2011年12月31日土曜日

浅田次郎 「蒼穹の昴」(上、下)(講談社) 読後感

大部であったせいか、時代が近いくせになじみが薄いせいか、かなり時間がかかったが、やっとのことで読了。

物語は、清朝末。西太后が実権を握っている光緒帝の時代。一言二言で大筋を言ってしまうと、田舎の直隷省の秀才、梁文秀が進士の状元となり、平行して、彼の幼馴染で貧家の春児が宦官となり西太后に仕えというメインキャストと舞台仕立てで展開する。

当然、時代は清朝が音を立てて瓦解していきつつある時代で、この物語は、いわゆる康有為らの変法自強運動が挫折するまでのを背景に描いている。
けして未来が開けている時代ではないのだが、なにかしら妙に明るい感じをうけるのは、王朝が崩れ落ちるときの美しさというか、長い歴史を持った政権が最後にぱっと燃え上がる時にあたるせいなのだろうか。

主人公である、梁文秀も春児も架空の人物ではあるのだが、その時代に生きた片や富裕な郷紳でしかも進士(おまけに状元(成績トップの及第者)といえば宰相も夢ではなかったはず)と、片や極貧のゆえに宦官となり後宮で実権を伸ばしていく者と、両極端の人物を配しながら、双方ともに感情移入してしまうのは、さすが筆者の腕というべきか。
とりわけ印象深いのは、栄禄、李蓮英といったあたりは、定番どおりあくどい人物として扱われているのに、西太后がけして悪者に描かれていないこと。むしろ乾隆大帝の遺鉢を継ぐ、傾いていく王朝を一人で支える健気な女性といった感じで描かれているところは、他にない特徴。

三部作のうちの発端の物語なので、まだまだ先はある。しかも、これから列強,
特に日本の圧迫は強くなっていく流れの中で、彼らがどう生きていくか、次作を読まないといけないようですね。

2011年12月30日金曜日

ストラップフォンが予約受付開始だが、これはちょっと高価いな・・

長年、話題になっていながら、なかなか発売にならなかったストラップフォン。
そろそろアドエスにも飽きてきたところなので、SOCIUSに惹かれながら、じっといい子で待っていたところなのだが・・・
(詳しくは、willconのプレスリリース 「「WX03A<ストラップフォン>」の販売開始について」)

Eメールなしで、一括35,520円、W-VALUE適用後で、月々500円はちょっと高価い気がする。音声専用機で、小さなことを優先すれば、迷わなくてもいいかもしれないが、でにiPhone持ちとしては、春のスマホを待たずしてSOCIUSを選択すべきなのかもしれないな・・、と思いはじめているのである。

iPhoneにいろんな情報が集約を始めると、電話をしながらデータを参照したいことが増えてきて、2台持ちの便利さもなんとも快適なのだが、さすがにガタが来始めたアドエスの後継をどちらにするか、年末年始に悩むとしましょうか。



畑村洋太郎「回復力ー失敗からの復活」(講談社現代新書) 読後感

失敗学の創始者である畑村氏が、「失敗」からどう立ち直るか、ということについて書いたのが本書。大学教員時代に、教え子の自死に遭遇したり、氏自身が鬱の状態になったこともあり、「失敗」について、優しいのが好ましい。


少しばかり、中身について言うと、氏が、本書の中で、「失敗で潰れない」として紹介しているのが


「逃げる」「他人のせいにする」「おいしいいものを食べる」「お酒を飲む」「眠る」「気晴らしをする」「愚痴をいう」


という7つ。


一見すると、かなりネガティブであったり、道徳の教科書だったら噴飯物といったところもあるのだが、そこは理屈や修身の世界でどうこう、というより、「失敗」からどう立ち直り、ポジションの回復を図っていくかという視点からの本なので、目くじらをたてるべきでないし、また有効な手法でもある。


「失敗」をしている状態というのは「エネルギーが漏れてしまっている状態」であるから、その漏れをどう塞ぎ、失われたエネルギーをどう充填していくか、というのが「回復力」の根幹というのが、本書の主張であると思え、そういう視点で「失敗からの回復」をとらえるのは、結構斬新で、テクニカルな視点で「失敗」をとらえることができ、クールでいい。



「失敗」は何か事を起こそうとすれば付き物であるし、普通にしていても、向こうからやってくることもある。大抵のことにはメゲずに生きたいと思っている人に勧めたい一冊。

2011年12月29日木曜日

原尻淳一 「PLANNNING HACKS!」 (東洋経済新報社)

「PLANNNING HACKS 2.0」が刊行されたところなのだが、そちらは注文したもののまだ届かないので、第1作をレビュー。若書きのせいか、かなりシャープに尖っている雰囲気がばちばち伝わるHACK本なのだが、HACK本はこれぐらいの電撃感があるほうが刺激があっていい。

最近様々な場面で見る「HACK」という言葉を流行らせた元の一つといっていいのが本書

目次は

Chapter1 企画システム・ハック 変数の代入式
Chapter2 アイデア発想ハック 量と質
Chapter3 プランニング・ハック 失敗と本質
Chapter4 プロジェクト・ハック コミュニケーションとモチベーション
Chapter5 プレゼン・ハック 離見と保険
Chapter6 実践編 コンセプト・ハック 文脈と応用

となっていて、まずプランニングで必要なことを総覧しようとしているのは間違いない。

だが、本書の良さは、よくあるプランニングの紹介本によくあるようなきれいなテクニックや横文字の技術論をとやかく論評するのではなく、ちょっと泥臭くプランニングについて論ずるところだろう。

少々の要約はあるが、例えば

P78
発想のヒントは現場にある
真実とは何か。それは自分の眼でみて確信したこと
発展途上国の現地で暮らしてみると貧しさを実感できない。そもそも何をもって貧しいとするのか。
自分でやってみる。そこでの納得感と違和感を大事にする


P80
量質転化=継続は力なり
現場を何百回も踏めば、何か本質的なものが見えてくる
・飲料のマーケティングでコンビニを100店舗回って、飲料の棚をひたすら観察する
・週に最低5回は書店を回って、いろいろな本の目次を見る

P150
鶴見良行「東南アジアを知る」
一つだけ、キーパーソンつまりリーダーの資格をあげると、その人物は他の参加者たちよりも五倍も十倍も対象にトチ狂って、自分が面白くなっていなければなりません。キーパーソンは、自分は面白くなくて、どうして会員をひっぱっていけるでしょうか

といったあたり、「企画」というものにかける「気迫」を感じて、このあたりなんとも好ましい。
この歳になって、いわゆるシンクタンクやイベント屋とつきあった経験もそれなりに増えてくると、個人としての熱意とか気迫といったものが、通常の企画より力をもつってなことを感じることは多
く、やはり人間、ヤル気だよな、てなことを思ってしまうのである。

テクニック論はさておき、企画、プランニングというものにちょっとかけてみようかな、という人は必見の一冊といっていい。

アサヒ飲料の無線LAN環境拡大の取り組みを辺境の地からエールを送る

日本経済新聞のWebに「自販機に無料「WiFi」搭載 アサヒ飲料、1万台設置へー5年以内、集客や広告活用も」という記事を発見。
 
こうしたWifiの環境拡大は、ノマド環境が増えてきたといっても、まだまだ都会地、特に東京中心の話のような感じがしている辺境の地のモバイラーにとっても朗報。
計画されている台数からいって、すぐさま地方部へ展開されるわけではないだろうが、いずれは田舎へもこれが及んでくるかな、というほのかな期待を寄せたい。
 
地方在住、とりわけ辺境地在住のモバイラーは、スターバックスやルノワールとかいった都会地では当たり前のようにある無線LAN環境も、マクドナルドとか駅とかいったごく限られた場所が関の山。どうしても、PocketWifiとかに頼らざるをえないのだが、XiやWiMAXといったサービスはエリアが非常に心もとないといった、まあ、かなり極悪の環境なんである。そんなわけで、モバイラーとはいっても、多くは自宅の中のモバイラーってな、かなり情けない状況であることも多い。
 
一方、クラウドの普及で、心ある人たちは、ネットのクラウドの中に思考や記憶の一部が移りつつあるのは、辺境の地でも同じだから、少しでも、こうしたWifiの拡大の動きはなんとも嬉しい。
 
あとは、ホームセンターの「コメリ」よろしく、地方部中心にこうしたWifi自販機の展開をやってくれる飲料会社が登場してほしいものだが・・・

2011年12月26日月曜日

『池上 彰 「<わかりやすさ>の勉強法」(講談社現代新書)』読後感

自分ではわかりやすく説明しているつもりでも、聞いている方からみると、あの人の話は、よくわからないからなー、というのはよくあること、その改善を、週刊子どもニュースの解説で定評のある、池上彰氏のノウハウを学ぼうか、と思って読んだら、ちょっと思惑が違った。

プレゼンの技術、スキルを解説というよりも、分かりやすい話をするのに心がけることや、それに至る情報の取り方と整理の仕方といったものについての、エッセイ風の読み物といった方がいい。どことなく、デジタルに冷たくて、アナログに偏っている風のあるのは、このお年頃の方にはよくあることなのだが、個人的にはちょっと不満。

ただ、例えばノートの使い方とか、分かりやすい説明を行うためには「絵を描ける説明にする」とか、「まずは『聞き上手』になること」といったところは、道しるべにすべき。

これを読めば、プレゼンの達人に、ってなわけにはいかないが、デキのいいプレゼンターになるための助走をつける軽い読み物という感じで読めばよいと思います。

2011年12月25日日曜日

ズワイガニの味噌汁

ブログで自分ちの家庭料理をエントリーするのもなんなんだが、正直のところ、ズワイガニの食べ方で、これに勝るものはあまりないと思う。

この時期、ご存じのように、北陸・山陰地方では松葉ガニ、ズワイガニがシーズンだが、これは、親ガニといって雌のカニを味噌汁仕立てにしたもので、山陰地方の家庭料理といっていいと思う。

もちろんカニは、立派なものを使うともったいないので、小ぶりの脚がもげているものが一番いい。これは、カニを味噌汁にしている・・・という罪悪感が薄まるのと、脚がもげているのは、普通のものより値段も安価なので、財布にも優しい。
具材は、カニのぶつ切りの他は大根ぐらいで、この大根にカニの鯵が染みこんでいるのがまた旨い。

脚の身は個人個人で食べ方がまちまちで1本づつほじって食べる人もいれば、(私のように)まとめてほじって身を出して、汁の中に投入し、わしわしと食う人もいる。まあ、所詮、味噌汁なので、好きなように食べればよい。
料理屋でも出してくれるところはあるのだが、丼にいれて、ちょっと雑に食うのが一番旨いと思うのは私の偏見だろうか・・


 

2011年12月24日土曜日

原尻淳一・小山龍介「IDEA HACKS! 2.0」(東洋経済新報社) 読後感

2006年に、本書の前作である「IDEA HACKS」が刊行されてから、5年を経て、新たに出されたのが、本書「IDEA HACKS! 2.0」。

ただ、本書は、この5年間の間に筆者たちの変化、そして日本自体の不幸な出来事、さらにはIT界の巨星の死去といったことを経て、「新たなステージ」での"IDE HACK"本と考えたほうがいい。

それは、筆者たちが、「はじめに」で訴えていることでもあり、本書を読めば前著との違いが歴然とした形でわかるだろう。

この変化は、私にとって好ましい面とこそうでない面と両面を示していて、内心複雑な心境である。

好ましいのは、筆者たちも言っているように、HACKの<技術>に偏りがちで、どことなく<中央>にいない人間のことは知ったこっちゃない、といった金属質の臭いが薄くなっていること。齢を重ねると<テクニック><技術>ではどうしようもなくて、<心意気><意気地>といったことで解決できることの多さがわかってきて、その意味で、<テクニック至上主義><技術至上主義>からの脱却は好ましい。

一方で、技術的、テクニック的な側面が手薄になっていないか、といった懸念がある。たしかに、HACKの技術があらゆる場面で紹介され始め、新奇なものは層が薄くなっているのはわかるのだが、やはりそれを乗り越えて、尖ったものを提案することが、"HACKS"の真骨頂と思えるのだが・・・



まあ、なにはともあれ、熟練の書き手によるものらしく、よくまとまったHACK本であることは間違いない。特に前著の「IDEA HACKS!」から数年たち、ITのサービスもかなり進化してきている。そうしたもののフォローの意味でも、一読しておいて損はない。

「3本線ノート」をビジネスでつかいこなせるか

ノートのうまい使い方をちょっと調べていて、橋本和彦氏の「3本線ノート術」を読んだ。

使い方を概説すると


といった形で、ノートの見開きを使い、

To Doであれば

Dにプロジェクト名

Eに日付

Aに手順を時系列に書く

Bにそれぞれに対応させて、やったことの結果

Cにそれぞれに対応させた課題、うまくいった点

会議録や打ち合わせ・取材メモでは

Dに会議名・プロジェクト名

Eに日付

Aに記録や会議の発言

Bに自分の意見

Cにさらにそれを踏まえた次のアクションプラン

を書くといった使い方

筆者は、この本の構成案をまとめるのにも、3本線ノートの手法をつかったみたい。本書に実際のノートの写真が載っている。

ライフログやアイデア帳も兼ねてノートを使っていると、時系列の記録の中に、こうしたものが埋もれていってしまうのと、事業の全体説明をする会議や定例の連絡会なんかではテーマや質問があちこち彷徨ったりするから、全てのシーンで使えるということにはならないのだろうが、個人的には、何かの企画を練るときのアイデアのまとめとか、調査報告書や企画書を仕上げるときの構成を考えたりするときに有効な使い方のような印象。

ただ、そのときは、ライフログや日々のアイデアや読書録などを時系列に記録していくノートとは別にしておいたほうがよさそう。仕事用のノートを専用でつくるか、ライフログなどがEvernoteやiPhoneアプリなど別の形で記録する、といった形で使ったほうがよいような気がする。

鶴見良行 「東南アジアを知る」 読後感

小山龍介さんのHACK本で、そのアウトプットの仕方がよく紹介されているので、興味を惹かれて呼んだのだが、いわゆる文化人類学の研究ノートというよりは、アウトプットの仕方や、表現、思考をするにあたっての立ち位置の取り方、とかのHACK本の走りという形で読んだ。

1944年に亡くなった研究者だから、いわゆるWindows以前のPC環境で、情報の扱い方などは、当然、技術的な面では時代を感じるのだが、手法やスタンスは学ぶべき点が多い。

例えば、文字史料へ頼り切る学会の手法を批判し、彼が主要なテーマとしていた「東南アジア認識」の手法を語っている

①現物、現場にたずさわること
②歩くこと
③田舎の重要性、辺境の重要性

といったところは、われわれがビジネスに携わる上でのスタンスに読み替えてもよく、とりわけ③の「辺境」「田舎」の再認識ということでは、中心(今の流行と読み替えてもいいだろう)から離れることによって、今までの既定の枠の中から離れる手法が示唆されていると思うのは、私の錯覚か・・・

まとまったレビューは別のところでやるとして、小山龍介氏の思考の原型をたぐっていったような気がする一冊であった。

2011年12月23日金曜日

「ウェアラブル・コンピュータ」に思う

瀧口範子さんのNewsweekのブログ@シリコンバレーJournal」によると、アップルとグーグルが「ウェアラブル・コンピュータ」の開発に取り掛かっているらしい。
記事によると、コンピュータの概観は、グーグルのほうはよくわからないもののアップルのほうは

「腕にガラス製のバンドをつけ、その中にiPodナノのような小型のコンピュータ機器が内蔵されているものを構想中。それが、スマートフォンと刻々とブルートゥースなどを経由してデータをやり取りし合う。」

とあるので、今のiPod ナノを時計のようにするリストバンドをつけたような感じか。

でも、その大きさだと、ちょっと操作し辛いよな、と思っていたら、c-net japan で「身につけるだけでライフログーー「Jawbone UP」に見るガジェットの可能性」を見つけて、おお、こんな手があるじゃないか、と思い当たった。

Jawbone UPはリストバンド型のガジェットで、腕に巻いて日中どれだけ雨後しているか、歩数は、とか寝ている時間や眠りの深さといったことを記録してくれるものらしいのだが、「ウェアラブル・コンピュータ」となれば、これ以外に、日中のつぶやきや、GPSを使ったその日の行動とか、ほぼありとあらゆるライフログ、いや思考のログさえもとってくれそうな気がする。

で、おそらくは、そうしたデータはクラウドとの連携が必須となるだろうから、個人個人の行動や思考の軌跡が、自動で記録されていくことともあんり、ライフログ愛好者にとっては理想的かもしれないが、そうしたデータがなんやらわからないうちに、どこかの企業や果ては国家に筒抜けになってしまうような気がして、そうなると、まさにオーウェルの「ビッグ・ブラザー」の登場だよな・・。


おそらくは、アップルとグーグルのこと、おまけに両社が競争し始めたときの開発の早さは並大抵ではないから、近い時期に現物が登場してくるような気がする。

さて、そうした時、幸福か否か・・。うーむ、なんともいえませんな。

2011年12月20日火曜日

ソフトバンクのiPad用無線TVチューナーはちょっと欲しいかも

日本経済新聞のWebによるとソフトバンクがiPadで無線でTV視聴ができるチューナーを発売するらしい。

記事によると
 ソフトバンクBBは米アップルの多機能携帯端末(タブレット)「iPad(アイパッド)」で地上デジタル、BS、CS放送をワイヤレスで視聴できる中継機器を22日に発売する。パソコンを介さずに自宅や会社内のどこででも高画質、高音質のテレビ放送が簡単に楽しめるのが特徴。同種の製品は国内で初めて。

 名称は「デジタルTVチューナー」。無線LAN(構内情報通信網)経由でテレビ映像を転送し、利用者は専用の無料アプリ「デジタルTV」を通じて視聴する。価格は1万5800円。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)」でも見られる。

とのことで、こうなるとiPadがPC代わりどころではなくて、全てのデジタルへの万能のターミナルになる。

もともとiPadを含めたタブレット自体が、多くの可能性を秘めているだけに、こうした外部的に機能を拡大してくれる動きは歓迎すべき。
タブレットさえ片手にあれば、ほとんどのことがこなせるようになればいいですね。

2011年12月18日日曜日

小山龍介 「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)

刊行から時間が経ってしまったが、最近、クラウド関係のおさらいをしていて読み直したので、レビュー。

最近流行りのクラウド本だが、HACKの手誰である筆者の手によるものらしく、そこらのクラウドのテクニック本ではないところが流石といったところ。

クラウドに関するビジネス所が最近やたらと流行のような気がして、自分の仕事にクラウド・サービスをかなり使っていると思う管理人としては、最新のサービスの様子がわかって有難いのはありがたいのだが、大概のものが、アカウントの取りかたなどがやけに詳しく載っていて、こういうのはネットで知れべたほうが簡単にわかるんじゃね、と思うものが多いのが不満なところ。

HAKAS本の手練れの筆者は、そうしたところはよくご存知のようで、ページを稼ぐ割に内容の少ない、そんなところはすっ飛ばして、即、中身に入ってくれる

それは目次でも明らかになっていて

chapter1 データハックークラウドライブラリーとインデックス読書術
chapter2 情報収集ハックーエージェント活用と情報の自己組織化
chapter3 ノマドワークハックー遊牧とヨソモノ感覚
chapter4 クラウドタイムハックークラウド時間とライフログ
chapter5 クラウドチームハックープロセス管理とチーム連携
chapter6 アウトプットハックーアウトプット集中力と「天才」への道
chapterX クラウド手帳ハックー点から線

という構成をみれば、例えばEvernoteのアカウントのつくり方とかでページを稼いでいないよね、ということがわかるはず。

本書で語られているのは、今までのHACK!と共通した。クラウドを使って仕事をどう効率的にストレスなく勧めるか、ということである。
当然、筆者の仕事がフリーエージェントであることから、そのワークスタイルに色濃く影響されたHACKではあるのだが、通常のデスクワーカーにとっても参考というか、かなり真似してみてもいいものが多いし、ノマド的な仕事は、デスクに座っていることが勤務時間の大半を占めてしまうホワイトカラーにとっては、憧れでもあるだろう。

前者については例えば

・Google Calender を自分の業務データーベースにするテクニック



・skypeによるミーティングやツィッターによる情報共有、普段の職場から離れた場所で行うチーム会議の効用
・参加者の意識の焦点をあわせる議事録ドリブン会議

といったことや、後者に関しては

・3種類(作業オフィス、発想オフィス、アウトプットオフィス)のノマドオフィスの確保の仕方
・メモのGmeil保存や外出先でのFAX、印刷

といった、普段はオフィスワーカーでも出張や取引先周りなどで活用できる具体的なノウハウが紹介されている。

まあ、こうしたHACK本の出来不出来は、読了した後、なにかしら自分の仕事の能力が増したり、自分でも何か真似してみようと思う量で量ればよいと考えているのだが、その意味で、本書は出来の良いHACK本であることは間違いない。

迷っているなら"買い"の一冊である

iPhoneのGmailが手書きに対応した

C-netの記事「iOS向け「Gmail]アプリに新機能ー署名や手書き画像が可能に」でGmailに手書き機能がついたとのことで早速試してみた。
 
「メール」のほうではどこかどうなっているのかわからなかったが、どうもGoogle提供の「Gmail」アプリのほうが対応したとのこと。
 
下の画像の上のほう
 

で、さっそくやってみた。メール作成の画面を立ち上げぐにやぐにゃした曲線をタップすると手書きメモが入力できる画面に遷移する。
 

でこんなのをスタイラスで書いて「完了」をタップして添付する。


最近紹介した、音声認識のメールと同じくちょっと気分を変えたいときや、文字で表すのが面倒な時に重宝するかも


夢を叶えるには、「夢」について思いをより具体的に巡らすこと

 
己啓発系ブログ「Pick the Brain」によると、夢が叶ったときの一日の過ごし方をビジュアルに思い描くことで、自分のゴールをより明確に知ることができるそうです。
 
とのこと。
 
確かに、夢はあるのだが、それに向かって何をしていいかわからないといった場合やなかなか夢の実現に向かって動けない、といったときは、「夢」の内容が抽象的で具体性がないせいであることが多い。
 
以前、少し凝っていた「マーフィー博士」ものでも、涸れは潜在意識、という言葉を使っていたのだが、夢が叶っている姿をありありと想像することが出来るようになれば、それは必ず叶うんだ、というようなことが確かあったような気がするのだが、それは、「思いの強さ」ということであるのだろう。
 
その「思いの強さ」を高めていくために、夢が叶った時の自分の具体的な生活、姿をよりリアルに思い浮かべることは、それに従った行動パターンを自らに課すことであり、夢が叶った状態とほぼ同じ心理状況を自分の中に作り出し、あたかもそれが既定の事実であるかのように自分を鼓舞し、努力させ、結果的に「夢」が実現するということなのだろう。
 
「空想ばっかりしていてもしょうがない」と中途半端に現実的にならずに、「夢」はきちんと空想すべきものなのかもしれない。
 

2011年12月17日土曜日

どんな本をスキャンするか

本をスキャンして電子書籍化する自炊も市民権を得てきたといっていいと思うのだが、さてここで、どんな本をスキャンすべきなのか悩んでいる人も多いのではないだろうか。
小山龍介さんの「クラウドHACKS」では

①アドバイスをもらえる「師匠の本」・・・ 自分が私淑している「メンター」が書いた本
②引用できる「権威のある本」
③困ったときに参照できる「マニュアル本」

を推奨。

皆神龍太郎さんの「iPadでつくる究極の電子書斎」では、、とにかく蔵書jのすべてを電子化してHDDに格納。1万冊あまりの書籍を常時持ち運んでいる(P27)という徹底ぶり。

まあ、たいていのビジネス本や書籍やビジネス書類の電子化について書かれた本では、蔵書として保存しておきたい本や、リアルで読んで印象に残ったところをスキャンすることを勧めているものが多い。

だが、極度に個人的な意見を言わせてもらうと、とにかくできるだけ多くスキャンして、電子書籍化しておくべき、と思っている。

なんといっても、デジタル化すれば嵩が減るので、16GのiPadでもかなりの分量の書籍を持ち運べるし、クラウドの入れておけば、どこでも参照できる。

しかも、iPadなどのi文庫ではしおりやメモもつけられし、PCでもPDFのコメントなどをつけられるソフトも無料で手に入るし、ということで、経費的な面も心配ない。(もっともOCRしておけば、検索性もということはよく言われるけれど、全文検索の状態にするのは時間がかなりかかるので、ちょっとお奨めしない)。

そしてそのときのクラウド構築で個人的なお奨めはPogoplug。スキャン量が増えてくると、そのデータ量も結構になる(私の場合150Gぐらいになっている)ので、できるだけ格安な容量確保が必須。その意味で、接続の機器さえ買っておけば、外付けのHDDの増設でクラウドの容量が増やせるPogoplugは、速度の面はちょっと難があるが「貧者のクラウド」といっていい。
蔵書の管理に悩んでいて、どこでも自分の蔵書を参照したい人は導入をおすすめ。(蔵書が一覧できないところかな。本棚を眺めて、これを読もうかなといったブラウジングができないのが難だが・・・)

蔵書管理に悩んでいる方々。一歩を踏み出すときですぞ。

2011年12月16日金曜日

日々のToDoアプリをRemember The Milkに変更

先日のエントリーで当日のToDoの管理をEvernoteに任せて、Egretlistで管理しようってなことを言っていたのだが、始めてたちまちデッドロックに遭遇してしまったので見直し。
 
このところ、会議が多くてデスクに座っていることが少なく、PCを使う時間が減り、仕事時間内にPCでEvernoteを使う時間も減ったのだが、一方で、Evernoteも結構使ってきて、保存するデータも増えていて、iPhoneの純正アプリ自体の起動、特にヘッダーのダウンロードに時間がかかってストレスがたまってきて、どうもEvernotewo日々のタスク管理に使うことは中断することにした。
 
で、今現在は、タスクのデータベースはToodledo、日々の管理はRTMということに。
 
もともと、RTMは読んでいる途中の本の簡単な読書メモ(どこまで読んだのかのページ管理(複数の自炊本を複数の端末で読んでいるとどこかに一元的に記録しておく必要があるため)と進行中に仕事の進捗管理と進行メモの管理(RTMはノートが1タスクにメモが複数つけられるので、協議メモや覚え書く、相手方とのちょっとした調整状況などを残しておくのの便利なのだよね)に使っていたのでToodledoとも趣旨はを違えて併用していたので、自分の場合は新たなToDoアプリを追加するより見る機会が多い、と思った次第。
 
ということで、現在はRTMに「Today」のリストをつくって、そこにその日のタスクをリストアップする、という手法をTRY中である。
ちなみに、RTMはプレミアムの登録期間が過ぎてしまっているので、iPhineアプリはMilponを使用。iPadとのユニバーサルアプリになっているのでiPadでも使えるのだが、専用でないため、画面サイズはiPhoneのまま。2倍にしても解像度が悪いので、iPadで使うのはお勧めしない。
今のところの使い方は、ToDoの一覧をiPadかPCのToodledoで見ながら、日々のタスクをiPhoneのRTM(みるぽん)で入力といったやり方である。ToDoアプリは一つのアプリにすべてをぶち込むと、長期的なToDoと日々のタスクなどの短期的なToDoが混ざりこんでしまうことが多いので、個人的には複数のToDoアプリを使うほうが良いような気がする。
 
ちなみにRTMの純正アプリでは、1日1回しかクラウドとのシンクロが出来ないので、一般の無料ユーザーは「みるぽん」の方がお奨めである。
 

2011年12月15日木曜日

読書メモ 現場の生の情報を受け取る ー 「小山龍介「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)」より

小山龍介「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)
P101

IDEOのトム・ケリーの言葉

上司にとって安心な部下は、常にデスクに座り、書類と向き合って仕事をしているような人かもしれないが、ほんとうにそれでいいのだろうか。IDEOでは、外へ出て専門家の意見を聞き、そして現場に行って文化人類学のように観察を行う。ここからイノベーションが生まれる

現場主義とはよく言うが、実は仕事が立て込んでくればくるほど、現地で出ることは難しくなる。そこを、なんとか出る。定例化した仕事をこなしながら、暇を作り出して現地へ出かける。直に話を聞くことは大事、ということなのだろうが、この言葉でおっと思うのは「文化人類学者のように」という件(くだり)。

未開地や異文化の地へ出かけ、くらして、そこの住民と交わりながら、けしてそこの風土に溺れることなく、その地の文化・暮らしのなかにある普遍的な原理を探文化人類学者のように、現場に飲まれることなく、現場の雰囲気に盲従することなく、クールに、根底にあるものをつかめ、ということのように思う。

現場に溺れることなく、現場の事象の根底にあるものをみつけよ、ということか・・

2011年12月12日月曜日

「頂」が遙かな仕事に取り組むときの言葉

昨年来から関わっている仕事が、どうにか一区切りがつきそうな感じで、今は、物事が片付くときの雑事の煩雑さと、一定の安堵感の中にいるのだが、この仕事に関わって、最近思っているのが、「山を崩すように、岩を砕くように仕事をする」というようなこと。
 
この仕事というのが、業務改革というか、立て直しというか、そんな類のもので、立て直される当人からすれば有り難くなく、立て直しを命じた本社からすればうまくやって当たり前的な仕事で、あまり割が合うものでもないのだが、とにかく縺れているひもを解いていくような仕事であるのだが、くさらずに取り組めたのは、ずっと先の頂をみるのではなく、「山を崩して小さくする。岩をく崩して小さくする。そして崩した土塊や石屑を片付けていく」といった感じで仕事を進めることができたからかな、と思っている。
 
特に、頂をみているとその遙かさに目がくらむのだが、山塊の間、岩の隙間の、プリンのようなやらかな場所のようなところを見つけ、刃物を入れていくような仕事は、隙間を発見したときの喜びと切り分ける時の爽快さはいいようがない。
 
以前読んだ、司馬遼太郎の「馬上少年過ぐ」という短編集に収録されていた「貂の皮」という短編で、気に入った一節があって、それは脇坂甚内という武将を主人の豊臣秀吉が評して
 
「甚内は、野良仕事をする作男(あらしこ)のようだ」・・・武士の戦場稼ぎというのjはきわめて投機性の高いものだが、甚内は作男が照る日も曇る日も野良へ出てくわを動かすように平凡で、実直で、むらがない。
 
というところなのだが、この一節にあるような仕事ぶり、戦ばたらきが、なんとなく職人的で気に入っていて、今回の仕事でもできるだけ、このような感じで、と意識して動いた感じがある。
 
まあ、業務改革や立て直しといった仕事は、仕事が完成した途端、その功は、仕事を命じた者か、監督していた者にいきがちなもので、これから自分の仕事がどう評価されるのかはわからないのだが、ひとまず、先行きの見えない仕事をやるときの、道標的な言葉として刻んでおきたい。
 
山を崩すように、岩を砕くように仕事をする。
そして、作男が野良仕事をするように、土塊を崩し、石屑を砕く
そうすると、いつのまにか自分の後ろに広大な農地が広がっていることがわかるだろう
 

2011年12月11日日曜日

Web OSのオープン化に思う

engadget日本版にHPのWebOSのオープン化の記事が出ていた。
 
それによると
 
米国付け9日、新 CEO のメグ・ホイットマン氏は「あらゆる選択肢を検討した」結果、 webOS をオープンソース化することを明らかにしました。Palm に源流を持つ webOS は、ややこしい歴史を経て、外部の開発者と共に未来を目指していくことになります。
 
(中略)
 
オープンソース化ののち hp は手を引くというわけではなく、同社は引き続きコミュニティをサポートし、「分断を防ぐよう、良質で透明で包括的な管理を行う」方針。関連するアプリもあわせてオープンソース化されることが発表されています。ただし、ハードウェア面については、オープンソース下での開発が「次世代の端末やアプリ、サービスの基礎となる」と説明されているだけで、実際に同社や他の企業が webOS が動作するスマートフォンやタブレットを今後発表するかどうかは不透明です。
 
ということで、モバイルのガジェットをPalmから始めた当方としては、なんにせよPalmの遺産が消えなかったことは嬉しい。
 
記事にもあるようにオープンソースになったからといって、それが移植できるモバイル・ガジェットの製造・販売は今のiOS、Android全盛の世の中ではちょっと難しいだろうが、不幸なOSといっていいWebOSが闇に葬られず、PC版への移植の道など、すこしながらでも可能性が探れるようになったことは良いこと。
 
オープンソースになるといっても、Linuxがなかなか飛翔できないでいる状況を見ると、相当な数の開発者が揃っても、なかなかOSの隆盛には前途多難だとは思うが、WebOSの前途を祝福したい。
うーむ、今一度、DebianやUbuntuをいじってみようかしら・・・
 

「お天道様が見てる」ということを思い起こすべきときか

オリンパスの不祥事に関連して書かれた、BLOOM CAFEの小山龍介さんの編集長ブログ「観客が誰なのかを考えれば、自ずとやるべきことは見えてくる」を読んでいて、ふと個人的にも思うことがあったのでエントリーをしておく。
いまだ係争中の事件で、本当のところはこれから明らかになってくるだろうから、誰がよくて誰が悪いか、というつもりはないのだが、今回スタンスの違いがはっきりしたのは、いわゆる経営の専門家として数々の企業を渡り歩くことを常としている外国人の元社長と社へ人生を託してきた日本人の役員の処し方の違いだろう。

私も一応現役の勤め人で、部下も数人いる立場であるから、いわゆる「会社」を守りたいという気持ちはよくわかるのだが、やはり小山さんの主張するように「観客が誰か」を間違えた処し方であった気がする。特に日本的な組織に身を置いていると、組織内の評価が全てであるような気に往々にしてなりがちで、いわゆる「世間」というものへ意識を伸ばしていくことがついつい疎かになるのは、私もよく体験するところだ。このあたり、今回の不祥事は、利に聡いといわれている外国人のほうが大利を得るために、小悪に手を染めなかったという構図のようで、なんとも複雑な思いである。

しかし、日本人の性向というのは、自己主張よりも「世間」「外聞」というものを評価の第1におくことが特徴のように言われていたはずなのだが、バブル崩壊後の長引く不況がそのあたりの意識を「身内内の評価」を最優先する傾向へ駆り立てているのかもしれず、いわゆる「道」という言葉で連想される、行儀良さ、倫理観というものを萎えさせてしまっているのかもしれない。

侍に「武士道」あり、商人に「商道」あり、といった古の言葉を思い起こすべき時なのかもしれないし、時代劇ドラマではよく言われていた「誰も見ていないかと思ったら、お天道さまは、しっかりご覧だったんだよね」ということ思い起こすべきなのだろう。


古人曰く「天網恢恢、疎にして漏らさず」。心に刻むべきである。

2011年12月10日土曜日

ToDoアプリに何を使うか

「クラウド 「超」活用術」に触発されて、ToodledoをToDoアプリの総元締め的に使い始めたのだか、ToDoかなりの分量になるので、さすがにこのアプリだけで、日々の仕事の処理はちょっと難しいので、一日ごとのタスクを処理するToDoアプリを探してみることに。この本ではTaskPortが薦められているのだが、処理時間を入力するのがお決まりとなっていて、しかもタスクを実行すると時間が経過するまで固定されてしまうので、私のように自分のタスクこないながら、部下のタスク管理もやっているといった仕事の場合、ちょっと困りもので、ちょっと使いづらい。
ということで、簡素なアプリはないものかと探して見つけたのが、Wunderlist。起動画面は下記のとおりシンプルで日々のタスクを入力し、その進捗を管理するという点で及第点だと思う。

ただ、一つ不満なのは、Toodledoから一々入力しないといけない点はまあよいとして、入力がiPhoneといったモバイルアプリからに限られてしまうこと。

実際、複数の部下にタスクを割り当てながら、自分の仕事をこなしていて、その仕事の処理の中心はPCであるから、やはりタスク管理の端末がスマホなどのモバイル系に限られてしまうのはちょっと不便。しかも、アイデアやメモを保存するデータベース的なものはEvernoteなので、こちらとの連携もほしい・・・。

ということで、今のところ日々のToDo管理は、皆さんよくご存知のEgretlistでやっているところ。
つまりはEvernoteにTodayといったノートをつくり、Toodledoから毎日、Evernoteのこのノートにタスクを入力して仕事を進めるといった形の運用。

タスクの入力はPCを使っている場合は、デスクトップかWebのEvernoteで入力したり、iPhoneの場合はnimbulistでタスクを入力するという感じである。

Evwernoteでタスク管理をしようとしたときには、未完了タスクの表示が常に大量に出て精神衛生上よくないので使用をやめていたEgretlistだが、タスクの範囲を限定することで機嫌よく使える状態になるかもしれない。

2011年12月9日金曜日

スケジュール管理には何を使うか

東洋経済のWeb記事「69.4%ー予定管理ツールとして手帳などを利用するアナログ派の割合」によると

 日本能率協会マネジメントセンターの調査によると、2012年のスケジュール管理について、アナログ派がデジタル派を上回っていることがわかった。この調査は今年8月、全国の20~50代の男女を対象としてインターネットで実施、856名から回答を得ている。
 予定管理で主に使用するツールについては、手帳やシステム手帳、カレンダー、ノートなどを利用するアナログ派が69.4%(前年比7.3ポイント増)となった。一方、主にパソコンや携帯電話、スマートフォン、タブレットPCなどを利用するデジタル派は29.9%(同6.5ポイント減)にとどまった。

とのことで、このデジタルでスケジュール管理をする人の割合が多いかどうかは判断の分かれるところだろうが、個人的な感想から言うと結構デジタル派頑張っているじゃない、という感じ。
ネットまわりをうろついていると、スマホやクラウドサービスは当たり前のような気になってくるのだが、都会地ならいざ知らず、私のように辺境の地に住まっていると、ほとんどがフィーチャーフォンの利用者であるし、EvernoteやDropBoxのサービスも知る人ぞ知るといったところが実感であろう。
で、この数字最近余り伸びていない、むしろ減っているのは、何故かな、と考えたのだが、これは入力の面倒さとレスポンスの低さなのかなと思う。

この調査でも手帳を利用する理由としては

 手帳を利用する理由は、「予定を一覧しやすい」が74.3%とトップで、以下、「自由に書くことができ使い方に制限がない」、「文字を入力するより手書きのほうが楽」、「外出先などでも手軽に利用できる」、「資料などほかのものを挟んでおける」と続く(複数回答)。

となっているようで、手書きとキーボード入力の敷居の高さの違いが出ているといってよいと思う。

個人的な事情をいえば、CLIEの時代からスケジュールはデジタル系に移行しているのだが、電話や口頭で入ってくるアポイントには、やはりデジタルは弱くて、何かにメモして後で入力という形にならざるをえず、アナログには一歩遅れているといわざるをえない。ただ。デジタルだと対応不可かというとそうでもないような気がしていて、たしかCLIEのT-50あたりのオーガナイザーは手書きにも対応していたような気がしていて、そんなスケジュール関係の手書き連動アプリのiOS版が臨まれるところ。誰かつくってくれないだろうか。iPhoneなどのスマホ使いでなくても、今はiPod touch や iPadでスケジュール管理も可能だから、結構売れると思うんだが・・・

2011年12月8日木曜日

Simplenote と ResophNotes

北真也さんの「クラウド 「超」活用術」で情報を入手して、早速、SimplenoteResophNotesをインストールしたのだが、これが結構便利だ。
 
要は「テキストファイル」を共有できるアプリというかサービスなのだが、家庭、職場、も張ると複数台のPCとiPhoneを使っているので、ブログやら仕事関係のアイデアや企画をまとめる再、あちこちで作業することが多いので、それが1ポケットになるのはメリットが大きい。
EverNoteで共有するという方法もあるのだが、ちょっと分量のあるテキストデータを、複数ファイルにわたって、継続的に修正をしなければならない時は、あれこれとデータが放り込まれたEvernoteだと、ちょっと面倒なので、SimplenoteとResophNotesのようにテクストデータ専用で取り扱えるアプリのほうがお手軽である。

そして、このSimpleNoteとシンクロできるWindows用のソフトがResophNotesが、なにしろ軽いのと、モバイル版もあってUSBメモリに格納できるところ。
職場のPCなど共有のPCの場合は、本体にテキストファイルを置いておくわけにはいかないので、USBメモリで完結できるのもメリット大である。
多くのデバイスで共通して使えて、しかもどこでも同じファイルが扱える環境をお探しなら、この二つのソフトを試してみてはどうだろうか

2011年12月6日火曜日

高畠正幸 「究極の文房具ハック」

発刊から年数が経過してしまった本書だが、Hackネタも古びないものは古びないもので、再読して、あーこれもやってなかったなー、と改めて再認識するのも、こうしたHack本の楽しみではある。


もともと本書は、筆者が「誠 Biz」で連載していたものに、Hackネタを追加してこしらえたもので、今でもその特集は読めるから、慎重な人は本書を読む前にそちらを読んでから購入してもいいのだが、買って損はないと個人的には思うんである。

目次がけっこう詳細につくられているので、そのまま紹介するとネタバレを起こしてしまいそうなので大項目だけ紹介すると


統の巻 できる限り規格を統一する
省の巻 仕事を自動化していちいち考えることを省く
即の巻 「いつか」ではなく「今すぐ」できるように環境を整える
仮の巻 「とりあえず」を肯定する
整の巻 身のまわりはちょっと大胆な方法で一気に整える
Dの巻 デジタルツールをアナログ視点で使いこなす


という感じで、文房具の使いこなし方だけでなく、身のまわり、仕事まわりを便利にするHackネタがふんだんに取り上げられている。

いったいに、こうしたHack本が魅力的かどうかは、そこに紹介されているネタが自分でもできそうかどうか、という点に大きなウェイトがあると思っていて、その点で、「文房具」を主体にしたこの本のHackは、敷居がそんなに高くなく、思い立てばそんな高額な費用をかけずにチャレンジできそうな点で得点が高い。(もっとも、筆者のように徹底してできるか、といった敷居の高さはあるのだが)


なんにせよ、こうした本は実際にやれるかどうかは別にして、読んでいてあれこれ想像を巡らしている間も楽しいもの。
LifeHackに興味ある人は是非どうぞ

2011年12月5日月曜日

iPhoneアプリのアイコン画像を手に入れる

ブログとか、プレゼン用にiPhone/iPadのアプリのアイコン画像を入手する方法をあちこちさまよっていたら発見したので、備忘録として記録
 
まずituneを立ち上げ、iPhoneを接続し、ライブラリのAppを選択するとこの画面になるはず。
 
ここで、使いたいアプリのアイコンを右クリック

 
すると、上記のようなポップアップが出るので、「プロパティ」をクリック
この後ポップアップされる画面で「アートワーク」をクリックするとこんな感じになるはず。


この画像をデスクトップにドラッグするとPNG画像が保存されるので、あとは煮る焼くなり、加工するなりどうぞ。

iPhoneアプリ "音声認識メール クラウド"を買ってみた

iPhone4SならSiliが使えるかもしれないのだが、未だiPhone4の身としてはなー、と思っていたら、Twitter上で音声認識してメールにできるアプリ"音声認識メール クラウド"の記事があったのでおもわず購入
 
まあ85円だから、有料アプリでは安値ではある。
 
使い方は難しくなく、アプリを起動すると
 

こんな画面になるので、この赤いマイクのところをタップしてiPhoneに向かってしゃべる


するとこんな感じで読み取りが始まり、しばらくすると

とまあ、こんな感じで変換してくれる。
で、赤いマイクの左横のリンクのところをタップすると
 


ソフトを立ち上げる画面が立ち上がるので、Mailを選択すると


という感じでメールができるという具合。音声読み取りも結構速いので、お手軽Siliということで使ってみてもいいかも。私としては、iPhoneでのメールは家族へのちょっとした連絡が主なので、このソフトで十分事足りるようbな気がしているのである。

2011年12月4日日曜日

北 真也 「クラウド「超」活用術」(C&R研究所)

普段のSEの顔とLifeHackの手練れの二つの顔を持つ北真也さんの最新作。内容は、題名でわかるように「クラウド」をどう使うのか、なのだが、クラウドサービスの入門書を期待して、この本は読んではいけない。普通のクラウド本のような、EvernoteやDropBoxのアカウントのつくり方とか、ある程度の期間スマホやタブレットを使ってきた人ががっかりする、クラウド本を買って、アカウント作成などでやたらページを消費する、といったことはないので安心してほしい

本書で語られるのは、クラウドとアナログを連携させどう効率よく仕事をこなし、生活を充実していくか、といったノウハウである。詳細なノウハウの紹介は、営業妨害になるので本書を読んでほしいのだが、目次ぐらいを紹介すると

CHAPTER1 クラウドで実践するビジネスパーソンの情報武装
CHAPTER2 情報を「いつでも、どこでも」クラウドに収集するテクニック
CHAPTER3 クラウドの「セルフマネジメントシステム」を使いこなす
CHAPTER4 クラウドの「情報マネジメントシステム」を使いこなす
CHAPTER5 クラウド&iPhoneでアウトプットを活性化する
CHAPTER6 クラウド&iPhoneによるライフログとその活用

となっていて、クラウドを使って、情報をどう使い、アナログとクラウドの情報をどう連携をとり、いかにして質量ともにレベルの高いアウトプットをするかについて、はてなやGoogleのサービスとiPhoneをどう使っていくかのノウハウがかなり具体的に書かれていて、LifeHackにかなりの即効性がある。。影響を受けやすい私など、本書を読みながら、SimplenoteやTaskPortを早速ダウンロードしてみたり、しばらく放っておいたToodledoの手入れを始めてしまったぐらいの効果である。

Googleカレンダーの行動計画表化やToodledoの使い込み、DropBoxを使った編集作業や原稿書きの共有化は、これから試してみないと自分に合うかどうかわからないが、ひさびさに使えそうなノウハウ、ツールが書かれたクラウド本、Evernote本に出合った感がする。

Android使いの人には、紹介されているアプリなどでiPhone使いに比べンデがあるかもしれないが、LifeHcak本として、どちらの利用者にもお奨めと思う(私はiPhone使いなので、その辺は割り引いて考えてね)

2011年12月3日土曜日

やる気スイッチノート術

コクヨが高校生などのアンケートをもとに「やる気スイッチノート術」を発表したとのこと

製品のPRも兼ねてのことなのだが、勉強だけでなくノートをライフログも兼ねて生活全般に使っている人に有益なものもあるかもしれないので、ちょっと紹介。

ノート術は3箇条あって

①ノートは紙質にこだわる

 ・必要な情報だけを見やすく書き残すために「裏写りしにくい」「書き心地がいい」「消しゴムでこすっても傷みにくい」かどうかをチェック


②ペンは「赤」「青」「シャープ」が一体になっているもの

 多色使いは情報の重要度をわかりにくくしてしまうので2色にしぼり、覚え無いといけないポイントは「赤」、補足事項は「青」を使う。

「黒」のボールペンはどうするかは、ちょっとこの「ノート術」では不明。ビジネスに使う場面では、早く書くためにはシャープよりも黒のボールペンの方がいいかも。「緑」を使わないのは、齋藤孝さんの教えには反するのだが、今の私の色使いと同じ。

③プリントはテープ糊で「5点塗り」。プリントやレシート、メモの貼り付けがきれいかどうかはノートを見返すかどうかの重要なポイントだろう。私もスティック糊をやめて、テープ糊に乗り換えが必要かも

行間にはもっと汲み取れるものがあるかもしれないが、とりあえずここまで。

2011年12月1日木曜日

Docomoが2012秋からiPhone、iPad発売・・って噂の真実は?

auのiPhone発売をスクープした日経なので、本当かもしれないし、ずーっと昔、iPhoneが日本で始めて販売されるときに、Docomoから、とたし
か報道したのも日経じゃなかったかな、と思うので、本当??というところがなきにしもあらずなのだが、もともとDocomoの現社長はiPhone、
iPadの販売にとてつもなく熱心であったし、アップルはandoroid憎しでシェア拡大に本気になっているかもしれないので、ありうるかもね、と思っ
たりする。


願わくば、Softbank並みに安価な通信料金で提供されることと、BlackBerryのようなおざなりの販売戦略をとらないように期待するところ。回
線品質も今の状況でiPhoneが提供されるなら、iPhoneを使いたいのと、Docomoのスマホ戦略の遅れに業をにやしてMNPした私としても再度
MNPしてしまうかもしれないですね。


と思っていたら、どうやらDocomoから否定されてしまいましたね-。DocomoはいつもiPhoneネタでは煮え湯を飲まされているから、不確定なものを極力外に出したくない(iPadでアップルに振られた時の嘆きようは尋常じゃなかったものな)ってなところかな。