2011年12月18日日曜日

小山龍介 「クラウドHACKS!」(東洋経済新報社)

刊行から時間が経ってしまったが、最近、クラウド関係のおさらいをしていて読み直したので、レビュー。

最近流行りのクラウド本だが、HACKの手誰である筆者の手によるものらしく、そこらのクラウドのテクニック本ではないところが流石といったところ。

クラウドに関するビジネス所が最近やたらと流行のような気がして、自分の仕事にクラウド・サービスをかなり使っていると思う管理人としては、最新のサービスの様子がわかって有難いのはありがたいのだが、大概のものが、アカウントの取りかたなどがやけに詳しく載っていて、こういうのはネットで知れべたほうが簡単にわかるんじゃね、と思うものが多いのが不満なところ。

HAKAS本の手練れの筆者は、そうしたところはよくご存知のようで、ページを稼ぐ割に内容の少ない、そんなところはすっ飛ばして、即、中身に入ってくれる

それは目次でも明らかになっていて

chapter1 データハックークラウドライブラリーとインデックス読書術
chapter2 情報収集ハックーエージェント活用と情報の自己組織化
chapter3 ノマドワークハックー遊牧とヨソモノ感覚
chapter4 クラウドタイムハックークラウド時間とライフログ
chapter5 クラウドチームハックープロセス管理とチーム連携
chapter6 アウトプットハックーアウトプット集中力と「天才」への道
chapterX クラウド手帳ハックー点から線

という構成をみれば、例えばEvernoteのアカウントのつくり方とかでページを稼いでいないよね、ということがわかるはず。

本書で語られているのは、今までのHACK!と共通した。クラウドを使って仕事をどう効率的にストレスなく勧めるか、ということである。
当然、筆者の仕事がフリーエージェントであることから、そのワークスタイルに色濃く影響されたHACKではあるのだが、通常のデスクワーカーにとっても参考というか、かなり真似してみてもいいものが多いし、ノマド的な仕事は、デスクに座っていることが勤務時間の大半を占めてしまうホワイトカラーにとっては、憧れでもあるだろう。

前者については例えば

・Google Calender を自分の業務データーベースにするテクニック



・skypeによるミーティングやツィッターによる情報共有、普段の職場から離れた場所で行うチーム会議の効用
・参加者の意識の焦点をあわせる議事録ドリブン会議

といったことや、後者に関しては

・3種類(作業オフィス、発想オフィス、アウトプットオフィス)のノマドオフィスの確保の仕方
・メモのGmeil保存や外出先でのFAX、印刷

といった、普段はオフィスワーカーでも出張や取引先周りなどで活用できる具体的なノウハウが紹介されている。

まあ、こうしたHACK本の出来不出来は、読了した後、なにかしら自分の仕事の能力が増したり、自分でも何か真似してみようと思う量で量ればよいと考えているのだが、その意味で、本書は出来の良いHACK本であることは間違いない。

迷っているなら"買い"の一冊である

0 件のコメント:

コメントを投稿