withコロナ時代のリモートワークに必要な「リーダーシップ」とは

2020年8月4日火曜日

リーダー論

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 新型コロナウィルスで、多くのビジネスでオフィスの様子が様変わりしました。ソーシャルディスタンスを確保するための、時差出勤やリモートワークで、一時期は契約書の押印や郵便物の受け取りをしないけないので、ごく少数の社員が出勤し、ほとんとのデスクは空席のまま、というオフィスの様子がマスコミでも報道されていました。

その後、感染者が減少した時は再びオフィスへの出勤を常態とする企業も増えたと思ったら、再びの感染拡大。この状況をみると、これから感染状況によらず「リモートワーク」は「新しい働き方」として一般化していくと考えてよさそうです。

リモートワークが常態化していくと、当然、今までの顔と顔を突き合わせる仕事のやり方ではなくなりますので、今までとは違った、チーム管理が必要となってきます。


そこで今回は、withコロナの時代のリモートワークに必要なリーダーシップはどんなものなのかまとめてみました。


◇リモートワーク時代のチーム管理の特徴◇


まず、ここでチームリーダーの立場からリモートワーク時代のチーム管理で特徴的になってきたことを分析しておきしょう。


①部下の「雰囲気」が把握できない


「部下が目の前にいない」状態でモニター越し、ということは「部下の表情」とか「報告している雰囲気」とかが体感的につかめない、ということです。

今まで、肌感覚でつかんでいた手法が使えず、言葉やテキストで報告される中から読み取っていかなくてはなりなくなります。


②頻繁な報連相要求でモチベーション下げ


かといって、頻繁に定期的に「報連相」を求めたりすると、部下が仕事に集中しているのを邪魔することになりますし、部下に自分が監視されている、信頼されていないという印象を与えています。

では、「直接、声をかけよう」と電話機に手を伸ばしたあなた、それは一番の悪手です。相手の状況を確認できないままの電話は、このリモートワーク時代の一番の嫌われる連絡方法であると思っておいてください。


③進行管理がますます重要


さらに仕事の大半が、自分から遠く離れた部下の自宅やコワーキングスペースで行われていますから、後ろで仕事の様子や進行状況を確認することができません。しかも、じかに確認できないだけに、遅れ気味になったり、方向性が間違ったりしているととんでもない後戻りをしてしまうことになりかねません。

今まで対面で確認していたことをリモートの状態で確認する手法が求められることになるのですが、リーダーの直接統制もリモートの状態では、部下本人による進行管理がより重要になってきます。

複雑なのは、全社員がいつもリモート勤務しているわけではなく、契約書や文書の押印とか郵便物、あるいは対面での打ち合わせなどがなくなっていないの、リモート勤務とオフィス勤務が併存しているところです。


◇キモは「サーバントリーダーシップ」◇


つまり、現在のようなリモート勤務とオフィス勤務とが併存している状態では、両方に対応できるチーム管理が必要になる、ということで、今までのようリーダーがチームメンバーを率いて突進していくようなチーム管理モデルだけでは対応できなくなっている、ということです。

こういう状態で必要となるのは、チームメンバーの自主性や自律性、独立性を促しながら、根っこのほうではきちんと方向がぶれないように手綱を握っていく、というリーダーシップのあり方なのですが、ここでオススメなのが「サーヴァント・リーダーシップ」という手法です。


◇サーバントリーダーシップとは◇


和田裕美さんの「奉仕するリーダーになりなさい」では樹木に例えて「果実や花。空に近くて、太陽をたくさんあびることができる場所が、お客様と現場のフロントスタッフ。それを地面からしっかり支えるのがリーダー」であったり、トップは「見えないところで全体を支える根っこのような存在」と表現されています。


また、「スタンフォード式最高のリーダーシップ」によると「部下の能力を引き出して、背中を押す力」であったり「その人の「一番の良さ」を引き出して、その人自身が成果を挙げられるよう手を貸し、応援し続けるのだ。そして最終的には、チーム全体の生産力を高め、目標を達成する」ことが、リーダーシップのスタイルとして表現されています。


このほか「新版 リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくり」では「私がリーダーとして、常々、思い描いているフォロワーシップが発揮された理想の組織とは・・・リーダーである私を優秀なフィリわ?ががっちりと支え、徐々にフォロワーが自立していき、各人がリーダーを超越し、最終的に私が必要とされなくなっってしまう組織」とされ「リーダーにしかできないことをゼロにすることが、リーダーの最大の役割」とされています。


当方的に翻案すると、自分が先頭に立って魚を追い回していくようなリーダーではなく、自分の意思であちこち動き魚を追い求めてる「鵜」の手綱をしっかりと握りながらも、それを鵜に意識させていない、「鵜飼いの名人」のようなものといえるのかもしれません。


◇サーバントリーダーシップを育てるには◇


ただ、そうはいっても今まで、何かトラブルがおきたら先頭に立って出動、俺についてこい的なリーダーシップが暗黙の裡に推奨されていていましたから、明日からは、サーバントリーダーシップでよろしくね、と言われても簡単に行動を変えるのは難しい。そこで、サーバントリーダーシップを身に付けるコツを「スタンフォード式最高のリーダーシップ」から抽出すると


①リーダー自らの弱さを見せるとともに、弱さを含めた部下の姿を把握しておく


②コミュニケーションをとる際は、リーダーが「語る」のではなく「質問する」。ただその時も「なぜこのやり方をしなかった?」といった自分の考えや経験を押し付けるネガティブな質問でなく、ポジティブな面に着目すること


③ZPDゾーンの仕事(上司が少し手伝ったり、教えれば部下ができるようになることや、部下が挑戦したがっていること)を、部下を前に出して主体的に取り組ませる。リーダーは「前に出る」のではなく「前に出す」。そして良い結果がでたら、その成果は部下の成果として評価する。けして横取りしないように。


といったことがあげられています。とかく、過保護な母親のように、リーダーは前に出たがることが多いのですが、ぐっと我慢することも大事なようですね。


◇まとめ◇


新型コロナウィルスの感染拡大で、ビジネスの現場もオフィスワークも大きく変化しようとしています。当然それにあわせて最適なチーム管理やリーダーシップのあり方も変容してくるでしょう。

この大変革の波をうまく乗りこなしていくためには、いままで培ってきたビジネススキルや磨いてきたリーダーシップも今一度棚卸して、「サーバントリーダーシップ」をはじめとした新しい手法を取り入れてみてはいかがでしょうか。


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日本の人口最少県の住人。なりわいは行政書士。読書好き、ガジェット好きの昭和人です。

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