2013年11月17日日曜日

駿井麻里「魔法のフセン術」(秀和システム)

フセン(付箋)を使ったメモ、仕事術についてはWebではよく目につくのだが、の本はあるようで少ないというのが実感なのだが、その少ないのが本書。Webではどうも情報が細切れで、という人は手に取ってみてよいのではなかろうか。

構成は

第1章 フセンで悩みをかたづけよう
第2章 家事も育児も散らかり放題だった私が変わったワケ
第3章 こんなにある「フセン」のメリット
第4章 バツグンの効果を引き出すフセンの使い方
第5章 頭の中がスッキリ片づく魔法のフセン術
第6章 家事・雑事・仕事がテキパキ片づく魔法のフセン術
第7章 コミュニケーションがラクになる魔法のフセン術
第8章 人生がワクワク楽しくなる魔法のフセン術

最初は整理や仕事や日々の暮らしに付箋を活用することのメリットが説かれ、最後の方は付箋を使った暮らし方といった色合いが強いので、付箋による仕事術が知りたい人は、真ん中あたりの章を集中して読むといいだろう。

筆者の使用しているのは全面に糊のついた付箋なのだが、ちょっとお値段も張るし、入門編としては普通の付箋を使ってもいいように思う。

要は

・たくさん書くこと
・一枚の付箋に多くのことを書かず、できれば一項目にしておくこと
・思いついたらすぐ書けるよう、いつでも持ち歩くこと(筆者は金属製の名刺入れを使っているとのこと。いまは百均で手に入るからこれはオススメ)

が肝心であるようだからだ。

気になるTipsは「辺境駐在員の備忘録」の方で紹介しようと思うのだが、一つだけ紹介していくと「アイデア・バタフライ・ネット」というアイデア出しの方法。大きめなものと小さめの付箋を二種類用意して、大きめの付箋にゆーっくりとアイデアを出したい内容を書いていき、書いている間に浮かんでくる解決法などのアイデアやイメージをどんどん書いていくといったやり方である。頭の中に解決したい内容をゆっくりと沁ませていって、ブレインストーミングをやる、というイメージ。ゆーっくりと書いている間は、おそらく頭が空っぽになりつつあるだろうから、強制的に「空」に意識をもっていく方法論で、これは確かに有効そうだ。

あまり悩み込まずに使えそうなアイデアが数々あろうのだが、残念なのは、パソコンやスマホに頼らないシステムに拘っているせいか、クラウドやネット・サービスとの連携に及んでいないところ。このあたりは読者のほうで、Evernoteを始めとする今時のクラウド・サービスと組み合わせた方法を考えてみるっていうのも楽しみかもしれない。

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