い恋愛沙汰もあったりして、本筋以外にもそのあたりが楽しめる。本編の謎解きは、七夕伝説と日本神話のスサノオが高天原で大暴れしたところとの関係性をメインにしながら、留学生のギリシア神話のミノタウロスとの相関性をめぐって、宗像と彼が大対立といった形で進行。宗像の隠し子疑惑も途中でてくるあたりが、このシリーズらしくなくてご愛嬌。

この巻は、最後の話がギリシア神話に亜半紙が及ぶが、最初の二つの話は、星野之宣が「ヤマタイカ」以来お得意とする、「縄文と弥生」「九州と大和」の話。筆者の手にのって、うかうかと楽しむのが一番良いのではなかろうか。

中国とカレー

日経電子版の"「中国にカレー売り込め」ハウス食品、五輪選手起用し販促。3年後めど、売り上げ2倍に"という記事を見て、日本の食文化も寿司、スキヤキの次はカレーか、と思った。記事を見る限り、2011年の売り上げ見通しが10億円ということなので、まったく売れていないマーケットとも思わないが中華料理のレシピにカレー粉が使われているものをあまり見かけないので、やはり中国全体としては、カレー、カレー粉のシェアは、そんなに大きなものではないのだろう。
その上に、カレーないしカレーライスというのは、インド料理というよりは、日本両栄として進化しているような思いがあるから、中国においてカレーが普及していくというのは、電気製品やアニメ、オタク文化と同じように日本の食文化が外へ出て行くようで、なんとも日本の地位が国際的に低下しているような折、妙に嬉しさを覚える。

ちなみに、世界のカレー粉、カレールウの消費量を調べると、インドがNo1、日本がNo2で、中国はちょっと見当たらない。もともと料理国粋主義の面では、フランスと双璧をなす中国のこと、扉をこじ開けるのは難しいだろうが、一旦消費するとなると、日本アニメと同様、貪婪ともいえる消費欲で日本の消費量など、あっという間に追い抜いてしまううだろうな・・・。
ハウス食品はもともと薬種問屋に勤めていた浦上靖介氏が設立した「浦上商店」がもとで、「ホームカレー」をつくっていた稲田商店を吸収したことで、本格的なカレー製品へ参入したというヱスビー食品と並ぶカレールウメーカーの老舗。バーモントカレー、ジャワカレーの産みの親でもある。健闘を祈っております。
ちなみにアンサイクロペディアによるとカレー好きのことを「ルーマニア」というらしいですね。でルーマニアの多数政党は、福神漬けを好む右派のルーマニア自由党。対抗政党にらっきょうを好む左派のルーマニア共産党(鳥取県に多いらしい)、マヨラーとかがいるらしい。
ついでに、ヨーロッパの国のルーマニアには「ルーマニア」はほとんどいないらしいので念のため
<詳しくはアンサイクロペディアのルーマニアの項を見てほしい>

2011年9月23日金曜日

星野之宣 「宗像教授異考録 1」(小学館 ビッグコミックススペシャル)

日本の歴史を斬新な角度から読み解き。一種爽快ともいえる新たな解釈を与えてきた、宗像教授伝奇考」の次シリーズ

収録は

第1話 巫女の血脈
第2話 百足と龍
第3話 天平のメリークリスマス
第4話 大天竺鶏足記

の四話

コミックの筋立てを事細かにレビューするのは、これからの読者に興ざめだろうから、ざっくりとしたところをレビュー

「巫女の血脈」は、東北のイタコがテーマ。宗像の教え子が青森から出てくる。どうやら彼女は夫と死別したらしく、その死別もなにやら訳ありの様子。で、宗像は、土面をはじめとする縄文の文化を調べるため、青森に出かけ・・、といった展開。彼女が過去の呪縛からの解放とイタコのインタビューをメインの軸にしながら、縄文の土偶、特に遮光式土偶の謎に及ぶ話。イタコの話が近代の日本の歴史をなぞりながら、古代の悲しみにもオーバーラップするところが物悲しい。


「百足と龍」は、いってみれば宝探し奇譚のようなもの。田原藤太の百足退治の話を発端にしながら、戦国時代の金山の採掘跡を舞台にした、武田信玄の埋蔵金探しの話。この話では狂言廻しともいえる忌部捷一郎が登場。最後のほうで、武田信玄の軍師 山本勘助の意外な正体に及ぶが果たして真実はいかに

「天平のメリークリスマス」の舞台は群馬県。この話で、今後、このシリーズで宗像の、ある意味、大事な相方ともいえる忌部神奈が登場。美人の考古学者だ。で、話のほうはこの地を8世紀初め頃治めていた「羊太夫」という渡来人らしい人物の話から、聖徳太子へとつなげていく。日本へのキリスト教の伝播への考察も絡んできて謎ときとしてはかなり秀逸。

「天竺鶏足記」は文字通りインドが舞台。お寺さんの団体に随行した宗像が出会う、仏陀入滅後、56億7千万年後に現れて衆生を救うといわれている弥勒に関する話。仏陀の高弟 マハーカッサバが入定したのが鶏足山、弥勒が現れるといわれるのが鶏頭山。さて、その関係性は、ということで、古代の化石が絡んできて面白いが、ちょっと乱暴な筋立て。

このシリーズ「伝奇考」の頃から、その伝奇性が魅力。真偽は別として、古代史のロマンにひたってみるにはお勧め。

紙の本以外にもebookjapanで電子書籍にもなっているので、タブレットをお持ちの方はそちらも良いかも。自炊した場合よりも画面はクリアなので私は結構愛用しております。

iPhoneというお姫様の行方

iPhone5の販売がソフトバンクだけでなくauでも、という報道があちこちで飛び交って(元は日経ビジネスオンラインの「KDDI、「iPhone5」参入の衝撃 ソフトバンクの独占崩れ、auで11月にも発売」という記事が共通のソースなのかもしれないが)、結局、最後のところはアップルのプレス・リリース待ちといったこととなるのが、iPhoneに関するニュースの通例なので、一日ほどスルーしていたが、日本経済新聞のWebの記事でも「KDDI、iPhone販売へ ソフトバンク独占崩れる 来年から」といった記事が出始めたので、ここらで、ちょっとコメントをしておくことにした。
 
基本的に複数のキャリアからiPhoneが出されるのは、ソフトバンクには悪いが歓迎。もっとも、ウィルカマーのようにソフトバンクに悪いイメージを持っているわけではなく、アップルの方針を呑んだとはいえ格安の利用プランでiPhoneを普及させたソフトバンクはスマホの普及の面で多大な役割を果たしたと思っているので、ソフトバンク関係者の方はお許しを。(むしろBlacckberryという当時、素晴らしい端末を販売しておきながら、馬鹿高価いプランで、実質的に日本のスマホの普及を遅らせてきたDocomoの方が罪は重いのではないか。Docomoが仮にiPhoneの販売権を取っていたら、今のようなスマホの普及はなかったのでは)
 
ただ、やはり、ソフトバンクの電波の悪さというのは、なかなか解消されていないわけで、auでもiPhoneを科販売するということで、両社の競争の中で、少しでもそのあたりが良くなれば、と思う次第。(ウィルコムを子会社化することで、基地局の共同利用なんて話もあったが、最近、とんとその辺で電波事情が良くなったということを聞かないしね)
 
 
しかし、スマホの一端末がどこのキャリアで販売されるかどうかで、ここまで大きな報道になっていくなんて、やはりiPhoneの強大な鋭意協力というものを感じざるをえない。このあたり、androidの端末では、どの機種も持ち得ない影響力というか、優れたガジェットの持つカリスマ性の凄さを思い知らされるのだが、ひょっとするとauのiPhone発売で一番影響を受けるのは、どこかのニュースのエントリーにもあったが、ソフトバンクではなくて、国内の携帯キャリアなのかもしれない。最近、尖った端末といえばサムスンかファーウェイとかが多くて、国内のandroid端末はなんとなく、ガラケーにandoroidを乗っけた、つまりいままでのsynbionがandroidに変わっただけのようなものが多いと思うので、ここらで踏ん張らないと、国内メーカー総崩れなんて悪夢が起きてしまいそうで怖い。
 
ま、かといって、iPhoneを使うために、docomoからソフトバンクに乗り換えた私としては、iPhoneが使えている限り、auには乗り換えないと思いますので、ソフトバンクの皆さん、安心して、電波環境の改善に取り組んでやってください。(音声はWillcomなので、完全にソフトバンク・グループに取り込まれているといえなくもないのだが・・)
 

2011年9月22日木曜日

来る者あらば、去る者も・・・ さらばプリントゴッコ

Willcomの新機種発表のエントリーを書いていたら、少し古い記事になるがプリントゴッコの販売終了の記事が引っかかってきたので、プリントゴッコへの感謝の意味をこめて備忘録を残しておきたい。
 
日本経済新聞の2011/09/20付けの記事によると
 
 
とのこと。
 
プリントゴッコ全盛期は、パソコンが一人一台どころかパソコン・スマホ・タブレット一人各一台の時代が来るとは思いもせず、年賀状印刷といえばプリントゴッコで、年末のあわただしい中、夜に家族総がかりで、ピカッと原版をつくっては、ガチャガチャと葉書に印刷していたのを思い出す。(今では、お父さん、このイメージで○枚印刷しといてね、だからな・・・。隔世の感あり)
 
技術の進歩ということで、まあしょうがないのだが、プリントゴッコとともに「年賀状」というものがそれなりに意味を持ち、それをつくることで家族というものを意識できた「昭和」という時代が、歴史の一幕になったような感じがしたのである。
 
現物をしらない人、Amazonで検索してほしいが、すでにAmazonでも「お取り扱いできません」状態になっているんだな・・・。

Willcomが秋冬向け新機種発表。復活に向けよい兆し

本当に数年ぶりともいえる新機種の大量発表(C-net 「ウィルコムの秋冬モデルは10機種--スマホも来春発売へ」)に、アドエス利用者としては、喜びに耐えない。ここ数年は、新機種といっても、Hybrid W-Zero3やHoney Beeの単発的なものしかなかっただけに、なんとも感慨無量である。これもやはり「誰とでも定額」「2台目以降基本料無料」の効果だろうから、佐々木希さんへの感謝とは別に、やはり、逆風の中、先駆けて「誰とでも定額」をはじめたウィルコム沖縄の面々へ感謝をすべきだろう。(そういった意味で、利用者激減の暴風雨の中で、ブログ中止に追い込まれていた、札幌とか盛岡とかの代理店さんのブログの復活、許してもいいんじゃない?)
 
ま、それはさておき、今回の新機種で気になるのは
 
セイコーインスツル製「SOCIUS WX01S」
 
 
エイビット「ストラップフォン WX03A」
 
かな。
 
WX01Sの他のスマホのBluetoothハンドセットになるところや、WX03Aの通話専用だがフリスクと同じサイズであるなど、なんとなくWillcomの良い意味でのチープ感とキッチュなところを醸し出していて、なんか良いなー。
 
確かエイビットのは、かなり以前から話題にはのぼっていたが、なかなか製品化されてこなかったもの。2008年ごろからちらほら話が出ていたが、Willcomの業績悪化とともに歴史の波間に飲み込まれていた機種。
 
 ソウルに通いながら考えた 「フリスクフォン?いやストラップフォン」
 
 
 (WILLCOM NEWS の方でも記事があったと思うが、見つからないな)
 
Willcomの復活の兆しとともに、製品化されるというのはかなり嬉しい。(Bluetoothのハンドセットにもならないし、メールが使えないっていうのがちょっと不満だけどね)
 
 
なんとなく、しばらくすると今のアドエスから上記の2機種いずれかに機種変していそうな気がする・・・

2011年9月19日月曜日

GARAPAGOSは健在だったようですね・・・

撤退という報道があったシャープのGARAPAGOSだが、asahi.comによると
 
 シャープは16日、タブレット型端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」について、今後も事業を強化していく方針を明らかにした。「電子書籍専用」だった初代モデルの直販は今月末で終了すると発表したが、新機種の投入や販路拡大を進めていくという。
 
 
今後もイーアクセスで販売している機種のほか、新機種のリリースもあるとのこと。シャープのタブレットの灯が消えなかったのは良かったですね。
 
ついでに、国産スマホの草分けアドエスを出したシャープさんにウィルコムでタブレットも出してもらうと嬉しいんだが・・・。
ネットアクセス無料の、通話も「どこでも定額」でできるタブレットなんてどうでしょう。

「9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方」

あっとおどろくようなテクニックを期待しているようであれば、本書から得られるものは少ないので、他の本を読んだほうがいい


本書はディズニーという、遊園地として一流である上に、バリバリ、アメリカの企業で、従業員、しかもアルバイトを、どう教育し、どうビジネスの中で戦力としてしっかり使うか、を教えてくれる本であるのだが、質は、そのやり方とというのは、王道中の王道で、基本をきちんとやっていくというあたりが、ちょっと意外でもあり、日本的なメンタリティを持っている私としては安心をするところ。

目次は

Chapter1 育てる前に教える側の「足場」を固める

ディズニーが考える理想の上司・先輩とは/「教える喜び」を感じないと後輩は育たない/自分が扱われたように、後輩は人を扱う/「見て覚えろ」では後輩は育たない/ミッションを正しく理解し、後輩に伝える/行動指針をもち、有線順位をはっきりさせる

Chapter2 後輩との信頼関係を築く

リーダーシップをもって後輩と接する/後輩に「いつも見てくれている」と意識させる/何か感じたら、すぐに「声をかける」/仕事の成果だけに注目しない/間違った考えに染まった後輩を変える

Chapter3 後輩のコミュニケーション能力を高める

後輩の"存在"を認める/後輩に、常に思いやりをもって行動させる/価値観を共有する/後輩との面談・話し合いは、ここに要注意/後輩の状態に合わせて対応を変える

Chapter4 後輩のモチベーションを高める

笑顔のあふれる職場をつくる/仕事の重要性を認識させる/「誇り」をもてる環境をつくる/指示するときは、必ず「理由」も伝える/後輩によい点を見出せば、すぐにほめる

Chapter5 後輩の自立心・主体性を育てる

後輩に自信を持たせる/後輩に「スモールステップ」をもたせる/後輩に自立のチャンスを与える

で、この本のアルバイト(従業員。なにせ、ディズニーのアルバイトは18,000人ということだから、そんじょそこらの会社の正社員より多いよな)を教育する上での基本は、上司、先輩がミッションをきちんと認識して後輩に伝え、行動指針ををもち、優先順位をはっきりさせる、といったことを丁寧に、根気よく、繰り返し教え、ディズニーに対する忠誠心というか同士としての精神をつくっていく、ということになろうか。
これを聞いただけでは、また、あのアメリカ流の社員管理術あるいは組織運営術かよ、と思うところだが、このやり方を進める上の随所随所に、人と人とのスキンシップ、「自主的・主体的に相手を思いやる」ホスピタリティがはめこまれているのがディズニー流ということなのだろう。

たしかに、従業員の大半をアルバイトが占めるであろうディズニーでは、価値観や職場に対する意識もまちまちであろうから、一人ひとりをつなげていく術は、マメに声をかけ、価値観を共有していく人間的な関わりあい(本書のP119では「ストローク」といっているが)がもっとも効果的なのだろうと思う。そうしたことが、「カヌー探検」や「コンタクトレンズ捜索」のエピソードや、電車でディズニーの仕事について喋っている筆者を注意するアルバイトの女の子(ディズニーのキャストは、ゲストになるであろう人の夢を壊さないため、ディズニーのバックステージや仕事の話を公の場では慎むことになっているそう)、バックステージの様子が客に見えると「ショーのクオリティが下がる」と憤慨する一般のスタッフなどの姿に現れているのだろう。

職員、従業員の教育というと、ともするとテクニック論に頼ってしまうところがなきにしもあらずなのだが、天下のディズニーで、こうした一種泥臭い社員(アルバイト教育)が主流を占めているということは、基本の基本、会社と社員の精神的なつながり方、紐帯がどこまで形成できるか、の重要性を改めて教えてくれるのではなかろうか。

本書の細かなところは、「読書メモ」の形にでもして紹介しようと思うが、肩肘はらずに、社員教育、職場の組織づくりの基本を教えてくれる一冊である。

2011年9月18日日曜日

「SONYの新タブレット発売」に「SHARPのGARAPAGOS」がかぶさる

SONYが新タブレットを発売すると、ほぼ同じくして、SHARPのGARAPAGOSの販売終了がリリースされている。
 
もちろん、iPad追撃を狙うSONYの新タブレットと読書リーダーであるGARAPAGPSと同列に扱っててはいけないのだろうし、SONYがひさびさに力を入れていると思われるタブレットの発売に水を差すわけではないのだが、AmazonのKindleやAppleのiPadなどのアメリカ勢の前に、国内勢、死屍累々といった風情を感じてしまう。端末としては、ガジェット好きとしては、結構興味を引くものではあるのだが、どうもコンテンツの囲い込みの臭いがきつすぎて食指が伸びないのである。
 
KindleやiPadの囲い込みがないかといえば嘘になるのだが、たとえば電子書籍やアプリの提供にしても、純正のものが多くプリインストされているようで、例えばiPadのように、サファリといくつかのPIMソフトとフォト・ビデオビューワや音楽プレーヤーぐらいで、あとはAppストアでご随意に、といった一種あっさりとユーザーに任せている感じがなく、窮屈な感じがするのである。(あとお値段もそこそこ張るしね)
 
ここらで、中華Padよろしく、格安高性能な日の丸Padを売り出すってのは、どうだろう。(ソフトとかは絞り込んで、アンドロイド・マーケットに任せてしまってね)iPadは手に入れたが、ついでにAndroidも触ってみたいガジェット好きは、かなりいると思うのだが・・・
 
でも、HPがWebOSを放棄したときにTouchPadを投売りして、急激に売り上げが伸びたらしいから、GARAPAGPS投売りされるようであれば、iPad使いの私も、買ってしまうかもしれません・・・
 

2011年9月17日土曜日

NHKの番組ネット配信に民放連が反対って・・・・、アナクロっぽいのだが

J-CASTニュースによると
 
 
ということのようだが、民放連の主張については、個人的には「うーむ」というところ。
 
著作権の問題やら解決すべきことはあるのだろうが、いわゆる受信料をもとに作成されているNHKの放送は、心情的には、受信料を払っている私たちの共有財産と思えて、その意味で、様々な媒体で番組を配信されることは、受信料という不可思議なものをなかば強制的に払わされているこちとらの当然提供されるべきサービスのような気がするのだが・・・。
 
特に、仕事の形態や生活スタイルが変化している中、TV普及時のような茶の間で家族なかよくTVを見るという姿はもとより、自室で一人ひとりがTVを見るという時代も過ぎ、TVに限らずインターネットをはじめとして様々に映像や情報を提供するものがある今の時代に、TVの前に縛り付けようとする魂胆がなんとなく、時代遅れの臭いがしてくる。
 
あれこれ小難しいことはいわず、NHK,民放とも、ネットの大海に泳ぎだしてもいいころではないのだろうか。

2011年9月16日金曜日

大容量のストレージサービス Yahoo!ボックスが提供されるってのは、嬉しい出来事

最近、オークションに出品するわけでもなく、目新しいサービスもないので、Yahooプレミアムを解約してもいいかな、と思っていたら、
 
(JAPAN INTERNET COM のニュースを引用)
 
というニュースを遅ればせながら見つけた。
 
普段からDropboxやSugerSyncのサービスは使っているのだが、今のところフリープランなので容量が限られている状態なのである。(SugerSyncは日本語版正式サービス開始前からのユーザーなせいか、容量がちょっと大きいんだが・・)
有料版にすると、Dropboxが50Gで9.99$、SugerSyncがサービス期間中で30Gで420円だから、Yahooボックスのサービスはお得な値段ではある。
 
個人的にYahooプレミアムの解約は当分お預けと思っているのだが、できうれば、iPhone/iPadのi文庫やGoodreaderと連携できるアプリも同時提供していただけるとありがたいのだが・・・

2011年9月12日月曜日

ニンテンドー3DSの値下げ効果が失速、って、なんとなく想定できたような

先だって値下げして、結構な騒ぎになったニンテンドー3DSなのだが、ITメディアの記事によると
 
 ゲーム雑誌出版のエンターブレイン(東京都千代田区)によると、3DSが値下げされた直後の8月第2週(8~14日)の国内販売台数は約21万5千台に達した。2月26日の発売初週(約37万1千台)に次ぐ水準で、値下げ前の買い控えがあった8月第1週(1~7日)に比べ約58倍と大幅に増加した。値下げのインパクトが販売台数を大きく押し上げた形だ。
 しかし、その効果は長続きしなかった。値下げの翌週(8月15~21日)には約10万7千台と早くも半減。8月第5週(8月29~9月4日)には約5万5千台と、値下げした週(8月8~14日)に比べ、約4分の1に落ち込んだ。値下げからほぼ1カ月で、その効果は吹き飛んだ格好だ。

ということらしいのだが、目だったソフトのない3DSが値下げだけでは、どうにもならなかったということだろう。

記事中には

 3DSは発売直後こそ好調だったが、発売2カ月後には最大のライバルであるソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」に国内販売台数で抜かれた。6年以上前に発売されたPSPに3DSが売り負けるのは、任天堂にとっては屈辱の事態と言っていい。

といったこともあるのだが、なに、PSPもハードが素晴らしいから巻き返したわけではなくて、モンハン人のおかげといえなくもなくて、そのあたり、ソフトに恵まれたかどうかの差なのだろう。

まあ、ライバルもSONYもプレステ・ヴィータの発売を予定しているので、勝負はそれが出るあたりに、ひとまずの決着がついてくるんだろうが、SONYもハード偏重で大ゴケすることがよくあるから、ニンテンドーの巻き返しもけして夢ではなかろう。

要は、面白いソフトをいかにつくれるということにかかっていると思うのだが・・・.。ただまあ、最初ボロクソに言われていたDSが大化けした時代を経験した身としては、まだまだ勝負はこれから、と思いたいのである。

コグレマサト「ネット速読の達人ワザ」 (青春出版社)

人気ブログ「ネタフル」の管理人 コグレマサトさんの、ネタバレといってもいいぐらい、手の内を教えてくれるのが本書。

目次は

Chapter1 "情報が集まる人"は何をどう見ているのか

ネット速読の達人、はじめの一歩/情報はフローとストックで考える/フローの情報をキャッチ&ストック/自分がほしい情報はどこにあるのか/眺めているだけで"選球眼"はきたえられる

Chapter2 ツィッターを使って誰よりも早く最新ニュースを知る方法

ツィッターは情報の鉱脈だ/手っ取り早く情報力がアップするリスト使いこなし術/Togetterで効率よく話題の流れをつかむ/「情報の目利き」はこう探す/あの人の情報源がわかる「Paper.li」/情報が集まってくる発信のコツ/

Chapter3 検索では見つからない"使えるネタ"が集まる仕組み

コグレ式ネタ集め術/フローの情報源はこれでチェック/フロー情報はiPhoneでキャッチ/情報収集のあり方を変えた「Reader」/GoogleリーダーにRSSを登録する/Reader使い倒し術/2チャンネルまとめサイトを素早く読んで情報通になる/2チャンネルを見るときは「BB2C]で/ネットで盛り上がっている話題は「はてな部区マーク」をチェック/今一番熱いフェイスブックを積極的に使おう/情報の一時保管庫「Instapaper」で生活が一変する/ストック情報「Evernote」に集約/は「Instapaper」と「Evernote」のカシコい活用法



Chapter4 もう検索難民にならない!ネット活用秘テク

面白いか面白くないかはここで見分ける/タブブラウザのひとつ上の使い方/MacユーザーにはSafariStandがオススメ/ショートカットキーを駆使して「超」時間短縮/Webブラウザーで「後で読む」するには/WebページをEvernoteに保管する一発ワザ/知らない言葉をsらべるちょっとしたコツ/しぼり込みの検索で使いたい便利機能/一歩先行くグーグルテク/ブログに絞って検索するには/ツィッターを対象に「今」をサーチ/時事ネタは「ニュース検索」が便利

Chwpter5 処理能力3倍アップ!パソコン画面の速読ワザ

パソコン上でより速く読む/大事なことだけの"つまい食い"式速読術/キーワードだけ目立たせるグーグル技/長文ブログを読むときのブラウザー活用テク/テーマごとにウィンドウを分ける/拡大縮小を使いこなしてタイムロスゼロ!/重点的に読むべきは、ブログの出だしかしめくくりか?/ニュースサイトの効率的な読み方/広告を省いてシンプルな表示にするには/モニターよりも神で読んだほうがいい情報とは/ネットの情報の真偽はどう確かめる?/動画を速く見る裏ワザ

Chapter6 量でも質でも差をつける!情報の目利きになる習慣術

情報通になるちょっとした習慣/クチコミ情報はツィッターで集めよう/「時間がない!」急場の検索使い分け術/ライバルに差をつけるとっておきのネタはここで仕入れる!/「次ページへ」の煩わしさを解消してくれるツール

となっていて、これをざっと見ただけで、アプリの使い方から、情報の集め方、捌き方を懇切に見せてくれているのがわかるはず。


といって、単なるアプリの紹介や、技術論、テクニック論になっていないのが、本書のすごいところで

例えば

P20
「本当に必要な情報には出会うべくして出会う」というわりきりが必要



P22
どの界隈に自分が必要としている情報が流れているかということは、いずれ意識していると、そのうち自然とわかってくる
これに関してもじつは、量稽古のようなもので、大量の情報をシャワーのように浴びていると、少しづつ勘所がつかめてくる

とか

P24
規模が大きくなればなるほど情報の取捨選択の作業は大変ですが、しかし役に立つ情報が見つかる可能性も高まります。
そして、これは量稽古的な側面もありますが、大量の情報のシャワーを浴び続けているうちに、それはいずれ慣れてしまうものです。
集めた情報すべてをじっくり読み込む必要はありません。なんとなく眺めているだけでも、後々、情報の取捨選択の判断に大きく影響してきます

といったあたりには、さすが人気ブログの運営者らしい言で、うむと唸らせられる。
特に印象に残るのは「量稽古」といった言葉で、やはり、どの道も抜け道というのはなくて、王道をきちんと歩まないといけないのだ、ということを改めて思い知らされる。

何はともあれ、「量は質に転化する」を信じて、もう少し頑張ってみましょうか、皆さん。

2011年9月11日日曜日

「夏休みの宿題をためない方策」は、仕事のやり方に通ずるものがある

所さんの目がテンの再放送(うちは田舎なので、8/27放送分が、今日の午前中に放送される)をふと見ていると、子供がなぜ「夏休みの宿題を、ギリギリまでためてしまうか」というのをテーマにしていた。
 
それによると
 
「子どもはペース配分が苦手なため、まとめて渡すと、すぐにできると思い、遊んでしまうのに対し、小分けに渡した場合、宿題のペースが掴めるので、集中して計画的に終わらせることができる」
 
だから、夏休みの宿題のようにまとめて渡してしまうと、ついつい遊んでしまっ、夏休みの終わりの頃までためてしまうことになりがち
 
とのことなのだが、これは普段の仕事のやり方にも通じるものがあるのでは。
 
何かのプロジェクトとか、イベントとかを任されたとき、あれやこれや会議をしたり、いろいろ準備をしたり、けして仕事をしていないわけではないのだが、どういうわけか本体の準備や本筋が遅れ遅れになり、期限ぎりぎりになって、大慌てするのはよくあること。
こんな時、スケジュールや計画をじっくり組み立てておけば良かった、と悔やむのだが、この夏休みの宿題のように、そもそも、プロジェクトやイベントを、「丸ごと」の状態で認識して、「丸ごと」仕上げようとしているのが、間違いなのかも。
宿題を「算数」「国語」「理科」「自由研究」といったように分類し、小分けしてプリントを片付けていくように、仕事を、要素ごとに分類、小分けして、それを片付けていく、というやり方が、目標達成までの近道かもしれませんね。
 
 
ちなみに、「所さんの目がテン」のHPはこちら http://www.ntv.co.jp/megaten/

2011年9月10日土曜日

iPhone/iPadに証明書をインストール

CitirxのClientを使って、証明書の認証が必要なサイトにアクセスする必要が生じたので、iPhone/iPadに証明書をインストールしてみた。
やり方は、あちこちのサイトを参考にさせていただいたのだが、備忘録的にメモ
 
まず、インストールする証明書を、iPhone/iPadで読むことのできるメールアドレスに送っておく(私の場合、どちらも、G-maiとl同期をとっているので、G-mailへ送っておく)
 
iPhone/iPadで、G-mailにアクセス。証明書を送ったメールを開いたら、送った証明書をタップ
 
すると、こんな画面が開くはず
 

黒塗りのところに送った証明書の名前が出ているはず。インストールをタップすると


といった警告画面が出るので、かまわず「インストール」をタップ。するとインストールが始まり


といった画面になると完了。以外と簡単であるが、インストールは、あくまでも自己責任で、お願いします。

2011年9月4日日曜日

Synergyを入れてみた

最近、暑い日が続いたせいか、メインPCを設置している仕事部屋での作業が辛くなっていて(なにせ西日の入る屋根裏部屋のようなところなので、日中は殺人的な温度になる)、EEEPC 901-Xを下取りに出して購入した、EeePC 1215でクーラーの効いた居間や、喫茶店やファーストフード店で仕事をすることが増えてきている。
そのせいで、よく使うファイルやらがこのノーパソに移行してきているのだが、たまに仕事部屋で作業するときは、メインPCの中のデータやメインPCでブラウザとかを立ち上げておいて仕事をするので、マウスとキーボードが複数ある環境にちょっと不満がでてきた。
 
ということで、マウスとキーボードの一元化をするため、Synergyを導入した。
 
以前XPを使っていたときには、LinuxとWindowsという環境でマウスとキーボードを一元化するために使っていたのだが、SynergyのVista対応が遅れたせいもあって、すっかりご無沙汰になっていたソフトだ。
導入はかなり簡単で、Synergyのページからインストールし、いくつかの設定をすればすぐに使えるようになる(設定については、いずれレポートしたいとは思っているが、ここのHPがかなり詳しいので、参照してほしい)。
 
ノートとデスクトップで4画面にもなると、マウスのカーソルがどこにあるか、時折見失うが、やはり2つのマシンを1つのキーボードとマウス(今のところ、ノーパソをメイン、デスクトップをサブにしている)で操作できるのがかなり便利なことは間違いない。
 
複数のマシンを同時に使って効率を上げたいと思っている方は、導入してみてはどうだろうか。

FFFTPの開発終了に思う

最近、デスクトップのM/Bがいかれてしまって、M/Bを換え、OSの再インストールを余儀なくされたため、今まで使っていたソフトをぼちぼち入れている状態である。
 
今日は、玄箱Debianのお手入れをするため、FFFTPの再インストをしようと、SotaさんのHPを訪れたところ、開発中止の報にぶつかってしまった。
 
その理由は、開発をしていくモチベーションが維持できなくなったから、とのこと。残念ではあるが、本当にご苦労様というねぎらいと、いままでサーバーの管理やらなにやらに利用させていただいた御礼を言っておきたい。
 
最近は、クラウドサービスや、ブログサービスも各種提供されてきて、FTPソフトのお世話になることは少なくなってしまったが、自鯖の構築や、レンタルサーバーでのHPやブログの運用をやる際には、かかせないソフトであったし、PC関係の雑誌には必ず紹介され、付録のCDには必ず入っていたソフトであった。
 
現在のネット社会の隆盛に、このFFFTPが果たした役割っていうのは、かなり大きなものがあると思っている。
幸いに、開発は終了しても配布は続けてもらえそうなので、ひとまずは安堵というところだが、たとえばWindowsのバージョンアップとかいったOSの改変があった際に今までどおりに使えるかどうかは、一抹の不安はある。
こうした不安を抱えつつも、なにはともあれ、作者のSOTAさんに心から感謝をささげたい。
ご苦労様でした。そして有難うございました。
 
 

2011年9月2日金曜日

トリプル・ディスプレイ環境を構築した

寝室のTVを地デジ化を機会に液晶TVに買い換えた。そのついでに寝室でDVD鑑賞とネット用に置いていたデスクトップを液晶TVに接続してTVの画面でDVDやネットが見られるようにしたのだが、そのあおりで、15インチの古い液晶モニターが余ってしまった。
 
これを、もっけの幸いとして、今までデュアル・ディスプレイだったメインPCをトリプル環境にしようと思い立った。
 
といっても、USBのディスプレイアダプタやグラボを2枚刺しにする環境をつくるといった新たな設備投資も嫌なので(実は結構節約家であると個人的には思っている)、今使っているメインPCのM/Bが、VGAがオンボードなのを幸いに、グラボとオンボードのVGAでなんとかならないか試してみた。
 
といっても、何のことはない、BIOSでオンボードのVGAの機能とグラボを双方有効にするだけ。
 
私のM/BはASUSのP5QPL-AMというソケットがLGA775の古いマイクロマザーなのだが、その環境でいうと、
 
①起動時にDellキー長押しでBIOSの画面に入り
 
②Advanced → Chipset → North Bridge Configuration と移動し
 
③Inifiate Graphic Adapter の設定を [IGO+PEG(Dual)]に切り替え
 
③F10で保存
 
といういたって簡単な手続きで、あっさりとトリプル・ディスプレイ環境が実現した。
 
グラボのグラフィック・ドライバがnVideaで、オンボードのドライバがIntel GMAであったので、最初、グラボに同梱されていたCDのグラフィック・ドライバでは、立ち上げてから、オンボードの方のディスプレイを有効にしないといけなかったのだが、グラボのドライバを更新したら、最初からトリプル・ディスプレイの環境で立ち上がるようになった。
 

オンラインゲームとかはやらないので、うちに奥さんの言のようにトリプル環境にする必要があるの、と言われるとそれまでなのだが、ちょこちょこと仕事や作業にするときにブラウザとEvernoteとPDFビューワを同時に立ち上げておいて、それを見ながらテキスト入力なんてことをやるときには、かなり便利だ。
 
ディスプレイもかなり安価になってきたことでもあるし、デュアル、トリプルの環境構築も今までに比してかなり簡単にできるようになったと思う。PCを使っていて、ちょっと画面が狭いかな、と感じている人、特にノーパソを使っている人にはお勧めである。一回、デュアル、トリプルにするとやみつきになること間違いなし、と思うのである。