消費は「社会」を変える、のか?

2015年10月27日火曜日

地域振興

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 最近、仕事の縁があって、「エシカル」=「倫理的消費」といったことに少々関わっている。

あまり馴染みのない言葉であるのは確かで、先進国で不当に安価に取引している綿花とかコーヒーとかを正当な価格にするといったフェアトレードとかが典型な話で、これを例えば「地産地消」とか「障害者の生産品」とかを、値段だけでは表せない評価をしようという運動、と個人的には理解している。

この話をする時に、よく語られるのが「消費が社会を変える」ということで、こうした理念的な活動でも、消費行動を変えていくことで、値段だけを価値判断の基準にしない社会、助け合いとか思い遣りといった理念を中心に据える社会への転換に寄与できるということで、以前の石鹸や添加物とかの消費者運動が企業の生産活動を変えたことが例として出されることが多いように思う。

で、確かに「消費行動が社会構造を変えること」は間違いないと思うのだが、先の消費者運動は、消費者へ健康とかの「実害」があったことが根っこにあったから、そうした消費行動が続いたんでは、とも思う次第である。

「倫理的消費」というもの、利益を受けるのは、大抵の場合、自分より遠いところにいる人たちであるから、持続的な消費行動が続くのか、というところがネックになりそうな気がする。

理念が行動を規制するのは限界がありそうな気がするのだが、どうであろうか

 

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日本の人口最少県の住人。なりわいは行政書士。読書好き、ガジェット好きの昭和人です。

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