2011年11月27日日曜日

『こざき亜衣 「あさひなぐ」(小学館)』 がオモロイ

最近評判がよいスポ根マンガ、ということでついつい3巻まで買って一気に読んでしまったのだが、主人公の女子高生 東島 旭 におもわず頑張れってな感じで声をかけたくなる、ひさびさにあざとくないスポ根ドラマである。
発端は、今まで全く経験のない主人公が、高校に入ったのを機会に、今までとは一味もふた味も違うようになりたい、といって部活動のオリエンテーリングに出る。そこでひょんなことから、入ることになったのが、マイナーもマイナー、マイナーが裃着てやってきたような「薙刀部」。一緒に入ることになった、剣道部崩れの八十村将子とお嬢さんで長身の紺野さくらと部活生活に入るが・・。
ってな感じで、まあ滑り出しは、よくあるスポ根マンガと変わらない。このマンガのいいのは、なんと3巻になっても、主人公の旭は、とっても弱っちいのである。ライバル校の薙刀エリートに上から目線で喋ったり、悪態をついて引っぱたかれたり、といったアクシデントはあるのだが、いまだ体力もなく、不器用で、およそスポ根の主人公らしくない。
スポ根の主人公といえば、実はそのスポーツに隠れた才能があることが見る人が見ればわかっていたり、悲運の怪我で引退した名選手の血筋だったり、とかおいおいそんな設定ありえないだろーが、てなことが多くて引いてしまうのだが、この「あさひなぐ」は都合三冊にいたるまで、主人公がヘタレのままってのがいいのである。
まあ、なんとなくこれから、自分の欠点を逆に生かしてパワーアップ、起死回生の新商品をつかんだ弱小企業の逆転ドラマ、ってな展開が予測されることは予測されるのだが、へそ曲がりなおっさんとしては、ヘタレのままなんだが、どういうわけかまぐれのように試合に勝ってしまって、自己嫌悪しながら、またまた勝ち残る(でもまだ最後の前ぐらいで敗退ーー)ってな感じを貫いていただきたいのである。
ヘタレのスポ根マンガの今後に期待!!

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