瀧口範子さんの「シリコンバレー通信」の最近のエントリー「アマゾンがあっという間に「電子書籍出版社」になった」によると
アマゾンはすでに、Amazon Publishingと銘打って、傘下に5つの出版ブランドを抱えている。新しい作家を発掘する「AmazonEncore(アマゾン アンコール)」、ロマンス本ばかりを集めた「Montlake Romance(モントレイク ロマンス)」、スリラーやミステリー専門の「Thomas&Mercer(トーマス&マーサー)」、海外作品を紹介する「AmazonCrossing(アマゾン クロッシング)」、そしてビジネス書の著者として知られるセス・ゴーディンとのジョイントベンチャーである「The Domino Project(ドミノ・プロジェクト)」である。
(中略)
電子書籍が中心である一方、どうしても紙で読みたいとなれば、ペーパーバックも注文できる。最近は小ロットの印刷に対応する業者も多く出てきており、そうした業者が「カンバン方式」のように、注文があるごとに機械を動かして対応しているのだろう。オンデマンド印刷と呼ばれるものだ。そのあたりもこれまでの出版社のやり方と違って臨機応変、フレキシブル。電子書籍の強みを大いに利用している感じだ。
ということらしく、日本が電子書籍のプラットフォーム争いに血眼になっているうちに、どうやら、アマゾンが出版の世界にも踏み込んできた様子。
これが、今のところはプロの作家が中心の様子だが、電子書籍出版の手軽さから普通の読者に毛が生えたレベルの作者にまで拡大してくるのは間違いないだろう。そして今は英語圏のサービスだが、日本語化を含めたローカライズがされてくれば、日本の出版業界も、いつかの電子書籍の時と同じ黒船騒動が起きるのは間違いないだろうな。
そしておそらくは、GoogleやAppleがそれぞれのウェブストアを使ったサービスを入れてくるだろうし、いいかげん日本の出版界も、独自規格なんてのに拘ってないで、彼らのプラットフォームをどうやって使っていくかを考えた方がいいのではないだろうか。
電子書籍が普及するといったって、全ての人が電子書籍を読むためのデバイスやスマートフォンを購入するとも思えないし、やはり紙の手軽さってのは捨てがたいものがあるから、かえって広い意味での書籍の購入需要を広げると思うんですがねー
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