2011年8月27日土曜日

NHK受信料の「10%還元」がもめているらしい

 
 NHK受信料「10%還元」の具体的方法を盛り込む平成24年度からの次期経営計画の検討が、23日の経営委員会から本格化する。「10%還元」は20年10月に議決された現経営計画に盛り込まれ、当時の経営委は「還元は値下げ」と明言したが、NHK幹部は経済状況の悪化などから「ゼロから再検討しており、素案を示せる段階にない」と明かす。執行部内には放送設備の耐震強化など災害対策を「還元」と位置づける案なども浮上しているが、視聴者の理解は得られにくい状況だ。
 
とのこと。
 
で、この還元の手法として、オンデマンドの無料化も検討の素材になっているとのこと。まあ、放送設備の耐震強化を、「10%還元」なんてエラそうにいわれた暁には、NHKの経営陣の神経を疑わざるを得ないが、オンデマンドの無料化は選択肢の一つとして考えてもいいのではないか。
 
NNHKの過去の番組は、作成にかける物量と人的投資もあって、かなりの高レベルもものが作成されてきている思っているので、これを、国民の財産として無料で提供するというのは、国民から受信料をとってきたNHKの国民への還元の方法として「あり」ではないだろうか。たとえば、公立の図書館、博物館がその収蔵物を無料ないしはかなり安価な料金で公開するとと同じようなものと考えてはいけないだろうか。
 
正直なところ、オンデマンドの料金は民間の他の映像配信系のサービスと比べても割高な感があるので、それぐらいいいんじゃない、と思う次第である。

決断の速さを裏付けるのは「情報」

IT media エグゼクティブの「韓国企業の強さの秘密は「情報」重視の経営」によると
 
サムスン電子の決断の速さを裏付けているのは「情報」で、サムスンのCEOは、グローバルに存在している全ての拠点から上がってくるタイムリーな「情報」を把握できるようになっており、しかも、各拠点の責任者がCEOに情報を報告する歳、プレゼンテーション資料を別途作成する必要はなく、システムが出力する情報が、そのままCEOに伝わる仕組みになっている由
 
もちろん、このシステムを構築し、メンテし、しかもこのシステムを使わせるために専任のチームの存在(このチームはシステムが使いこなせない事業責任者の更迭もできるらしい)あっての運用なのだろうが、プレゼンテーション資料の作成を必要とせず、生データを判断責任者に届ける仕組み、というのは、なかなかできないし、責任者自体がついつい、部下の資料の加工を頼みにしてしまいがち。
 
 
部下が加工を施したプレゼンテーション資料は、取引の相手方への説明に利用するのはいいが、そのプレゼンテーション資料だけをたよりに判断を下すと、確かに部下の「判断」の枠内で、責任者も判断してしまうという危険性も包含してしまうことになる。
 
といって、生データというのは、時間の制約のある中では、なかなか読みこなすのに時間がかかるのが難点。
 
 
要は、責任者が判断を下すに必要な生データを、どれだけ簡便で、見やすい形で入手できるかに、仕事の成否がかかっているということなのかしら。「現場で判断しろ」とはいいながら、現場の瑣末なことに溺れていては、判断を間違ってしまうことがある、ってなことにある意味通じる話では、と思った次第。

2011年8月25日木曜日

始まりの終わり と 終わりの始まり ー ジョブズ引退

ついに、というか、さすがのジョブズも病には如何ともできず、引退の日を迎えてしまった。

C-netの記事を引用すると

ついにその日が来た。Steve Jobs氏がAppleの最高経営責任者(CEO)を辞任することになった。米国時間8月24日に発表された声明によると、後任は同社最高執行責任者(COO)のTim Cook氏で、Jobs氏は会長に選任されるという。

ということで、個人的には、島田紳助さんや管直人首相の引退よりも、実は重く受け止めたニュース。

個人的な感想をいえば、スティーブ・ジョブズはPCメーカーのCEOということを超えて、20世紀終わりから21世紀初頭にかけて、我々の新しい精神生活のあり方やネットというものを中心においた新しい生活のあり方をマッキントッシュやiPhone、iPadというデバイスを通じて、語りかけていた、一人の思想家だと思うので、今回の引退は、一人の思想家の実質的な引退と思いたい。とりわけ、こうしたデバイスを通じて語りかけていた思想家は、新たなデバイスを創造する環境にいなくなったことが、すなわち思想を表明する手段を失ったことに近いから、残念ながら、もはや、ジョブズの思想的な肉声を聞くこともないのだろうと思う。

願わくば、appleが失速することなく、新しいデバイスを出し続けることを期待したい。というのも、青木恵美さんの「信州発ITライターの憂鬱」でApple TVのエントリー(Apple TVがやってきた~魔法のようなAirPlayにびっくり)を読んでApple TVが欲しくなっているんで、できれば、appleにはこれからも今の勢いを持続して欲しいんである。

追記

GIZMODEの「ジョブズは今後もアップルの未来を描き続ける」によると
アップルのスティーブ・ジョブズCEOとしての職をCOOのティム・クックに譲りました。でもウォールストリート・ジャーナルによれば、今後もアップルの戦略には積極的に関わっていくようです。
ということのようですね。となると、まだまだジャブズ流儀のアップル製品がでてくるということか・・。うーむ、Apple TV 買うかな・・

2011年8月21日日曜日

webOSの開発中止に一抹の寂しさが・・・

このエントリーの時には、またなにか事情が変化しているかもしれないが、HPがWebOSの開発を中止するようだ。
 
詳しくは
 
 
 
 
 
 
 
といったあたりを見ていただきたいのだが、また一つ可能性が消えてしまうのではないか、とPalmやCLIEといったPDAからスマホに移ってきた身としては、何か寂しい気持ちにかられる。いつも通ってきた老舗の飲み屋がひっそりと店じまいするような気分かな。(もっともTreoとかPalmPreとかはスルーして、Willcomのアドエスに移行しているので、あまり大きなことはいえないのだが)
 
 
「WebOS」にとってはPalmのHP買収の次の試練だが、今回の試練はちょっと越えられそうにないかも。
 
 
起きている事実は、斜陽のOSが危機に瀕しているだけなのだが、OSの一つが消えてしまうということは、ネットの可能性を一つ失ってしまうような気がする。Linuxが普通の人が使うOSとしての力を失い、Windows、iOS、Androidの3つに席巻されてしまっているといっていい今、一つの多様性が消えてしまうのはちょっと惜しい。
 
メインストリームは、先の3つのOSになるとしても、サブストリームとして、より多くのOSがあってもいいと思うのは、素人の勝手な願望か。種の多様性と一緒にしてはいけないのだろうが、より多くの可能性のシーズが保存されているというのは、けして、将来において邪魔にはならないと思うのだが、どうだろう。
 
誰かこのOSを引き取り手はでないものだろうか。Winbdows Phoneの開発中であればMicrosoft、携帯事業が元気であればNokiaがその候補となったんだろうがな・・
 

2011年8月18日木曜日

Skype Wifi 海外旅行時は便利かも

いろんなところで Skype Wifi の記事が出ていて、そのうちC-netによると
 
 SkypeのWi-Fiアクセスアプリケーションが、Appleの「iOS」端末向けに提供される。
 
 同社は米国時間8月17日、「Skype WiFi」アプリケーション(以前は「Skype Access」と呼ばれていた)を無償アプリケーションとしてApple Storeで提供開始したと述べた。(「iOS 4.1」以降を搭載する)「iPhone」と「iPod touch」、「iPad」ユーザーは、既存のSkypeアカウントを利用して世界中の100万以上のWi-Fiホットスポットに接続可能になるという。
 
 これにより、ユーザーはホテル、空港、駅、コンベンションセンター、バー、レストランのWi-Fiホットスポットに接続して、「Skype Credit」で使用分を支払えるようになる。Skypeを介してこれらのホットスポットにアクセスすることには、次の2つの利点がある。1つめは、ユーザーが既存のSkypeアカウントとクレジットが使用できること。2つめは、1時間または1日分の使用料を支払うことなく短時間だけWi-Fiホットスポットを利用できることである。
 
のこと。
 
海外旅行の多い人は便利だろうね。ただ。全市Wifi化を進めているソウル市なんかは、ちょっと迷惑かも。
もっともLiveodoorの無線LANの取り組みやFonの普及がなかなか進まないわが国のWifi環境にはちょっとよい傾向かも。

2011年8月16日火曜日

「グーグルがモトローラ買収」ってNEXUSの捲土重来を期しているのか?

今朝方から、ネットの上ではグーグルがモトローラを買収する話で持ちきりである。ネットではないが、なんとNHKの朝のニュースでもやってたぐらいだから、スマホも日常生活的風景になってきたな、と思う次第。
買収の詳細は、C-netによると
 Googleは米国時間8月15日、Motorola Mobility Holdingsを現金約125億ドルで買収すると発表した。1株あたり40ドルで、これは8月12日終値時点のMotorola Mobilityの株価に63%プレミアムを乗せた価値となる。
 Googleは、同社の「Android」を通じてMotorola Mobilityとパートナー関係にある。Googleの最高経営責任者であるLarry Page氏は、「Motorola MobilityはAndroidに深くかかわっており、2社が結びつくのは自然なことだった。2社が一緒になることで、Androidが強化されるだけでなく、市場の活性化にもつながり、顧客の選択肢も広がる」と述べている。
ということで、いくつかのニュース時報をみると、最近のappleをめぐる訴訟争いの泥沼からの回避と、特許争いで有利な地位を占めたいから、というのが多くの理由で、もう少しうがったところでは、appleのような垂直分業をしたいから、といったところが大勢である。
で、ふと思ったのが、GoogleはNexusを諦めていないんじゃないか、ということ。携帯キャリアを通さず、まるでPCを買うように買える携帯として売り出したNexusだったが、ご承知のとおり、携帯キャリアやメーカーの有形無形の意地悪で今はもう影も形もないはず。
しかし、もともと技術至上主義のGoogleのこと、技術の上にマーケティングを置きたくはないはず、いずれはテクノロジーの神の配下に全てを置くんだー、という野望を捨てきってはいないとみるが、いかがか。
今年の年末商戦あたりに、モトローラ製のNexusが店頭に並ぶってことがおきるかもしれませんねー。でも、それは、モトローラ以外のメーカーがandroid端末を出さなくなる前兆であったりして・・・
(あちこち、ネットを彷徨っていると、404 Blog Not Foundの小飼 弾さんが、今回の買収について批判的なエントリーをしていた。さすが、眼のつけどころが違いますな)

2011年8月15日月曜日

「自炊」は世界共通につながる言葉となるか?

Tachcrunchの「日本のBookscan」が子会社1DollarScanをアメリカで立ち上げ」によると
 
 1DollarScanは、日本のBookscanの合衆国版だ。Bookscanはこの種のサービスとしては日本最大で、同社によると年商は数百万ドルにも達する(つねに大繁盛なのでユーザは通常、自分の本などをデジタル化してもらうのに数か月待たなければならない)。
1DollarScanのやり方も、Bookscanと同じだ: ユーザから本や文書などを受け取るとそれをスキャンし、PDF化してDVDに焼く。ほかのメディア変換サービスと、やることは同じだが、1DollarScanはその名のとおり、最低料金が1ドルだ(写真なら10枚、本なら100ページまで)。
そのねらいは、取っつきやすい料金にすることによって、大量受注を可能にし、競合に勝ってアメリカという大きな市場を手中にすることだ。1DollarScan曰く、事業のやり方は日本に学んだ、とくに、トヨタのkaizen方式を厳しく適用することによって、業務の効率化とコストダウンを図りたい。
ということで、トヨタのKaizenの話は別として、アメリカでも、「自炊」の潜在需要はあるということだろうか。
 
アメリカといえば、Kindleなどの電子書籍サービスが、日本と比較にならないほど発達しているから、電子書籍の提供の少なさに耐えかねて、アナログの書籍をデジタル化しようというわけではないだろうし、家の広さも日本よりははるかに広いだろうから、日本とは異なる需要があると見込んだのだろう。
さて、「自炊」は「スキヤキ」や「カイゼン」「オタク」と並んで、共通語になるだろうか、この後の同社の業績を期待したいところ。
 
日本のBookscanのサービスは、かなり混雑しているようで、ひょっとしたらアメリカも柳の下のなんとか、といったことになるかも。
 
ただまあ、日本のちょっとDIY好きの人は、ドキュメントスキャナを買って、ぽちぽちとやるっていうのが結構ひそかな楽しみではあるんだよな・・・(私の場合、数百冊の蔵書はほとんどスキャンしました。レッツノートビジネススキルアカデミーで原口龍介氏は900冊あまりをキャンした、と言っていたので、とても、そこまで追いつかないけどね)
 

2011年8月13日土曜日

思い出ビジネスってのは、これからかなり有望なビジネスになるのかも

 
という記事を発見。これによると
 
ネブラスカ州オマハのPeggyBankは、ちょっと違う。同社は、宛先として自社の住所が印刷された箱を、まず郵送してくる。そこに、写真、スライド、ネガ、8ミリ映画、VHSなどなどを入れて同社に郵送する。すると、それらの画像?映像を変換し、同社のサイトで見れるようにしてから、元のメディアを返送してくる。それらのファイルは、リンクを共有してもいいし、自分のハードディスクにダウンロードしてもいい。もちろん、DVDやCDに焼いてもいい。
 
(中略)
 
もっとすごいのは、現在の業績だ。今同社は、すでに黒字で、月商は5万ドル以上ある。一つの注文の平均サイズ(料金)は、数百ドルだ。
 
どうやったのか?
 
CEOのJim Simonは、自サイトへのトラフィックを作り出すために、もっぱら、(複数の)日替わりお買い得サイトを使いまくった。最初はGrouponを使ったが、利用者の取り分が少なすぎるし、契約条件が複雑なので、すぐにやめた。彼によれば、New York TimesやLA Timesなどの新聞社がやっているお買い得サービスがパーフェクトだ。
 
とのこと。
 
生活が豊かになって、自分や家族の過去の記録を残すことが、かなり容易になって、日本でも、家族の様々なイベントを記録したDVDやビデオテープなどをたくさん所有していているのだが、さて、それをこれからどう保存して、どう子供たちに引き継ぐかに悩んでいるお父さん、お母さんは多いはず。日本より、数十年以上前に、こうしたお手軽ライフログの世界に突入したアメリカでは、そうした人はもっと多いはず。
 
そして、生活が豊かになって、自分たちの過去の記録を持ってしまったら、それをどうやって永久に(人類の夢だよな)残すかということが、次の課題になるはず。技術的には、PC雑誌が思い出したように1年に1度は特集する「アナログデータをデジタルに」の手法をマスターしていればできるはずだから、これを安定的なビジネスにするには、そうしたデータを大量に持っている人たち(多くは、幾分歳を召した人であろうし、成長した子供をもつ、会社の中枢にいそうなお父さんたちだろう)をどう、その気にさせるかということがキーになるのだろう。
 
その点、同社は、新聞社のサービスを利用したあたり、さしずめ、日本の新聞でよく見る記録物のDVDのシリーズ販売や通信教育みたいなものかな、と想像する。
 
とはいて、これから、我々の生活が、過去の様々で、多様な媒体に記録された思い出とともにあるようになるのは間違いないことで、それらのデジタル化、つまりは半永久化を提供する、こうした「思い出ビジネス」は、なんとなく流行っていきそうな気がするのだが、どうだろうか。
 
 
 
昔のフィルムやVHS、8ミリビデオのデジタル化に興味ある人は、こんなものを検討してもいいかもしれない
 

2011年8月11日木曜日

ガラケーからスマホへの変化に思う

c-net によると

 NTTドコモは8月10日、Android 2.3を搭載したスマートフォン「Xperia ray」(ソニー・エリクソン・モバイル・コミュニケーションズ製)を発表した。8月12日から事前予約を受け付け、8月27日に発売する予定だ。

 6月に海外で発表された製品で、日本での導入も予定していると発表していた。

とか

engadget 日本版によると

Galaxy ブランドで多数のAndroidスマートフォンを展開するサムスンが、今度は防水・防塵の Galaxy Xcover を発表しました。フォームファクタは一般的なフルタッチ板で、主な仕様は3.65インチ WVGAディスプレイ (強化ガラスカバー)、3.2Mピクセルカメラ (LEDライトつき)、802.11n対応WiFi、HSDPA 7.2Mbps、Android 2.3 Gingerbread + サムスン TouchWiz など。防水・防塵性能は水中に一定時間浸しても使えて粉塵の侵入を防ぐ IP67相当となっています。

とか、androidのスマートフォンの新機種が雨後の筍のようにでてきている印象がある。
HTCやサムスンから、とりあえず思いつくがままの新機種が出てきているのは間違いないのだが、以前のスマートフォン嫌いはどこ吹く風で、Docomoも悪のりするかのごとく新商品を出しているせいもあるのだろう。

この点、ほぼ毎年、新しいiPhoneをだすが、機種的には1つであるappleとは一線を画していて、最初は、へー、こんな機能をつけたんだ、と面白がっていたところもあるのだが、最近ではどれがどれやらわからなくなって、個人的には、なんとも混沌の中にある状態。
どうも少し前のガラケーのマーケットの状態に近くなっている気がしていて、もともとスマートフォンの定義自体よくわからないところもあるのだが、ガラケーからスマホに市場が変わったわけではなくて、ガラケーの機能がちょっと増えました、といった感じがする。

まあ、いろんな消費層を取り込みたいというのはわかるんだが、iPhone一本勝負、そのかわり、良い物出しまっせ、というappleの姿勢が、いっそすがすがしいと思うのである。

2011年8月10日水曜日

コクヨがiPhone用のノートを発売。期待してみよう。

itProの記事によると

コクヨS&Tは2011年8月8日、紙のノートに書いた内容をiPhoneの内蔵カメラで撮影し、データ化して記録できるアプリケーション「CamiApp」の配信を開始した。アプリの料金は無料。CamiAppでの読み取りに最適化した紙の専用ノート「CamiApp」シリーズの価格は210~441円で、9月7日から発売する。

とのこと。

キングジムのショットノートとの違いは、その読み取り方法にあるらしいが、補正の具合や使い勝手は、もう少し、レビューを待ちたい。

問題は値段。私の場合、「ロディアまがい」と個人的に称しているダイソーのB7のメモを使っ、FE SNAPで撮影してEvernoteへという使い方をしているのだが、1月に2~3冊消費するので、できれば、安価なもののほうがありがたい。(その点、ダイソーのものは、安価なうえ、罫線も出しゃばらないので結構使える)
ショットノートもいいのだが、普段使いにして、惜しげもなくメモをとるには、ちょっと値段の面が気になっていた(Sサイズのメモパッドで320円)ので、コクヨのもおはそれより安価で、まあ許容範囲かも。

できうれば、ロディアのまとめ買いくらいの200円以下の単価になるとありがたいのだが・・・

2011年8月9日火曜日

目の向け先を「会社」から「仕事」へ切り替える

古い記事になるのだが、大橋悦夫さんの「WorkStyle Watch」で、元吉本興業の木村雅雄氏が吉本の東京事務所を立ち上げた時の話が紹介されていた。

引用すると

日経新聞・朝刊(2004.08.07)で、元吉本興業の木村雅雄氏(現在の肩書はフリープロデューサー)が、やす・きよのマネージャをはずされ「新設の東京事務所長」を命じられた時のことを以下のように語っている。

    吉本興業が東京に初めて進出するという重要な使命を帯びたといえば、聞こえはよいのですが、いざ東京に行ってみると赤坂の雑居ビルの小さな一部屋があてがわれ、入社2年目の部下が1人だけ。「何や、左遷やったんか」。そう思うのに時間はかかりませんでした。
    しかし腐らなかった。私が目を向けていたのは仕事自体であり、会社ではありませんでした。「仕事を通して自己実現しよう」。そう考えた私は必死に働きました。

    「東京に行ったかて成功せえへん。あくまで笑いの本場、関西にこだわるからこそ吉本なんや」。周囲のさめた目も私には気になりませんでした。

当時のやす・きよのマネージャーといえば、飛ぶ鳥も落とす勢いだったであろうが、一転、成功の目処もたたない「東京」へ放り出された氏の思いを忸怩たるものがあったとは思うが、ここで『目を向けるのは「仕事」であって「会社」ではない』、とステージを変えることができたあたりが氏の凄さだろう。

「会社」に目を向けている限り、最終的にはその時点の上層部や主流派に、自分の進む方向の手綱を握られているには間違いないことであり、それを自分の手に取り戻すには、「仕事」に目を向けるしかない。

干されたかな、とか、ひょっとして左遷、という思いがしてきたら、こうした精神の転換をやったほうがいいかもしれない。

2011年8月7日日曜日

B5ノートをロディア化する

ロディア風のメモとB5ノートの併用をしている。
いつもB5ノートを持ち歩くのは面倒だし、かといって会議の記録などをロディア・メモで済ますのはちょっと無理。といった具合で、自分のデスクや会議の際には、B5ノートを使い、出歩くときや、ちょっとしたアイデアは、ロディア・メモでを使う、という形で棲み分けをしている。
そして、B5ノートが綴じ込み式なのでメモや記録が散乱しないのはいいのだが、ずっと置いておくとなると場所もとるので、使い切ったノートはScanSnapでPDF化して、インデックスをEvernote、ノートのファイルはSugerSyncといった使い方をしている。 
 
ここで、ちょっと不満になったのが、ロディア・メモはその都度ピッと切って、EversnapでEvernoteni放り込んでしまえばいいのだが、B5ノートの場合は、使い切るまで、過去のメモや記録も、現物のまま、持ち運ばないといけないというところ。しかも、後で追記しないであろう、単なる記録的なものも、追記するであろうものも同じ扱いになってしまう。
 
ルーズリーフにするという手もあるのだが、リングの厚みで、普通のB5ノートを持って歩くより嵩張るのが難点。
 
 で、B5ノートのロディア化を図ろうと思いついた。
購入したのは、オルファの「ミシン目カッター28」。ミシン目がつけられるというちょっと変わり種のカッターだ。これで、書き終わったページにピーッと切れ目を入れて、ピッと切って、スキャンしてPDF化。それをEvernote に放り込んでおいて、1月単位ぐらいでAcrobatなどのPDF作成ソフトでバインド、といったやり方を始めた。切り取るのは、だいたい2~1週間ぐらいの単位で、後日追記しそうなものは、切り取らずに綴じ込みのままにおいておくので、1冊使い切るまでは、綴じ込んだままなので散乱もしない。
 
今のところ、こうした運用を始めて2週間ぐらいなので、もう少し続けてみて、またレビューしますね。
 

2011年8月6日土曜日

「仕事が出来る人」と「リーダー」の間にあるもの

 
 忠臣と呼ばれる人ほどなぜかトップに近づけば近づくほど、リーダーシップを失っていくことが多い。その原因はさまざまであるが、もっとも典型的な落とし穴は、ポジションが上がるこ とによって、自分が注意を払うべきステイクホルダー(利害関係者)の広がりに鈍感になってしまうことである。たとえば、会社組織においては、中間管理職に あるときは、トップの戦略を実現させることが社の発展につながり、自身の栄達につながることは間違いない。しかし、最高幹部に近づけば近づくほど、トップ の顔色だけではなく、中堅幹部や360度で周囲の気持ちをくみ取る力が求められる。 
 つまり、自分の言動がトップに対してだけではなく部下や世間に対しても影響をおよぼすことを自覚しなくてはならない。この意識の切り替えができるか否か が、仕事ができてもリーダーになれる人となれない人の分かれ目となってしまうのである。アユタヤ王朝の国家危機を救ったことで功成り名を遂げた山田長政と いう人物は、おそらく国王の命令を忠実に守る忠臣であったのだろうが、当時のシャムがトップダウン型組織の王国であったことを考えれば、長政は自分が最高 幹部になったときの周囲に対する影響力の変化を推し量ることができなかったのではないだろうか。
 
 
地位があがるから自動的に傲慢になるのではなくて、今までの実績やら仕事のやり方で型ができてしまうことも一因だろう。
さらに、昇進する上では、利害が対立する意見を潰していくことも必須となるから、どうしてもそのときのトップの意に沿った行動をとることが多くなり、実はその過程でトップへの憤懣を抱いている者の意見やトップとは異なるが一つの選択肢であった代案を封殺しがちになる。
その辺の落とし前というか、旧悪の後始末をとらされるのが、忠臣がトップに近づくほど求心力やリーダーシップを失っていく原因であるだろうし、忠臣であればあるほど、自らの思や理念が、「自ら」のものではなく、トップのコピーになってしまうということもあるのではなかろうか。
 
組織内で地歩を固めながら、リーダーを目指したい人は、その時のトップの思考や判断パターンをきちんとトレースすることは必要だが、けして、それに憑依されてはいけない、ということかな。
 

2011年8月4日木曜日

リーダーの条件

東洋経済オンラインの
 リーダーの条件は"思い"。何かを変えたいという気持ちがなければ旅の仲間は集まってこない――出口治明・ライフネット生命保険社長
で紹介されていた"リーダー"の条件

 何よりも「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」を観るのが一番いいと思います。フロドという小人が指輪を滅ぼしにいく物語ですが、リーダーには3つの能力が必要であることがわかります。

  まず重要なのは、「何かしたい」という"思い"です。麻生さんや菅さんのように、総理大臣になるのが目的だという人もいますが(笑)、何かしたいという思いがない人はリーダーとしては最低です。
  次に"多くの仲間を集める能力"。1人では世の中を変えられませんので、旅の仲間を集める必要があります。"共感力"や"説得力"といってもいいですね。そして旅を最後まで続ける"統率力"も大切です。
 しかし、やはり何かをしたいという"思い"を持つことが圧倒的に大事です。フロドは小人で統率力があるわけではありませんが目的を達成します。皆が助けてくれたからです。
  歴史を振り返っても、リーダーと呼べるような立派な人はほとんどいません。うまくいった国というのは「ロード・オブ・ザ・リング」と同じで、ポートフォリオが良かったんです。ただ、フロドには「指輪を滅ぼしたい」という強い気持ちがありました。だから周囲は彼の足りない所を補ってくれたし、彼はリーダーになることができたんです。
  リーダーの条件は、"思い"に尽きます。「何かを変えたい」という気持ちがなければ、旅の仲間は集まってこないし旅を続けることはできません。

 「指輪物語」が登場するところが、さすが、生命保険の常識を変えた、出口社長らしいな、と思うのと、やはり、物事を成し遂げるには、「思い」「熱情」が根幹なのかな、と思った次第。

 仕事をしていると、成果になかなか届かないことや、他からの無関心などで心折れそうなことがあるけれど、結果云々に関わらず、「思い」をもって進んでいくことが、自分で自分の心を食い破ってしまわないために大事なのかもしれませんね。

2011年8月3日水曜日

iCloudの追加ストレージ料  結構魅力的なお値段

C-netの「アップル、「iCloud」追加ストレージ料を明らかに--年額20ドル10Gバイトから3通り」によると
 Appleは米国時間8月1日、iCloud.comを開発者向けに公開したのに伴い、無償提供される5Gバイト以上の保存容量を必要とするユーザー向けに追加ストレージの価格を明らかにした。
 次のようなプランが用意されている。
    年額20ドルで10Gバイトの追加ストレージ(合計で15Gバイト)
    年額40ドルで20Gバイトの追加ストレージ(合計で25Gバイト)
    年額100ドルで50Gバイトの追加ストレージ(合計で55Gバイト)
ということらしいのだが、5Gがフリーで提供されることを考えると、かなり魅力的なお値段。
ちなみに、他のストレージサービスをみると
Dropboxが
  2Gが、  無料 
 50Gが、 9.99$/月(1$=77.19円として772円)
 100Gが、19.99$/月(1$=77.19円として1,544円)
Sugersyncが
  5Gが、   無料
 30Gが、  525円/月(今はキャンペーン中で420円/月)
 60Gが、1,050円/月(今はキャンペーン中で840円/月)
 100Gが、1,575円/月(今はキャンペーン中で1,260円/月)
となっているので、お手頃なのがわかるはず。
 
とはいっても、Dropbox、Sugersyncの無料ストレージだけで7G、iCloudを足すと12Gのストレージが無料で手にはいるので、まずは、そんな形でスタートして、徐々にどえか自分のスタイルに合ったものを有料プランにする、というのがいいかもしれませんね

2011年8月1日月曜日

府県の独立構想に感じる違和感

日本経済新聞のWeb版で
 
 
 府県と政令市の二重行政解消による地域活性化を目指す「都構想」を提唱する3府県2政令市が31日、名古屋市内で推進策を探る会合を開いた。橋下徹大阪府知事と大村秀章愛知県知事は、関西や中京地域がアジア地域間の経済競争で生き残るため、将来は国からの「独立」を目指すべきだとの考えを示した。
 橋下氏は「アジアの大都市に勝つため、まず『大阪都』を実現した上で、韓国の国内総生産にもう少しで追い付く、(人口)2200万人の『関西州』の単位で独立していくべきだ」と述べた。
 大村氏も「国に要請しないとものが動かないようなことをやっていては、日本はたそがれる」と指摘。「投資減税で企業を誘致するため、愛知県と名古屋市で独立していくのが目標」とした。
 河村たかし名古屋市長は地方への権限や税財源の移譲が停滞しているとして、改革加速に向け自治体の首長が国会議員を兼職できる仕組みの実現を求めた。大村氏は「知事が県内の大都市の市長を兼ねることで、広域行政を進める手もある」と提案した。
 会合では、(1)自治体の課税自主権の強化(2)首都機能のバックアップの役割が果たせるよう、大都市圏の広域行政の強化(3)(政令市)区長の公選制導入―を盛り込んだ宣言を採択した。
 このほか篠田昭新潟市長も出席。泉田裕彦新潟県知事は、豪雨災害への対応のため欠席した。〔共同〕
 
といった記事をみつけた。
 
こうした「地方の独立論」の話を聞くと、先日から読んでいる「新・沖縄読本」で知った、沖縄の独立運動が連想される。
 
沖縄に詳しい人にとっては既知の事実」なのだろうが、最近、「テンペスト」を読んだのを契機に、ちょろちょろと沖縄関連の本を読み始めている。で、地方、特に本州の府県などからは、ときおり、関西のGNPはヨーロッパのどこどこに匹敵するとか中国地方だけで考えてもGDP世界何位といった論調を時折目にするのだが、どうも、沖縄とかの「民族」というものに関わりかねない独立論に比べ、なんとなくそこが浅い感じがしてならない。
もちろん、本州の各地域の独立論を主張される方々は、防衛やら貿易といった国家の力そのものが露わにになるものを抜きにして「独立」を語っているわけではないし、むしろ、国からの権限の奪取といった側面の象徴として「独立論」が語られるのはわかっているのだが、なんとなく「独立」という言葉の中にある威勢の良さで、ムードとして全てが解決されるような印象があるのがなんとも居心地が悪いのである。
 
首相の進退など、なんとも切れ味の悪い政治情勢が続く中、地方として中央にどうコミットし、実質的に中央を変えていく手段の検証と、変えることの出来る手法の検討が、かけ声だけでいつも潰れてしまう「地方分権」「地方主権」を実現しようと思うなら、必要のように思うのだがいかがだろうか。