「変わり行くバックパッカー」では、日本を旅するかのように無防備にカオサンにやってくる若者、「ここは楽だから」という理由で移住してしまう女性。筆者とは肌合いが違ってしまった、最近の「アジアの旅人」の姿が語られるし、「新・アジア食事情」では」ゆっくりと食べることが美徳だったタイで、日本のラーメンライスのようなクィッティオライスが登場したり、食べ放題の店が流行している様子が出てくる。
何か筆者が自分の付き合い始めた頃のアジアと様変わりしていく姿にとまどっているような印象を受けるがそんな筆者の思いをよそに「アジア」は、まだ元気なのである。ただ乗りの弁当注文とりが出現するタイの地下鉄や、子供ができると頼りにならない男を尻目に生活力のでてくるアジアの女性。ミャンマーの女性の度を過ぎたような美白願望。アジアは、まだまだ多様で活気に溢れている。
そして最終章「それでも僕は旅をする」である。
煙草喫がどんどん阻害されても禁煙しなかったり、貧乏旅行でなくても安宿に泊まりたがったり、タイのガイドブックづくりに参加していながら、タイの料理店にはメニューは必要ないとか言ったり、まだまだ、貧乏旅行者魂は筋金入りである。
きっと、今も、タイの街角を、この人は歩いているのではなかろうか。
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