2012年10月21日日曜日

稲垣朝則「ミニバン 車中泊バイブル」

酷暑もおさまり、家庭菜園の世話も一服してくると、どういうわけか旅心やアウトドアへの憧れがさわさわしてくる。


 といっても、かなりのインドア派なので、実際出かけかるかというと、その確率はかなり低くて、大概は、アウトドアのウィンドウ・ショッピングをしたり、その手の本を読んだり、ネットを見たりといったところなのだが、最近は「車中泊」のあたりを彷徨っている。

 ということで、稲垣朝則「ミニバン 車中泊バイブル」である。

 構成は

 第1章 車中泊のメリットとデメリット
 第2章 週末に楽しむ2泊3日の車中泊の旅
 第3章 車中泊なら、やりたいことがもっと楽しめる
 第4章 快適車中泊の構築術
第5章 車中泊におすすめのキャンピングギア
 第6章 車中泊のフィールドテクニック
第7章 車中泊で行く北海道の旅マニュアル

 となっていて、なぜ車中泊をやるのか、といったところから始まって、最後は北海道での車中泊、キャンプ生活という流れ。

インドア派の私が、思わず、自車のプチ・改造や学校のキャンプで息子に買ったはずのシュラフの在処を探したり、といった具合なので、車中泊ないしはアウトドア・ライフ入門本としては良いできだと思う。


 高速道路の休日1000円という、かなり乱暴な政策を、国内の流動を増やしたというよりも、フェリー会社をつぶしただけのように思うし、道学者的な経済政策のおかげで、なんとも沈滞感がずっと続いているのだが、そうした世相も反映してのことだろうか、こうした清貧的なアウトドア・ライフは、控えめながらも、かなり根強い人気のように思う。


 ただ、こうしたのが主流になってくると、鼻についてくるのは、いわゆる自然保護至上主義者が人間の生活そのものを否定してくるのと同じで、やはり通常のキャンプなどの王道のアウトドアと違って、「車中泊」は日陰の花であってほしいな、と思うのは、アームチェア・キャンパーのわがままかもしれない。

 リアルのアウトドア初心者も、バーチャルのアウトドア礼賛者も、読んでおいて損はない。
リアルな人には実際の教則本として、バーチャルの人には妄想をかき立てる入門書としてお奨めである。

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