「電子書籍リーダー」は明治時代始めの「牛鍋」的存在か?

2012年12月22日土曜日

電子書籍

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ここ数日、うちの奥さんが入院していて、入院中の暇つぶしに、と私のKoboに軽めのミステリー(重くなくて、ホラーっぽくもないやつ。病院でこうしたホラー系はちょっと読めないものね)の自炊本やらをいれて渡していたのだが、病院内で看護士さんあたりからは、「へー、これが電子書籍ですか、薄いですねー」とか「初めて見た」といった反応らしい。
 
ネットの世界をぶらぶらする生活をしていると、つい、その世界や周辺にあることがらが、既に日常的な状態と思ってしまうのだが、今、大流行の(と私は思っている)KindleやKobo(Kobo端末は流行とはいえないでしょうが)といった電子書籍リーダーも、まだまだ一部のものかな、と痛感しした次第。
まあ、正直のところ、私の住まう辺境地では、Kindle PaperWhiteどころか、Koboの姿なんぞも見ないような状況。iPadあたりはさすがに、個人所有者を持ち歩いている人を見かけるようになり、スマホ人口は急増しているのだが、このあたり、」アーリーアダプターがうじゃうじゃいる都会地とは、事情が大変に異なっているんである。このあたり、明治時代当初、横浜や銀座では盛んに食べられ、文明開花の証のように扱われていた「牛鍋」が、地方部ではまだまだ、どころか肉食(にくじき)の文化すら疎まれていたのと、まあ似たり寄ったりか。
 
で、牽強付会かもしれないが、こうしたガジェットの普及の遅さというのが、実は、地方の定住人口がなかなか増えず、都会地へ若者が出てしまって帰らない、といった今の地方部での移住定住問題がなかなかはかばかしくいかない原因の一つではなかろうか。
というのも若者のかなりの部分は、様々な分野でのアーリーアダプターであるし、そのアーリーアダプターたちが、それを自慢できない社会ってのは、若い人や少し尖っていて時代をリードする人には、物足りない社会でもあるように思うからだ。
 
移住定住対策で「自然」を売り物にするのはいいと思うのだが、それとセットでいわゆるネット環境やWifi環境、あるいは都会地の流行情報をいかにダイレクトに流し込むか、かをセットで考えないといけないのかもしれないですね。
 

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日本の人口最少県の住人。なりわいは行政書士。読書好き、ガジェット好きの昭和人です。

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