ガーデンデザイナー、まあいわゆるところのナチュラル・ガーデンの庭師さんであるポール・スミザーさんの講演会が鳥取市で開かれたので、ちょっと仕事柄、見聞を広める必要もあって、行ってみた。
もともとインドア志向が強いほうなので、ガーデニングとか園芸とかは疎いほうで、さらにナチュラリストのアングロサクソンというのは、どうも気難しそうな気がして敬遠気味だったのだが、どうしてどうして、非常に気さくで軽快な喋りで、会場をかなり笑わさせる大変楽しい講演であった。
話の内容は、彼が王立の園芸学校に入るあたりから、日本に来てどんな庭園をつくっているか、といったところから始まって、ナチュラル・ガーデンの先導者らしくイングリッシュ・ガーデンや、ピンクと白に整然と整理されたツツジ園への皮肉や、そこらにある雑草を輸入してしまった同業者の話など、キワドイところもあるのだが笑って聞いているうちにあっという間に時間が経った印象。
中でも印象に残ったのは
「生き物を増やすには、石や倒木を配置して、庭を複雑にしなければならない。その隙間に、たくさんの生物が棲みつく」
とか
「新しく庭造りをするとき、1.8mぐらいの大きな木と、間に30cmぐらいの小さな木を植えるのだが、大きな木は毛細根を復活させるのに時間がかかって成長が遅いが、小さな木は生長が早い。しかも小さな木のほうが庭師の思い通りに整形することができていい」
といったところ。
なんとなく、仕事のアイデアだしとか事業の育て方にも共通しているような気がして含蓄がある言葉ではないだろうか。
庭造りに興味がないビジネスマンも機会があれば聴いてみるとよい講演である。
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