しらうおの玉子とじ

初物だというふれこみで、うちの奥さんが買ってきた。
しらうおは睨んでいるようで食べられない、といったあたりが前ぶりで始まる話が、宮部みゆきの「初ものがたり」にあったような気がする。

あれは、踊り食いがいやだ、と主人公の目明しの子分だかおかみさんが独白するところから始まって、本筋は、近くのお宮さんに寄り添って暮らしている孤児たちの殺人事件に発展する話であったような記憶がある。私の場合も、踊り食いは、生臭い感じが抜けきれないのと、鉢を覗くと一斉にこちらを見られているような気がして、あまり好きではない。
やはり、しらうおは玉子でとじて、食べ物らしくして食べたほうが、弱い者いじめでなくて良い感じがする。
ただ、今夜のしらうおはちょっと泥臭いというか、あか抜けない感じで、すこし不良であったな。


そのほかは、イワシの煮付け。立派なイワシが出始めたあたり、秋も近い、ということか