クラウドと建築、そして所有

2015年6月19日金曜日

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Gizmodeの「もう家は要らない?テクノロジーが変えてきた建築」を読んで、いわゆるクラウド化と所有の関係について考えさせられた。

記事は、データのクラウド化が進んで今まで家(オフィスも含む)に保管していた記録やら仕事の書類やらが消失しても、クラウドにあるので復元が可能。すなわちデータなどを「守るもの」としての家の価値は少なくなっている。として、最後に
従来の建築が担ってきた財産を守るという大切な役割は、一見失われてきたように感じます。しかし、私たちの気づきにくいところでデータセンターなどのような建築がその役割を一手に担っているのですね。テクノロジーが住宅から役割を奪う一方で、データセンターのような特殊建築も生み出してきたとも言えます。

今後、いろいろなものがさらにデータに置き換えられていけば、一般的な住宅は財産を守るといった役割から完全に開放されるかもしれません。財産が家からなくなれば、私たちのライフスタイルはもっと自由になるでしょう。今まで、引っ越しをするとなれば非常に大掛かりでしたが、近い将来トランクひとつで海外に移住なんてことも当たり前になるかもしれませんね。
と結論づけている。

言われてみれば、クラウド化が進んで書類や個人データを、「紙」の形で持つものは少なくなっている。外出先で仕事やうちあわせをするときもPC、タブレット、スマホにメモ(ノート)があれば大変に重装備で、どうかするとスマホにメモで事足りる場合すらある。
プライベートでは、というと、当然、仕事場と違って、服やら写真、子どもの工作などなど「物」のしめる部分が多いから、全部がクラウド化されている(あるいはできる)とはいわないが、それにしても、以前に比べて「ミニマル」な生活になっているのは間違いない。

もちろん、GIZMODE記事の「トランク」の例えは極端にしても、生活が「ミニマル」になり、仕事が「クラウド化」すれば、物質的には、より極小の「所有」ですむようになるのは間違いないと思われて、そうした場合、今までの「我が家」というのは、シェアハウス、持ち家、複数拠点化といった形で拡散していくのかもしれないですね。

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日本の人口最少県の住人。なりわいは行政書士。読書好き、ガジェット好きの昭和人です。

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