2012年2月27日月曜日

舘神龍彦「手帳カスタマイズ術」(ダイヤモンド社)

 iPhoneなどのデジタル系にスケジュールなどを移行してから長いのと、最近、アナログ(私の場合、特にノートと)とデジタルとをデジタル寄りに統合するには、どうしたらいいかに悩んでいて、その面では、手帳をメインに使うためのカスタマイズは、ちょっと趣旨が違うのだが、カスタマイズの精神は、手帳だろうが、ノートだろうが、デジモノだろうが変わりはあるまい、との思いで読んでみた。

構成は

PROLOGUE どんな手帳も自分に合わせてカスタマイズできる
CHAPTER1 「貼る」「挟む」でマイ手帳にチャレンジする
CHAPTER2 「自分リフィル」で自分だけの習慣化フォーマットをつくる
CHAPTER3 パーツを増設してマイ手帳の可能性を無限大にする
CHAPTER4 毎日の生活に活かすマイ手帳カスタマイズ術
CHAPTER5 仕事に活かすマイ手帳カスタマイズ術
CHAPTER6 マイ手帳を使いこなすためのデジアナ併用術


となっていて、全体を通しての流れは、当然のことだが、アナログの手帳を、加工とカスタマイズを通じて、いかにフレキシブルで自由な形で使えるようにするかという点。

カスタマイズのアイデアを本にしたようなものだから、中身を詳細に引用することは、即座にネタバレにつながるから、最低限にとめておきたいが、スケジュールとかはデジタルにしているノート使いにも参考になったのは

・ほぼ日手帳やモレスキン、トラベラーズノートに貼りつけて使うリフィルの入手先(P87)



・ふせんとマスキングテープを使ったリスト管理やタックシールを使ったリストづくり


あたりか


ただ、綴じノートは、貼った分確実に、厚みがますので、携帯性を重視する向きには注意が必要だろう。


まあ、こうした手帳やノートの使い方やカスタマイズの本は、読みながら自分のシステムへの応用形を考えたり、試してはうまくいかなくて自分の方法に変えたりといったところが楽しい。


手帳であれ、ノートであれ、本書にヒントをもらいながら、あれこれ工夫してみるのも楽しいかも

堀 正岳「理系のためのクラウド知的生産術」

研究活動をしながら精力的にLifeHackについての著述を発表している堀 正岳氏の「理系」に向けたクラウドを使ったLifeHack本。

構成は

第1章 クラウドサービスを使った仕事環境
第2章 メールに振り回されない環境をつくる
第3章 手間をかけない論文管理法
第4章 アイデアをなくさない情報整理法
第5章 クラウド上で論文を書く
第6章 時間も空間も超えるコラボレーション術
第7章 細かい時間を時間を稼ぐテクニック集


使い方などが紹介されているアプリで目新しいのは「メンデレイ」という論文管理ソフトがあるが、後は、Gメール、
Dropbox、Evernote、そしてGoogleドキュメントといったところなので、目新しいアプリはないので、こうしたアプリのアーリーアダプ
ターにはちょっと物足りないかも。
 
ただ、むしろ本書は、「理系」ではあるが、こうしたクラウド系のアプリや仕事の仕方にちょっと疎遠な理系研究者やビジ
ネスマンが基礎知識を知るためのノウハウ本として位置づけるべきだろう。そうした意味で、ハイスペックなPCや最先端のガジェットなど特異なものは必要な
く、ふつうのノートPCやスマホがあればこの本で紹介されていることは、ほとんどこなせてしまうのが良いところ。


まあ、入門書として気楽に読んでみてはどうだろう。

ハロルド・ジェニーン「プロフェッショナルマネジャー・ノート」

本編を読まずして、サマリーの方から読んでわかった気になるというのは邪道かもしれないが、正直なところ、本書を読んで、本編の方もちょっと読んでみようかと思わせた。

もともとユニクロの柳井 正氏が絶賛されたことによって有名になった本らしいのだが、ビジネスの実践の中で生きてきた筆者のハロルド・ジェニーン(証券取引所のボーイからアメリカを代表するコングロマリットの代表者と「なった人らしい。残念ながら、ジェニーン氏の会社のITTのことは全く知らなかった)がその実体験に裏打ちされた経営論を語ったもの。

例えば

経営するーマネジメントするということは、いったん事業計画と予算を定めたら、それがなんであれ、それを達成すると誓ったことを成し遂げなくてはならず、それができて初めて真のマネジャーとなれる(P29)



結局のところ評価の基準はたったひとつ、業績だ。業績のもとにはどんな名スピーチも、昼食会も、会議も、好況への貢献も、有名人や要人との親密な関係も、すべて遠くに忘れ去られ、残るのはただ会社とその業績の記録だけだ。(P41)

といったあたり、さっくりとした言い方で総括すると、理屈っぽいことを言わず、経営ってのは実績を挙げてナンボじゃないの、そのためには一所懸命。いろんなこと考えて実行 しないとだめでしょといった感じ。
ただ、その言い方がなんとも、はっきりとした感じなので、むしろ力が湧いてくるような気がする。

本書は、原著の「プロフェッショナル・マネジャー」のエッセンスを集約したような本だから、一つ一つのセンテンスが、短いながらもちょっと思い言葉の連続なので、むしろ、原著を読んでいく上での道標的に使っていったっほうがいいのかもそれない。

最後に、この本を手に取った読者すべてに向けた筆者のエールと思える最後のセンテンスを引用してレビューを終わる。

言葉は言葉。説明は説明。約束は約束・・。
何も、取り立てて言うべきことではない。
しかし、
実績は、実在であり、実在こそが実績なのだ。
ーこれこそがビジネスにおける不易の大原則なのだ。

実績のみが、君の自信、能力、そして勇気の最良の尺度だ。
実績のみが成長する自由を君に与えてくれる。
他のことはどうでもいい。
マネジャーとは"実績をもたらす人間"なのだ
他人や自分にどんな言い訳をしようが、この事実は変わらない。
君が立派な実績を挙げたら、すべて忘れ去られたときでも、世界はそれを覚えている。
何よりも、君自身もその実績を覚えている。
Good Luck! ー「素晴らしい実績を成就してくれたまえ!」

2012年2月26日日曜日

Windows Vistaのサポート延長か・・・

今週、ちょっと仕事が忙しくて。あれやこれやのニュースをスルーそしてしまっていたのだが、なんとWindows Vistaと7の個人向け製品(Home Premiumとか)に延長サポートが提供されることになったとのこと。
 
 
このため、windows VistaはのHome Premiumとかの延長サポートがpro 並に
 
2012.4.10→2017.4.17
 
となったほか、indows 7のHomeも2020.1.14まで延長サポートが提供されることになった。
 
まあ、こうしたサービス延長はマイクロソフトの場合、XPの場合も突然発表されたから、今に始まったことではないのだが、Vistaのサポート打ち切りがあと1月ちょっとになろうかという時に突然延長、とは思ってもいなかったこと。
 
というのも、、サポートが切れるから、と娘のPCのOSを7にアップグレードしたばかり(このために新たにDSP版を新規購入してしまったんだが・・・)。こんなことら、もうちょっと待っても良かったかも、と後の祭りのことを思ってみたりもする。 
 
まあ、アップグレードいずれやっただろうから、そんなに悔やんでいるわけでもないのだが、こんな急な方針切り替えとは、まさかVistaユーザーが7に切り替えると思っていたら、新しいMacのOS発表でMacBookに乗り換えられることを危惧したわけではないでしょうな。ひょっとしたらクラウド志向を強めるAppleやGoogleを追撃するためのWindows囲いこみの新たな手法であったりして・・・。

2012年2月18日土曜日

iPad専用ペン EN309iがちょっと気になる

手書きメモのデジタル化で以前から、とんがった製品を販売しているMVPenテクノロジーズが、手書きをデジタルに取り込むiPad専用のガジェットの発売を始めたらしい
 
こういうのを見るとつい欲しくなってしまうのがよくないのだが、iPad専用というのが泣かせるところ。
手書き認識アプリは7noteをはじめ数々あるので、このガジェットがそれ以上の使い勝手となるかどうか、人柱的レビューを誰かやってくれないかな
 
MVPenテクノロジーのEN309iのページはこちら

2012年2月17日金曜日

Kindleの4月導入報道雑感

毎回、上陸、上陸といわれて実現しない、オオカミ少年的になっているKindle。
で、こんなコラムがあって
 
「キンドル」4月に国内発売の報道 ドコモ回線さらに圧迫の懸念

Docomoの回線網の心配とコンテンツが揃うかどうかいったところが、Kindle導入の時の課題のように書かれていたのだが、ちょっと反論。

Kindleの使っている回線もAT&Tなので、そんなに良い回線業者ではないというか、iPhoneの接続環境の文句はこのAT&Tに由来していたと思うので、ドコモが最近トラブルが多いが、まあこれよりはましだろう。

コンテンツの問題も、実は私もモノが揃っていないと言ってきていたのだが、実は最近のAndroidの躍進で急激にに増えてきているように思う。たしかにノベル系はまだまだかな、と思うのだが、新書とかの類は急速に電子書籍でのリリースが増えてきているように思う。、ためしに「パブリ」とか「honto」のサイトを覗いて欲しいのだが、、かなりのものがリストアップされているのがわかるはずだ。これが、そのままKindleに提供されれば、かなりのコンテンツになるはずだし、コミックでは、e-bookjapannや貸本Rentaのコンテンツ量もあなどれない。

こうしたものが、そのままKindleに全部流れ込んんでくれば、けして少ない、とはいえないのではないだろうか。

で、それなのになぜKindleを、というかと聞かれれば、やはりプラットフォームの統一性をどうにかしてほしい、ということと、サイトの使い勝手がいまいちなところをなんとかしてほしい、といったところなのである。
(価格の面の不満はちょっとあるが、パブリの新書の電子書籍版は、紙の書籍より安価で提供されている)


まあ、なんにせよ今度こそは本当に参入ですよね、と思っているところなんである。

2012年2月11日土曜日

気になった記事 「会議中「IT断食」のすすめ パソコンもスマホもさようなら」

J-CASTニュースの「会議中「IT断食」のすすめ パソコンもスマホもさようなら」によると
 
 便利なはずのパソコンやスマートフォンなどによる「IT漬け」が会社をダメにする、とドリーム・アーツの山本孝昭社長は朝日新聞(2012年2月8日付)のインタビューで警鐘を鳴らしている。
   解決策として「IT断食」を提唱し、自らの会社でそれを実施。具体策として、山本社長は2011年秋から、会議には「トップレス」で臨んでいるという。
    「トップレス」のトップは「ラップトップ」の意味。同社では、会議に持ち込めるのは「紙とペン」だけだ。
    トップレス・ミーティングとは、会議の参加者の集中力を高めて、より深く議論することを狙いに、デジタル機器の持ち込みを禁止した会議。米シリコンバレーが発祥地といわれ、2008年以降に欧米の会社で導入。最近では大学でも教室へのパソコンの持ち込みを禁止しているところもある。
 
 とのこと。
 
 会議中に、隣でPCをパコパコやられる際の五月蝿さは経験しているので、まあ、それもありかなと思うのだが、さて、PC、スマホ禁止としただけで、会議が活発になるかどうかは、会議の設定と運営次第だろう。PCなんてものが個人持ちできるなんて思ってもみなかった時代から、ビジネス社会に棲息している当方としては、「会議」のもつ睡眠薬的効果と人を黙らせてしまう機能は、たくさん経験済なだけに、「ガジェットの禁止」より「会議の活性化」という古くて新しい課題に正面から向かったほうがいいと思う次第。 
 
それに、こうした「禁止」っていうのは、日本の会社社会の場合、とかく拡大して流布してしまうのが通例。節度ある運用が肝心と思うが如何か。