2011年10月17日月曜日

牧野武文 「情報は貯めるだけ貯めなさい」(マイコミ新書)


最近流行している「クラウド」を使った仕事術の本なのだが、バリバリにデジタル化を勧めてくる本ではないので、その意味で、iPhoneやandroidのスマートフォンに切り替えたんだが、さてクラウドを使って仕事を、ってのに挑戦したいのだが、さて・・・といった初心者向けの本。

構成は

第1章 情報管理は「捨てる」から「貯める」時代へ
第2章 クラウド仕事術を理解する
第3章 クラウド仕事術に必要なもの
第4章 クラウド仕事術の基本
第5章 クラウドで各種「書類」を管理する
第6章 クラウドで「情報」を管理する
第7章 クラウドで「行動」を管理する
第8章 クラウド仕事術を成功に導く9つのステップ

となっていて、基本は、紙書類は基本的に全てデジタル化してクラウドにあげてしまうのだが、仕事で使う時は「紙」でやりましょう。紙書類のデジタル化はスマートフォンのスキャナアプリでやって、その保管先としてはEvenoteが良いですよ、といったところキーワードとして本書で、使われる「貯めるデジタル、使うアナログ」は確かに言いえて妙な話で、とかくこうした書類のデジタル化の話は、どちらかに偏ったことになりがちなので、筆者のいう

P42なんでもかんでも書類をデジタル化して、iPhoneやアイパッド、パソコンで表示する必要はない。紙書類はそのまま持参して、紙のまま使えばいい紙書類というのは、軽くてどこでも持ち運べ、折りたためばどこまでも小さくできるという大変優秀なモバイルアイテム

P49「貯めるデジタル、使うアナログ」「貯めるデジタル」というのは、「整理整頓しないクラウド整理術」のこと。「使うアナログ」とは仕事をするときは紙書類を使う方法が仕事をスムーズに進められるということ

P53アナログ書類、デジタル書類の使い分けのポイントは、アナログとデジタルを使うシーンをきちんと分ける

といったことは、デジタル一辺倒になりがちな私としても自戒の言葉とせねばなるまい。

途中、Evernoteの登録や使い方のあたりは、少し退屈なところであるが、初めてクラウド型の仕事を考えている人向けと考えれば、まあしょうがないといえばしょうがないか。

ただ、実践にあたり、本書では、仕事の紙書類のスキャンに、スマートフォンのスキャナアプリを使うことをまずは推奨しているが、事務系の総務部門や企画部門のように大量に紙に取り囲まれている部署で仕事をしている人は、ちょっとスマホだけでは能力不足気味になるし、今流行の「自炊」も始めようかという人は、早晩、ドキュメントスキャナが欲しくなると思うので、そのつもりで。

クラウド型の仕事術の入門書としては、わかりやすく、さらに取り掛かりやすいあたりをコンパクトにまとめてある。最後の章の「自分向けのクラウド仕事術を追求する」を筆者からのエールと受け取って、自分の仕事にあわせていろいろチャレンジしてみようではないか。

0 件のコメント:

コメントを投稿