2012年2月27日月曜日

ハロルド・ジェニーン「プロフェッショナルマネジャー・ノート」

本編を読まずして、サマリーの方から読んでわかった気になるというのは邪道かもしれないが、正直なところ、本書を読んで、本編の方もちょっと読んでみようかと思わせた。

もともとユニクロの柳井 正氏が絶賛されたことによって有名になった本らしいのだが、ビジネスの実践の中で生きてきた筆者のハロルド・ジェニーン(証券取引所のボーイからアメリカを代表するコングロマリットの代表者と「なった人らしい。残念ながら、ジェニーン氏の会社のITTのことは全く知らなかった)がその実体験に裏打ちされた経営論を語ったもの。

例えば

経営するーマネジメントするということは、いったん事業計画と予算を定めたら、それがなんであれ、それを達成すると誓ったことを成し遂げなくてはならず、それができて初めて真のマネジャーとなれる(P29)



結局のところ評価の基準はたったひとつ、業績だ。業績のもとにはどんな名スピーチも、昼食会も、会議も、好況への貢献も、有名人や要人との親密な関係も、すべて遠くに忘れ去られ、残るのはただ会社とその業績の記録だけだ。(P41)

といったあたり、さっくりとした言い方で総括すると、理屈っぽいことを言わず、経営ってのは実績を挙げてナンボじゃないの、そのためには一所懸命。いろんなこと考えて実行 しないとだめでしょといった感じ。
ただ、その言い方がなんとも、はっきりとした感じなので、むしろ力が湧いてくるような気がする。

本書は、原著の「プロフェッショナル・マネジャー」のエッセンスを集約したような本だから、一つ一つのセンテンスが、短いながらもちょっと思い言葉の連続なので、むしろ、原著を読んでいく上での道標的に使っていったっほうがいいのかもそれない。

最後に、この本を手に取った読者すべてに向けた筆者のエールと思える最後のセンテンスを引用してレビューを終わる。

言葉は言葉。説明は説明。約束は約束・・。
何も、取り立てて言うべきことではない。
しかし、
実績は、実在であり、実在こそが実績なのだ。
ーこれこそがビジネスにおける不易の大原則なのだ。

実績のみが、君の自信、能力、そして勇気の最良の尺度だ。
実績のみが成長する自由を君に与えてくれる。
他のことはどうでもいい。
マネジャーとは"実績をもたらす人間"なのだ
他人や自分にどんな言い訳をしようが、この事実は変わらない。
君が立派な実績を挙げたら、すべて忘れ去られたときでも、世界はそれを覚えている。
何よりも、君自身もその実績を覚えている。
Good Luck! ー「素晴らしい実績を成就してくれたまえ!」

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