2005年10月31日月曜日

「アジアの真心」(小学館文庫)

2001年8月1日初版。定価476+税を、リサイクルショップで210円で購入。

同時に姉妹編の「アジアの純愛」「アジアの地獄」を購入したが、その書評は、また後日。

すべて書き下ろしの短編ばかりだが、アジア各地でバックパッカーが出会う心温まる人情話。人と思えば泥棒どころか強盗と思え、ぐらいの貧乏旅行の面々なので、ちょっと感動しすぎじゃない、と思うところもあるのだが、結構、読ませる。

話としては、ドジを踏んだ旅行者が現地の人に暖かく支えられる話や同行の人と日本では築かれなかった信頼を得る話など。

例えば、
・シンガポールで旅費を盗まれたが、骨董屋の子供にもぐりの骨董屋の手伝いを頼まれ、バイト代までもらう話(ジョージという少年)
・世界三大地獄の交通機関のひとつクェッタ~ザーヘダン間の列車で、飢えと渇きを現地の人に救われる話(地獄でアッラー)
・格好よい友人と貧乏旅を始めたのは良いが、途中で大喧嘩。しかしそれがきっかけでさらに信頼を深める(仲直りのきっかけ)
・チベットの亡命僧との出会い(巡礼者キルティ)
・日本留学中に日本へのわだかまりをつくった男との遭遇、ケンカ、その後の今まで続 く友達づきあい(落陽)
・地雷で片足を失った少女とその家族との出会い(シェムリアップの少女)

などなど。

もともとお金もない旅行者だから人の好意が身に沁みるという側面もあるのだろうが、やはり旅人とアジアの人ととの出会いは暖かく、優しい。

うーん、まったりと旅をしたくなってきた。

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